BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ずっと膠着状態だとつまらんよね。黒幕、動きます。

まさかまさかのあいつが再登場。楽しんでいただけたら幸いです。
※9/15今回出てくる敵のデザインを変更しました


fileUC:4【襲来ギルタブリルV2】

 リサの証言が始まる頃。人間の姿に擬態したオメガとグラに連れられたそれぞれの部下である鳴雲友子、ジョージ・ハミルトン、タイローン・ヘイリー、ジャニアリー・ヴァン・サントことジャン、ディラン・ブレイク、ルーサー・ウエストの、ロックフォート島の事件で活躍した計8人は、数日前裁判所内で行方を眩ませたキャメロン博士を捜索しつつ警戒に当たっていた。外に逃げたという情報はない。つまり、まだ裁判所内のどこかに隠れている可能性は高い。そう考えたエヴリンの指示だったが、難航していた。

 

 

「本当にいるのか?キャメロン博士は……」

 

「いないはずがないよ。監視カメラをハッキングして調べた。見張りの人間ともども、裁判所内で姿を消している。こんなこと、ありえないよ」

 

 

 元バスケットボールのスター選手で体力には自信があるもののさすがに疲弊しているルーサーのぼやきにジャンが答える。友子も、裁判所中にばらまいていた分身である子蜘蛛たちから情報を集めているものの駄目らしく首を横に振っている。オメガは悩む。

 

 

「今、オルタナティブが怪しまれているから派手に動けない。地道に探すしか…どうしたの、グラ?」

 

「んー……今は擬態しているからよくわからないけど……血の匂いがするのだ」

 

 

 鮫である故の血の匂いに敏感なグラが反応、その場をみんなに任せたオメガと共に移動する。辿り着いたのは第三法廷。今まさに、リサの証言が行われている法廷だった。

 

 

「ここ?」

 

「うん。すごい血の匂いを感じるのだ。何人も殺しているような……」

 

「……でも、血まみれの人はいない、よ?」

 

 

 入口から見渡すオメガ。エヴリンとクインティア、リサにアンドー弁護士、ガリバー検事に裁判長、傍聴席の人々、誰も変なところはない。グラの嗅覚が狂ったのかと考えようとして。思わず、感じた気配に上を見る。

 

 

「……なに?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は、クイーン・サマーズじゃない。正真正銘、リサ・トレヴァー。ジョージ・トレヴァーとジェシカ・トレヴァーの娘よ!1953年生まれ!14歳の時にアンブレラのオズウェル・E・スペンサーからお父さんが依頼されて建築したアークレイ山地の洋館の完成お披露目のパーティーに呼ばれて、両親ともども監禁されて、アンブレラに酷い実験をされて、洋館事件の際に逃げ出したの!」

 

 

 そう証言するリサだが、あまりに荒唐無稽すぎる。今のリサ20代にしか見えないし、それは擬態していると認めてしまうのと同義だ。

 

 

「それが正しければ、今の君は50歳となるわけだが……その若さでそう名乗るのはあまりに杜撰じゃないかね?」

 

「これは、その、アンブレラの実験で醜い姿にされたから、えっと、擬態して、て……」

 

「聞きましたか裁判長。彼女は自らが擬態しているのを認めました。怪物だとカミングアウトしたようなものです」

 

「私は怪物じゃない!」

 

 

 その言葉はリサにとって地雷すぎる。痛いところを突いてくるなあ。

 

 

『落ち着いて、リサ。貴女はリサ・トレヴァーだ、私が保証する』

 

「では証明できるのかね?自分がリサ・トレヴァーだと!そう名乗るだけの怪物じゃないと!」

 

「うう……私は私よ……」

 

『ん?』

 

 

 あれ、今……?気のせいか?

 

 

「待った!被告人の名誉を貶める行為です!」

 

「弁護人の言う通りです。ガリバー検事、発言を慎む様に」

 

「これは失礼した。だが勘違いしないでいただこう。擬態を認めたのは彼女自身だ、弁護人?」

 

「異議あり!女性は、いつだって美しい自分に擬態するものです!怪物だと認めた発言ではない!」

 

『いいぞアンドー弁護士!』

 

「異議あり。擬態という言葉が出てくるあたり、言い逃れはできないと思っていたが。では彼女がリサ・とレヴァーであると証明できるのかね?」

 

「血液検査か指紋認証をすれば一目瞭然です」

 

「失踪したのは1967年だ。当時の失踪者のデータ残っているとでも?」

 

『あと、血液検査したらウイルスが検出されるからやめて?』

 

 

 リサやアリサの血、ヘカトちゃんを生みだすぐらいにやばいんだから。

 

 

「そもそも!被告人がリサ・トレヴァーではないと証明できない以上、クイーン・サマーズだという証明もできない!そうでしょう!?」

 

「逆も言えるぞ弁護士。クイーン・サマーズではないという証明もできない。だがこちらにはアイアンズ氏の残した「クイーン・サマーズは擬態する怪物」という情報の裏は取れている」

 

「そんなの、アイアンズ氏が悪い奴で捏造した可能性もあるじゃないですか!」

 

「アイアンズ氏が信用に足る人物だとはついさっき説明したばかりだ」

 

『それも憶測なんだけど……』

 

 

 それこそシュレディンガーの猫だ。証明しようがない。証拠がない以上、こちらがあまりにも不利だ。リサもクイーンも我慢の限界が来そうだった、そんな時だ。

 

 

「エヴリン!上!」

 

『オメガ?上?』

 

 

 上を向く。他の人間も、オメガの声に釣られて上を向く。同時に、それは天井を突き破ってリサの目の前に落ちてきた。リサを蹴り飛ばしたそれは、あまりにも見覚えのある人物で。

 

 

『セルケト……?』

 

「いや、違う!セルケトの同型機か!?何者だ!」

 

『同型機…?もしかして、ギルタブリル…!?』

 

 

 クイーンが咄嗟に身構えながら問いかけ、思い出すのは洋館事件の終盤で襲来したセルケトの後継機。確かセルケトに倒されて、洋館に置き去りにされたはず……。でもあの時とは、全然姿が違う。まず全身装甲じゃなくなってる。ネメシスのそれとよく似た黒いコートを身に着けたどう見ても人間の様な姿で。セルケトと瓜二つなれど醜い火傷の跡がある赤紫色の髪をセミロングにした顔のそれは横目でクイーンを睨みつけると、コートに手をかけて一気に脱ぎ捨てた。

 

 

「ミッション、開始……」

 

 

 現れたのは、顔以外細身の機械の鎧に包まれた異形の胴体。胸部の単眼は鉄の胸部装甲についているギョロギョロ動いて情報を集めるモノアイに。蠍の尾はセルケトと同じように腰に移動して伸び縮みする鋼の尻尾に。両腕は肩からメカアームになっていて手の部分が鋼鉄の鋏になっており右手は切断、左手は挟むものに、両足は大腿骨がバネの様になっていて、鋼鉄のブーツ状のものが瓦礫を踏みしめる。

 

 

「なにを…!?」

 

 

 瓦礫を踏み砕きながら、ガリバー検事に歩み寄ったギルタブリルは、そのまま検事の首を左手で挟むと絞め上げ、右腕の鋏をドリルの様に高速回転させて迫らせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ギルタブリル。洋館事件にて現れた、セルケトⅡ、G-EX01とも呼ばれたアイザックスとバーキンの共同開発した怪物である。

 

 それは、洋館事件で倒され洋館の爆発に巻き込まれて、燃えて灰になったはずだった。しかし忘れてならない。RT-ウイルスと合わせてその無限の進化性は失われたとはいえ、G生物第一号という事実がある。すなわち。しぶとい。ギルタブリルは戦闘によるダメージと爆発により、身体の大部分を失った。失った部位を機械化し、サイボーグとして蘇ったのだ。

 全身を覆う特徴的だった外骨格を失い、後頭部から生えていた蠍の尾を失い、Gの象徴である胸の単眼も失い。セルケトに子を産ませようとしていた情熱を感じさせない冷酷な表情で、ガリバー検事を締め上げるそれの名は、ギルタブリルにあらず。その名を、ギルタブリルⅤ2。

 

 

「させない!」

 

「のだ!」

 

 

 傍聴席から飛び掛かるオメガとグラ。しかしモノアイでそれを目ざとく確認したギルタブリルⅤ2は尻尾を自在に伸ばしてグラを床に叩きつけ、オメガの斬撃を回転する鋏で斬り弾いて防御。そのままうねる尻尾の先端からレーザーを発射し、法廷を薙ぎ払う。騒ぎを聞きつけた友子たちが傍聴人たちに避難を促すも、パニック状態に陥る法廷。

 

 

「ちっ、武器なんて持ってきてないぞ…!」

 

 

 裁判所に武器なんて持ってこれるはずもなく、ブレードを展開しながら跳躍し、ギルタブリルⅤ2に斬りかかるクイーンだが、ガリバー検事を盾にされて止まってしまい、そこを鋼の脚で蹴り飛ばされる。

 

 

「敵。排除する」

 

 

 クイーンとオメガとグラがギルタブリルⅤ2と対峙する中で、黒幕は不敵に笑うのだった。




裁判も佳境に迫る中で襲来、ギルタブリルⅤ2!サイボーグ化して帰ってまいりました。なんかに似てますね。なんでだろうね。黒幕の目的は何なのか。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

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