BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ちょっとプロットを書き直すことになりまして、次の章が当初の予定とはだいぶ変わることになりました。それとは関係なくやっぱり今回でも終わらなかったよ。

今回はグランデ将軍VSオルタナティブ。楽しんでいただけたら幸いです。


file1999:6【対生体兵器用熱放射線発射装置(レーヴァテイン)

「シータ!」

 

「はひ……あ、クイーンだあ」

 

 

 見張りの兵士を蹴散らし、事前に確認しておいた拷問室の扉を蹴り開けるクイーン。そこには、胸から上の胴体と左腕しかない状態で氷で拘束された、幸せ満点な笑顔のシータだけがいて。

 

 

「シータだけ……?ネルトゥスはどうした?」

 

「あはぁ、うえー」

 

「上…!?」

 

 

 瞬間、下半身の根っこで天井に根付いて隠れていたネルトゥスがのしかかるように着地。後頭部の花をポンと軽く叩いた葉っぱの様な掌を構えると、根っこで縛りつけたクイーンの口に押し付ける。

 

 

「騒ぎに気付いていないとでも?貴女も幸せになりましょう?」

 

「むぐっ……!?」

 

 

 口内に手を押し込まれるクイーン。花粉を取り込み、多幸感が支配する……とは、ならなかった。

 

 

「んべっ!」

 

「きゃあ!?」

 

 

 クイーンは不敵に笑うと口の中からなにかを射出し、それを顔面に受けたネルトゥスは怯んで転倒。それは、ふにゃふにゃになったヒルの一匹だった。

 

 

「私は群体だ。一匹がやられても、特に問題はない!」

 

「くっ……!」

 

 

 すると後頭部の花から花粉を掴み取り、床に投げつけて煙幕の様にするネルトゥスはその部屋から離脱、逃走した。それを追いかけようとするクイーンだったが、へらへら笑っているシータを見て一瞬考え、氷を砕いてむんずと掴むと部屋を出て廊下を走る。

 

 

「なになにー?どこにいくの~?」

 

「いや、お前のされた拷問は見ていたがひとつ気になってな。……布で顔を覆って水をぶっかけるポピュラーな拷問はしなかったなって」

 

 

 その先にあるのはトイレであり、手洗い場のシンクに水を溜めると、再生し始めているシータをひっくりかえすとシンクに顔を叩き込んだ。

 

 

「ごばああ!?」

 

「恐らくだが、ネルトゥスの洗脳は花粉を使う関係上、洗い流すことは可能だ。つまり水にぶちこめば……」

 

「殺す気かあああ!!!」

 

「げふっ!?」

 

 

 瞬間、拳を握った爪でシンクを叩き割ったシータの怒りの蹴りがクイーンに炸裂。蹴り飛ばされて便器を破壊しながら転がるクイーン。しっかり正気に戻ったらしく、怒りで拳を振るわせたシータは外に飛び出していき、起き上ったクイーンも続く。

 

 

「あんのエセシスター!ざこのくせに!絶対許さないんだからあ!」

 

「お前が私みたいに洗脳された自分に死にたくなる奴じゃなくてよかったよ」

 

 

 イブリースの時を思い出しながらクイーンは苦笑した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」

 

「『どこのスパロボかってぐらい機動力あるんだけどなにこれ!』」

 

「搭載した兵器自体が重いのだ!弱点となる機動力をそのままにするわけがなかろう!」

 

 

 カトプレバスを操縦し、機械の脚のブースターで横移動しながら、ムカデ腕を振り回すモールデッド・ヘカトンケイルと渡り合うグランデ将軍。長い首を利用して回転することで足払いを叩き込み、バランスを崩したモールデッド・ヘカトンケイルに渾身の頭突きを叩き込み、完全に転倒させるとグランデ将軍はレバーを下ろして四足で完全に固定。首を伸ばして顎を開けた状態で口の奥から突き出る様に、砲口を展開させて赤いレーザーで照準を定めると、とスタンロッドを取りだして機械に突き刺し、電力を充填していく。

 

 

「行くぞ!対B.O.W.用新型兵器「対生体兵器用熱放射線発射装置(レーヴァテイン)」受けてみよ!」

 

「『やっば…!?』」

 

 

 そして、発射。強力な放射線が砲口から放たれ、咄嗟にモールデッド・ヘカトンケイルが脱皮の要領で分離させた右手のムカデ腕に直撃。地面にのたうち回ったムカデ腕がブクブクと膨れ上がり、血を噴き出して破裂。粉々に吹き飛んでしまった。とんでもない威力にその場にいたオルタナティブが唖然とする。生物の水分子を急速に動かして発熱させて細胞単位で標的の肉体を内部から破壊して殺傷するそれは、もし本体に当たっていたらいくら不死身のヘカトの肉体でも必死の一撃だった。

 

 

「『なんの!』」

 

 

 右肩からムカデ腕を生やして強がるモールデッド・ヘカトンケイルだったが、内心冷や汗をかいていた。明確な死がすぐ目の前にある状況に、気を引き締める。

 

 

「貴様、特徴からしてあの時戦場でウルが殺したムカデのB.O.W.だろう!あれほどの傷から再生し、さらにはその質量の腕を生やす……限界が近いんじゃないのか?」

 

 

 素直にご名答、と言いたくなった口を物理的に消して黙らせるモールデッド・ヘカトンケイル。無言でファイティングポーズをとり、ムカデ腕を伸ばしてジャブを叩き込むも固定を解除したカトプレバスのブースターで基地内を横移動し回避され、逆にムカデ腕を噛みつかれて、巨体が引っ張られ投げ飛ばされてたまらず口を開いた。

 

 

「『うわあああっ!?』」

 

「見よ!このスピード!パワー!ディフェンス!そして最新兵器の破壊力!ただのデカブツなど、敵ではないわ!」

 

 

 転がるモールデッド・ヘカトンケイルにのしかかり、ブースターで持ち上げた両前脚を順番に勢いよく振り下ろしてストンプを連続で叩き込んでいくカトプレバス。そのまま四つ足全てでブースターを使って天高く舞い上がると、急降下して途轍もない重量でモールデッド・ヘカトンケイルを叩き潰したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その横で、激戦を繰り広げるのはオルタナティブの面々と、一度狼化したため防弾コートを脱ぎ捨ててタンクトップと迷彩パンツにブーツを履いている軽装で防御力が下がっているウールヴヘジン。近接戦に優れるリヒト、レイ・スー、サミュエル・ジョーダンがそれぞれ爪、サーベル、拳で接近し、それをメラ・ビジとタヒル・カプールが銃で援護する。特にリヒトは弾丸が当たっても効かないので援護しやすいのだが、それを許すウールヴヘジンではない。狼化することなくリヒトをアッパーでかち上げ、レイ・スーのサーベルを指で挟んで受け止め蹴り飛ばし、サミュエル・ジョーダンの拳は拳で返して殴り飛ばす。タヒル・カプールがショットガンでスラッグ弾を叩き込めば宙返りで回避し、着地した瞬間を狙ったメラ・ビジのヘッドショットはイナバウアーでもするかのように身体を逸らして回避する。

 

 

「閣下も買いかぶりすぎだ。強いが、私には敵わない」

 

「つ、つよい……」

 

「これが、噂に聞いた将軍の牙の力…!」

 

「狼の姿じゃないってのによ…!」

 

「こいつぁ、洒落になんねえぞ!」

 

「でも、数はこちらが上よ!当たりさえすれば…!」

 

 

 すると、倒れた兵士の手からアサルトライフルを奪い取り、両手で二丁構えてニッと笑うウールヴヘジン。それを見て、動いたのはリヒトとサミュエル・ジョーダンとメラ・ビジ。同時に、弾幕が叩き込まれる砂煙が充満する。

 

 

「……楽しませてくれる」

 

「させ…るかあ!」

 

「っ、あぶねえ!」

 

「ヘカト隊長が暴れてくれたおかげで助かったわ」

 

 

 リヒトがその巨体を覆う強固な鎧の様な皮膚で庇い、さらに防弾車両をモールデッド・ヘカトンケイルが踏み潰して吹き飛んでいたドアを盾の様にサミュエル・ジョーダンとメラ・ビジが構えて防御。なんとか助かった中で駆け抜けたのは、サーベルを鞘に納めたレイ・スーだ。

 

 

「抜刀…!」

 

「させると思っているのか?…!?」

 

「相棒の邪魔はさせないぜ」

 

 

 柄に手をかけ踏み込むレイ・スーの顔面を握りつぶそうとしたものの後ろの車両が爆発し、怯むウールヴヘジン。戦災孤児時代から一緒のタヒル・カプールがタンクから流れていたガソリンに弾丸を撃ち込んだのだ。相棒の助けを借りたレイ・スーは至近距離で抜刀。渾身の振り抜きが円を描き、右腕を肘下から両断する。

 

 

「ぐうっ…!?」

 

「今だ、畳みかけろ!」

 

 

 そこに、サミュエル・ジョーダンの鉄の拳とも称されるストレートパンチが顔面に炸裂。鼻血を流して殴り飛ばされたそこに、リヒトが噛みつき、必殺のデスロール。地面に叩きつけられ回転の勢いのまま牙から解放されたところに、タヒル・カプールのスラッグ弾とレイ・スーの上段斬りが叩き込まれ、さらに飛び上がったメラ・ビジの渾身の飛び蹴りが突き刺さり、建物の壁を粉砕し中まで蹴り飛ばされるウールヴヘジン。

 

 

「よし!どうだ見たか!やってやったぜ!」

 

「……ジョーダン。これで勝てたらシータ隊長たちはやられてないわ」

 

「…みんな、気を付けて。あの姿になったやつに、俺達は手も足も出なかった」

 

 

 喜ぶサミュエル・ジョーダンにメラ・ビジの冷静な指摘。全員が気を引き締める中で、ケダモノが姿を現し足元から菌根に覆われながら怒りに身を震わせる。

 

 

「閣下の、前で、よくも恥を……グルルルルルルァアアアアアアアッ!!」

 

 

 漆黒の人狼に姿を変え右腕も再生させたウールヴヘジンが咆哮を上げる。それと同時にリヒト達に影が差す。見上げれば、オルタナティブのヘリが横になって滞空していて。ベッカ・ウーレットがその後部席から顔を出す。

 

 

「じゃ、選手交代よ!とっておき、見せてあげるんだから!」




ネルトゥスの弱点は簡単で
溺れさせるつもりで鼻や口に水を流し込んで洗えば正気に戻れる。 
※原文まま

カトプレバスはもともと機動力じゃ無くて防御力も備えてたし、兵器もレーヴァテインって名前じゃなかったです。操縦席とブースターを追加しました。

ウールヴヘジンは趣味が舐めプ。強すぎるからって理由ですが、能力の元ネタがターミネーターT-3000だからなのもあります(ネタバレになるので暈かすけどある理由で慢心を持ってるターミネーター)。ちなみにコートを着ている際の見た目はヘルシングの大尉がモチーフ。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きな南極編オリジナルB.O.W.は?

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  • 鳴雲友子(アトラナート態)
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