BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
pixivで エレメンタル㏇ さんがロックフォート島編のオリジナルクリーチャーたちほとんどのイラストを描いてくださいました。本当にありがとうございます!「特異菌感染者の聖地」タグから見れるので是非ともご覧あれ。
今回は吹雪吹きすさぶ中での戦い。楽しんでいただけたら幸いです。
「クイーン殿!やつはどうなったでござるか!?」
理解できない事態が起きて思わず呆けていた私の元に、グリーンハーブで再生力を促進させたらしいプサイを先頭にスティーブ、クレア、モリアーティ、スウィーパーに連れられたアレクシアが駆け付ける。モリアーティのもぎ取られた足も既に生えかけているし、RT-ウイルスの回復力は羨ましい限りだ。
「倒しはしたんだが…何が起こったのかさっぱりだ。植物の根っこみたいな触手に下まで連れていかれた……」
「触手……ああ、まさか!お父様が…!?」
すると酷く怯えだすアレクシアに、首を傾げる。なんだ?心当たりがあるのか?
「答えろアレクシア。あの触手は、アルフレッドの仕業か!?」
「嘘、嘘よ……だってそんなの、私が生きている意味が……」
「ダメだな。恐慌状態だ。ろくに聞く耳も持ってない」
モリアーティの言う通り、アレクシアは恐慌状態だ。顔色を青くし冷や汗を流して眼が泳いでいる。もう見てて挙動不審なんだが大丈夫か?まあいいか。
「だが、出口は見つけたぞ。こっちだ。モリアーティ、作れるならでいいんだが人数分の防寒着を作ってやってくれ。アレクシアのもだ」
「了解した。もうお前らの甘さには諦めたよ」
奴が砕こうとしていた氷の壁……はスルーして、上階の扉から隣の部屋に移動し、梯子を上って、モリアーティが器用に黒い糸を編みながら壁を這い上がってついてくる。そしてその先の扉を開けると吹雪が吹き込んでくる。かすかに寒風を感じたからもしやと思ったがビンゴか。防寒装備がモリアーティの作った蜘蛛の縦糸のコートしかないが、まあどうにかなるだろう。まさかゾンビから剥ぎ取る訳にもいかないからな。
「ここから出られるぞ!飛行機なりを見つけて今度こそ脱出する!」
「ひどい吹雪でござるよ!飛ぶのは無理でござる!」
「脱出するにしてもこの吹雪が晴れてからになりそうね!」
「それか雪上車だな!南極観測基地を目指して助けを求めるのは……あー、無理そうか?」
「悪かったな下半身が蜘蛛で」
「いや、何時晴れるかわからない状態で、どんな化け物がいるかわからないここで長居は無理だ。スティーブの案が一番現実的だ。最悪、脅すさ」
「
「お父様が、目覚めさせた……?私の存在意義は、なに……?」
アレクシアを攫ってウェスカーを妨害するという目的はあったが、当のアレクシアは偽物で、本物は生きてはいるものの眠り続けているという。ならここにいる意味もない。このアレクシアは成り行きで連れていくから、立派な誘拐犯だな。……クローンって人権基本的にないから法律的に誘拐になるのか微妙だが。とか、そんな関係ないことを考えながらみんなを外に誘導していた時だった。
『うッオッッおッッッおオァァアアッッッ!!!!』
「「「「「「!!」」」」」」
世にも悍ましい咆哮が聞こえた。聞き覚えがある……まさか、やつか?所長室の下に監禁されていた怪物を思い出す。それはみんな同じようだった。
「アレクサンダー・アシュフォード……ノスフェラトゥか!」
「いったいどこにいるでござるか…?」
「あの拘束から逃れたというの!?どうやって!?」
「そんなことより、ビンゴだ!雪上車だぜ!あれで逃げれば追いかけてこれないさ!」
するとスティーブが雪上車を見つけた。ちょうど、この人数なら何とか乗れそうな中型のものだ。扉から出た先は、雪が降り積もってしまっていてわかりにくいが、コンテナがたくさん置かれ電線が敷かれ、クレーン車が点在している、ちょっとした港のコンテナヤードの様な様相だ。恐らく輸送機から降ろした貨物をここで選別していたのだろう。そんな雪が降り積もった上に降り立ち、歩く。雪上車まで距離があるな。寒い。粘液が凍らないように注意しないと。戦闘できるか不安だな。プサイもモリアーティも、スウィーパーも寒さに震えている。……アレクシアの防寒着は最後になるわけだが、なんでこの女は薄着でそんなに寒そうじゃないんだ?そんな、後ろを振り返り仲間たちの様子を見ていた私の視界に、赤い光が見えた。
「そこから飛び退け!」
『アレックッッシッッッアァァアアッッッ!!!!』
瞬間、巨大な斧を持ったあまりにも白すぎる異形が上空から落ちてきた。その一撃で雪が吹き飛び、空に舞い上がる。大斧を持つ両手は解放されたようだがその足は拘束着で拘束されたまま、顔は目隠しされている一種の変態みたいな見た目だが、背中から二本、腹から一本伸びた鋭い爪を有した触手、胸部の紅いコアらしきものがそれが怪物だと主張している。
「私達が時間稼ぎする!クレアとスティーブはスウィーパーを連れて、雪上車を確保に向かえ!」
「いや、でも俺達も……」
「いいから、行け!」
クレアとスティーブ、アレクシアを連れたスウィーパーを行かせて、クレアが武器庫から調達したハンドガンを引き抜き狙い撃つが、大斧の腹を盾にされて防がれ、腹部から伸びた触手の爪が振るわれる。するとそこから血がばら撒かれる。思い出したのはサクリファイスコヤン。また燃えるのか、と身構えるも、違っていた。受け止めたコートの一部が溶け落ち、その下の部位のヒルが即死し咄嗟に切り離す。これは、猛毒だ。
「気を付けろモリアーティ、プサイ!こいつの血は猛毒だ!」
「それよりも、斧の方がやばい!」
グルングルンと大斧が振り回される攻撃を、より分厚く装備した糸のガントレットで受け止め、七本足で無理矢理踏ん張るモリアーティ。そこにプサイが飛び蹴りを叩きこむも、ノスフェラトゥは二本の触手で倒れるのを支えて踏ん張ると、腹部の触手でプサイが咄嗟に振るった爪に引っ掛け放り投げられ雪の中に頭から突っ込んでしまう。
「ぐええっ、でござる……」
「ちい!」
おかげでノスフェラトゥから距離を取れたモリアーティが蜘蛛の背中に取り付けていたトンプソン・サブマシンガンを引き抜いて乱射するも、跳躍して回避するノスフェラトゥには当たらない。追いかけて、粘液硬化した拳を叩き込む。しかしそれは、触手の先端で受け止められバキン!と粘液が砕け散ってしまった。吹雪のせいで下がった気温のせいで凍り付いてしまったのか!?まずい、と思った時には触手でラリアットを叩き込まれて宙を舞い、雪に突っ込んでしまった。
「クイーン!しまっ…!?」
『うッオッッおッッッおオァァアアッッッ!!!!』
モリアーティが援護しようと銃口を向けるも、その瞬間にはクルクル回転しながら投げつけられた大斧が迫っていて。咄嗟に飛びのいたモリアーティに、触手を駆使して突進してきたノスフェラトゥの右ストレートが、顔面に叩き込まれ鼻血を噴きながら殴り飛ばされていた。そのまま斧を回収し、私の方を向くノスフェラトゥ。まずい、立ち上がるのが遅れて…!?
「「「うわああああああっ!?」」」
私、プサイ、モリアーティが同時にダウンしたのを見計らったかの様に中央に立ったノスフェラトゥが、三つの触手を同時に私達三人に向けて伸ばして、腹部を突き刺され持ち上げられる。深々と突き刺さった爪から猛毒の血液が流し込まれる。これは、まずい……毒で結合が緩く、維持するので精一杯で毒を受けた部位を切り離すのが遅れて……。そのまま私達は、ノスフェラトゥ……杭に刺されるのが弱点の一つだと言われる吸血鬼に、逆に天高く串刺しにされて、なすすべなく終わろうとして……そこに、銃弾がノスフェラトゥのコアに叩き込まれ、私達は解放され雪の上に転がる。
「やっぱり、女だけに戦わせとくのは違うだろ!」
「スティーブ……!?」
私が転がった傍に立っていたのは、ルガーを構えたスティーブだった。ああ、本当にこの男は……アイツらに似て、かっこいい、じゃないか。
斧を装備している、毒攻撃強化、ステゴロもできる、そもそも外なせいでクイーンたちがフルパワー出せない、機動力がダークサイドクロニクルズ並と超絶強化をなされたノスフェラトゥ・オーバーキル。アレクシアが操ってるんだから弱いはずがなかった。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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