BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ちょうど区切りがついたので新しいアンケート始めました。一位になったものにはなんかあるかも?

オルタナティブsideの話再び。あの二人がついに参戦です。楽しんでいただけると幸いです。


fileCV:29.5【遅れた来訪者】

 クイーンたちが脱出してから数刻後のロックフォート島。爆発により目立つ建物が軒並み倒壊し、雨が降りしきって炎が鎮火して黒煙が燻ぶっているそこに、闇夜に紛れる漆黒のヘリコプターが二機と、漆黒の服を着た少女の幻影が一人、降り立った。

 

 

『オメガちゃん、グラ!』

 

「散開。生存者を探して」

 

「B.O.W.がいたら殲滅するのだ!」

 

「「「「「「ハッ!」」」」」」

 

 

 二つのヘリから、武装した三人ずつの部下と共に出てきたのは、ツンツンしている深緑色の髪をショートにした、黄緑のパーカーと青い短パンに黒ニーソックスと赤い運動シューズを身に着けた少女オメガと、背鰭と鰭を合わせたみたいな髪型の水色の長髪で白のタンクトップとホットパンツで生足の少女グラ。オルタナティブに所属している、アンブレラに恨みを抱いているという共通点を持つ人間の兵士たちを率いて、表のリーダーとして忙しいクイーンの代わりに、クレアとプサイが連行されたというロックフォート島に訪れたのだ。

 

 

『なにがあったらこんな荒廃してんの…?クレアとプサイちゃん無事かな…』

 

「プサイが死ぬわけがない。無事なはず」

 

「クレアの方は心配なのだ」

 

 

 黒焦げとなった異形のB,O.W.の死骸が辺りかしこに転がる、激戦があったと思われる戦場の跡を見渡して、エヴリンは違和感を感じる。クレアとプサイだけでここまで派手に立ち回れるだろうか?と。

 

 

『仲間でも増えたのかな…?』

 

 

 上空に浮かび、島全体を見渡すエヴリン。囚人棟からB.O.W.やゾンビの死骸が道を連なるようにぽつぽつと続いている。特に目立っているのは、花の様に巨大な触手が円形に広がったしなびた肉塊。ゴルゴーンだったものだが、爆裂し黒焦げになったことで原形をとどめていなかった。するとそこに、散開していた兵士の一人が戻ってくる。

 

 

「生き残りを見つけました!特徴からして、プサイ殿と思われます!」

 

「! 案内して!」

 

 

 その報告に、オメガが反応。兵士を抱えて、案内のままに公邸のエントランスだった場所まで駆け寄る。エヴリンも気になってついていく。同時に、ダダダダダッ!と銃撃音と悲鳴が聞こえ、退屈そうにゴルゴーンの触手を指でつついていたグラが反応。尻尾を出して、訓練所の方に駆け寄った。

 

 

「逃げろ、タイラントだー!」

 

 

 アサルトライフルの銃撃を物ともせず、応戦する兵士たちを次々と殴り飛ばしていくのは両手に指がなく、鋭いスパイクのついた棍棒のような形状になっているタイラントだった。訓練所の地下に冷凍保存されて保管されていたものが、爆発の影響で目覚めて出てきたものだった。

 

 

「下がるのだ!」

 

 

 兵士を下がらせると尻尾を地面に叩きつけ、跳躍して体当たりするグラ。そのままバクバクとタイラントに噛みついて、肩口の肉を噛みちぎって距離を取る。

 

 

「タイラントの相手ならもう慣れたものなのだ!」

 

「ウガアアアアッ!!」

 

 

 咆哮し突進してきたタイラントの横に振るった拳を、腕立て伏せの様に体勢を低くして回避。立ち上がりざまに尻尾を叩き込んで怯ませ、怪力に物を言わせたリバーブローを脇腹に叩き込んで壁まで殴り飛ばすと、兵士の一人から投げ渡されたショットガンを受け取りガシャコンと音を立ててポンプアクションで弾丸を装填する。

 

 

「喰らうのだ」

 

 

 片手で構えたショットガンから散弾が放たれ、咄嗟に両腕を交差して顔を守るタイラントに、近くのドラム缶をもう片手で持ち上げ投げつけるグラ。反射的に右拳でドラム缶を空中に殴り飛ばしたタイラント。ドラム缶を目暗ましにして接近していた片手にショットガンを握ったままのグラが拳を振るうも、タイラントは手刀の様な動きで棍棒の様な手を叩きこんで防御。零距離で突きつけ放たれた散弾を、グラを足払いすることで射線を逸らして回避。倒れ込んだグラが盾にしたショットガンをへし折り、その胸にスパイクの様な拳を叩き込み鮮血が舞う。

 

 

「あぐっ……こんの!」

 

 

 倒れたまま口から牙を射出しての反撃をものともせず、タイラントは棍棒の様な拳をグラの口の中に突っ込んで猿轡にすると、そのまま拳を振り上げて地面に後頭部から叩きつける。クレーターを作った地面に押さえつけられたグラは、そのまま拳を引き抜いたタイラントにタコ殴りにされてしまう。このタイラントはアルフレッドが調整した特別仕様、グラたちが普段戦っているただの量産型とは違った。

 

 

「あぐっ、うっ……」

 

「グラさんを助けろ!撃て、撃てー!」

 

 

 スパイクの様な拳でズタボロにされるグラに、部下の兵士たちがアサルトライフルを撃ってタイラントの気を惹こうと試みるも、タイラントは弾丸をものともせずにそちらに視線を向けると、近くのドラム缶を蹴り飛ばして攻撃。それだけで吹き飛ばされ、転がる兵士たち。しかしその間にグラは復活。

 

 

「殺させないのだ!」

 

 

 タイラントの脛に噛みついて仲間へのこれ以上の攻撃を妨げたグラを、タイラントは煩わしそうに足を振って蹴り飛ばし、グラを訓練所の壁に叩きつけんとする。宙を舞うグラを、受け止める者がいた。

 

 

「a。え?」

 

「久々ね、敵として戦った以来かしらサメ女」

 

 

 グラに巻き付いて受け止めたのは、蠍の尻尾。その先には、外壁の上に立つ半分蠍の様な異形の女が一人。タイラントは新手の敵に反応してドラム缶を殴り飛ばそうと腕を振りかぶる。しかしそれは、手に寸分違わず炸裂した弾丸によって弾かれた。

 

 

「クリス。遅い」

 

「悪い、落とした銃を探していたら出遅れた…!」

 

「ウガアアアアアッ!」

 

 

 タイラントが吠え、グラを引き寄せ左手で抱えた半身異形の女に殴りかかるも、クリスと呼ばれた男の立て続けに放ったハンドガンで両目を撃たれて視界を失い、拳が空ぶったところに蠍の尻尾を右足に巻き付け膂力を上げ鋏になっている先端を押し付け通常の生物と異なり右胸にある心臓を串刺しにし、着地する女……セルケト。

 

 

「蛇女の方がまだ根性あったわよ?」

 

「あれと比べてやるな」

 

 

 グラでさえ苦戦した相手を一瞬で仕留めてしまった二人組に、オルタナティブの兵士たちは慄く。グラはセルケトに抱えられたままガクブル震えていた。

 

 

「えっと、いや、あの……み、味方なのだ……」

 

「そんなに怯えなくても知ってるわよ。オルタナティブさん。冗談じゃない」

 

「お前にはひどい目に遭わされたがリサの組織に降っているなら味方なんだろう。リチャードの指を喰ったのは許してないがな」

 

「それは本当に悪かったのだ……」

 

 

 クリスの睨みに委縮するグラ。クイーンの死で、自分がどれだけ残酷なことをやっていたのか理解した故の言葉だった。

 

 

「ところでなんであなた達がここにいるの?」

 

「俺達はレオンからクレアの居場所を伝えられて探しに来たんだが」

 

『私たちも大体同じ感じだよ、セルケト。久しぶり』

 

「エヴリン、あなたもいたのね」

 

 

 そこに騒ぎを聞きつけたエヴリンがやってくる。クリスは相変らず見えないため首を傾げていたが、オルタナティブの兵士たちも同じだと気付くと訳知り顔で頷いた。仲間を見つけて嬉しいようだ。

 

 

「オルタナティブなんて組織を作って暴れてるようだけど、私を呼ばないなんてひどいじゃない?バーキンを殺したと聞いたわよ」

 

『ヨーロッパに行ったってだけで居場所分からなかったしバーキンはあそこでやるしかなかったし……でも、ウェスカーがいるかもしれない。手伝ってくれる?』

 

 

 どこから情報を得たのかそう申し出るエヴリンに、セルケトは獲物を見つけたと言わんばかりに獰猛に笑うのだった。




エヴリン、オメガ、グラ、オルタナティブ兵士たち、参戦!クリス&セルケト参戦!セルケトとクリスは本当に久々の登場です。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きなロックフォート編オリジナルB.O.W.は?

  • マノイーター
  • モリアーティ(ブラックタイガー・アラクネ
  • サーベラス・スキュラ
  • カマソッソ
  • アルプ
  • サンドレギオン
  • ステンノー
  • エウリュアレ―
  • メデューサ(第一形態)
  • サクリファイスコヤン
  • ディオスクロイ兄(カストール)
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  • アルビノイド・オーバーフロー
  • アレクシア・アシュフォード(娘)
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