BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回は第一村人とのいざこざ。はっちゃけアリサ再び。楽しんでいただけると幸いです。
「……なんだ、この悍ましい雰囲気は」
「こういうところだ。慣れないと捜索もできないぜ」
メガネの警官を車の留守番に残し、マリオの案内で村に入った私達。そこに広がっていたのは、牛や山羊と言った動物の凄惨な死骸の山と、血と肉の腐臭。ラクーンシティで何度も味わったものだ。
「動物の死体があちらこちらに……しかもなんか、傷がおかしい。中からなにかが飛び出してきたような……」
「中から?そんなことありえるのか?」
「……過去に、私の仲間のジル・バレンタインというBSAAの女性がドレインディモスと命名された蟲のB.O.W.に寄生されたという報告を聞いたことがある。それは、人間の体内に卵を寄生させ、孵化した幼体が胴体を食い破って出てくる最悪の敵だったと」
「君は遭遇しなかったのか?」
「私はその時モリグナと戦ってたから……そういえば、G生物も寄生させた相手の胎から幼体を出させていたような」
「アネットか。思い出したくもないな」
「……カウガールにカウボーイ、あんたたちとんだ修羅場を潜ってきたんだなあ」
懐中電灯で辺りを照らしながらマリオがおっかなびっくりな声を上げる。想像しただけで恐ろしかったのか青い顔だ。
「だけど、G生物もドレインディモスももうこの世にいないはず……いやドレインディモスは分からないけど」
「まずは村人を探して事情を聞くことからか……マリオ、村人はおかしくないんだよな?」
「ああ。いつも普通に生活しているぜ。のんびりとしたいい村だ」
「いい村、ねえ」
「こんなものを放置しているのにか……?」
マリオの言い分によれば、平凡な村らしいが、やはりこの死体の山が不安を誘う。すると、結構大きな民家が見えてきた。チャイムもない家の戸をマリオが叩くと、髭を蓄えた老人が出てくる。
「ここの奴とは顔見知りだから交渉は任せろ。
「
レオンと私に視線を向けて顔をしかめた老人はスペイン語でマリオと会話するとそう答えて家の中に戻ってしまった。……なるほど。スペイン語覚えておいてよかった。
「マリオー?セクハラは禁止だよ」
「え!?い、いや……なんのことだか。何も知らないみたいだ。無駄骨だな」
「……いや。ターゲットがここにいるのはほぼ確定だ」
「そうだね。私達について何も質問しなかった。まるで、来るのが当たり前……みたいだよね?」
「……それってつまり」
「村ぐるみでアシュリー嬢がいるのを隠している、が妥当だろうな。どうする、アリサ?」
「……まあ推定クロってことで?」
遠慮なく、前蹴りで扉を蹴り壊す。はっはっは。思いっきり不法侵入だけど大統領令嬢を隠しているんなら令状もいらないよね!クイーンには負けるけどアグレッシブさなら私も負けないぞお!…あれ、どうしたのレオン。頭を抱えて。貴方もやるんだよ!
「はあ。アシュリー嬢がいなくなってストレスたまっているのは知ってたが……ほどほどにしておけよ、アリサ」
「おいおい……こりゃ始末書もんだぜ?いいのか?」
「いいさ。そらやっこさんのお出ましだ!」
「
すると、扉を蹴り破った音を聞きつけたのか、斧を手にしたさっきの老人が出てきて。突進して襲い掛かってきたので、腕を掴んで捻り、床に抑え込む。JUDOを会得した私を、以前までのステゴロゴリ押しな私と一緒にしないでよね!
「
「あ、こら暴れないで首が折れる……あっ」
ゴキャッ
しかし拘束しても構わず暴れ続けたために、首の骨が折れる音が響いた。顔を青ざめて思わずレオンと視線を交わす。レオンも青い顔だ。マリオなんか白目をむいていた。
「……えっとお」
「……ちょっと待て。HQ、こちらコンドル
《「こちらハ二ガン。状況は?」》
レオンが耳の通信端末を操作して連絡を入れたのは、今回私たちのサポーターを務めるイングリッド・ハ二ガンだ。ベテランの名オペレーターだと聞いている。顔合わせしたけどジョークの通じる綺麗な女性だった。
「いいニュースと悪いニュースがある」
《「……想像つくけど。悪いニュースから教えて」》
「アイビス2がやらかして村人を一名殺害した。一応正当防衛だとは言っておく。いいニュースは、ターゲットのアシュリー嬢はこの村にいる可能性が高い」
《「……二人ともさすがね」》
「褒められてる気がしないんだけど!?ハ二ガン!」
《「貴女は褒めてないわ」》
「褒めてないだろうさ」
ハ二ガンに文句を垂れたらマリオにまで言われた。解せぬ。
「もう少し探ってみる。またな。……とりあえずこの家を探るぞ。俺は一人で奥を探す。アリサとマリオは近くの部屋を探ってくれ。……気を付けろよ」
「あ、ああ……」
「レオンこそ気を付けてよね。なにがあるかわからないよ」
「もちろんさ。油断はしない」
首が横に曲がった老人の死体から鍵を手に取ると奥に向かうレオン。私たちも、と思ったらマリオが怪訝そうな表情を浮かべていた。
「どうしたの?」
「……いや、初めてってわけじゃないんだが。人が死ぬとどうもな」
「…うん。その考えを大事にして。私みたいに麻痺っちゃうと、手遅れだから」
死なせてしまった!よりも情報を聞き出す前にやっちゃった!って感情の方が強かった私みたいになってはならない。ラクーンシティ以降も結構な地獄を見てきた。B.O.W.が絡まない人間同士のいざこざも、だ。クイーンたちと離れているからか、だいぶ荒んでしまった自覚がある。特に今は、私の癒しだったアシュリーを害されたかもしれないという悪感情がどうしても消えない。もしあの子に取り返しのつかないことをしていたら……村一つ滅ぼすだけじゃすまないかも。
「……アシュリーって嬢ちゃんが心配なんだろ?ならそうなるのも仕方ないさ。この奥の部屋とかどうだ?」
「…うん、ありがとう」
マリオに言われるまま廊下の突き当りの部屋……鍵がかかったのでまた蹴り飛ばしたそこの階段を上ると、当たりを引いた様だ。アシュリーの写真だ。それに、地図に……他にも何人かの男女や風景の写真。一番目を引くのは、まだ幼く見える銀髪を首の後ろで括ってナポレオンみたいな三角帽子を被った金眼の少女の写真だ。なんかアシュリーの写真とともども壁の中央に貼られて「Santa María¿」と書かれた文字から矢印が向けられている。
「アシュリー…!やっぱり、ここに…!ハ二ガン、聞こえる?」
《「聞こえるわアイビス2。何か見つけた?」》
「見つけたよ。アシュリーの写真だ。それに、他にもたくさんの男女の写真もあった。これが意味することは分からないけど……とにかく、探してみる」
ハ二ガンに一応伝えて一息つく。一歩進んだ。アシュリーはこの村にいる。すると、マリオの持つ無線機に連絡が。メガネの人かな?そういえば名前聞き忘れてたや。
《「
「
《「
「おい、おい!?くそ、通じねえ!相棒が村人に襲われたらしい!戻るぞ!」
「……それは今すぐは無理みたい」
「なんだって…!?」
私が指さした先をマリオが見て、絶句する。そこには、首が折れて死んだはずのさっきの老人が、首が折れた状態で歩いてこっちへ迫ってきていたのだ。私は迷わず、全力で蹴り飛ばす。老人は壁を突き破って転がっていった。
「行くよマリオ!レオンと合流して脱出!車が襲われたってことは、私たちもやばい!」
「いい勘だ!もっと早く言ってほしかったな!」
するとレオンが部屋に飛び込んできて鍵をかける。鍵をかける直前に見えたのは、迫ってくる村人と思われる男たちだった。
「この穴から逃げるよ!マリオ、掴まって!」
「行くぞ!」
「え、まっ……うわああああああ!?」
老人が突き破った壁から外に出る私達。背後からは迫る村人。ゾンビじゃないのにちょっと首を傾げるけど、襲ってくるなら仕方ない。とりあえず、エヴリン曰くあれだ。逃げるんだよおおおお!
スペイン語難しい。なんか知らないキャラの写真がありましたね。誰だろうね(すっとぼけ)。
マリオと行くレオンとアリサの寒村珍道中。アリサのコードネームはアイビス2。意味は「朱鷺」あとから合流するのも含めたら今回は結構大所帯になります。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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