BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はレオンたち視点。村最強の敵登場。楽しんでいただけたら幸いです。
寄生されたプサイを追跡するアリサとビリー、そしてエヴリンを見送り、ショウとリディア、マリオと共に俺は最初の村広場を探索していた。
ガキィン!
「むっ……徹甲弾も弾くとかどんな作りしているんだこの扉」
「以前、アイアンズのやつがシャッターに使っていた素材と似ているな……」
跳弾を避けて距離をとったリディアのドラグノフの銃撃を受けてもびくともしない扉に、ラクーンシティでの難所の一つを思い出す。B.O.W.のパワーをもってしてもこじ開けられなかったあの地下駐車場の出入り口を彷彿とさせる。村人たち全員がここを通っていったから間違いなく重要な場所なんだがな。行き方がわからない湖に繋がっている可能性は高い。
「隊長たちのレポートに書かれていた詳細不明の奴か。お前も当事者だったな」
「だとするなら、鍵だな。……そっちの門はどうだ?」
「裏に回って閂を開けたでござる」
「その奥にあった豪勢な建物を探索していたらガナードの連中が守っていた部屋に鍵を見つけた。これじゃないのか?」
そう言ったのは、寄生されたプサイが逃げた先とは別の村の別エリアに繋がっていると思わしき門を調査していたショウとマリオ。マリオの手には鍵が握られていた。有能すぎるぞ現地警官。
「ガナードとは?」
「見つけたファイルに名称が載ってござった。「プラーガ」を体内に宿した「ガナード」、そしてその強化個体「アルカナード」。恐らくガナードは村人たち、アルカナードはプサイ殿に寄生した奴らで言葉を解せる奴らだと思うでござる」
「その情報はどこで?」
「他のと比べても豪華な屋敷……村長の住居だ。村長の姿は見えなかったがな」
「マリオは村長を知ってるのか?」
そう尋ねると、神妙な顔で頷くマリオ。
「ビトレス・メンデス。村人のことを第一にする素晴らしい人格者だったと記憶している。少なくとも、こんな地獄を好き好んで生み出す人じゃなかったはずだ」
「ならその村長もアルカナードに……?」
「ご明察だ」
「「「「!」」」」
聞こえてきた知らない声に、咄嗟に武器を構える俺達。村人たちが消えていき、今しがたマリオが見つけてきた鍵で開けられると思われていたその扉が、開いて。扉の二倍はあろう巨体の大男が姿を現した。スキンヘッドに被った黒い帽子と神父か牧師の様な格好に、顎に蓄えられた黒いひげ。鋭い眼光は左右で色が違い、左目の動きがおかしいことから義眼か何かだとわかる。黒づくめの大男としか形容できない存在に、思いだすのはタイラント。あれと同じなら……冗談じゃないぞ。
「メンデス村長…!」
「こいつが……!?」
「どう見てもタイラントでござるが!?」
「ショウ、それは失礼だ。同感だけど」
「失礼なのはお前もだ、女。村人たちが世話になった……例えガナードになろうと、私の愛すべき村人であることに変わりはない」
そう言いながら、帽子を外して胸の前に置いて黙禱するビトレス・メンデス。あまりにも人間的な行動に、俺達は迂闊に動けない。だが、ショウがこっそりとマリオに近づくのが見えた。…そうだよな、この狂った村の村長だ。しかもあの肯定の言葉。コイツもアルカナードとやらである可能性が高い。油断は、できない。
「なぜだ?何故お前たちはそうも簡単に命を浪費する?なぜ、自分たち以外の命を軽視する?彼らは生きていた。ガナードになってもなお、生きていたのだ……!」
そう言ったビトレス・メンデスの腕が異様に膨れ上がる。ゆったりとした袖を押し上げパンプアップしていったその腕で、近くの家屋に手をかけて。
「泣けるぜ…!」
「ショウ、マリオを!」
「承知!」
「え?え?」
土台ごと家屋を引っこ抜いて左腕一本で持ち上げてみせたビトレス・メンデスはそれを軽々と放り投げてきた。小さなとはいえ家屋ひとつという質量が襲い掛かり、俺とリディアはローリングで回避、マリオはショウに抱えられてともに屋根の上に飛び乗って。家屋は地面に叩きつけられて轟音と共に粉々に砕け散った。なんてパワーしてやがる……!
「我が名はビトレス・メンデス。偉大なる君主より“力”【
さらには鐘塔を両腕で引っこ抜いてグルグル振り回し、もはや扉の鍵は意味をなさないという事なのか、例の建物を薙ぎ払ってしまうビトレス・メンデス。日本で言う背水の陣ってやつか。
「タイラントのそれより強いぞ、気を付けろ!」
村の探索で見つけたショットガンを取り出し構える俺。
「タイラントの相手なら慣れてるんだけどね…!」
距離を取りながらドラグノフの弾丸を装填するリディア。
「マリオ殿は安全なところに!行くでござるよ!」
マリオを置いて宙返りで着地し、ずれた狐の面を直しながら刀を逆手に低く構えるショウ。
「来い……!」
鐘塔を振り回し、屋根を石突にした槍の様に突き出してくるビトレス・メンデス。俺はスライディングで避けながらショットガンをぶちかまし、ショウは横になった鐘塔の上を駆け抜けて、俺のショットガンで怯んだビトレス・メンデスの頭部に飛び蹴りを叩き込む。帽子が天高く打ち上げられた。
「効かぬわあ!」
しかし、服に穴を開けれたものの肉体は散弾を受けてもびくともせず、常人なら首が折れるショウの飛び蹴りを受けても逆に頸の力だけで押し返すビトレス・メンデス。ショウは宙返りしながら手裏剣を取り出して投げつけ、ドスッドスッドスッと上半身に突き刺さり、さらにリディアの弾丸が頭部に撃ちこまれ、それでも倒れない。
「どんだけ頑丈なんだよ…」
「まるで弁慶…!まさしく仁王でござるな…!」
「誰だよベンケイ」
「うおおおおおおおっ!」
着弾による硝煙を突き破り、顔を見せたビトレス・メンデス。鐘塔を頭上でグルグルと回転させ、それは目にも留まらぬ速度となっていき旋風が巻き起こる。砂埃に対し咄嗟に目をつぶり、風に吹き飛ばされないように踏ん張る。ち、近づけない……!
「危ない!しゃがめ!」
「「!」」
リディアの声に、うっすら目を開けながらショウと共にイナバウアーの要領で背中から倒れ込み、その頭上を車輪の様に回転する鐘塔が飛んでいき木々を薙ぎ払って森に激突した。あ、危なかった。リディアの警告が無かったら上半身が吹っ飛んでた。
「アシュリー・グラハムを捜しに来たのか?
そう言いながら、俺達の目の前に聳え立つビトレス・メンデス。俺は咄嗟にショットガンを向けるも、奪い取られてグネグネと捻じ曲げられてスクラップにされてしまう。くそっ…!なんとか立ち上がりながら距離を取る。
「知ってるのか…!」
「私がお迎えしたからな…!」
言いながら、ショットガンの成れの果てで背後から奇襲したショウの斬撃を受け止めるビトレス・メンデス。そのまま殴り飛ばし、ショウは家屋の壁を突き破って中に飛び込んでしまった。
「ショウ!」
「人の心配をしている余裕はあるのか?」
「お前こそ、余裕すぎやしないか?」
リディアの狙撃が頭部に炸裂、スキンヘッドに銃創が生まれ赤く染まった……かと思えば肉が広がり急速に再生、ギロリとリディアの狙撃地点を睨みつけるビトレス・メンデス。俺には目もくれず、のしのしと歩み寄る。その身体に次々と銃弾が撃ち込まれるも、ビクともしないビトレス・メンデスは、リディアが屋根に陣取っている建物まで歩み寄ると持ち上げて、リディアが逃げ出す前に天高く投げ飛ばしてしまった。建物は放物線を描いて森の中に落ちて粉々に吹き飛んだ。
「リディア…!」
「
「俺は違うさ」
なんとか立ち上がり、ファイティングポーズをとる。歩み寄ってきたビトレス・メンデスの脇腹に回し蹴りを叩き込むも、掴まれて投げ飛ばされた俺は頭をぶつけ、昏倒してしまった。
「くそっ……すまない、アリサ……」
最後に見たのは、ドスドスと足音を立てて近づいてくるビトレス・メンデスの姿だった。
アルカナードと化して圧倒的な「力」を手に入れたビトレス・メンデス登場。作者的にお気に入りのキャラです。オリジナル版の強敵感本当に好きなんだ。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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