BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
訓練所跡地【砦】
囚人棟跡地【巣】
公邸跡地【寝床】
私邸跡地【屋敷】
空港跡地【工場】
こんな感じに現在ロックフォート島はエリアごとに乗っ取られ作り変えられてます。今回はその一つでのお話。楽しんでいただけたら幸いです。
その男は、機械いじりとテレビゲームが大好きな青年だった。テレビゲームは趣味の範疇でしかなかったが、機械いじりの才能はピカイチだった。子供の頃から廃材置き場から材料を漁ってテレビを組み立てるという天才だった。しかしそのメカニックの腕を買われて、H.C.F.に入社したことがすべての間違いの始まりだった。H.C.F.が当初アンブレラに対抗して行っていた、生物と機械を融合させ新たな兵器を作り出すという狂気の計画の主任に任命され、男は喜んで仕事に打ち込んだ。表向きには人工義肢の開発とかそんな名目のそれだったが、さすがに生きた生物では気が引けたので、人間や動物の死体に機械を組み込んで動かす、爆弾を内蔵させて猫などに偽装して自爆させる、など様々な兵器を開発してきた。
だがしかし、アルバート・ウェスカー…現アルテ・W・ミューラーがH.C.F.に入ったことで、人機融合兵器は多大なコストがかかる割に大したものを作れていなかったためにあっさりと見限られた。そればかりか、ウイルスの人体実験の素体にされてしまい、男は適性がなかったためにあっさり死亡し、廃棄された。
しかし、そんな男の元に神が舞い降りた。神は神でも邪神であったが、その死体を見つけたアトラナートは気まぐれに自らの力を分け与えると、男は息を吹き返した。自らの全身どこからでも神経と一体化した蜘蛛の糸を伸ばし、RT-ウイルスの能力である「融合」も合わさり、糸で他の物体を縫い合わせて自らの肉体とする能力を得たのだ。縫い合わせる物体はその場にあった死体がほとんどだったが、機械を縫い合わせることも可能なことが後から判明した。皮肉なことに、自分が死した原因であるアトラナートから与えられたW-ウイルスの力で、男は自らの目標であった人機融合を成し遂げたのだ。
男はアトラナートに感謝し、心酔した。むしろ、ウイルスという新たな可能性に行きつかなかった己こそ恨めしいと称するほどに、それはもう心酔した。男は眷属「ジャンブル」となった。その能力を使い、乗っ取った飛行機を支配して、安息の地たるロックフォート島まで神と眷属仲間を連れて来たのだった。
オメガは、部下三人と共に空港跡地を調査していた。プサイの事を知らない部下たちによる色以外瓜二つな少女が倒れているという報告を聞いて慌てて駆けつけて見れば、プサイではなく知らないHARTが瀕死の状態で倒れていて、思わず安堵してしまったのは仕方ないことだろう。
そもそもあの、ラクーンシティ最後の一夜で色々ありすぎたのだ。妹分であるヘカトちゃんの再びの死、そして復活。プサイと共にエヴリンと合体し、その濃すぎる人生の記憶を同期して。別の世界線での出来事だが、Gアネットに敗死。やり直した世界線での、クイーンの犠牲による勝利。突然のプサイとの別れ。命令に従うだけだった自分がここまで激情を抱くなんて、という自嘲すらあるが、文句を言えるようになった自分を褒めてほしい。妹を放ってあのバカ姉はなにやってんだと。クレアより自分を優先するべきだろう、何ならあの時クイーンを失って傷心してたんだからなおさら慰めてほしかった。いろんな文句を言うために、プサイが見つかったというから立候補して探しに来たらこれである。キレそう。
「あのバカ姉絶対ぶん殴る……」
「お、落ち着いてくださいオメガさん。なにがいるかわからないんですから」
「俺達もプサイさんを見つけたと早合点してしまったからなあ。期待して心配しただけに落胆も大きかったか……」
「お姉さんが大好きなのはわかってますから、早く見つけましょう」
「んっ……そんなにわかりやすかった?」
「「「それはもう」」」
「羞恥……見ないで」
部下たちに見抜かれていて赤面し顔を隠すオメガに、「自分たちの隊長可愛い」とほんわかする部下三人。アンブレラを恨んでオルタナティブに参加してみたら、個性豊かな人外たちに絆されているのが現状だ。オルタナティブはアットホームな職場です。
「……っ、止まれ」
「「「!」」」
すると、先頭を歩いていたオメガがなにかに気付いて左手をかざして部下三人を静止させる。オメガの視線の先、開け放たれた扉の先の格納庫に、それは蠢いていた。
【(*^▽^*)】
《「んーんん、アンビリバボー!ここは兵器の置き場だったのかな?」》
【( ゚Д゚)】
《「興味深い装備品がいっぱいで宝の山だァ。戦利品をいただこう」》
どこかノイズの走った電子的な男の声を響かせながら、先端が鉄球付きのクレーンアームになっている左腕で飛行機や戦車、潜水艦を分解し、先端がグラップルになっている右腕で摘まんで自らの体に押し付けると、隙間から糸のようなものが伸びて繋ぎ合わせ胴体の一部となる。それは、一見ガラクタの塊だった。首から上が存在しておらず、機械と複数の死体が繋ぎ合わされた様な胴体、胸部中央に取り付けられた巨大なモニターに〇に顔がついたデフォルメされた顔が映っており、その後ろからエンジンのマフラーが何本か生えており、下半身には多脚戦車の様な金属の蜘蛛脚が6本生えてその巨体を支えている。糸を神経の様に張り巡らし、それを繋ぎにして無機物すら手足の様に扱えるようになった巨大なアトラナートの眷属の一人、
【(; ・`д・´)】
《「おやおやぁ?シンボルエンカウントしてしまったようだ。不運だね勇者殿。我が工場に迷い込んでしまうとは」》
【@BOSS@】
《「だが運がいい。
「撃て!」
こちらに向き直り、まるでゲームの悪役のように振る舞うジャンブルに、オメガは問答無用で発砲指示。部下たち三人が手にしたアサルトライフルが火を噴くが、鋼鉄の体にカキンコキンと弾かれる。鋼鉄の敵、ならエヴリンと同期した記憶でハンター・アーマードがいたが、その記憶を知っているうえで察してしまう。この怪物は、自らの天敵だと。
【(*^^)v】
《「どうした?私はノーダメージだぞ」》
上半身をグルグルと回転させて左手の鉄球が取り付けられたクレーンアームを振り回しながら突進。周りの機械の残骸をまき散らし壁を粉砕しながらオメガたちに迫るジャンブル。まるで鋼鉄の竜巻の様な猛攻に、オメガは高速で動いて鉄球攻撃を掻い潜ると足の一本を斬り裂き、そのバランスを崩して反対側に出る。すかさずアサルトライフルの援護が放たれるが、回転を止めたジャンブルは右腕のグラップルを床に叩きつけて振動を起こし、転倒させてきた。
「みんな…!」
【(^_-)-☆】
《「サプラーイズ!バースデイと違って嬉しいサプライズじゃないけどね」》
そして上半身ごとグリン、と回転させてオメガのいる背後に振り返ってきたジャンブルは、飛び出た四本のマフラーからミサイルを発射。まさかの兵器に驚愕したオメガは咄嗟に一つ目はすれ違いざまに叩き斬って無力化するも、続けざまに傍に着弾。爆発に吹き飛ばされ潜水艦の残骸に背中から叩きつけられるオメガは、血反吐を吐きながらも立ち上がる。
「…生憎、ゲームはやったことがない」
【(+o+)】
《「なんてこった!おお勇者よ、死んでしまうとはなさけない!」》
「死んで、ない!」
勇猛果敢にオメガは飛び掛かる。バカ姉をぶん殴るために。生き抜くと決めたのだから。
かつてないトリッキーなB.O.W.ジャンブル登場。喋れないロイタラーと違って饒舌で表情豊か。オメガとは正反対の存在。つまり言っちゃえば工場長である。ロイタラーやラフネックや他の二人も過去を明かしていきたいところさん。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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