BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はVSジャンブルとVSラフネックの二本立て。楽しんでいただけたら幸いです。
【@BOSS@】
《「HPが減ってきた様だが大丈夫か?まあ大丈夫じゃなくてもミサイルは撃ち込むけどね」》
空港跡地。ウィーンガシャガシャッ!と音を立てて、目の前の巨体が変形して私達を薙ぎ払いながら、ミサイルの雨を降らしてくる。だめだ、鋼の肉体はびくともしないし、火力が高すぎる。
【(*^▽^*)】
《「どうしたどうした。その程度かね?勇者諸君」》
「その顔やめろ!」
部下の一人がアサルトライフルを乱射するが、ジャンブルを名乗った怪物は電子のモニターでニコニコ笑いながら全く寄せ付けない。グルングルンと上半身を回転させながら周囲を薙ぎ払っていく様は鋼鉄の竜巻だ。ただの人間である三人に受けさせるわけにはいかない、と前に出て、爪で受け止め盾になる。
「があっ!?」
【( *´艸`)】
《「生身の肉体じゃこの鋼のボディには勝てないぞ?」》
「なめ、るな!」
振り回されるクレーンアームに左手でしがみつき、爪を何度も叩きつける。すると、偶然爪が隙間に入り込んで、クレーンアームが斬り裂かれて、一緒に床に転がる。
【(@_@)】
《「ダメーイジーング!?」》
「なにが…?」
見てみれば、斬り裂かれた部位から糸が伸びていて。ジャンブル本体は痙攣している。それで気付いた、
【( ゚Д゚)】
《「よくもやってくれたね! ジ ャ ン ブ ル は お こ っ て い る ! 」》
「っ!?」
後頭部から飛び出た四本のマフラーからミサイルを発射しながら、多脚戦車の様な金属の蜘蛛脚が6本で踏みつけてくるジャンブルの猛攻を、ゴロゴロその場で回転しながら回避するも、爆発の余波と衝撃波で吹き飛ばされたのを、受け止められる。見上げれば、一見冴えない私の部下の顔があった。
「ジョージ……」
「大丈夫ですか、オメガさん!?今傷を治します!」
「俺が時間を稼ぐ!ジャン!どうにかならないか!?」
「わかってるよ、タイローン!っハン!見てみなようやく、
【((+_+))】
《「おおおおおおっ!? ジ ャ ン ブ ル は 混 乱 し た ! 」》
私の部下である三人が連携でジャンブルに対応する。ラクーンシティの病院に勤務していた医者であるジョージ・ハミルトンが救急スプレーと止血帯で傷を応急手当してくれて、元ラクーン消防署の黒人タイローン・ヘイリーが近くの機械の残骸を盾にしてアサルトライフルを片手で撃ちながら注意を惹きつけ、優秀なハッカーであるジャニアリー・ヴァン・サントことジャンが手持ちの機械を操作してジャンブルの体をショートさせる。
【(´゚д゚`)→→"(-""-)"→→(;^ω^)】
《「おのおのおのれれれれれ!よくよくよよよくくくももももも!た、たたたたただだだののの、人間風情がががががが」》
ショートしてバグったのか、モニターに映る顔が絶え間なく点滅しながら変わっていき、声もノイズがひどくなってまともに喋れなくなったようだ。怒り狂ってミサイルを山ほど飛ばしてくる。あれではタイローンも時間稼ぎできない。まずい、守れない……!
「EMPを使う!これで、奴のミサイルは使えなくなるはず!」
【(♯д♯)→→( kДk)→→"@BOSS@"】
《「よくもやりやがったな!てめえらの生命保険で弁償させてやるよっ!」》
ジャンがEMPとやらを使ったせいか、ミサイルが動かなくなって、空中からがらんごろんと落ちて虚しく転がっていき怒りから余裕がなくなった声で怒鳴り、ガタついた動きでクレーンアームを振り回すジャンブル。応急処置が終わった私は飛び出し、飛び蹴りでクレーンアームを蹴り飛ばし、グルグル上半身を回転させて、蜘蛛脚をふら付かせて後退、壁に勢いよく叩きつけられジャンブルは尻餅をつくように崩れ落ちる。
「あの巨体を蹴り飛ばすとは……」
「さすがオメガさんだ!」
「はーあ!やだね このあたしが集団行動してるよ。…だけど、伊達に可愛いだけじゃないですね」
「ジャン。無理に、丁寧語にしなくて、いい」
【(Ⅹ_Ⅹ))】
《「ま、まさか機械に秀でている者がいるとは……完、敗、だ。 ジ ャ ン ブ ル は め の ま え が ま っ く ら に な っ た 」》
そのまま沈黙したかと思えば小爆発を起こし、爆散するジャンブルのボディ。その中から、ごとっと音を立てて蜘蛛の様な顔をした男の死体が転がり落ちる。これが本体で、糸で繋いだ機械の体で生きながらえていたようだ。私は一気に疲れが来て、その場にへたり込む。
「うわあ!?大丈夫ですかオメガさん!?
「まさか重症を!?」
「つか、れた……」
「ったく、心配させないで下さいよ」
部下三人が心配してくれている。なんか新鮮だな。前までは、私がヘカトに対してこんな過保護だったのに。…いや、プサイも結構私に対して過保護だった。でもなんにしても、守れて、よかった。
クリスといったん別れて、訓練所跡地に急いで戻ってきてみれば、セルケトが啖呵を切る光景があって。ミランダに頼んで合体してもらうことで彼女を復活させた。なんか私のモールデッド合体と似ているけど、なんか違うな。とりあえず様子見だ。アトラナートの動きに注意しながら、見物に徹しよう。
「へんしんしても、ラフネックにはかてないよぉ」
「その通りだ!ヘイトレッドぉ!!」
「『私達は、セルケトだあ!』」
ラフネックの右の腕の拳三本と、セルケトの背中から生えた三本の黒翼が変形した蠍の鋏三つが激突し、互いに弾き飛ばす。ラフネックはアトラナートを肩に担いだまま後ずさりしたが、セルケトは反動で空に舞い上がり、空中を翻って尻尾に遠心力を乗せていた。
「『ぶち抜く!』」
「ぐっぬうう!?」
遠心力を加えた蠍の尻尾が槍の様に伸び切ってラフネックの胴体を刺し貫く。ラフネックはその威力に倒れそうになるも、アトラナートを乗せているからか根性で足の力のみで倒れず、逆に自分を貫いている尻尾を掴んで下まで引きずりおろす。
「自慢の硬い甲殻はどうしたあ!」
「『心配はいらないわ。武装!』」
そのまま、人の体となった右半身に拳を叩き込もうとするも、セルケトは右半身を菌根で覆って、蠍を模した半分の仮面を被ったいつもの形態に変身、受け止めたうえで弾き返し、尻尾を引き抜いて鋏になっている右足に巻き付けて飛び蹴り、を叩き込んだかと思えば空中で留まり、次々と右足で無数の蹴りを突き刺していく。
「『はぁああああああっ!!』」
「ぐうっ、あぁああああああっ!?」
「おっと」
その威力は危険を察知したのかアトラナートが咄嗟に腕の力のみで飛びのく程で、全身に穴を開けられたラフネックは黄色い体液をたれ流しながらよたよたと後退。甲殻の擬態を解いたセルケトが空に滞空し、ラフネックと睨み合う。
「アトラナート様の前でこんな無様を晒せるなど……、許さん……!」
「『っ!』」
煙を上げて傷を再生させたラフネックが、六本腕を振りかぶると、その手首から勢いよく糸が伸びる。あれは、ガレージを一撃で斬り裂いたあの技だ。
「キルズネット!!」
瞬間、全ての腕が勢いよく胸の前で交差され、細かな編み目の籠状にセルケトを斬り裂かんと糸の斬撃が迫る。しかしセルケトは、まるで焦っていなかった。自分の体を六枚の黒翼を畳むようにして覆い甲殻化させることで、防ぎ切ったのだ。
「『今の私は菌根に蠍の特性を付与できる……なにかしたかしら?』」
「…馬鹿な!?」
無事な姿で現れたセルケトに驚愕するラフネック。そんなラフネックの頭上で、セルケトは六翼のうち四つを分離、空中で集束させると、巨大火球に変化させる。ミランダとイーサンの最終決戦で使っていた技だ。
「ほ、炎だと…!?」
「『大サービスだ。くれてやるわ』」
「や、やめろ……!?」
すると眼に見えて怯えだし、取り乱したラフネックに容赦なく落とされて、背を見せて逃げ出そうとするが、その身体が固まる。この感じ……あいつだ。アトラナートが、例の「結ぶ」糸の檻でラフネックをその場に縛り付けていた。
「な、なにを!?アトラナート様!?私が、実験で火達磨にされてトラウマになっていることはご存じでしょう!?」
「わかりきったことをきくねぇラフネックぅ。やくたたずはぁ、いらないよぉ?」
「火が!?火が近づいてくる!!やめろっくるなあああっ!!?」
そしてラフネックは抵抗することもできず、火球に包まれて炎上、黒焦げとなって倒れ伏したのだった。それを目にして、立てないのか座っているアトラナートは欠伸をする。一番の側近の死にも、まるで興味がないようだった。
「『次は貴方よ、アトラナート』」
「あーあ……よにんもやられちゃったぁ。きたいはずれだなぁ。エヴリンは……わたしのいうことをきかないもんねぇ」
「そうだと言ったら?」
四人。ポリポッドとパペッティアにラフネック、それからあと一体を誰かが倒したんだ。じゃああとは、こいつだけ…!
「――――はーあ。もういいや。ころして、パペッティア」
「……え?」
信じられない名前がその口から出て、呆けた直後。
「ケケケケッ。かしこまり!」
倒したはずの蜘蛛が、私の肩に顔を乗せて不気味に笑っていた。
ラフネックの過去は次回にて。
アウトブレイクとレジスタンスから参戦、オメガの部下トリオ。ヒーラーとタンクとデバフ係、そしてオメガがアタッカーとかなりバランスのいいチーム。
ジャンブルの弱点。結合部の糸と、機械であること。
ラフネックの弱点。実験体であるがゆえに火達磨になった経験があること。
いや二人とも強いんだけどね。相対した相手の相性が悪すぎた。そして生きてたパペッティア。そのからくりは?
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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