BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はそのガブリエルが変貌したルビカンテ戦。楽しんでいただけると幸いです。
全世界に放送した映像を撮り終えて三日ほど。その男は、クイーン・ディードの甲板で、燃えるテラグリジアを眺めていた。銀髪をオールバックにしているが溶け落ちた様な赤い髑髏の様な顔の壮年の男。「赤い顔をした狂気じみた者」を意味するB.O.W.ルビカンテへと変貌を遂げたガブリエル・ジョーンズだった。
「……バルバリシアがいればこうなるのも必然。…ジャックよ。我らヴェルトロは、世界の破壊者だ。手段を選んでいては人間は驕り、昂り、間違いを犯し続けるだけだ。故に我らはテラグリジアを完膚なきまでに破壊し、世界に見せつける。我々ヴェルトロがいるのだと。貴様がBSAAなんぞで満足して腑抜けているなら、俺がヴェルトロを引き継ごう…!」
「独り言を叫ぶ癖、変わってない様だなガブリエル」
「来たか、裏切り者のジャックめ」
その上空にやってきて滞空するカーゴヘリの後部ハッチから顔を出したのは、ルビカンテのかつての親友ジャック・ノーマン。ジャンから情報を得て急行してきたら甲板に張本人がいて、ノーマンの性格上不意打ちすることなく話しかけたのだった。
「……その顔。予想はしていたが本当に、B.O.W.になったのか」
「今の俺はガブリエル・ジョーンズではない。ルビカンテ、という
「お前はヴェルトロではない!ヴェルトロの名を穢した、悪魔だ!」
そう言って降下したカーゴヘリから飛び降りたのは、ノーマンを始めとしたウゴリーノ、ベルナール、ジルベルト、リディヤ、ジャフェル、ハーシム、エクレムの8人。ルビカンテを取り囲み、手にしたアサルトライフルの銃口を向ける。
「これはこれは、ヴェルトロに忠実な猟犬諸君……提案がある。ジャックなどにはつかず、真にヴェルトロの使命を全うしている俺につく気はないか?」
「ないな。我が盟友ジャック以外につくなどありえん」
「閣下が選んだ道だ。落伍者がヴェルトロを騙るな!」
「ガブリエルさん。あんたには恩があるが、それとこれとは別だ」
「私達は閣下の信じる道を進むのみ」
「俺は新参者だからあんたを知らないが……閣下の名を騙り責任を押し付けたお前は許せない!」
「我らの思想とBSAAはともにある…!」
「俺達、ヴェルトロの猟犬が相手だ!」
そう提案を一蹴するヴェルトロに、ルビカンテはため息を吐くと両手を掲げる。
「はあ。聞き分けのない愚か者どもめ。ならば真のヴェルトロの猟犬がお相手しよう」
その言葉と共にぞろぞろと船内から溢れだしたのは、ハンターαとπの群れ。ルビカンテを取り囲んだヴェルトロをさらに外側から取り囲むハンターの群れ。その数、ハンターα30体、ハンターπ20体の合計50体。
「俺に忠実な猟犬たちだ。俺一人でも負けるつもりはないが、念には念をという奴だ」
「この船からハンターが現れているのは間違いないらしいな。すまん、君達の手を借りるつもりはなかったが……頼む、リヒト!」
「なんだと?」
「遠慮はするな!俺達仲間だろ!」
「そういうこったあ!出番が来たぜえ!」
ノーマンの言葉に、カーゴヘリから飛び降りたのは、常人サイズに擬態しているリヒトとその部下であるサミュエル・ジョーダン。マーティン・サンドイッチが操縦するヘリからは機銃を構えたベッカ・ウーレットが乱射してハンターたちを撃ち抜いていき、擬態を解いて巨体となったリヒトとジョーダンがハンターを薙ぎ払い、さらにガブリエルの方にいるハンターたちもヴェルトロが撃ち抜いていく。
「BSAAか…!卑怯者のジャックめ!」
「ヴェルトロだけで来たと言った覚えはないぞガブリエル!」
そう言って助走をつけ、甲板を走っていくノーマン。大きく頭を振りかぶり、頭突きをルビカンテの赤い顔の額に叩きつける。一瞬拮抗するが体勢が崩れ、吹き飛んで甲板を転がるルビカンテ。B.O.W.として強化されている肉体でも耐え切れない威力だった。
「相変らずの石頭め…!」
「大いなる猟犬が貴様を裁く!」
そのままルビカンテの襟を掴み上げ、更に頭突き。今度は倒れはしなかったがよろめいたルビカンテに、続けざまに拳を叩き込むノーマンだったがしかし、その拳は受け止められる。
「俺を殴ったなジャック。俺に刺激を与えると、こうなるぞ…!」
瞬間、口から赤い煙を吐き出すルビカンテ。咄嗟に拳を引き抜いてアサルトライフルを盾に受け止めるが、アサルトライフルはドロドロに融解。咄嗟に手放して困惑するノーマンに、赤い煙を光線の様に放出して咄嗟に回避したノーマンのいた甲板をドロドロに溶かしてしまうルビカンテ。
「なんだ、これは……」
「覚えているかノーマン。俺の作った、雨雲に干渉し人間を滅ぼす酸性雨を発生させる化学兵器「
「自然すら破壊する最低最悪の兵器か、それがなんだと……まさかこれが」
戦慄するノーマンに、ルビカンテはまるで見せつけるように両手を上げて誇らしげに語る。
「この身体になった俺は暇さえあれば「
「海の生物の力……資料にあったP-ウイルスか!」
「どうかな?こんな芸当もできるぞ!」
そう言って大きく息を吸い込み、空に向けて赤い煙を放出するルビカンテ。しかしその吐き出す量は尋常ではなく。どんどん上空に滞留して、まるで雨雲の様に立ち込めていく。
「え、なに!?赤い雲…!?」
「奴が何かしたみたいだが……うん?」
まず異変に気付いたのは、カーゴヘリを操縦するマーティンだ。ぽつぽつと赤い雲から降り出した雨がついた窓ガラスの違和感にすぐさま気付く。滴が落ちたガラスに、穴が開いていた。
「こいつは……酸性雨だ!悪いリヒト隊長、いったん離脱する!掴まれベッカ!」
「ええ!?私たちの援護がなくなったら、まずいわよ!?」
「脱出手段を失う方が不味い!」
「わかった、逃げろマーティン!」
その判断にリヒトも頷き、離脱するカーゴヘリ。降り注ぐ酸性雨から顔を庇うノーマン達を置き去りに、ルビカンテはハンターたちの間をかき分けながら船内に入っていく。
「逃げるのか、ガブリエル!」
「俺はお前ほど愚かではない。このハンターたちを相手に手間取っている間にお前たちはもろともに溶けて死ぬ。俺自ら手を下すまでもない。俺はテラグリジア制圧をやり遂げる。お前の名はありがたく使わせてもらうから安心して死ね」
「くっ…!」
そしてルビカンテの入った扉の鍵が閉ざされた。ガスマスクを被り、少しでも酸性雨の影響から逃れるノーマン以下ヴェルトロと、リヒトが覆いかぶさり酸性雨から守られるジョーダンがハンター軍団を迎え撃つ。
「ジョーダン、あのデッキの入り口の屋根のところまで強行突破する。遅れるな」
「了解、隊長!」
「ヴェルトロの猟犬よ!援護しろ!」
酸性雨で身体が溶けながらも襲い掛かってくるハンターπを殴り飛ばし、ハンターαの顔を掴んで投げ飛ばすジョーダンと、その巨体で突進して薙ぎ払い、噛みついて海に投げ飛ばしていくリヒト。それを援護するヴェルトロと、頭突きやパンチでハンターを蹴散らしていくノーマン。それを見届け、エレベーターに乗り込むルビカンテ。
「旧友よ。ジャック・ノーマンよ。汝、一切の望みを棄てよ。ヴェルトロはここで
アメフラシの能力を持つルビカンテ。本来ならほぼ無害なんですけど、海藻の毒素の代わりに化学兵器「
ノーマンの頭突きはレイドモードの近接アクションがもとです。頭突きでスカルミリオーネをぶっ飛ばすノーマンやばくない?
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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