BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。一日開けて申し訳ない。何も出てこなかったもんで。今回から「もし幻影エヴリンが憑いたのがイーサンではなく四貴族+ミランダだったら?それも幻影になってるのがオリジナルだったら?」なIFをお送りします。雰囲気ががらりと変わるので、イーサンとエヴリンが仲良くしているところを見たい方はご注意あれ。

今回はハイゼンベルクとドミトレスクに茶々を入れるオリジナルエヴリンの話。楽しんでいただけると幸いです。


四貴族In EvelineRemnants
01:Another eveline【オリジン】


『こんにちは!』

 

「お、おう…こんにちは?」

 

 

 それは2017年のあの日。母親(便宜上)に反逆するべくあくせく死体を墓場から回収していた己に話しかけてきた少女に、カール・ハイゼンベルクは首をかしげる。見間違いじゃなければその少女は、浮いていた。

 

 

「…ついに幽霊が見える様になったか、ミランダあの野郎」

 

『幽霊とは失礼な。私にはエヴリンって言う立派な名前があるんだからね!』

 

「おおそうかエヴリン。俺は忙しいんだ。どっか行ってくれ。…エヴリン?お前がエヴァとか言わないよな?」

 

『誰それ』

 

「違うのか。じゃあ本当に誰なんだ」

 

『My name is Eveline』

 

 

 名前が似ていることから、ミランダの娘なのかと邪推するハイゼンベルクだったが、そんなことはなく。死体を工場に持ち帰り、改造を加えていると興味深そうに見てくるエヴリン。

 

 

『へー、死体を機械で改造するんだ。かっこいいね!』

 

「お、このロマンが分かるか。やっぱりドリルだろ、ドリル。だが制御が上手く行かなくてなあ。カドゥを使わないのも考えてみるべきか…」

 

『じゃあカドゥを制御すればいいんじゃない?』

 

「っ!なるほど、そいつはいい」

 

 

 行き詰ってたところ、エヴリンの助言で活路を見出したハイゼンベルクは上機嫌に、エヴリンの存在を認めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 基本的に好き勝手やってる四貴族の、月に一度の定例会議。いつもの集会場に集まったハイゼンベルクは奇異の視線にさらされて気まずい空気を味わっていた。そんな重苦しい空気の中問いかけたのは、空気を読まないことに定評があるアンジーだ。

 

 

『ヘイ!ハイゼンベルク!いつから子守を始めたの~?』

 

「うるせぞアンジー。こいつが勝手についてきたんだ。おいドナ、このブサイク人形を黙らせろ」

 

『誰がブサイクだコノヤロー!』

 

「それは……誘拐してきたとかかぁ?」

 

「人聞きの悪いことを言うなモロー!俺は死体しか漁らねえ!」

 

「まったく…悪趣味で不躾で小汚い男ね。その娘、私に渡しなさい。若い娘はいい血が絞れるわ」

 

「生憎だがこいつは実体がないぞドミトレスク。それに悪趣味なお前に言われたくないね」

 

『アンジーにドナにモローにドミトレスクね。覚えたよ。よろしくね~♪』

 

 

 ふわふわ浮かんでそれぞれの目の前に移動してにこやかに挨拶するエヴリンにちょっと引くハイゼンベルク以外の四貴族。実体がないことに半信半疑だったがこうも浮いたり擦り抜けたりされると信じるしかない。そこに、烏が複数飛んできて集まり、マザー・ミランダがその場に現れる。

 

 

「何を騒いでいるお前たち………エヴァ!?」

 

『ヤホハロー。お・か・あ・さ・ん?』

 

 

 見るなり娘と間違えて驚愕してくるミランダににこやかに挨拶するエヴリン。するとその顔を見て違うことに気付いたのか、苛立たしげに吐き捨てる。

 

 

「エヴリンか……紛らわしい。なんでここにいるのだ、貴様」

 

『さあ?イーサンに殺されたと思ったら変な世界にいて、退屈だなー誰かに会いたいなーって抜け出したらカールの側にいたんだ。なんか知らない?お母様?』

 

「母と呼ぶな、気色悪い。私を母と認識しているということは菌根ネットワークを介してこちらに顕現したか……見えているのはおそらく我々、カドゥを埋め込んだ者だけだな。もしかしたらエヴァにも同じ方法で会えるかもしれん。何が条件だ?E型特異菌の主であるエヴリンが体を失ったことで起きた事象か?いや、それともこれまで前例がなかっただけで意識が表面化することは可能?おい!どうやってここにきた!」

 

『だからわからないんだって。話聞いてた?もしかして馬鹿なの?死ぬの?』

 

「ぷっ……クククッ」

 

 

 研究者らしく大興奮で捲し立ててくるミランダにうげーっと苦い顔で吐き捨てるエヴリンにハイゼンベルクは笑いそうになるが必死に耐える。すると会話を聞いていたドミトレスクが高身長な身体をエヴリンに傅かせる。

 

 

「む?もしかしてその者はミランダ様の娘…?し、失礼しました」

 

『くるしゅうない。くるしゅうないけど、目障りだから顔を上げないで』

 

「はっ…!」

 

「ドミトレスク。そいつを私の娘と扱うな。ただの失敗作だ」

 

「そ、そうでしたか…」

 

『ちぇっ。もっとお偉いさんごっこしたかったなあ』

 

 

 すると今度はモローがミランダの前に進み出る。その手にはいくつかの資料が握られていた。

 

 

「ママ……失敗作なんて気にしないで。俺様が完璧な器を作るから問題ないよ」

 

『キャハハハ!そう言ってこの間助手を実験体…ヴァルコラックだっけ?に食い殺されたって報告してきたばかりじゃん!どの口が言ってんの?』

 

「そうよモロー。せっかくこの間うちの召使を貸してやったのに無駄にしたじゃない。せっかくの美味しい血が無駄になったじゃない」

 

「それについては悪かったと思ってるよ…」

 

『うちの庭師はある意味成功してるけどね!キャハハハ!ずっとうちの庭を守ってくれてるからね!』

 

「どんなに強くてもミランダ様の娘の器にならなきゃ失敗作だろうがよ…」

 

『愉快な家族だね』

 

 

 ワイワイガヤガヤ言い合う四貴族にエヴリンが楽しげに感想を述べる。ミランダは頭痛がするのか頭を押さえた。

 

 

「何時になったらエヴァを取り戻せるのやら…」

 

『ねえねえ、私ってエヴァの胚から生まれたんでしょ?だったらおばあちゃんと呼べばいいのかな?』

 

「私はお前の母でも祖母でもない。二度とほざくな、殺すぞ」

 

『どうやって?』

 

「…いいから黙れ、吐き気がする」

 

 

 そして本日の定例会議は終わり、ハイゼンベルクはエヴリンと顔を見合わせウィンクした。目論見通り馬鹿どもとろくな会話せずにすんだのだ。作戦通りであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に可愛いわね~エヴリンちゃん。触れないのが残念でならないわ」

 

「ほんとほんと。どうにかして実体を得られないの?」

 

「ここに血が抜けたメイドがいるけど」

 

『え、あ、うん…多分無理だし、遠慮しとく…』

 

 

 暇だったためドミトレスク城に遊びに来たエヴリン。ドミトレスク三姉妹にしっちゃかめっちゃかにされてげんなりするエヴリンを愉快そうに眺めながらワインをたしなみ煙管で一服するオルチーナ・ドミトレスク。自分を騙そうとした悪餓鬼が嫌な顔をしてるのが実に愉快だった。

 

 

『むー、オバサン!なに見てるのさ!エッチスケッチワンタッチ!』

 

「オ、バ…ッ!?」

 

「そ、それは駄目よエヴリン!」

 

「それだけは禁句なのに!言っちゃったわ!」

 

「は、早く撤回して…キャアアアアア!?」

 

 

 エヴリンに禁句を言われて硬直していたドミトレスクは立ち上がり、怒りのままに右手の伸ばした爪を振るってエヴリンを攻撃するも、抱えていたダニエラが犠牲になってしまう。

 

 

『ほらほらオバサンこちら。手を鳴る方へ~♪』

 

「私はお姉さんよ!このクソガキャァアアアアア!」

 

「ま、待ってお母様…へぶっ!?」

 

「や、やめてお母様こっちに来ないで…ギャアアア!?」

 

 

 エヴリンはどこ吹く風で煽りながらひょひょいとカサンドラ、ベイラと移動していって、そのたびに犠牲になって行く娘たち。三人娘が消えたことで冷静になったのか荒い息を吐くドミトレスク夫人。

 

 

『ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!大丈夫?息が上がってるよー?』

 

「よくも私の娘たちを…!」

 

『殺したのオバサンだけどね』

 

「この、減らず口があ!」

 

『大丈夫?ワイン飲む?』

 

「お、お前と言う奴は…!」

 

 

 煽り散らすエヴリンに激怒して広間で巨大な竜の姿に変貌して怒り狂うドミトレスクに、さしものエヴリンもビビってドミトレスク城から逃げ出すのだった。




相変わらずハイゼンベルクがお気に入りでミランダとドミトレスクが若干嫌いなエヴリンさん。オリジナルでもそれは変わらない。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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