BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごでございます!ようやく書きたかったところまで来れました。

ベロニカ・シンドロームとの戦い。楽しんでいただけたら幸いです。


fileCV:62【~蜘蛛の置き土産~RE:CODE:Veronica】

「でりゃああああ!」

 

「た、助かった……お礼は言わないからね!」

 

 

 シータを捕らえた触手を叩き斬り、ともに着地するオメガちゃん。その目の前で、氷の地表から飛び出してきた、アレクシアの顔を持つ、蟻塚から人の上半身が生えた様な姿の怪物…アレクシア・ポッドともいうべきなにかは忌々し気に自分に弾丸の雨を浴びせるクリス達を睨みつける。

 

 

「鬱陶しい羽虫共が!」

 

 

 思い出すのはベルセポネだろうか。蔦の様な触手を振り回し、下半身から巨大な蟻の様なクリーチャーを次々と大量に生み出して、向かわせてくるアレクシア・ポッド。それの対処に駆られたら触手で薙ぎ払われ、触手を避けたら蟻が湧き出してくる悪循環だ。

 

 

「私が!私こそがアレクシア!ベロニカの力を使いこなせている私こそがああ!」

 

『どう見てもウイルスの力に振り回されてるようにしか見えないし、さっきの炎を操ってた方が使いこなせているように見えたけど』

 

「きさっまああああああああ!」

 

「怒らせてどうするんだ!エヴリンお前か!」

 

 

 私の言葉が図星だったのかブチギレたアレクシア・ポッドが触手を竜巻の様に回転させてきた。見えてないのにクリスにバレたらしい。ごめんちゃい、つい本音が。

 

 

「触手はあたしとオメガパイセンと鮫が!」

 

「蟻は俺達で対処するぞ!」

 

 

 どうやらリーダーシップがあるらしいシータちゃんとルーサーの呼びかけで、連携して対処するオルタナティブ+αの面々。シータちゃんが触手を斬り裂き、ジョージが蟻を撃ち抜き、タイローンが蟻を蹴り飛ばし、グラが触手を噛みちぎり、ジャンが電磁波を発生させて怯ませ、オメガが触手を引き裂き、ユウコがアサルトライフルで援護射撃を行い、ルーサーが蟻を踏み潰しながら果敢にディランと共にアレクシア・ポッドに挑みかかる。

 

 

クリスもナイフで触手を斬り裂き、ハンドガンで蟻を潰しながらアレクシア・ポッドに接近していく。

 

 

「女王蟻気取りのバケモノめ!喰らえ!」

 

「がああぁあああああっ!?」

 

 

 そう叫びながらナイフを胸元に突き刺しながら組み付き、ハンドガンを口に突っ込んで連射、ナイフを振り抜いて着地するクリス。頭部と上半身が吹き飛んだアレクシア・ポッドはのたうち回り、下半身の蟻塚から蟻の脚の様なものを生やしてどこぞに移動を始めた。脳が吹き飛んだのにどうして、行先は……施設の方…!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アーッハハハハ!!死ね!死ね!地を這うしか能がない蟲けらども!」

 

 

 傍にいる女性と同じ顔で酷い罵倒を吐きながら4枚の翅で宙を飛び回り、一旦宙にばら撒かれて留まった後、高速で降り注いでくる発火する血液と、鈎状の尻尾を用いて高速で斬り裂いてくる攻撃を仕掛けてくるアレクシア・フライとも呼ぶべき怪物。

 

 

「誰が虫けらだ!」

 

「貴女にだけは言われたくないわ、トンボもどき!」

 

 

 私とスティーブはそれを回避しながら撃ちまくり、プサイとスウィーパーが飛び掛かって斬り裂こうとするもひらりひらりとと回避され、こちらのアレクシアに執拗に襲い掛かってくるのを、モリアーティが溶解液を絡めた糸を振り回して追い返す。駄目だ、サイズが人間より小さい上に軽い分、機動力が半端じゃない。

 

 

「私は翅を得て誰よりも自由な存在となった!もう誰も、私を捕らえることなど不可能よ!」

 

「くっ……」

 

 

 残像が残る程の高速でモリアーティの周りを飛び回り、炎の渦を発生させてその中に閉じ込め、斬り刻むアレクシア・フライ。モリアーティは咄嗟に黒い糸で自らを覆うことで炎ダメージを避けようとするも、斬り裂かれた場所から炎が流れ込んでダメージを受けてしまったらしくダウン。

 

 

「優秀な捕食者の蜘蛛だからといって空を舞う私に敵うものか!」

 

「ござっ……きっついでござるな……」

 

 

 八本の脚で支えられたその身体を、高速の体当たりで吹き飛ばし、飛び回った軌跡から炎の雨を降らして追撃するアレクシア・フライの火球を弾丸で消し飛ばし、プサイが斬りかかるも回避される。駄目だ、こちらの攻撃が当たらない。まず厄介なモリアーティから仕留めに行っているから私たちは無事だけど、その矛先が私たち人間に向けられたら……。すると、チャキッと横から音が鳴った。

 

 

「いい加減にして!なんでそんなに、他人を傷つけるのよ!」

 

 

 ビリリッ!とドレスを引き裂き、スリットを作って身軽になったかと思えば、その裏側に付けられていた黄金のルガー二丁を抜き取り、交差して両手で構えて乱射するこちらのアレクシア。面食らったアレクシア・フライはまともに弾丸の雨を浴びて撃ち落とされ、床すれすれで再び飛翔し舞い上がる。

 

 

「おい、アレクシア。そいつは何時から……」

 

「……私にはお父様の、ミリタリー好きのアルフレッド・アシュフォードの血が流れている。だからというか、その……かっこいいと思って付けてたの。使ったのは初めてよ」

 

「かっこいいでござるよ、アレクシア殿!」

 

「そう……なんにしても頼もしいわアレクシア。これだけの弾幕なら、追い詰められる!」

 

「アレクシア、アレクシアうるさいわね……アレクシアは私一人よ!」

 

 

 怒りに文字通り身体を燃やしたアレクシア・フライが、炎の雨を降り注がせながら縦横無尽に飛び回り、部屋中を斬り裂いていく。それに対してゴールドルガーを撃ちまくることで抵抗するアレクシアに、私たちも続く。

 

 

「ええ、そう。私もアレクシアとして生きてきた。お父様にそう望まれた、だからそう在ろうとした。だけど、そんなの私じゃない、貴女みたいな、アレクシアなんて言う外道のふりなんてもううんざり!だから私は、高潔に生きていく!誰よりも気高き祖、ベロニカの様に!そう、私は……!」

 

 

 そう言いながらアレクシアが腕を突き出し、鈎状の尻尾に被弾。なにを、と思った瞬間、傷口から炎が噴き出し、アレクシア・フライの火炎弾を消し飛ばす。これは……!?

 

 

「私の中にもT-Veronicaは流れている……貴女だけの専売特許じゃないわ。そして私はベロニカの名を継ぐ……私は、ベロニカ・アシュフォードよ!」

 

 

 アレクシア……いや、ベロニカが傷ついた右腕を振るい、高火力の炎でアレクシア・フライごと火球を全て薙ぎ払う。その圧倒的な火力に、開いた口が塞がらない。これまで戦いを忌避してきたけど、こんなに強かったのね……。

 

 

「ベロニカ、うむ……見たこともない過去の人物よりも、良く似合っているでござるよ」

 

「……俺の周りの女の子がみんな強くて、参ったぜ」

 

キシャー(ドンマイ)

 

「あぁああああああっ!?」

 

「逃げるぞ!追いかけてとどめを刺すんだ!放っておいたらプシューケーの様に変異するかもしれん!」

 

 

 炎上しながら絶叫を上げ、吹き抜けからどこかに飛び去って行くアレクシア・フライを追いかける私、スティーブ、ベロニカ、プサイ、モリアーティ、スウィーパー。そんな私たちが外の雪原で合流したのは、懐かしい顔と知らない顔たち。

 

 

「クリス!オメガ!それに、グラに……シータ!?」

 

「クレア!プサイ!無事だったか!」

 

『ってあれえ!?アレクシア!?それにアトラナートの生き残り!?え、え、なに!?』

 

「話すと長いでござるよ」

 

 

 兄とラクーンシティで共闘したB.O.W.たち、それに死んだと思っていたシータと再会。プサイの反応からてエヴリンもいるらしい。後にいる人間たちは噂のオルタナティブのメンバーか。

 

 

「私はもうアレクシアじゃないわ。ベロニカと呼んで」

 

「……話は後だ。それでベロニカ、質問なんだが……あれを倒す方法を知っているか」

 

『合体するとはロマンがわかってるなあ。気持ち悪いけど』

 

 

 そんな再会の傍で、蟻塚の様な怪物に、アレクシア・フライが上半身となるように合体。腕の代わりに四枚の翅を生やし蟻塚の下半身を有した、アレクシアの顔を持つ怪物が誕生する。

 

 

「生憎と、知らないわ。……私の記憶に寄れば氷の中に封印されてたはずなのに、どうして……」

 

『アレクシアたくさんいるんだね。症候群かなにか?』

 

「それじゃあアレクシア・シンドロームでござるな」

 

 

 プサイ曰くアレクシア・シンドロームは燃える蟻の怪物を多数生みだして嗾け、私たちは大人数で協力して撃退していくが、量が尋常じゃない。こんなに味方がいるのに、押される……!?

 

 

『……しょうがないか。ウェスカーもいないし、使っていいよ。ユウコ』

 

「…わかったわ」

 

 

 すると、オルタナティブの一人と思われる非常に長い青掛かった黒髪ポニーテールで青縁のメガネを駆かけた、紺色の縦セーターとズボンを着ている、地味めな日本人の女性が、眼鏡をはずしポニーテールをほどきながら前に出る。なにを、と止めようとするが、それは兄に止められた。

 

 

「クレア。いいんだ。彼女、鳴雲友子(ユウコ・ナグモ)は……俺達が束になってようやく勝利できた怪物の力を受け継いだ。心配は無用だ」

 

「怪物…?」

 

「アトラナート……力を、貸して」

 

 

 普通の人間にしか見えないけど、そう思った瞬間だった。鮮やかに輝く青色に髪と瞳が変化したかと思えば、その体躯が一回り大きくなり、大きくなる身体に耐え切れずセーターが破けて大きく長い蜘蛛の脚が四本伸びて、その先端から糸を巻いて服の破片で辛うじて隠れていた身体をドレスの様に纏うと、蜘蛛の脚から糸をレーザーの様に伸ばして炎を纏った蟻の軍団を斬り刻んでいく。日本人離れした容姿に変貌を遂げた彼女と、身内の蜘蛛を何度も交互に見て、首をひねる。

 

 

「……モリアーティの知り合い?」

 

「いや、私は知らない。なんだ…?あいつ、さっきまでたしかに人間だったぞ……?」

 

刻糸無想(こくしむそう)!」

 

 

 雲脚から伸ばした糸で渦を巻き横にした竜巻の様にしてアレクシア・シンドロームと蟻たちを斬り刻んでいくユウコ。そのまま糸でグルグル巻きにしたところに、ベロニカが火球を放ち、炎上させる。糸を薪にして、燃え上がる炎は炎を操る怪物すらも焼き尽くす。

 

 

「ベロニカの威光を!」

 

「あの子の力を!」

 

「「思い知れ!!」」

 

「ぐ、あぁああああああっ……」

 

 

 まるで示し合わしたかのように突き出した腕を交差したベロニカとユウコに呼応するように、燃え尽きて灰となり散っていくアレクシア・シンドロームに、私たちは一息ついた。……その時。

 

 

「……?」

 

 

 灰の中から、火の粉の様に光り輝く翅が飛び立った、気がした。




ベロニカ・アシュフォード。そしてアトラナートを受け継いだもの、鳴雲友子の覚醒でした。実はアトラナートは死ぬ前にW-ウイルスとして、優しくしてくれた人に全部受け継がせていたっていうね。そしてクローンアレクシアが、ベロニカを名乗って決別する。これをずっと書きたくて長々とやってました。

そして最後に飛んで行ったのは…?次回、ラスボス降臨。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きなアトラナート編オリジナルB.O.W.は?

  • アトラナート
  • ラフネック
  • ポリポッド
  • ジャンブル
  • ロイタラー
  • パペッティア
  • ヘイトレッド
  • エヴリン(シータボディ)
  • ティターニア
  • モールデッド・アンタレス(セルケト)
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