BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。原作の第二形態第三形態も好きなんです。ラスボスの形は決まっているのでどうしようか迷った結果こうなりました。

残りのメンバーの話。楽しんでいただけたら幸いです。


fileCV:60【アレクシア・シンドローム】

 父親であるアレクサンダー・アシュフォードでT-Veronicaの実験を行っていたアレクシアは、ある危機を抱いた。自らもこうなるのではないかという万が一にも起こり得る危機感だ。まだ十数年かけて定着させるという結論に至らなかった前段階の時期に、自分とウイルスの定着率を自らのクローンを用いて臨床試験を行い調べていたことがあった。その際用いられたクローンは廃棄され、南極の凍土に封じられていたがしかし、南極の氷すら溶かす規格外の炎がその封印を解かれ、怪物が、目覚める。……そしてそれは、一人とも限らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『オメガちゃん!』

 

「エヴ、リン…!」

 

 

 アレクシアの火球に撃墜され、回転しながら墜落するヘリから、オメガちゃんが投げ出されたのを見て、空中で加速。手を伸ばすようにして、その身体に憑依し瞬時に菌根で覆い尽くしていく。以前はプサイちゃんがいたから耐えられたけど、ハンターと菌根の組み合わせは凶暴性を加速させる。だけど今は、これしかない!

 

 

「『モールデッド・オメガ!』」

 

 

 モールデッド・ハンターと酷似こそしているが一回り小柄で、鉤爪が右手にしかついていない姿と化して、ヘリを空中で受け止めてキャッチし、そのまま真っすぐ地表に着地する。あ、危なかった……ヘリは壊れてしまったけど、クリス、シータちゃん、グラ、ジョージ、タイローン、ジャン、ディラン、ユウコ、ルーサー……みんな無事みたいだ。

 

 

「た、助かった……」

 

「オメガさんとエヴリンさんが合体したのか?」

 

「待て、様子がおかしい」

 

「『ウッ、グアアッ……みんな、離れて……』」

 

 

 まずい。「殺せ」「頸を断て」「殲滅しろ」という、ハンターの本能のようなものが私の制御を離れた菌根で増幅されてどす黒く私達の心を汚染していく感覚。殺戮するための兵器であり、「殺す」ことこそが本能。肉を引き裂くのは楽しい。頸を断ち切る瞬間絶望した顔はゾクゾクする。嗜虐性の高い(オメガ)の凶暴性が暴走していく。発散する敵がいない。仲間なはずのみんなを殺したくて殺したくて、しょうがない……!

 

 

「『ウガァアアアアッ!!』」

 

「全員、エヴリンから離れろ!」

 

「「「「うわああああっ!?」」」」」

 

「お前がそれに飲まれてどうするのだ!エヴリン!」

 

 

 爪を構え、クリスの号令で離れようとしたみんなに飛び掛かった私をグラが受け止める。爪は牙で噛みついて固定している辺りさすがだ、だけど。その身体を軽々と持ち上げ、凍土に叩きつけ、手を放してしまったグラの腹部ををサッカーボールキックで蹴り飛ばす。

 

 

「グラさん!?」

 

「『頸を出せぇええええええっ!!』」

 

「くそっ、こうなったら撃つしか…!」

 

 

 そのままみんなに飛び掛かろうとした私にクリスがハンドガンを構えるが、その瞬間に頬に蹴りが突き刺さり、ヘリの残骸まで蹴り飛ばされ激突する。勢いで私が排出されたオメガを、着地して見下ろしたのは赤紫色の、擬態してないオメガとよく似た姿の少女。つい先刻まで私の体になってた人物。

 

 

「はっ。そんな力に振り回されてるとか、ざーこ!」

 

「……めんぼくない」

 

『シータちゃん、メスガキだったんだね……』

 

「めすがきってなにさ。メスだけど」

 

 

 ウェスカーがいなくなって生き生きしているシータちゃんの笑顔に、私は逆さまの状態で苦笑いを浮かべる。……うん?

 

 

『なに…?』

 

 

 地響きと共に、凍土が次々と盛り上がってなにかが近づいてくる。今の騒ぎを聞きつけたのだろうか。クリスとグラ、オメガちゃんも気づき、銃を構える。いきなり銃を向けられてびくっと反応しあたふたするシータちゃん。

 

 

「な、なによ!やろうっての!」

 

『違う、後ろ!シータちゃん!』

 

「後ろ……?」

 

 

 シータちゃんが振り返るのと、凍土から飛び出してきた蔓の様な触手がシータちゃんを捕らえたのは、同時の事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 牢獄があったフロアの広場上のエリアで、私ことクローンのアレクシアは、現在進行形で困惑していた。

 

 

「……私も戦うと言ったのにさっそく置いてかれてしまったわ」

 

「まったくだ。クイーンのやつ、先に行って……プサイが復活したとはいえノスフェラトゥ級が来たら対抗できるの私しかいないから追いかけられないじゃないか……」

 

「モリアーティ、あなた……私たちと敵対してたとは思えないぐらい面倒見良いわよね……」

 

 

 爆音が聞こえて先に向かったクイーンにどうしたものかと放心していると、横で愚痴るモリアーティに感心するクレアに首を傾げる。スティーブとプサイ揃えてうんうんと頷いていているが、スウィーパーもピンと来てないらしい。

 

 

「え、モリアーティってクレアたちの敵だったの?」

 

「そうよ。あの島で巣を作って縄張りをつくってた敵。プサイに至っては殺されかけてるわ」

 

「いやー、あの時は死を覚悟したでござるよ」

 

「強かったよな、モリアーティ」

 

「いやいやいや!?私も人の事言えないけど、なんで殺し合った敵を受け入れてるの!?」

 

キシャー(そうだそうだ)!」

 

 

 ずっと私を運ぶ係だったためか、仲良く(?)なったスウィーパーと一緒に抗議する。裏切られるとか普通心配しないの!?いや私も敵だったけど!なんならディオスクロイとかゴルゴーン三姉妹とかサクリファイスコヤンとか嗾けたけど!

 

 

「いや今更すぎて……ラクーンシティで敵対してた敵の半数近くと仲間になったし……」

 

「クイーンとクレアたちが許すなら気にしても負けかなって」

 

「拙者も元敵でござるよ?」

 

「アレクシア。言っておくがこいつらに常識は通じないぞ。私は諦めた」

 

「貴女常識人……常識蜘蛛?なんだから諦めないでよ……」

 

 

 のほほんと言うクレアとスティーブとプサイに呆れるしかない。蜘蛛が一番の常識人とは恐れ入ったわ……。

 

 

「エヴリンの方針がそうなのよ。救えるものは救う。絶対見捨てないってね」

 

「エヴリン?聞いたことがない名前だな」

 

「拙者の母上で拙者たちのまとめ役でござる。クイーン殿の相棒でもある。彼女がいなければ拙者はここにいないでござるよ」

 

「いやそれはそうでしょ母親なんだから……」

 

「いやエヴリン殿は拙者の実の母上じゃないでござるよ?そもそも見た目だけなら二回りも年下でござるからな」

 

「どういうことなの……」

 

「よっぽどお人好しの様だなそのエヴリンとやらは」

 

 

 ……私の事も、助けてくれるかしらそのエヴリンとかいう聖人は。そんなことを考えていたときだった。

 

 

「見下げ果てたわ!それでも私なの!?」

 

「っ!危ない!」

 

 

 私目掛けて降り注いできた炎の雨から、プサイが飛び出して私を担いで回避。同時に、クレアとスティーブとモリアーティが銃を上に向けて構え、乱射。それにつられて視線を向けると、私とよく似た顔がそこにあった。だがそれは、あまりにも異形。トンボとよく似た四枚の翅をもつ蟲の様な体に私の顔がついているような姿はあまりにも醜かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、エヴリンたちの前にもアレクシアの顔を持つ、蟻塚から人の上半身が生えた様な姿の怪物が現れる。異形の体はT-Veronicaの影響を大いに受けた証左で。それでも自らこそがアレクシアだと断ずる異形の二人は偶然ながらも同時に言い放つ。

 

 

「私が」

 

「私こそが」

 

「「アレクシアそのものよ」」

 

 

 クイーンとセルケトが本物のアレクシアとアルフレッドと相対しているのと同時刻。のちにアレクシア・ポッドとアレクシア・フライと呼ばれる……サクリファイスコヤンやプシューケー・イグニス、ノスフェラトゥ・イグニス含めて「アレクシア症候群(・シンドローム)」と呼ばれる怪物たちとの戦いも始まった。




まるでアレクシアのバーゲンセールだあ!もう何体目なんだろうね。作者もわかってない。なんなら倫理観ないからまだまだいる。

プサイなしだと暴走するモールデッド・ハンターの亜種、モールデッド・オメガ。ハンターシリーズと合体すると記号名がつきます。

アレクシア・ポッド=原作アレクシア第二形態。
アレクシア・フライ=原作アレクシア第三形態。どちらもDC要素濃いめ。今章はとにかく、原作実写バイオハザードで示されていた「クローンの恐怖」を体現したい。ゲームのバイオではタイラントがそれにあたるかな。エヴリンもある意味クローンですね。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

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