BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。最近やってるソシャゲ三つぐらいに影響された話になります。エヴレムの集大成みたいな話。

アンブレラとの因縁における最後の敵、デッドエンド・ギルタブリル戦。楽しんでいただけたら幸いです。


fileUC:17【オルタナティブだよ全員集合!】

「うおおおおおお……」

 

 

 見上げる程の巨体となったデッドエンド・ギルタブリルは、数刻前まで己の胴体にあった単眼を動かして自らの手に視線を向ける。ジェーンドゥーのなれの果てが一つとなって形成した、かつての己と酷似した肉体。同じくジェーンドゥーで形成された下半身の尻尾の先端にはギルタブリルV2最大の特徴だったレーザービームが核となって形成されており火力を発揮する。見下ろすは、アメリカ・ワシントンDCの大都市。世界でも有数の大企業アンブレラの行く末と、アンブレラを陥れたのだというオルタナティブの裁判の結果を見に集まっていた、ゾンビから生存者を守りながら出てきたディラン達オルタナティブの面々からゾンビが出たと聞いても楽観視して動かなかった野次馬が、デッドエンド・ギルタブリルを見て絶望した表情を浮かべる。パニックなどではない、ただ気まぐれに腕を振るっただけで死ぬという確信がそこにあった。レーザービームで撃ち落とされたヘリがクルクル回りながら落ちていく。

 

 

「有象無象の遺伝子に用はない…!」

 

 

 己の種以外の存在を許すな。そんな心の声のままに、下半身の腕で裁判所を破壊しながら、野次馬を薙ぎ払わんとするデッドエンド・ギルタブリル。しかしそれは、駐車場に停められていたトラックの荷台から飛び出した三つの影が、その巨体を持って受け止めたことで難を逃れた。

 

 

「ああもう、我慢できるか!」

 

「それは、愛じゃないわ!」

 

深化継承(ディープテイカー)!【リヒト&ヘカト】!」

 

 

 それは、リヒトとヘカトの巨体コンビと、その二人の能力を深化継承で引き出して二倍の巨躯となったガンマ・オルカの三人だった。圧倒的な質量のデッドエンド・ギルタブリルの薙ぎ払いを受け止め、野次馬を、いや無辜の民衆を守る。自分たちオルタナティブの醜態を見にやってきたとか関係ない。ただ助ける。エヴリンから教えられてきたのは、それだけだ。曰く、見返りを求めたら気付かないうちにそれが当たり前の悪人になる、と。

 

 

「いいわよ三人とも!そのまま押さえつけといて!クラウザー、初仕事よ!」

 

「回復したばかりで相手がデカブツはふざけてるよな!?」

 

「私なんか初めての任務がP-ウイルス事件だったのだけど」

 

「仲良きことは美しきかな、でござる!ヘリの人間は助けたので安心召されよ!」

 

「プサイ姉、二人は多分文句たれてるだけよ?」

 

 

 そこに、ギルタブリルに殴り込みにかかるのは、ヨナ、クラウザー、メリカ、そして落ちていくヘリから乗組員を無事助け出して参戦したプサイ、シータの面々。擬態を解いて己の力をフルに活用できる状態で、渾身の一撃を蠍の脚に叩き込んでバランスを崩す。

 

 

「撃て、撃て!」

 

「行けるかしら、マヌエラ」

 

「ええ、ベロニカさん。一緒に!」

 

 

 さらにディラン達がアサルトライフルで援護射撃をする中で、ベロニカとマヌエラが並び立ち、普段は使うことを禁じられているが緊急時は解禁される、発火する血を放ち、火炎放射がギルタブリルの上半身を飲み込んだ。民衆から歓声が上がる。現金な人々である。

 

 

「ぐおおおおおお……」

 

 

 バランスが崩れて跪き、炎に焼かれたギルタブリルが悲鳴を上げる。懸命に足掻く彼らを見て、デッドエンド・ギルタブリルが思ったのは「邪魔だ」。〝対象”ではあるが、自分の邪魔をするなら容赦はしない。傍を通る高速道路の高架からアスファルトごとフェンスを引っこ抜き、ジェーンドゥーだった肉塊で補強して肉と骨とアスファルトと鉄の大斧を作り上げて両手で構える。それを見て反応したのは、メリカ。

 

 

「…守らないと!」

 

 

 背後を見て、守るべき〝アメリカ”国民を守るべく、振るわれたそれにメリカはオーバーヘッドキックを叩き込んで、その脚力をもって弾き返す。しかし弾かれたそれをくるりと回して再び振りろされた大斧が、巨大なドリルに粉砕される。ヘカトのムカデ腕だ。

 

 

「それは痛いだけで愛ではないわ」

 

「リヒト、投げて!」

 

「俺もだ!」

 

「いっくぞー!」

 

 

 そこに、リヒトに投擲してもらったヨナの拳が顎に、クラウザーのアノマロカリスの回し蹴りが頬に突き刺さり、頭部を大きく揺らす。弾かれたデッドエンド・ギルタブリルは蠍の脚でたたらを踏み、後頭部の10本の尻尾を自在に伸ばしてそれぞれ四本ずつで空中で避けられない二人を拘束。

 

 

「拙者たちの出番でござる!」

 

「行くよプサイ姉!」

 

 

 しかしそれは、跳躍したプサイとシータの二人が尻尾を斬り裂いて解放。空中で身動きが取れないハンター姉妹を薙ぎ払う様に拳が振るわれるが、シータがプサイを掴んで投げ飛ばして逃がし、直撃。吹き飛ばされ、ビルの外壁に叩きつけられ大穴を開けた。

 

 

「シータ殿!…むっ!逃げるでござる!」

 

「おおおおおおおおっ!」

 

 

 でたらめに上半身と下半身の計四本の腕を振り回し、オルタナティブのB.O.W.たちに叩きつけるデッドエンド・ギルタブリル。その握り込まれた指の隙間に入り込んで、腕を持ち上げた際に飛び出して空から急降下する者には気付かなかった。

 

 

「私も、今度こそ……この手で、誰かを守って見せる!」

 

 

 それは、海月の姿になったマヌエラ。上空から熱された体液の海水を放出し、水蒸気でデッドエンド・ギルタブリルを飲み込み焼いていく。さらに下からはベロニカの炎。焼き尽くされていくデッドエンド・ギルタブリルに向けて空に飛び上がったのは、先日南米の事件にて、友子と肩を並べる切り札となった者。

 

 

深化継承(ディープテイカー)!【モリグナ&イブリース】!」

 

 

 両手をカラスの翼に変化させ、両手の親指人差し指中指の爪を伸ばした三本の巨大な刃を振り上げるガンマ・オルカ。再生し、伸ばしてくる後頭部の尻尾十本を、両腕を振るって斬り捨てながら突き進む。目指すはあからさまな弱点である頭部の単眼だ。そのまま高速で横回転し、両腕をガッツポーズの様に構えて斬り刻む体勢で突撃していく。

 

 

「これで終わり、だあああああ!」

 

「それはどうかしらー?」

 

 

 しかし、それは。ギルタブリルがカパッと開けた口から射出され、自らにしがみついてきたジェーンドゥー……否、腹部に単眼が存在するG生物となったジェーンドゥーG五体により、回転が止まり、空中で身動きが取れず落下していくことで阻止されてしまった。

 

 

「ガンマ!」

 

「あれは、たしかジェーンドゥーを名乗っていた、裁判所を埋め尽くしていた女の…!」

 

「私たちは人類にとって代わる、新たな霊長。完璧なる器たるジェーンドゥーを経て、私達は新たな種となった個にして群、同一にして無貌。我らの種こそ存続すべきであり、淘汰されるのは貧弱な遺伝子を持つ旧人類であるべきだ」

 

「……クトゥガと同じ、ウイルスそのものの怪物……」

 

 

 デッドエンド・ギルタブリルの両手が掲げられ、ボトボトと生まれ落ち、人々を襲いオルタナティブに撃退されるジェーンドゥーGたちに、ベロニカは慄く。人類が手を余るウイルスに手を出してしまった結果生まれた怪物。人類を終焉へと導くその在り方はまさにデッドエンド(人類の行き止まり)の名にふさわしい。まだデッドエンド・ギルタブリルだけならよかった。さらにジェーンドゥーGの大群から民衆を守りながらあの巨体の攻撃を防ぐのは不可能に等しい。さらに進撃を始めるデッドエンド・ギルタブリル。世界で最も繫栄した国の首都を落とすことで人間という種を滅ぼすつもりらしい。もはや止められない、と天を仰いだ時。青空に透ける黒髪が見えた。

 

 

『それぐらい「敵」の方がやる気が出るってもんだよ、G生物』

 

 

 そう告げたエヴリンに続き、裁判所の跡地から現れる面々。

 

 

「無茶言ってくれるな。お前は直接戦わないんだからいい気なもんだ」

 

「スタァアアアズ!!!」

 

「気を付けて、アンドー弁護士。裁判長。カルロス。ユウコ。ラムダ。ナイ。あれの触手に突き刺されたら胎を植え付けられてほぼ即死よ」

 

「私たちはそれで何度も死んだ」

 

「どういうことなのかは聞かないでおきますね…」

 

「まったくです……」

 

「死ぬ気はないぜ。俺がいない世界なんて寂しすぎるだろ?」

 

「でかいけど、アトラナートの方が大きかったかな!」

 

「あれがアンブレラが目を背けてきた大罪か。あんなもんを制御しようと思っていたなんて寒気がするぜ」

 

「あれは私が壊して放置した。ああなったのは私の責任よ……やっぱり罪を償う事なんて」

 

 

 アンブレラだった二人はあまりの罪業に慄いていたが、エヴリンはそんな二人に振り返る。弁護士と裁判長は瓦礫の陰に隠れ、クイーン達は一足早く飛び出していった。

 

 

『やれるよラムダ、ナイ。きっとやり直せる』

 

「エヴリン……私は擬態しか取り柄のない女だぞ。なにができるって」

 

『恐れないでここに立っている。それだけでもすごいよ。λは波長を意味する記号だ。多分、変われることからそう名付けられたんだよね。姿以外が変われない道理はないよ!』

 

「……ああ、変わるさ。変わって見せる」

 

『そしてナイ。私はね、誰でもないから誰にでもなれるって意味を込めてナイアルラトホテップからナイって名付けたんだ。誰でもないんだから、ヒーローにもなれる。違う?』

 

「……なにも違くないわ。貴女がそう信じてくれるなら、ヒーローにだってなれるかも」

 

 

 意気込む二人。そして眼下で行われているオルタナティブの総力戦に、エヴリンは顔を輝かせて叫んだ。かつての絶望はそこにはない。仲間達にしか聞こえない宣言が、響き渡る。

 

 

『友情で苦難を乗り越えて、努力でなりたい自分に変えて!

 

 辛いことも、苦しいことがあっても、みんな最後は笑顔になれるハッピーエンドが私は好きだ!

 

 だからこの時代に残った、だから私たちは戦っている!

 

 なーにが新人類だ!近縁にしか子供を残せない奴ら相手に人類が終わる訳ないでしょ!

 

 だって私は知っている、これからも長く続いていく世界を!

 

 2037年、私の妹が呪いから解き放たれて幸せになるまでは何が何でも存続させるんだから!

 

 誰が何と言おうと、私たちの物語は私たちが決める!

 

 終わりになんてさせないよ。

 

 

 

何故って?私たちが来た。

 

 

 いっくぞー!オルタナティブだよ全員集合!刮目しろ!世界!これが別の可能性(オルタナティブ)だああああああ!!!』




民間人1人でも、味方1人でも、殺されたら負けの戦い。なんなら根性あるマスコミによって派手なところはテレビ放送されてます。これは、真実を得るための戦いである。

ジェーンドゥー、デッドエンド・ギルタブリル→ゼンゼロ(ジェーン・ドゥとデッドエンド・ブッチャー)。最新章のラスボスとカリュドーンの子の活躍が良すぎた。

人類の手に負えない怪物と霊長類云々→詳しくは言えないけど最近のFGO。激熱でしたね。

エヴリン宣言→ブルアカのブルアカ宣言。

と、見事に影響されまくった結果。総力戦だああああああああ。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きなラムダ編オリジナルB.O.W.は?

  • ハンターλ
  • ギルタブリルV2
  • ジェーンドゥー(ナイ)
  • ジェーンドゥー(量産型)
  • ペレ
  • カーバンクル
  • ビビ
  • デッドエンド・ギルタブリル
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