BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
復活のH本領発揮。楽しんでいただけたら幸いです。
目が覚める。自分は確か、自慢の衝撃波を簡単に耐えて見せた敵にキレて、上限を超えた最大出力で衝撃波を放って……
「……そうだ、それも防がれたんだ」
「お?目が覚めたか?ハープーン」
視線をあげれば、私を小脇に抱えているなんか一回りでかくなったシザースがいて。その上の肩にはナックルが、反対の肩にはドリルが乗っていた。
「…大丈夫?」
「やっほ~。目が覚めたようでなにより~」
「私は、皆に助けられたんだね……」
「ま、あたしらも逃げられたんだけどな。今追跡中だ。しっかり掴まってろよ」
そう言いながら私を抱え、二人を肩に乗せたまま歩くシザース。率先して乗り物になれる仲間への優しさがこの粗暴で戦いが大好きな同僚のいいところだ。
「待って。私を下ろして。あれを回収してポイントに移動する」
「お?戦る気だな!いいぞハープーン!お前はそうでなくちゃな!」
「じゃ~、援護は任せたよ~ハーちゃん、信頼してるからね~」
「…頼もしいわ」
シザースに降ろしてもらい、言葉を背に受けて衝撃波を出して跳躍する。ジャングルの中に隠しておいた得物を背負って高台に移動。強化された視力でみんなの位置を確認したあと、周囲を見渡して敵の位置を探る。私の衝撃波でミックスコアトル村……故郷が半分吹き飛んだおかげで視界は良好だ。すぐ見つけてみせる。
「グオオオオアアアアアッ!」
「ふりーふぉーる!」
レオン達がリーサルガイドと戦う一方で、モリグナの力を借りて猛禽類の足でネプチューン・テティスを捕えて両腕の翼で天高く舞い上がり、急降下して教会の屋根に叩きつけるガンマ。そのフードから覗く顔は困惑に満ちていた。
「おまえ、なんだ?」
「グオオオアア!?」
「きもちわるい。なんというか、いのちをかんじない!」
「シャアアアアッ!」
三つ首鮫の口が開いてガンマを狙い、まるでマシンガンの様に牙の弾丸が発射される。ガンマはパーカー……ガワであるそれで弾く。しかしそのまま太腿に三つ首鮫の右の頭部が噛みついてきたのは、さすがに悲鳴を上げた。
「きゃあ!?……やったなあ!
パーカーの擬態をもとに戻し、モリグナの擬態はそのまま、顔をリヒトと同じ形状に擬態するガンマ。大きな口でネプチューン・テティスのヤツメウナギの様な寸胴の頭部に噛みついて、脚を放してその場で翼を羽ばたきながら、ローリング。
「デスロぉールぅ!」
「グオッ、アァアアアアアアッ!?」
リヒト必殺のデスロールがネプチューン・テティスをぐちゃぐちゃに引き裂き、更に回転の勢いのままにガンマは噛みついたまま教会を破壊する様に叩きつけながら地面に激突。ミンチの様になったネプチューン・テティスを踏み潰す形で着地し、擬態を解いた。
「…しょっぱい。ちのかわりにかいすいがとおってる?」
海水がどくどく溢れる肉塊から降りて、首を傾げるガンマ。圧倒的な違和感。肉も骨も血管も、目も牙はなんなら多すぎるぐらいあるし、胃も腸も今は露出していて確認できる。でも、潰れた頭部から
「倒しちゃったの…?」
すると信じられないような声が聞こえて、振り返る。目を覚ます前にレオンと会話していた声だ。そこにいたのは、白いワンピースを着た茶髪で日焼けした少女。確か名前は、マヌエラ。
「…父の仇だったの。それを、こんな風に倒しちゃうなんて……」
「マヌエラのおとうさんをたべた?やっぱり、いやな、やつ。……でも、おかしい」
「なにが…?初めて会ったはずでしょ?なにもおかしいこと……」
「……
「それって、どういう…」
心臓どころか体そのものが炎のクトゥガとかいう超規格外にそのあと出くわしてエヴリンはやさぐれることになったのだが、それはまた別の話。マヌエラがどういうことなのか聞こうとした、その瞬間だった。
タァーーン!
ガンマの胸が弾けた。背中から血飛沫を上げ、心臓を半ば抉られて、体内に撃ち込まれたそれが胸部から弾けた。それは弾丸などではない、見えない物理。衝撃波だった。しかも、先ほどガンマが耐えていたような分散するようなものではなく、指向性を持たせて限りなく細く貫通力を上げて放たれた衝撃波だった。それを遠距離から飛ばした。スナイパーだ。
「……しくじった。ごめん、ヨナ、メリカ」
「どうしたの!?大丈夫!?」
マヌエラは驚き海月の特徴のある姿となって慌てて、倒れ伏したガンマに駆け寄るも、その手が煌めくオーロラシルバーの甲殻に覆われた手に掴まれ、捻り上げられた。咄嗟に攻撃しようとして、止まる。そこには、無表情で見下ろしているナックルがいた。
「……ニア」
「…久しぶりね、マヌエラ」
「感動の再会だ~。でもさ~どの面下げてナーちゃんの名前を呼んでいるのかな~?マヌエラちゃん~?」
さらにそこに、シザースの肩の上に乗り、大量のシーデッドを従えたドリルの二人までやってきて。マヌエラは、たまらず俯き、そこにシザースの吐いた泡が纏わりついて拘束、イソギンチャクとウミヘビのシーデッド二体に巻き付かれて引っ張られる。
「シーちゃん~そこの死にぞこないも捕まえておいてね~オルタナティブでも強かったから多分この子が例のグラトニーだから~ハーちゃんも、起きて早々に仕事ご苦労様~。え?自分が近接戦を仕掛けたから無様に負けた?そこまで言うことないよ~事実だけど~」
「やっぱりハープーンの狙撃があると楽だな!リーダー!」
シザースの肩の上で耳元に手をやって、高台にいるハープーンと連絡するドリル。ドリルが司令塔となり、シザースとナックルが前線に立ち、ハープーンが遠距離から衝撃波を飛ばせる特注スナイパーエアライフルで援護する。まさに無敵の陣形。ハープーンが前線に出てたから乱れたが、本来のこの陣形に敵う者はなし。
「……他の連中の居場所~見つけたんだ~さすが~。じゃ~行こうか~」
ドリルが指をさし、シザースとナックル、シーデッドが拘束したマヌエラ、シーデッドの群れが移動する。全ては主の、海の神の名をもとに。ミス・ポセイドンに栄光あれ。
「……偉大なる海の力を得た人を殺すなんて……私たちを滅ぼすつもりなのね!そんなの許さないわ……!」
レオン達の前で怒りに震えるのは、女性らしい形状をしているが、流線型の身体とぬめりを帯びた皮膚を持ち、半透明のフードの様な形状になっている頭部を持つ異形の人型ヒルダ・ヒダルゴ。まさかこれが、以前T-ウイルスで変異した特徴が残っているからとは思わない。故にレオンたちは、女の海洋生物がマヌエラと同じ海月かなにかだと、誤認した。
「こんなに人を巻き込んで……許さないのはこっちだ!」
先手必勝とばかりに跳躍し、跳び蹴りを叩きこむメリカ。初任務で、元々人間だったリーサルガイドを殺した興奮のままに、殺すつもりで頭部を蹴り抜くが、それは凄まじい衝撃と共に、防がれる。ヒルダが顔の前に掲げた右腕はさらに異形。指が指ぬきグローブの様に出ている手甲から肘までを覆うようにして、三葉虫を思わせる形状をしていた。
「私の守りは貫けないわ」
これが彼女の与えられた力。異形を人型にするのはあくまで副次効果に過ぎない。彼女が与えられたのは、基本的な節足動物が持つタンパク質の「キチン質」や、甲殻類の硬い甲殻に貝殻やサンゴの骨格のように炭酸カルシウムをも主成分とし、節足動物の中でも破格に硬かったとされる外骨格だった。それが、形状は違えど四肢を覆うように生体装甲となってくっついている。P-ウイルスは、古代種の力すら与えるものだった。
「ぐっ…!?」
変形し、刃となった左腕の甲殻で足を斬り裂かれ、たまらず離れるメリカ。四肢の甲殻の刃を全て展開しながら、ヒルダは怒りに震える。それは仲間を殺された怒りだった。ぶっちゃけると、リーサルガイドを逃げた実験体だと誤解していた。
「覚悟はいいかしら。ズタズタにしてやる!」
スナイパーの方が本業なハープーン。スナイパーが接近戦してレオンとクラウザーを薙ぎ倒していたのである。こわい。
そして、フード部分が実はバケモノ時代の名残で三葉虫の力を有していると判明したヒルダ。リーサルガイドを目的と間違えているお茶目さん。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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