BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はノスフェラトゥ・イグニスとの血戦。楽しんでいただけたら幸いです。
『あぁあ……アレク……シアのッッためぁああッッッ!!!!』
もはや生物とは思えない轟音を響かせながら炎を放出し、斧を振り回しながら迫るノスフェラトゥ。私は斬り飛ばされた傷口からヒルを変形して伸ばして右腕を回収。くっつけて勢いを乗せて拳をノスフェラトゥに叩きつける。しかしノスフェラトゥはのけぞった傍から背中の触手が変形した翅から炎を放出して体勢を立て直し、難なく斧を振るってくる。厄介極まりない。
「モリアーティ!プサイはまだ本調子じゃない!私たちでやるぞ!」
「仕方ないか…!」
糸で自らの体を覆って黒い糸の装甲に全身を包んだ姿となったモリアーティが蜘蛛の脚を動かして突進。糸をピンと伸ばして棒状の刃にしたそれを叩きつけるが、ノスフェラトゥは翅から戻した触手を巧みに動かして一回転して蹴り飛ばし、そのまま両の脚で着地すると触手が変化した翅から炎を放出。グルグルグル!と独楽の様に回転して炎の竜巻を作り上げ、その熱気で吹き飛ばされてしまう。
「クレアたちは…!」
「敵わないと見て逃げている!こいつに集中しろ!」
ノスフェラトゥはクレアたちには目もくれず、加速、加速、加速、加速。移動を繰り返し、モリアーティの溶解液を纏った糸を回避しながら斬撃を叩き込んでくる。回避と攻撃を同時に行うそれは止められない。ならばと、私は壁をぶん殴り、水道管を見つけ破壊。水浸しになる中で仁王立ちし、合掌しその先端をノスフェラトゥに向ける。広範囲攻撃で仕留める。
「穿水!」
私の体をめぐって圧縮された水のレーザーが放たれる。ノスフェラトゥが反応するよりも早く直撃。そのコアを穿つことに成功。それで怯んだ隙を突き、モリアーティの糸の斬撃が背後から炸裂。背中の触手を斬り裂いた。
『あぁあ……よくも……おおおッッおあぁああッッッ!!!!』
「血が発火……これが此奴の能力の正体か…!」
「つくづく相性が悪いな…!」
するとノスフェラトゥは斬り裂かれた短い触手を振り回して傷口から血をばら撒き、咄嗟に避けたそれは発火。すぐに触手は再生していき、蜘蛛の脚の様に伸びて壁に張り付いてその身体を持ち上げ、高く昇るとノスフェラトゥは落下。刃を撫でて血に濡れた斧を発火させ、床に叩きつけ炎の斬撃を地面を沿って飛ばしてきた。
「穿水!」
「喰らえ!」
私が炎の斬撃を穿水で消し飛ばし、それに合わせて溶解液に塗れた糸を鎖鎌の様に振り回して炸裂させるモリアーティ。顔が溶けて煙を上げたノスフェラトゥは、触手を変形して翅を展開して加速。私の穿水に真正面から激突し、蒸発させながら突進してきた。
「ちい!」
『あぁあ……アァアアア……アアアッッアアアぁああッッッ!!!!』
咄嗟に飛びのいた左脚を斬り飛ばされ、モリアーティは炎で加速した右脚で蹴り飛ばされ、ノスフェラトゥは宙を舞う私たちの間に着地。右足の先端がこすれて血が流れ炎を放出した推進力でくるりとその場で右回転。斧による斬撃を叩き込み、私たちは吹き飛ばされて壁に叩きつけられた。
「どの部位で加速するかわからないから動きが読めない……やってられるか」
「がはっ……同感だ。バラバラになってないのが奇跡だ。なあそうだろ、モリアーティ」
「……そうだな」
エヴリン風に言えばクソゲーだろうか。私は漏水する壁面の近くに激突したのをいいことに、左腕を伸ばして水を吸収しながら立ち上がる。穿水はもう効かない。だが、水は有効打なのは間違いない。要は使い方だ。
「私が決める、隙を作ってくれ」
「やってみせるが、期待はするなよ」
『あぁあ……アレク……シアッッッああああああぁああッッッ!!!!』
触手の翅を広げ、炎を背中に集束。一瞬で次々と直線移動を行い、私とモリアーティを打ち上げて炎を纏った斧で斬りつけてくるノスフェラトゥ。糸が燃えやすいモリアーティと、ヒルゆえに炎に弱い私たちには効果は抜群だ。だがしかし。
「どこを斬りつけてくるかは、大体わかった…!」
『ああ…うう……ウウッッッああッッッ!!!!』
脚。腕。そして、胴体。わかりやすく、隙を見せた部位から狙ってくる。地頭がいいんだろうな。それを本能的にやってのける。だから、私は斬られるはずだった胴体を、斬られる前から分離しておいた……!手ごたえのなさに吠えるノスフェラトゥの胴体に下半身の蹴りがめり込み、モリアーティに糸で繋がれ回収された上半身が宙を舞って右の拳が顔に突き刺さる。
「よくわかったなモリアーティ…!」
「さっきのバラバラって発言がそれだろ。もっとわかりやすく伝えろ」
「相手にわかったら意味がないだろ…!」
そのまま再度合体して振りかぶった左腕を叩きつけようとしたのだが、ノスフェラトゥは再度加速して勢いよく後退。咄嗟に左腕を引っ込めたそこに、モリアーティに蹴りが突き刺さって蹴り飛ばし、距離を詰めてきたノスフェラトゥの斧が私目掛けて振り下ろされる。しくじった……拳程度じゃ怯むぐらいか……!?と、その時、影が差した。
「もうやめて、おじいさま!」
『あぁあ……アレク……シアッッッああ!?!?!?』
復活したプサイに抱えられて舞い降りてきたその存在に、ノスフェラトゥは驚愕し私に振り下ろそうとしていた斧をすんでで静止させる。アレクシア・アシュフォード。その偽物。だが、この怪物の正体がアレクサンダー・アシュフォードなら。効果的だったか……。クレアたちは上まで逃げた様だな。確かな隙。ここしかない。
「今でござる、クイーン殿!」
「爆裂しろ……!」
取り込んだ水を左腕の内側で加圧して限界まで圧縮、解き放つことで、私の左腕ごと爆裂させる。炎で熱され火照った体だ、私の体内で過冷却した水は、奴の表面に炸裂した瞬間、水蒸気爆発する…!それを察したアレクシアを抱えたプサイと、モリアーティが上に退避する。私一人なら、耐えられる……!
『うぐあぁあ……よくも……おおおッッおあぁああッッッ!!!!??』
大爆発が起きて、錐揉み回転して吹き飛ぶノスフェラトゥは壁に叩きつけられ、追いかけるように襲いかかってきた水蒸気の重圧に耐え切れず、ミンチとなって飛び散り、その血は炎上。私はその中で、吹き飛んだ左腕を庇いながらモリアーティの糸に掴まり、上階に上がる。性別が変異して肉体自体の強度が下がったのが仇となったな。
「アレクシア。なんで助けた?」
上階に降り立つと、アレクシアが佇まいを正してクレアたちの中心に立っていて。決意した顔で、告げる。
「私は、お父さまに聞いてみたい。私が生きている意味、私は何なのか。そのために……力を、貸して」
「生きている意味、か。……聞けなくなる前に、聞けるといいな」
私は、聞く前に死んでしまったからな。……軽蔑こそしているが、やはり父親は父親なんだ。
アレクシア(偽)が仲間になった!なお戦力差。
水の爆裂は穿水の元ネタの某お兄ちゃんの技“超新星”から。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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