BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。この真実に気付けた人はいたのだろうか。

今回はペレVSカルロス&ネメシス。楽しんでいただけたら幸いです。


fileUC:13【灼熱地獄、哀れな鼠(サッドマンズインフェルノ)

 俺は、ミハイル隊長たちと共にジルと別れてから、オルタナティブに合流。ネメシスにも再会した。驚いたのは、かつては恐ろしい敵で、頼もしい味方になったやつが、末っ子の様な扱いを受けていたからだ。ちょっと落ち込んでいるネメシスに、オルタナティブ管轄のBARで酒を奢って慰めてやって、「すたぁず」ではなく珍しく英語で愚痴を吐くネメシスに夜明けまで付き合った。俺も、アンブレラへの鬱憤を全部げろった。俺達は、そうして戦友から、他愛なく会話できる親友になったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「熱イィイァアアアッ!!」

 

「すたぁああず!」

 

「悪い、ネメシス!喰らえ!」

 

 

リサやクイーンたちと別れ、俺とネメシスの仲良しコンビが向かったのは、明かな熱気を感じる方向。オルタナティブに所属して一番に知らされたのは、菌根というものが炎に弱い、ということだ。個体差があるらしいが、特に菌根の恩恵を受けているものは炎に弱いらしい。クイーンやユウコなど、特に強力な奴らがそうだ。だから、敵の中で炎を扱っていたペレと名乗っていた怪物を、俺とネメシスで相手することに決めたわけだが。

 

 

「なんなんだこいつは!?」

 

「すたぁず」

 

「ああそうだな、お前が盾になってくれなきゃ俺は今頃黒焦げだ」

 

 

 炎、炎、炎。どうやら奴自身はこの炎を制御できてないらしく、まるで火山の噴火の様にタイミングの読めない灼熱の火炎と業火の熱波が不規則に放たれる。炎耐性を持つ防弾コートが標準装備で再生力もあるネメシスが間に立って炎を阻んでくれているので俺は炭にならないで済んでいるが、このままじゃじり貧だ。ネメシスが耐えれても、建物がこのままじゃ炎に巻かれて崩れ落ちる。どうにかしなければ。

 

 

「熱イィイイ……!」

 

「よし、行くぞ!」

 

 

 もう幾度目かもわからない炎の放出が止まった瞬間、ネメシスの陰から飛び出してアサルトライフルを連射する。炎が収まり擬態を解いた本来のリサみたいな体型の真っ黒なそれの頭部に当てることに成功するも、ボロボロと崩れるだけでまるで怯んだ様子を見せない。

 

 

「すたぁああず!」

 

 

 ならばと、ネメシスが突進。顔を掴んで壁に後頭部から叩きつける。しかしその瞬間、ボウッと音を立ててペレの髪らしき部分がオレンジ色に輝いたかと思えば爆発する様に発火。爆炎が広がり、俺は咄嗟に近くの部屋に扉を体当たりで破壊する様にして飛び込んで炎から逃れる。危ない、余波で火傷を負うんだ。直撃を受けたら完全に炭になっちまう。……待てよ?これほどの炎を奴はどうして耐えれるんだ?

 

 

「制御できないんじゃなくて、制御してないのか…?」

 

 

 さっきから「熱い」としか言わないペレに違和感を抱く。カーバンクル、ビビと呼ばれた他の奴らは名乗る以外にも明らかに知能があるのが伺えた。だがこいつからは、知性の欠片も感じない。ただ叫んで燃えて炎を放出するだけだ。それに、さっきまであんなにいたジェーンドゥーが此奴の近くには一人も近づかない。妙だ。まるで、意味がないとでも言うように。

 

 

「すたぁああず!」

 

 

 流石に至近距離から炎の放出を受けたネメシスも吹き飛ばされたのか、燃え盛る瓦礫を持って投げつける。それは、ペレの頭から直撃。首が横に折れ曲がるが、まるで気にせず歩き続けるペレの首にネメシスは触手を巻いて締め上げるが、まるで気にせず炎を放出する。それはまるで、ゾンビだ。

 

 

「そうか、もしかして攻撃が効かないんじゃなくて、そもそもこいつは既に……」

 

「そう、死んでいる。ご明察よオルタナティブのイケメンさん」

 

 

 その声に、振り向く。窓から入ってきたのか獣人のジェーンドゥーがそこにいた。

 

 

「様子を見に来たけど、素晴らしい火力ね。サーバーにデータを送らないともったいないわー」

 

「お前、あいつはなんなんだ!」

 

「貴方の考察通りよ。ペレはこの世に生まれ落ちた瞬間に死んでいる。人型になりはしたんだけど心臓の鼓動の速度が常人よりはるかに速いみたいで。体温が高すぎて発火、身体が脳から心臓まで炭になっちゃったのよね。でも驚いたことに、そのまま動き続けている。T-ウイルスの配分が多かったせいかしら?言うなれば、燃え続ける動く焼死体よ。不規則に炎を放出するその特性から、私は気まぐれな火山の女神、ペレと名付けたってわけ。洒落てるでしょ?」

 

「熱イィイイ……」

 

 

 熱い熱いと言い続けるペレの様子から察する。あれは、断末魔だ。最期に思ったことを、ただ無意味に言い続けてるだけなんだ。ジェーンドゥーはこちらのことなんて眼中にも入ってない様で、俺に背を向けてペレの記録映像をとっている。何とか止めようと組み付くネメシスと、進み続けるペレを見て、思い出す。あの燃えるラクーンシティで、死んでいった人々を。殺された親友、マーフィーを。死んでなおゾンビとなり、彷徨い続けていた哀れな亡者たちを。それを、笑って記録していたとほざいたニコライのクソったれの顔も思い出す。その顔と、ジェーンドゥーの笑みが重なった。

 

 

「でも火力は本当に素晴らしいわ。そのうち自滅するだろうけど、制御することができればアンブレラの兵器にぴったり。ちゃんとウイルスの配分もサーバーに送らないとねー」

 

「……おい」

 

「なに?人間に構っている暇は……ぐうっ!?」

 

 

 アサルトライフルを投げ捨てて、突進した俺のストレートパンチが振り返ったジェーンドゥーに突き刺さり、殴り飛ばす。ナイフを引き抜き、腰を低くして敵を見続けたままに構える。俺は、こいつを許さない。

 

 

「いつつ……やってくれたわねー。なに、私に殺されたいのー?だ・い・た・ん♪」

 

「遺言はそれだけか?」

 

 

 瞬間、舌を出して嗤って挑発してきたジェーンドゥーにナイフを振るう。ギリギリで首を引いて逃れたジェーンドゥーの舌が切れて、血がしたたり落ちた。

 

 

「お前は弁護士だったな。話を聞いていた感じ人殺しの経験もあるみたいだが……訓練された兵士を相手したことはあるか?」

 

「ただの人間が、ネズミだと思って舐めないでちょうだい!」

 

 

 跳躍して一回転してからの踵落としが叩き込まれるが、俺はボクシングのスウェーの要領ですれすれで回避してナイフを手にした右手を一閃。右肩を斬り裂かれてだらんと垂らしたジェーンドゥーは苦々し気な顔を浮かべながら尻尾を突き出してくるも、ナイフで尻尾を斬り裂いて防御。

 

 

「一対一なら、俺でも勝てる」

 

「この…!」

 

 

 それでも左手で俺の胸元を掴みかかり、口づけしようとしてくるジェーンドゥーの側頭部にナイフを突き立てた。脳を貫かれたジェーンドゥーはぐるんと目を回して崩れ落ち、ナイフを引き抜くと頭から倒れ伏す。リサの顔だから忌避感はあったが、怒りが上回った。

 

 

「熱イィイイ!!」

 

「ネメシス!心臓だ!心臓を破壊しろ!」

 

「すたぁああず!?」

 

 

 いまだに炎を放出し続けているペレに手古摺っているネメシスにそう叫ぶと、ネメシスはマジか!とでも言いたげにこちらを見てきたので、頷く。

 

 

「奴の力の源は心臓だ!心臓が動き続ける限り、燃え続ける!」

 

「すたぁあず!」

 

 

 任せろ、とでも言うようにサムズアップし、炎が一瞬納まった隙を突いて左胸に拳を叩き込むネメシス。ペレの胴体を貫通し、心臓を握られた右手が背中から飛び出すと、赤熱するそれを握りつぶした。するとペレは電源が落ちた様に停止し、炎が完全に消えた真っ黒な体がボロボロと崩れ落ちていく。

 

 

「あり、が……」

 

 

 最期にこちらを向いて笑って、完全に崩れ落ちて粉塵となり、熱風に吹き飛ばされて消えたペレ。俺とネメシスは顔を見合わせる。

 

 

「……戻るぞ。ジェーンドゥーを止める、絶対だ」

 

「すたぁあず」

 

 

 俺とネメシスは拳を合わせて頷き合い、消火器を見つけて火を消しながら来た道を引き返すのだった。




実は燃えてるのに生きてるなんて一言も言ってないのだ。ネズミって聞くと火事が起きて川に大量に入って、引火して燃え続けるネズミをなんかで見たのを思い出したから生み出された哀れなB.O.W.でした。原理はワンピースのルフィのギアセカンドをひどくしたみたいな。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

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