BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
楽しんでいただけたら幸いです。
ブロロロロ!とエンジン音が轟き渡る。森の中だろうが知ったことかと言わんばかりに次々と押し退けながら、それは村を爆走する。
その名をベイクロ。
デルラゴの上で、エル・ディアブロと
「褒美として
「感謝はしているさ。こいつのおかげでお前らに対抗できる…!」
【生憎と、私はアルカナードには与しない。遍歴の騎士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャの名を与えられました。周囲に笑われるのも厭わず不可能に挑む勇気と不屈の象徴の名に恥じぬよう正義に与しましょう】
「何言ってるんだ?お前は……まあ関係ない。邪魔するなら細切れにして喰ってやる!」
そう両腕のブレードをジャキンジャキンと擦り合わせ、両腕を交差しながら突撃してくるエル・ディアブロ。咄嗟に前に出て受け止めるも、恐らくデルラゴの巨体に巣食っている故の凄まじいパワーで弾き飛ばされ、デルラゴの尻尾側から落下しかける。不味い、不味い、不味い!多分形から知ってオオサンショウウオなのか、滑って上手く掴めない!しかも、よりにもよってデルラゴの顔側!喰われるぅ!?
「『たすけてござああ!?』」
「なにやってんだ!?」
「よそ見している暇があるのか?」
助けを求めた私達にルイスが駆け寄ってきた隙を突いて姿勢を低くしながら突進してくるエル・ディアブロの刃がルイスの首に迫る。不味い…!?
【させません!】
「なにっ!?」
「おお……何度見ても気持ち悪いな」
すると、ルイスが左手で私達を引き上げながら、その右手が蠢いて変形。ドン・キホーテの声と共にエル・ディアブロと同じ刃に変形してひとりでに動いて弾き返していた。寄○獣で見た!私はどちらかというとハ○ヒの声の方が好き!アレでここまで登ってきたのか。
「餌の分際で…!」
【腐っても私もアルカナードですよ!】
エル・ディアブロの全身筋肉による凄まじいバネを用いた両腕の連撃と、ルイスの右手が変形した触手つきの刃がしなって連撃がぶつかり合い、火花を散らす。ドン・キホーテつよっ。私達でも防戦一方だったのに。とか思っていたら、デルラゴが大きく開いた口から触手を伸ばして私達を捕食しようとしてきた。背中側、つまり前方ではアシュリーを横抱きにしたアリサ、レオン、ビリー、ショウ、アルベラが全力疾走しながら立ちはだかるガナードたちを薙ぎ払いつつ逃げている。このままじゃじり貧だ。よし、上まで上がれたぞ。
「『助かったでござる!』」
【いきますよ!】
「ぐあっ!?」
ルイスに助けられた勢いのまま、ドン・キホーテにルイスごと振り回されて遠心力を加えてエル・ディアブロにドロップキック。さらに縮めて居た脚をカエルの脚力で伸ばすことでエル・ディアブロを吹き飛ばすと、今度はエル・ディアブロがデルラゴの背中を転がっていき、そのまま落ちていった。
「とにかくこいつを止めるぞ、手伝えプサイ!」
「『承知。……と言いたいところでござるが。本当に信用してもいいでござるか?』」
ドン・キホーテを右手に戻しつつ、刃を展開してデルラゴの頭部に突き立てているルイスに、疑問は募る。アルカナードの生みの親。つまり、研究者。今まで語っていた経歴は嘘だったということになる。信用していいのか。
【疑問はごもっともです。ですが敵ならばここで助ける理由もないのでは?】
「……嘘ついていたのは謝るさ。だが今は仲間のピンチだ、助けた後にいくらでも話す。だから、今は信じてくれ」
そう語るルイスの顔は真剣そのもので。その顔色の中に、後悔の色も見えて。ああ、もしかしたら自分たちと同じかもしれない。そう、思った。確かにこのままだとアリサたちの体力も尽きるしね。
「『しかしこの巨体、並大抵の攻撃は通じないでござるよ』」
「だが、どうすれば……」
「『私達にいい考えがある!でござる!』」
そう言いながらマフラーを形成している菌根の両端を伸ばし、両手に持って鉤縄の様に変形させるとくるくる回して下に向けてぶん投げる。そう言う本能なのだろう、触手を伸ばしてこちらを捕食しようとしていたデルラゴの口に菌根が引っ掛かり、私は手綱の様に両手に握るそれを引っ張ると、無理矢理デルラゴを急停止させた。
「アリサ!あいつ、止まったよ!」
「ぜえ、ぜえ、……エヴリンたちがやったの!?」
「脇腹が、痛い……」
「鍛え方がなってないなレオン。……ふぅ」
「げほっげほっ!こ、この程度へっちゃらでござるよ!アルベラ殿は?」
「……問題ないでございます」
流石の人外組や常人よりは鍛えてる人間組も、ガナードを倒しながら全力疾走は堪えた様でアシュリー以外肩で息をしている。それを見て捕食しようと暴れるデルラゴを、無理矢理引っ張って抑え込む。菌根の一部を喰わせて軽く洗脳も掛けた。これで大正解!でしょ!
「『はいよー!シルバー!みんな、こいつに乗るでござる!強行突破するでござるよ!』」
「おいおい、この悪魔がロシナンテ扱いかよ」
「助かるよ、エヴリン……」
「エヴリンさん……アリサから聞いていたけどとんでもないのね……」
疲れているらしいアリサがなにやら感動しているアシュリーを抱えて飛び乗ってきて、ショウとアルベラも宙返りで飛び乗り、二人の手を借りてレオンとビリーもデルラゴの背に昇ると、私はデルラゴを再び走らせた。木々を薙ぎ倒し、ガナードを踏み潰し、ひたすら蹂躙するデルラゴ。無双状態である。
「ルイス、悪いが見張らせてもらうぞ」
「このまま何事もなく19:00までにヘリとの合流地点までいければいいんだけど……アシュリーとレオンを直すなにかもヘリで向かえばいいわけだし」
「『アリサ、人はそれをフラグと呼ぶのでござるよ』」
「そーら、おいでなすったぞ!」
ビリーが両手にマグナムを構え、レオンとルイス、アリサもそれに倣って銃を構え、ショウとアルベラは刃を構える。すると、不気味なアイドリング音と共に、それは現れた。
「ギャギャギャギャギャッ!」
もう何か凄いのが森をかき分けて出てきた。それは、一見カブトムシを思わせるフォルムの某大怪盗の孫の愛車として有名な車だった。しかし、運転席には誰もおらず、ハンドルが勝手に動いてハンドリングを行っている。よくよく見れば、その車体は異形だった。車の車輪部分からタイヤを押し退ける様にプラーガの鋭い脚が計8本蜘蛛の様に生えた姿をしていて、ボンネットの隙間から目や触手の一部が確認できる。それは、車の皮を被った怪物だった。
「ベイクロ…!アルカナードの
「アルマデューラっていう甲冑に寄生する個体を見て、俺が思い付いちまった廃車にプラーガを寄生させた実験体だ!」
「『なんてものを考えたでござるか!?』」
言ってる途中でベイクロと呼ばれたそれは絶妙なコーナリングでぐんぐんと近づいてきて車体で体当たりを仕掛けてきて、デルラゴの体勢が崩れる。負けじと菌根を引っ張って体当たりを返すと、ベイクロは何と跳躍して横っ飛びで回避。ボンネットが開いて大量の触手が刃を伴って襲い掛かってきて、ショウとアルベラが斬り捨て、銃撃の雨が反撃。ベイクロはボンネットに引っ込み、鋼鉄の車体で防御する。高速移動しながら器用な奴だな!?
「だけど、一体だけならこのままやればなんとか……」
「『アリサそれフラグでござるぅ!?』」
「……ベイクロは、複数存在するでございます」
「「「「なんだって!?」」」」
ほらあ。アルベラの言葉にげんなりしていると、嫌なのが見えた。多種多様な廃車の殻を身に着けた寄生体が、次から次へと森の中から姿を現したのだ。その数、全部で4つ。分担すれば…?とか思っていたら、とんでもないのが木々を押し倒し踏み潰しながら現れた。
「あれが、ベイクロの統率個体。
アルベラがそう告げるのと同時に全貌が見えた。乗り込み口から触手を蠢かせた、単一の回転砲塔を搭載し、強固な装甲を備えた装軌式の戦闘車両が姿を現したのだ。いや
「よくもやってくれたな……」
「『なん……だと……?』」
ふざけたのは許してほしい。落ちたと思っていたエル・ディアブロが尻尾の裏から出て来たんだけど。周りはベイクロに囲まれ、背後からは戦車を装備したエル・カロが。そしてエル・ディアブロまで追加とか四面楚歌にもほどがあるんだけど。
「泣けるぜ」
アハハハハハ。ほんとだねレオン。私も泣きたい。
わかりやすく生体兵器している
ルイスとドン・キホーテがミギー的な戦法を披露。デルラゴを乗り物にするまではよかったのだけどね。やっぱりアシュリーを連れ去ったのは不味かったらしい。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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