BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。そういやワシントンDCって言ったらあそこがあるじゃん、ってなってプロット書き直しました。

オルタナティブフルメンバーVSデッドエンド・ギルタブリル。楽しんでいただけたら幸いです。


fileUC:18【ラクーンシティのご当地ヒーロー】

 現在決戦が行われているワシントンDC、ホワイトハウス。その一室で大統領令嬢が見ていたテレビを、掃除していた護衛も兼ねているメイドが気になって覗き込んだ。

 

 

「アシュリーお嬢様。なにを見てるんですか?」

 

「お嬢様はやめてよアリサ。これよ。市街地から聞こえる騒音の正体だって」

 

「これ、は……」

 

 

 その映像を見て、愕然とするアリサと呼ばれたメイド。そこには、姿こそ違うが間違えるはずがないかつての相棒や空飛ぶ少女、共に地獄を生き抜いた仲間達が、新たな仲間と共に懸命に巨人と戦っている光景が映っていて。涙がその瞳から零れるのを見て、慌てる大統領令嬢。

 

 

「え、どうしたの!?」

 

「いいえ、違うの。懐かしい光景が見れて、嬉しくて。上の人たち、私がこれを知ったらすっ飛んでいくと思って教えてくれなかったな?……アシュリー。この人たちと、私が知り合いだって言ったら、どう思う?」

 

「みんなを守ってるこんなすごい人たちと知り合いなの!?すごいわアリサ!」

 

「ありがとう。貴女はそう言ってくれる人なんだね」

 

 

 大統領令嬢の返事に笑顔で頷いたアリサはメイド服を脱ぎ、動きやすい服に着替えると一礼する。

 

 

「アシュリー。少しだけ、(いとま)をもらってもいいかな。護衛は代わりを用意したから」

 

「行きたいんでしょ?いってらっしゃい。紅茶を用意して帰りを待ってるわ」

 

「行ってきます」

 

 

 大統領令嬢の言葉に頷いたアリサは、窓から飛び出していくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アンブレラの負の遺産と私たちオルタナティブ!全面戦争だ!』

 

 

 立ちはだかるは、本来生まれてくるはずのなかった、それどころか死んでいたはずがアンブレラによって無理矢理蘇らせられた半人半蠍の巨人、メソポタミアの地母神ティアマトが人類を滅ぼすべく生み出した十一の子供の一匹の名に冠する人類に終焉を齎す者。デッドエンド・ギルタブリルと、G生物として再臨した禍々しい単眼を腹部に持つネズミの獣人ジェーンドゥーの群れ。対するは人類の敵になるはずだった者たちの異なる可能性たる組織、オルタナティブ。

 

 

『これは、命を守る戦いである!みんな死なないで、市民を守れ!』

 

「市民を守る戦いか、兵士ならば当然だ!」

 

「私たちが守ってあげるから動かないでよね!」

 

 

 まず飛び出したのは、オルタナティブの新人にして随一の戦闘経験を持つ人物。ジャック・クラウザーと、オルタナティブの切札の一人、ガンマ・オルカ。異形の肉体となった己の体を最大限に扱い、メガロドンの牙を乱射して的確に一般人には掠らせもせずジェーンドゥーに当てながら、アノマロカリスの脚を振り回して連続で回し蹴りを行い飛び掛かってくるジェーンドゥーたちを斬り捨てていくクラウザー。腹ばいになり高速で突撃してボーリングのピンの様にジェーンドゥをはね飛ばし、落ちてきたところを記憶継承(アンダーテイカー)したハスタのグレイブディガーの様な腕で薙ぎ払う。

 

 

「ネズミみたいだからすばしっこいようだけど、速さが足りない!」

 

「リーチもね!」

 

「なのだ!」

 

 

 横からクラウザーを狙っていたジェーンドゥーにメリカが飛び蹴りを叩きこんで蹴り飛ばす。ウサギの脚力で地面を蹴って民衆の間を駆け抜け、ジェーンドゥーだけを蹴りつけて宙に浮かばせていくメリカ。宙に浮いたそれを、跳躍したグラとヨナの手を握りながら尻尾を振るうことで薙ぎ払い、宙返りで宙を舞ったオメガとプサイが斬り刻む。

 

 

「裏切り者ぉお!」

 

「Gを受け入れなさい!」

 

「裏切り者は事実だが。そうはなりたくないぜ」

 

「我ながら、哀れすぎるわ!」

 

 

 裁判所の方に向かって移動し、飛び掛かってくるジェーンドゥーたちを、アンドー弁護士と裁判長を守るように立ちはだかり、舌で巻き付けて頭から地面に叩きつけるラムダと、尻尾で腹部の眼球を貫いて持ち上げ蹴り飛ばすナイ。そして二人は頷くと、ラムダがナイの手を舌で舐めてその姿に擬態。眼を見開くジェーンドゥーたちを、かわるがわる位置を入れ替えながら走ることで翻弄し、ナイの姿のままで舌を伸ばして脚に巻き付け引っ張って転倒させたジェーンドゥーをの顔面に全体重を乗せたストンプを叩き込んだり、舌を巻きつけて前に引っ張ったジェーンドゥーの胴体に勢いよくミドルキックを叩き込んだりとコンビネーションで殲滅する裏切り者コンビ。

 

 

「人類よりは優秀な遺伝子だとしても、目障りだ」

 

 

 その奮闘を見て、デッドエンド・ギルタブリルが動き出す。手始めにと後頭部の尻尾十本を操り、でたらめに人々に突き刺しG-ウイルスを注入しようとして。横の大穴が開いたビルから飛び出してきたシータに、全て斬り裂かれてしまった。

 

 

「いったいけど、エヴリンにあんなことを言われたら頑張らないわけにはいかないじゃない!」

 

「スタァアアアズ!」

 

 

 ならば蹴散らそうとしたデッドエンド・ギルタブリルの尻尾による攻撃を両手で受け止めたのは、正史よりも強力な膂力を擁したネメシス。そのまま尻尾の先端を掴んで跳躍し、デッドエンド・ギルタブリルの胴体に突き刺した。

 

 

「ぐおおおおおお……」

 

 

 途轍もない衝撃にたたらを踏み、後退するデッドエンド・ギルタブリル。そのままネメシスは尻尾を蹴って跳躍し、触手によるワイヤーアクションで飛び上がって拳を顔面に叩き込まんとするが、デッドエンド・ギルタブリルが口から射出した体を丸めたジェーンドゥーたちが組み付いて無理矢理落とさせる。

 

 

『ナイスネメシス!やっぱり、アイツの弱点は頭部の目だ!リサ!』

 

「高すぎるわね。もうこの裁判所はいらないわよね?どいてなさいアンドー弁護士、裁判長。揺れるわよ…!」

 

 

 ラムダがアンドー弁護士と裁判長を舌に巻き付けて跳躍し裁判所跡地から離脱。同時に、触手を腕に突き刺してフルパワーを発揮したリサが、大地を殴りつけてひび割れていき、デッドエンド・ギルタブリルの足元が崩壊。地盤沈下を引き起こして、デッドエンド・ギルタブリルの下半身を生めて身動きをとれなくした。

 

 

「おおおおおお……!?」

 

「はあ、はあ……交代、ユウコ」

 

「任された!ラフネックの、斬り裂く力!パペッティアの、操る力!ジャンブルの、紡ぐ力!ポリポッドの、速き力!ロイタラーの、押し通す力!……マリオネットスパイダー!」

 

 

 さらに持てる力を総動員して裁判所の瓦礫で巨大な蜘蛛を作り上げたユウコが瓦礫の蜘蛛の上に乗って操演し、地盤沈下から抜け出そうとするデッドエンド・ギルタブリルを押さえつける。

 

 

「この距離なら…!」

 

「喰らいなさい!」

 

 

 さらに、マヌエラとベロニカの火炎を顔面に受け、手で防いで炎を払ったところを、リヒトが右腕に噛みついてデスロール。右腕を手首から先を噛みちぎった。

 

 

「借りるぞ!」

 

 

 その上を、クイーンが粘液糸でワイヤーアクションを行い跳躍。ちぎり飛ばされたデッドエンド・ギルタブリルの腕を粘液糸で回収し、縦に一回転。鎧に包まれた腕を顔面に叩きつけて殴り飛ばす。

 

 

「ぐおおおおおお!?」

 

 

 右手を失い、尻尾が腹部に突き刺さり、それでも負けじと左手を伸ばすデッドエンド・ギルタブリル。しかしそれは、ヘカトによってムカデ腕を巻きつけられたことで止められる。ジェーンドゥーたちがそれを妨げようとするも、ベロニカとマヌエラの火炎で蹴散らされた。

 

 

「ふんぬー…!」

 

「馬鹿な……!?」

 

 

 そのまま左腕を引っ張られて、側頭部から地べたに叩きつけられるデッドエンド・ギルタブリル。さらにクイーンとユウコ、モリアーティを記憶継承したガンマ・オルカによって糸でアスファルトに縫い付けられる。完全に身動きが取れなくなったところで、残りのジェーンドゥーの殲滅に動く面々。

 

 

『あとは此奴を倒す方法を考えて……』

 

「ふざけるなぁああああああああああ」

 

 

 しかしデッドエンド・ギルタブリルは蠍の下半身の鋏で大地を貫き糸を引き裂いて脱出。地盤沈下を斜めに切り裂くことで道を作り、地上に出てきた。復活した巨人に悲鳴が上がる。クイーンを始めとして、空中を駆れる者たちが飛び上がり食い止める中、ヘカトがエヴリンに告げた。

 

 

「エヴリン!私と合体して巨大化すれば……」

 

『多分無理!的がでかくなったら打ち込まれて終わりだ!アイツの意識に隙ができれば奥の手が使えるんだけど……』

 

 

 その時だった。近くのビルの屋上が、爆発したかのように粉塵が噴き出した。何事かと慌てて空を見上げるエヴリンの視界に、五年ぶりの雄姿が映る。

 

 

『え、あ、』

 

「ごめん、待たせた!」

 

『アリサ!』

 

 

 それは、アメリカ政府のエージェントとなり離れ離れになっていたアリサ・オータムスその人。かつてのラクーンシティ、グレイブディガー・ヒュドラとの戦いのときの様に隕石の如く炎を纏い拳を突き出しながら落下してくるアリサの一撃が、ギルタブリルの頭部に突き刺さった。

 

 

「ぐおぉおおおおおおっ!?」

 

 

 上半身がひしゃげて粉砕され、しかし単眼は体内に移動させて逃れていたデッドエンド・ギルタブリルの悲鳴が上がる。胴体の胸部から出た眼が、敵を睨み。そして。

 

 

「………せるけと?」

 

 

 高架の上に立つ、微笑みながらこちらを見る想い人を見つけてその意識が逸れる。その隙を、百戦錬磨の少女は見逃さない。

 

 

『ナイスだよ、ラムダ!』

 

 

 デッドエンド・ギルタブリルの巨体に飛び込むエヴリンを見届け、高架の上に立っていたセルケトの姿が書き換わるようにしてラムダに戻る。リヒトが右手を噛みちぎった際のギルタブリルの肉片を取り込み、その遺伝子の元であるセルケトの姿に変わっていたのだ。

 

 

「ばーか。スケベ心丸出しか?」

 

「きさま…っ、ぐぅっ!?」

 

 

 すると異常が発生し、単眼を見開くデッドエンド・ギルタブリル。指先が、蠍の脚が、尻尾が。次々と破裂していく。それは、先ほど自らに飛び込んだ少女の仕業なのは明白で。

 

 

「なにをした……なにをしたぁああああああああああ」

 

記憶継承(アンダーテイカー)……ファット・モールデッド。そもそも記憶継承(アンダーテイカー)が私に気を許した肉体じゃないと使えないし、胃液を逆流させるか自爆するぐらいしか使い道ないんだけど……隙だらけだったよ』

 

 

 飛び出したエヴリンがそう告げるのを最期に、デッドエンド・ギルタブリルはクイーンとユウコとガンマ・オルカの糸をミイラの様に巻かれ、ベロニカとマヌエラの炎で閉じ込められ、爆裂。単眼を最期に見開いて吹き飛んだ肉片と血は飛び散ることなく、焼却され。怪物は、消滅したのだった。




まさかまさかの参戦、アリサ・オータムス!ラクーンシティ編ラストぶりです。

決め手はアリサのパンチとラムダの色仕掛け、そしてまさかのファット・モールデッド。自爆させる、はこういう使い方ができる。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きなラムダ編オリジナルB.O.W.は?

  • ハンターλ
  • ギルタブリルV2
  • ジェーンドゥー(ナイ)
  • ジェーンドゥー(量産型)
  • ペレ
  • カーバンクル
  • ビビ
  • デッドエンド・ギルタブリル
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