BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。スペイン語は翻訳使ってるんですけど、ゲームの発音と違って困惑している今日この頃。

プサイ分隊登場。楽しんでいただけたら幸いです。


file4:4【プサイ分隊現着】

「イ゛ェアアアア!!!!!」

 

 

 咆哮を上げ、立ち上がる巨大チェーンソー男。それに呼応するように、どこにそれだけいたんだと言わんばかりの村人が数十人やってきて。私はビリー・コーエンの横でハンドガンと拳を構え、振り下ろされたチェーンソーを避けてカウンターの膝蹴りを叩き込んで家屋の壁を突き破って蹴り飛ばした。

 

 

「BSAAのことは知ってるけど!ただの人間にはきついんじゃ!?」

 

「事実は時に人を傷つけるんだぞ。団体様のおつきか。とっておきを喰らわせてやる!」

 

 

 そう言ってホルスターからマグナムリボルバーをもう一丁取り出し、両手で構えるビリー。ただの人間では両手でも反動がきついであろうそれを、二丁。思わず呆けた私の横で、ビリーはそれを水平に構えて、告げた。

 

 

「隊長!あのデカブツはともかく、この村人共はやっていいのか!」

 

「心配ご無用!既に確認はすんでいるでござる!」

 

「じゃあ遠慮なく!」

 

 

 そして、聞き覚えのある声がOKを出した途端に乱射、乱射、乱射。反動が凄まじいそれを筋肉だけで押さえ、次々と頭部に炸裂、村人たちは頭部が吹き飛んで、なにか触手のようなものを首の傷から伸ばしたかと思えば倒れ、服ごとドロドロと溶解して黒い液体を残して消滅する。人間じゃ、ないね……。

 

 

「ちっ、弾切れか。…よっと!」

 

 

 そんな撃ち方じゃすぐ弾が尽きるのも当然で。ビリーは銃同士で叩いて薬室を開放して薬莢を排出すると、腰のポーチから弾丸を取り出して放り投げたかと思えば交差した一瞬で装填。ぶつけ合わせた薬室を納めて構え、再び乱射を開始した。……スタイリッシュすぎない?と思ってたら背後から襲い掛かってきた村人の首が撥ねられた。

 

 

「呆然となるのもしょうがないでござるな。ビリー殿の技術は芸術的故に」

 

『やっほー、おひさ!アリサ!』

 

「プサイ、エヴリン!」

 

 

 そこに立っていたのは、太いふとももが露出した和風のノースリーブとミニスカートのような服をインナーの上から纏って、首に青いマフラーを巻いた黒髪をポニーテールにした少女、プサイといつまでたっても変わらなくて安心するエヴリンの二人だった。なんでここに?

 

 

「BSAAは今回関われないんじゃ……」

 

「勘違いしないでいただきたい。拙者たちBSAAプサイ分隊は、未知のB.O.W.の調査をしに来ただけでござる。決して大統領令嬢の捜索を手伝いしに来たとかそんなことはないでござる」

 

『プサイちゃんは嘘が付けないなあ』

 

「あー、それは無理だと思うぜ。隊長」

 

 

 目を泳がせながら言い訳するプサイにツッコむエヴリンとビリー。私もそう思う。リサの命令かな?あの姉は本当に過保護なんだから……。

 

 

「イ゛ェアアアア!!!!!」

 

 

 すると家屋の残骸を吹き飛ばして出てくる巨大チェーンソー男。周囲の村人を一掃したビリーの銃口がそちらを向き、巨大チェーンソー男が咆哮を上げながら襲い掛かる。

 

 

「ビリー!」

 

「心配ないでござるよ。ビリー殿は、拙者の知る中で最も強い人間でござる!」

 

 

 瞬間、ビリーはマグナムを撃ちながら宙返りしながら後退。私達には当てず、しかし巨大チェーンソー男には炸裂させるという神業を魅せながら、着地して薬莢を排出。放り投げた弾丸を装填するビリー。そのまま怯んでいる巨大チェーンソー男に助走してからの飛び蹴りを叩き込み、二枚歯のチェーンソーを破壊。足を腹部に押し付けながらマグナムを連射しながら腹を蹴ってバック転。着地と同時に巨大チェーンソー男は胸部から頭部まで風穴だらけになりながら倒れ伏し、やはり融解して黒い水になってしまった。

 

 

「つ、強い……」

 

『人間やめてるよね。どんな鍛え方したんだろ……』

 

「頼れるでござるなあ、ビリー殿は」

 

「っ、そうだ!レオン、マリオ!」

 

『マリオ?ひゃっふー?』

 

「ああ、そっちは他の仲間が駆け付けているでござるよ」

 

 

 そう言って鋭い爪の伸びた人差し指だけ擬態を解いている左手の人差し指を向けた先、村の鐘塔付近で。見るからにジャパニーズニンジャと思われる狐の面を被った黒装束の…体格からして男が刀を手に、レオンとマリオを守る様に村人を蹴散らしている姿があった。

 

 

「雁首揃えてごきげんよう。悪鬼滅殺(あっきめっさつ)天誅(てんちゅう)にござる」

 

 

 村人の一人をローリングソバットで蹴り飛ばし、その反動で別の村人を斬りつけながらスライディングして着地する忍者。その背後から火炎瓶を投げようとした村人の手を、森の中から放たれた弾丸が撃ち抜いて火炎瓶を落とさせ、炎上させる。狙撃!?

 

 

「世話が焼ける……」

 

 

私の強化された聴力で声が聞こえて見て見れば、古いロシアの軍服に身を包んだ金髪を三つ編みにして青いベレー帽を被った女性が木々の中に隠れるのが見えた。その手にはSVD……ドラグノフ狙撃銃が握られていた。

 

 

「ショウ・イヌガミとリディア・シェパード。プサイ分隊のメンバーでござる。近接(ショウ)中距離(ビリー)遠距離(リディア)と隙が無いBSAAでも上澄みのチームでござるよ」

 

『上澄みというか、ユウコがいるグラ分隊含めても最強だからね?そこんところ理解してね?』

 

「BSAA本気過ぎない…?」

 

『大統領令嬢失踪がBSAAのせいにされかけてたんだ。本気にもなるよ』

 

 

 プサイとビリーと共に村人たちを蹴散らしながら、レオンとマリオ、ショウと合流する。

 

 

「アリサか。BSAAなんて呼んでたのか?」

 

「ニンジャ……ジャパニーズニンジャ……?」

 

「私は呼んでないよ……」

 

「プサイ殿!命令は完璧に遂行したでござるよ!」

 

「リディア殿がいなければ火達磨になってたでござるよ、反省するでござる」

 

「はっ!それは火遁の術……!」

 

「お前はこんな時でも呑気だなあ、ショウ!」

 

『どうでもいいけどござる口調が二人いるとややこしいな』

 

 

 わいわいがやがやするものの、状況は依然と劣勢。なんか、チェーンソーの音が増えた。巨大チェーンソー男ほどの巨体じゃないけどズタ袋を被った大男が三人ぐらいいてチェーンソーを構えて突進してくるのを、プサイとレオンとショウが蹴り飛ばす。近づく村人を私とマリオとビリー、そしてリディアの援護射撃で牽制する。小さな村っぽいのにこんなにどこから来たんだ!すると、鐘塔じゃないどこかから鐘の音が聞こえた。同時に、村人たちの動きが一斉に止まる。なんだ…?

 

 

La campana(鐘の音だ……)

 

Es hora de orar.(祈りを捧げる時間だ)

 

Si no vas a la iglesia...(教会に行かなければ……)

 

Lord Saddler...(サドラー様……)

 

「―――――desastre」

 

 

 そんなことを口口と呟きながら、奥の建物に次々と入っていく村人たち。困惑している私達には目もくれない。なんだこれ、ゾンビとかじゃないけど、集合意識みたいな……。一分もたたないうちに、村の中心部と思われるこの場所は伽藍洞となってしまった。

 

 

『……なに、これ』

 

「今までにない、よねこれ」

 

「ああ、ゾンビと違ってちゃんと知性があった…」

 

「これまた奇怪(きっかい)な……」

 

「オメガの言うことを聞くハンターに近いものを感じたな」

 

「プサイ殿、拙者斥候してくるでござる!」

 

「私も、高台を取って様子を見てくる」

 

 

 ショウと合流してきたリディアがそう言って散開する。残された私たちは、焼け落ちている黒焦げの死体の前で項垂れているマリオに近づいた。

 

 

「……マリオ。せめて下ろしてあげよう」

 

「…ああ。相棒、お前の無念は俺が晴らすぜ……何に晴らしていいのかもわかんないけどよ」

 

「拙者たちはこの者が連れてこられるところを見ていたが、もう手遅れでござった」

 

「…死んでいたからと言って様子見してたのを責められても反論できないがな」

 

「いや、俺達でもそうしていたさ。水を探そう。消火器なんて期待できそうにない」

 

「うん」

 

 

 村人の死骸である黒い液体に極力触れないようにしながら、水汲み場からバケツで水を運んで鎮火、レオンとビリーが死体を磔から解放して地面に降ろす。マリオが十字を切っていた時だった。

 

 

「せめて安らかに……!?」

 

 

 死体が動いた。いや、違う。正確には、体内で何かが動いた。それは胸をどんどんと叩いて鼓動の様に死体を脈動させ、胸を突き破って肋骨のような細い脚が六本飛び出してきて、左右に広がってまるで蟲の様に仰向けの状態で死体を持ち上げる。

 

 

『いやきもっ!?』

 

「な、なんだ…!?」

 

「これは……!?」

 

「変異か!?」

 

 

 それの脚は肥大化して脚一本だけでも二メートルほどの巨体に成長し、首がグリンと回って口が開き、そこから黄色い単眼が出てくる。それは、巨大な蜘蛛のような怪物だった。

 

 

「キシャアアアアアアアッ!!!!」

 

「相棒……?」

 

「避けて、マリオ!」

 

「ちい!」

 

 

呆然としているマリオ目掛けて貫かんと振りおろされた脚から、レオンがマリオを抱えて飛び退いて回避。そこに、恐らくリディアのものであろう銃弾が撃ち込まれて悶える何か。

 

 

『とにかく、逃げて!』

 

 

 その間に散開し、手分けして物陰に隠れる私達。未知の脅威が、襲い来る。




ビリー違いのアクション。プサイ分隊。そして未知なる怪物。以下オリキャラ。

・ショウ・イヌガミ
 犬上鞘。天ヶ沢鉄舟の秘書である犬上冷と同じ苗字を持つ日本人BSAA。自称忍者の末裔であり、潜入のプロ。自称サムライのプサイと意気投合、部下となった。ビリーとも気が合い親友の関係。武器は刀と手裏剣、苦無など。体術が強い。

・リディア・シェパード
 かつてはソビエト連邦時代の戦争に身を投じていた女軍人。見るからに若いが年齢不詳。噂ではソビエト軍の技術で肉体の経年劣化を止められた強化人間と見られているが、本人は口を閉ざしている(そもそもB.O.Wが点在する世間では時代遅れとされているため追及されない)。戦闘において非情な一方、女子供には情をかける一面がある。気が強くツンデレであり、実はかなりの子供好き。武器はドラグノフで役職はスナイパー。ゲリラ戦が得意。

アリサ、レオン、マリオ。エヴリン、プサイ、ビリー、ショウ、リディア。4編はこのメンバーでお送りします。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

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