BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。今章の題名は「Another eveline【●●】」で統一することにしました。

今回はベネヴィエント邸での一幕。実はハイゼンさんの次に相性がいい四貴族だったり。楽しんでいただけると幸いです。


02:Another eveline 【お茶会】

『そんなことがあって逃げてきたの』

 

 

 ドミトレスクが竜と化して広間で暴れるドミトレスク城から逃げたエヴリンが訪れたのは、巨大な滝の側にある立派な屋敷ベネヴィエント邸。そこには人形たちとお茶会していたドナ・ベネヴィエントとアンジーがいた。

 

 

『ヴェェェェェェイ!!それは災難だったわねー!』

 

「災難なのはドミトレスクの方では…?ま、まあよく来たわねエヴリン」

 

『うん!ドナは私にもご飯食べさせてくれるから大好き!』

 

「はいはい。今用意するわ」

 

 

 そう言って幻覚で紅茶やスコーン、マカロン、クッキー、ビスケットといったお菓子類と紅茶を作り出すドナ。それを美味しそうに食べるエヴリンに微笑みを浮かべる。性格的に一番相性がいいのはハイゼンベルクだが、幻影としてのエヴリンと最も相性がいいのはドナであった。残留思念、その実態は薄い菌の集合体であるエヴリンに己の能力である特殊な花の花粉を取り込ませて幻覚を見せる、そしてどういう訳かエヴリンはその幻覚に触れることができるのである。味まで細かく設定しないといけないのが難点だが、幼い少女…妹であるクラウディア・ベネヴィエントを思い出させるエヴリンが喜んでくれるだけでドナは嬉しかった。

 

 

『あー本当に美味しいなあ!ベイカー家だとクッソ不味い臓物の料理しか食べさせてくれなくて…』

 

「そ、それは……災難だったわね?」

 

『自業自得なんじゃね―の?』

 

『それな!私の自業自得なんだけどさ!アハハハハハ!……いや、だからって三年間もあんなもの食べさせられる身になってよ。最近なんか私、おばあちゃんになっちゃったから介護と称して無理やり食べさせてくるんだよ?ひどくね?』

 

「おばあちゃんのエヴリン…ちょっと見たいかも」

 

 

 ミランダに与えられたカドゥの影響で不老な自分たちとは縁のない姿にちょっと興味を持つドナ。するとエヴリンはもしゃもしゃとスコーンを頬張りながら熟考し、目をつぶって胡坐を組み手を組んで人差し指だけ伸ばす。それはまるで東洋のNINJAの印を結ぶポーズの様で。ドナとアンジーは揃って首をかしげる。

 

 

「…なにしてるの?」

 

『バカみたいな格好だぜ?ヴェェェェェェイ!!』

 

『バカとは失礼な。いや、私今実体ないから念じたら姿を変えれないかなって…これは集中力を高めるポーズだよ(てきとー)』

 

「……あの、パンツ見えてるわよ?」

 

『わひゃっ』

 

 

 ドナが言い辛そうに指摘すると顔を赤らめて胡坐を解いてスカートを押さえるエヴリン。常に浮かんでいるのだから集中してふわふわ浮いていたら見えるのは道理であった。

 

 

 

『クマさんパンツとか恥ずかしくないの?ヴェェェェェェイ!!』

 

『これはゾイのおさがり!私のじゃないもん!私がまだこの幼女の姿だったころマーガレットが用意してくれたものなの!』

 

『でもデフォルトがその姿ってことは気に行ってるってことなんじゃねーの?』

 

『うるさい!うるさい!うるさーい!……むー、姿を自由に変えれるようになったら大人の姿になってアダルティな下着にしてやる…ミアのを見てるから再現できるもん…』

 

 

 アンジーの言葉に図星だったのか激怒して浮かんで逃げるアンジーを追いかけ回すエヴリンだったが、落ち着くと涙目でスカートを押さえてぼそりと呟く。子供時代と老人時代が長かったエヴリンにとってちょうどいい大人の姿は一瞬で終わってしまったこともあって憧れだった。

 

 

「私はありのままのエヴリンが好きだけどな」

 

『え、そう?ドナ大好き!…あーん、抱き着けない!』

 

『チョロッ』

 

『あーあー。なにも聞こえなーい』

 

 

 エヴリンはドナに笑顔で抱き着いて擦り抜けてちょっと涙し、アンジーがぼそっと呟いたのを耳を塞いで聞かなかったことにする。すると紅茶を一口含んで何か思いついたのかドナに上目づかいで問いかける。

 

 

『ねえドナ。聞きたいことがあるんだけど』

 

「なあに?エヴリン」

 

『ドナの作る幻覚っていつも脳内で設定してるんでしょ?それってどんな風にしてるのかなって』

 

『ドナは感覚で設定している天才だから教えを請いても無駄だぜ!ヴェェェェェェイ!!』

 

『うるさいブサイク!私はドナに聞いてるの!』

 

『誰がブサイクだとゴラーッ!物に触れもしないクマさんパンツのお子ちゃまがー!』

 

『どう見てもブサイクでしょうが花嫁の格好してれば相手でも来ると思ってんの!?頭お花畑なのかなー!?』

 

『可愛いお人形ちゃんになんてこと言いやがる!?』

 

『私みたいな美少女になに馬鹿なこと言ってるのかなー!?』

 

『なんだと!』

 

『やるか!?』

 

 

 バチバチと、アンジー人形と怒鳴り合い一触即発の空気になるエヴリンにおろおろと右往左往するドナ。まあ喧嘩に発展しても触れることはできないのだから心配はないのだが、どちらも大事なお友達である二人の喧嘩に黒いベールの下は涙目だ。それに気付いたエヴリンとアンジーは睨み合うのをやめた。

 

 

『あ、ごめんねドナ?心配しないで、もう喧嘩しないから』

 

『そうだよドナ!こんなやつと喧嘩しても意味なんてないし!』

 

『こんなやつ?言ったなー?』

 

『何か間違いでも言ったか?アヒャハハハ!』

 

「もうやめて!二人とも!」

 

 

 また喧嘩しそうになった二人の間に割り込むドナ。さしものエヴリンとアンジーもドナを挟んで喧嘩する気はないのか押し黙る。

 

 

「エヴリン。聞きたいなら教えてあげる。私はね、あーしてこーしてって感じで結構アバウトに考えて設定してるわ!」

 

『アバウト!?こんなにおいしいのに!?』

 

「知ってる事ならすみからすみまで思い出すの。知らない物はこうだといいなって想像するの。それが秘訣よ」

 

『なるほど!むー!』

 

 

 ドナから秘訣を聞いて、目を瞑って念じるエヴリン。するとその姿が歪んで、車椅子に乗ったしわくちゃの老婆の姿となる。少女のエヴリンと同一人物とは思えないその姿に驚くドナとアンジー。

 

 

『やったー……変身できた……この姿はもうお馴染みだもんね…あれ、目がかすむ…元気も出ない…節々も痛いよー』

 

『え、ババアじゃん』

 

「体に引っ張られてる…!?精神状態まで思い出しちゃったのね、戻れる?エヴリン」

 

『やってみるー…』

 

 

 するとまたその姿が歪んで少女の姿に戻るエヴリン。三人して安堵の息を吐く。

 

 

「今度は大人の姿に!ちょっと興味あるわ!」

 

『うん、やってみる!』

 

 

 同じ要領で目を瞑るエヴリン。瞑る必要はないのだろうが、ポーズは大事だ。イメージするはボンキュッボンなわがままボディな己の姿。…………………どう考えても無理であった。なまじミア・ウィンターズやゾイ・ベイカーという若い女性もしくはマーガレットや己などBBAの姿ばっかり三年間見ていたせいか、すとーんとタピオカも落ちてしまいそうなスレンダー体型の己しか想像できない。涙が出てきたエヴリンに首をかしげるドナとアンジーを心配していられないと奮起、とりあえず想像できる姿になることにした。

 

 

『変・身!じゃじゃーん!どうだー!』

 

 

 変身したのはミア・ウィンターズとよく似た体形、成長に合わせてサイズも大きくなった黒いワンピースとブーツを身に着け、腰まで伸びた黒い髪で片目が隠れたスレンダーな女性の姿。これにはドナとアンジーも仲良くパチパチと拍手する。しかし気の毒なその胸のサイズが目に付いたのかアンジーがぼそっと一言。

 

 

『……ドナの方がおっきいな』

 

『そ・れ・な!(涙)』

 

「え、ええ…」

 

 

 結構な立派な物を有するのに控えめなドナに涙するエヴリン。これからずっと観察して物にするからな、と決意するのだった。

 

 

 

 

 

 

 ドナからそんな報告を聞いたミランダが「エヴリンの成長した姿……つまりエヴァの成長した姿…?ちょっと見たい…」とかぼやいて葛藤していたとかなんとか。




ちなみに現在の時系列は7の直後の一週間ぐらいの話になってます。本編では三年間研究して自分なりに習得した変身能力を、似たような力を持つドナに師事して手に入れたオリジナルエヴリン。クラウディア・ベネヴィエントという存在もあり、前提が違えばこうも仲良くなれるのです。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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