BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はまさかの生存者?楽しんでいただけたら幸いです。
歯車を装着して、風車が動き出し柵が開いた先を歩く。ビリーとレオンにもう頭が上がらない。先に進みながら思ったのは、そんな申し訳なさだった。いやほんと、一応最高戦力のくせして油断して爆発して更に体を乗っ取られるとかないわ。正直ないわ。ドン引きされてもしょうがない大ポカだわ。
「レオンに気を付けるって言ったのになあ……」
「ちょっと引くぐらい再生が早くてびっくりしてるんだが」
『焼けた傷はともかく弾とかなら再生速度はダントツのアリサだもんね』
治るよ?治るけどさあ……肝心な時に足を引っ張ってたら意味がないよ……。道を塞いでいる荷車を八つ当たりでもするかの如く前蹴り、蹴り飛ばす。……村人の姿が消えたな。さすがに品切れかな。
『ありゃ。ご丁寧なことに案内板だ』
「湖はこっちか。……レオンたちに一応連絡しておくか」
案内看板を見たハンマーを担いだビリーが無線機で連絡する。わたし、なにも役に立ってないや。せめてプサイの、エル・コルガドの足取りを……。と思ったら、傍に立っている大きな屋敷の上から視線を感じて、振り向く。
「ケヒヒッ。随分とまあ落ちこんでるなあ?女帝の奴がしくじったかと思えばいい感じだ」
そこには、屋根の上で牛から無理矢理もぎ取ったように見える脚を掴んでその肉をむしゃむしゃと貪っているプサイ……いや、エル・コルガドがいた。背中から伸びた節足で屋根に固定しており、くつろいでいる。
「見つけた!ビリー、見つけたよ!」
『なにくつろいでるんだお前え!』
「時間がないんだ、話する暇も与えないぞ!」
ハンマーをその場の地面に突き立てて手放し、私が構えたハンドガンと共にマグナムを撃つビリー。しかしコルガドは牛の脚を貪りながら、背中の節足だけで軽やかに宙返りして回避。骨だけになったそれを放り投げながら欠伸をする。
「ケヒヒッ、そう焦るなよ。俺は神経に接続するまでの時間が欲しいだけだ。事を荒立てるつもりはねえよ」
「お前の仲間を殺したのに?」
「女性特化型のくせしてただの人間に負けたやつが仲間?冗談じゃねえ。まだオメガやガンマ、シータにラムダの方が仲間だぜ。早く俺の仲間を寄生させて本当の姉妹になりたいなあ?」
「殺す」
プサイだけじゃなくその姉妹にまで手を出そうとするなんて許すまじ。跳躍し、コルガドのいる屋根に飛び込んで拳を叩き込まんとするが、コルガドはにやりと笑うと二階の窓を開けるとその隙間から屋敷の中に逃げ込み、私の拳は空振り。とりあえず、ビリーとの間を遮っている門扉を蹴り開け合流する。
「見たぞ、奴は屋敷の中か!」
「うん、エヴリン。お願い」
『任せて!』
意気揚々と飛び込んでいくエヴリン。しかしすぐに、困惑した様子で出てきた。
「え、なに?どうしたの?エル・コルガド見つけたの?」
『いや、見つからなかったんだけど……別のもの見つけた……』
「どうしたんだアリサ、エヴリンが戻ってきたのか?何と言っている?……むっ」
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「え」
「普通の、人間?」
肌が青白かった今までの村人と比べると健康そうな肌で、いかにも普通な女性が出てきて困惑している。え、まさかの生存者!?
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ガナード。初めて聞く言葉だ。プラーガじゃなくて?エヴリンを見て見たら、腕を組んで胡坐を組んで逆さまになって唸っていた。
『ガナード……どっかで聞いたような……あれえ?』
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一礼して入っていくビリーに続いて入っていく。エヴリンが気になったが、まあ自分で入ってこれるだろうと思って放置した。
中は小綺麗で、村の中心部の家より立派だった。ちょっとした富豪なのかな。調度品まで綺麗だ。なんか、ここだけ別世界みたいだった。でもおかしいな、外からは生活感なんてまるで感じない廃墟同然だったけど……。
「ビリー、なんかおかしくない?」
「……違和感はあるが、今は情報も欲しい」
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つながった。つまりこれは、プラーガをウイルスの様に用いたバイオテロみたいなもので、ガナードはつまりゾンビみたいな総称だ。たしかスペイン語で「家畜」だったはずだ。最悪な名前である。すると、奥の部屋から子供が駆け寄ってきた。
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マティアス。確か意味は「神からの贈り物」か。いい名前だ。母親とマティアスに連れられて奥まで行くと、立派なひげを蓄えた老人がいた。この家の主かな。
「……アメリカ人か」
「おじいさん、英語が……」
「知識だけ貪っている老いぼれだ。それぐらいはな。わしの名はセバスチャン・アギレラ。我が娘ジョセフィーナと、孫であるマティアスと共にこの村に住んでいる」
セバスチャン・アギレラと名乗った老人は、立派な城が描かれた写真が入れられた額縁が飾られた壁を見せて粛々と告げた。
「わしは、このサラザール城の先代当主である非常に厳格ながら、家臣領民からの信望厚い名君ディエゴ・サラザール峻厳伯の使用人だった。だがその馬鹿息子であるラモンは最悪な人間性でついには先祖が追放した忌々しき邪教を取り込み、ついていけずに使用人をやめてここに移り住んだのだ」
念のためにジョセフィーナさんが持ってこられた紅茶を飲まずに、その話に聞き入る。
「この村はな、昔から奇病が蔓延していた。狂い病だ。だがラモン・サラザールが連れてきたロス・イルミナドスは予防接種としてなにかを村人に次々と注射した。我々家族はそれを断ったのだが……あの顛末だ」
「……あれは、戻るのか?」
「いいや、過去に狂い病にかかったものは殺された。ああなったら最後だ」
「そうか……なら、助けないとな。セバスチャンさん、二階に上がらせてくれ」
「構わないが……なぜだ?」
「私たちの仲間を助けるために」
そう言うとセバスチャンさんは首を傾げた。だってその狂い病にかかった仲間を助けるためとか言えないもんなあ。
スペイン語翻訳難しいし長いからルビ振りも難しいしでできるだけやりたくないのでセバスチャンだけ英語喋れるようにしたとかいう裏話。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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