BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。今回はちょっと書く時間が足りなくなったので、以前書き上げて投稿するチャンスを逃したものを投稿しようと思います。

ベロニカ編エピローグの続き。あのときなにがあったのか。楽しんでいただけたら幸いです。


file1999:EX2【世紀末の暗躍】

 1999年4月。グランデ将軍との対決の数ヶ月前。オルタナティブの表向きのリーダーであるリサ・トレヴァーと技術顧問のアンジェラ・ヴァヴァサーことベロニカ・アシュフォードは、日本の天ヶ沢病院の院長、天ヶ沢鉄舟とスポンサー契約の話をしていた。

 

 

「これは双方にとって旨味のある話だ。通常の医療機関で治療を行えない上に資金に乏しく治療薬の確保も難しい君達オルタナティブにとっては渡りに船だろう。そうだ、私の名前にも〝舟”がついている。この私、天ヶ沢鉄舟(あまがさわ てっしゅう)という大船を信用してもらえないだろうか?」

 

「……いいわ。その契約、受けるわ」

 

 

 そう自分の胸に手を掲げて告げた鉄舟に、リサは好意的な回答を告げる。怪しさはぬぐえない。アンブレラと同じく、表向きだけいい顔して裏の顔は外道かもしれない。それでも、物資の少なさはオルタナティブの弱点の一つだ。自分たちは時間さえかければ重症だろうが回復できるが、人間の仲間が増えているのに、その治療手段がないのはさすがにダメだと考えたのだ。

 

 

「でも本当に対価はなしでいいの?いくらアンブレラに代わる製薬企業に名乗りを上げられるとはいえ……」

 

「ご明察だヴァヴァサー殿。だが我々としては君たちと友好な関係を築くのが一番大事でね」

 

「我々?」

 

 

 すると、扉が開いて第三者が入ってくる。190cmの並外れた体格を持つスーツ姿の日本人女性、鉄舟の秘書である犬上冷に連れられた、30代ぐらいの白衣を着た金髪を撫でつけた様な髪型の男。リサは目を見開き、ベロニカが首を傾げる。

 

 

「お前は…!?」

 

「リサ?知り合いなの?」

 

「紹介しよう。私がスポンサーをしているもう一人のクライアント……サミュエル・アイザックス氏だ」

 

「久しぶりだ。リサ・トレヴァー。洋館に幽閉したとき以来かな?」

 

 

 瞬間、立ち上がったリサが擬態を解いた長い腕で鉄舟を締め上げようとして、その手が一瞬で横に立った犬上冷がその手を掴んで捻り上げる。常人ならざる力に、苦痛の声を上げるリサ。咄嗟に危険を感じたベロニカが腕を構えるも、その前にいつの間にか背後に出現していた鎧武者の刀を首に突きつけられて、動きを止めるしかない。

 

 

「この力……T-ウイルス!?天ヶ沢!貴方、アンブレラと同じ…!それにアイザックスを匿ってただなんて…!」

 

「アンブレラと同じとはひどいな。我々の目的はスペンサー卿とは違う。これはビジネスだよ。ミス・トレヴァー。今回の顔合わせも、ビジネスの一環に過ぎない。むしろ隠さずに秘密を明かしたのだ、信頼の証と受け取ってもらいたいね」

 

「どの口が…ぐう!?」

 

「鉄舟様に口答えするつもりか?そんな権利は、お前にはない!」

 

「リサ!」

 

 

 さらに力を増す犬上冷の握力がリサを苦しめる。それを、鉄舟が止めた。

 

 

「やめなさい冷クン。力づくは好きではない。では、力を見せてもらおうかアイザックス氏」

 

「その前に答え合わせといこう。リサ・トレヴァー。そしてアレクシア・アシュフォードの系譜の者よ。この顔に見覚えはあるかな。雪姫」

 

「わかりました、父上」

 

「なっ…!?」

 

「うそ…っ」

 

 

 そう言って溶けるように消え去った鎧武者の兜の下の顔に、驚愕するリサとベロニカ。白髪のエヴリンと同じ顔を持つ雪姫に、困惑を隠せない。エヴリンと違って実体があるのもそうだし、なんでエヴリンとそっくりなのか、疑問が脳裏を埋め尽くす中で。雪姫は、手にした刀を横に一閃した。

 

 

「あっ…」

 

「なに、を…」

 

 

 斬られたはずなのに斬られた感触はなく、刀がすり抜けたことに困惑したのもつかの間。眠気が襲って、犬上冷が拘束を解くとともにソファに崩れ落ちる二人。雪姫は納刀し、再び兜を形成して顔を隠すと一礼した。

 

 

「記憶の改ざん、完了しました。父上。鉄舟様」

 

「記憶操作。素晴らしい。成功した様だな。これでまだ力の一端だというのだから恐ろしい」

 

「雪姫はまだ成長途中だ。これからもっと化けるぞ」

 

「身に余る言葉です、父上」

 

 

 その後、二人は何事もなかったかのように帰還し。スポンサーができたと、医療の心配はしなくていいと仲間たちに伝えた。のちにBSAAとなるこの組織が、エヴリンの知らないところで既に侵略され始めているのを、彼女たちはまだ知らない。




雪姫がいるからDC編で明かすまでこれを投稿するわけにはいかなかったという裏話。ガンマをオルカにしたときとはまた違う効果ですが、雪姫の能力は一体何なんじゃろね。

犬上冷がT‐ウイルスを使っているとも判明。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

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