BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、お久しぶりです放仮ごです。ちょっと趣味の小説ばかり書いてました。とりあえず早めにアナザーエヴリン編を終わらせることにしました。なのでちょっと今回から巻きに入ります。

今回はベネヴィエント邸と湖での惨劇。楽しんでいただけると幸いです。


09:Another eveline【接触】

 ドミトレスク城に完全に侵食した菌根。エヴリンに形成されたドミトレスク一家が城中から血をかき集め、モロアイカを黒カビで拘束して集め、それらの血肉をひとまとめにして小さな少女の姿態を作り上げていく。それは、まごう事なきエヴリンの肉体で。それをドミトレスクの視界越しに確認したエヴリンはにんまり笑った。

 

 

『着々と強くなってるのはさすがだなあ』

 

 

 一方でイーサンにくっ付いて村を回るエヴリンは、ベネヴィエント邸に訪れていた。新たな武器を手に入れ、ミランダご自慢の大型ライカンまで難なく倒したイーサンに、ワクワクが止まらない。でもそろそろ恐怖にひきつる顔が見たいなあ、とも。そう思うエヴリン。

 

 

『アンジー。ずっとあなたを待ってたの。あたし、ローズよりいい子だよ。お願い、アンジーのパパになってよ…永遠に。ウフフフハハハハハハ!』

 

 

 そう言ってイーサンの視界からは消えるアンジー人形。イーサンは武器が無くなったと慌てふためき、エヴリンは椅子に座ったまま歩き出そうとしていたアンジーと視線を合わせてにっこり笑う。

 

 

『ヴェェェェェェイ!!どうだった?どうだった?エヴリン!アタシの演技は!?』

 

『うん、完璧!恐怖演出を分かってるね!ああ、幻覚にかかったと気付かないイーサンは見ていて飽きないなあ。それはそうとアンジー』

 

『んん?どうしたエヴ……リン?』

 

 

 ドナのところに戻ろうとしていたのだろう、とてとてと歩いていたアンジーが振り向くと、ガシッと首を掴まれ持ち上げられる。それは、物が持てない筈のエヴリンが伸ばした手だった。

 

 

『なん、で……お前、物に触れない筈…いいや、なんのつもりだ!』

 

「なにって。アンジーの中のカドゥも取り込もうかなって」

 

『やめっ…!?ドナ…!』

 

 

 エレベーター前でアンジー人形の首を握りしめ、肉声でそう笑ったエヴリンはがばっと口をまるで口裂け女の如く大きく開き、断末魔を上げる人形にかぶりつく。……血肉とカビで形成し、遠隔操作でベネヴィエント邸まで来た肉体に憑依したエヴリンは、直接その口で友人を食べるとむしゃむしゃと咀嚼し、味を堪能するとペッと残骸を吐き捨てた。物言わぬ人形どころかその残骸に成り果てたガラクタを踏みつけたエヴリンは探索中のイーサンに近寄り、間近で観察することにした。

 

 

「ふふふっ、せっかく触れるようになったのに、幻覚に囚われて私が見えないなんて可愛いイーサン。エレベーターは動くのに、ヒューズが無くなったと思い込まされるなんて面白いね。この力も、欲しいなあ」

 

 

 ペタペタとイーサンの頬を触りながら微笑むエヴリン。無邪気な子供の様ではあるが、友人を喰らい、イーサンが弄ばれるのを愉しむその姿は悪魔そのものだ。

 

 

「あらら。ドナも趣味悪いなあ。ローズを模した怪物にイーサンを襲わせるなんて。いい趣味してるね!」

 

 

 そして、赤ん坊の怪物から逃げ惑うイーサンから離れて、エレベーターに乗って一階に顔を出すと何やらえいえいと手を振るっているドナがいた。

 

 

「フフフ…ベビーに食べられてショック死なさい…?エヴリン、喜んでくれるかしら」

 

「うんうん、逃げ惑うイーサンは見ていて楽しいね!」

 

 

 本心からの言葉を口にするとそれが伝わったのか嬉しそうにするドナ。エヴリンが実体を持ったことには気付いてない様だ。

 

 

「あら、いらっしゃいエヴリン。今貴方の怨敵のイーサンを苦しめてるところよ」

 

「ぶっちゃけ三年前私が頑張ってイーサンを怖がらせた子供部屋より怖いよ」

 

「そう言ってくれると嬉しいわ。ところでアンジーを見てない?イーサンに言いたいこと言ったら合流する手筈だったのだけど」

 

「アンジーならどこにいるか知ってるよ」

 

「無事なのね。それならよかったわ」

 

 

 えいえいと、エヴリンに背を向けてベビーの幻覚を操ることに全力を向けるドナ・ベネヴィエントは、背後で胴体からドラゴン…ドミトレスク変異体の頭部を形成して大口を開けた友人には、気付いていなかった。

 

 

「アンジーなら私のお腹の中にいるよ」

 

「え?」

 

 

 ムシャリ。ドナが気付いた時には、既に上半身を食いちぎられた後で。残った下半身も座っている椅子ごと喰らい付いてぺっと椅子を吐き出すエヴリンは胴体を元に戻してお腹を擦り舌なめずりする。

 

 

「ごちそうさま。ああ、おいしいなあ。美味しいよ、ドナ……アンジー。これで私は強くなれる。あはは、アハハハ………また、1人になっちゃうな」

 

 

 例え人格そのままで家族として復活させても、それが自分に操られている偽物だということに気付いていても止められない。そのまま涙を流して笑いながら立ち尽くしていると、ベビーが消えて幻覚も消えて復帰したイーサンがリビングに戻ってきた。真ん中で笑う少女を見るなり血相を変えてハンドガンを構えるイーサン。

 

 

「エヴリン!?…なんでお前が?」

 

「やっほー、イーサン。安心して。ここの家主ならさっき死んだよ。そこにローズの入ったフラスクあるから勝手に持ってってね」

 

「…お前が殺したのか?なんで俺を助ける?!この、悪魔め!」

 

「助ける?そんなつもりはないよ。イーサンを殺すのは私だ。ただ、それだけ」

 

「俺に殺されるとは思わなかったか?」

 

 

 その一言と共に銃声が響き、エヴリンの頭部が破裂した。イーサンは銃を下ろして一息吐くが、すぐに違和感に気付いて構え直す。頭部を失ったはずなのに、直立したままだ。足元から黒カビが集まって行って、ゴキゴキと新しい頭部が形成され、エヴリンは笑う。

 

 

「私はもう不完全な身体じゃない、不死身の身体を手に入れた。材料なら城にいくらでもあったもんね」

 

「城?…ドミトレスクと三姉妹を消したのもお前か!」

 

「別に問題はないよね?むしろ私に感謝してよね」

 

「誰がするか!」

 

 

 今度はショットガンがぶっ放され、全身に穴が開く。それでもすぐ再生していくエヴリンに驚きを隠せないイーサン。エヴリンはかざそうとして吹き飛んだ右手が治っていくのを見届けつつ、左手でイーサンに指を差す。

 

 

「イーサンは殺すけど、今じゃない。まだ今の私じゃお前に勝てないからね」

 

「どの口が…!」

 

「私はイーサンをとことん苦しめてから殺したいの。あっさり殺すのとは訳が違う。楽しみにしててね。絶望のどん底をさらにぶち抜いて地獄すら生ぬるい苦痛を与えてやる。じゃあね、イーサン。私も忙しいから」

 

 

 そう言って身体を溶かして肉体を血と肉と黒カビに分離して流動体としてベネヴィエント邸から飛び出していくエヴリン。イーサンは慌てて追おうとするが、入り口側に置かれたフラスクを見て思い止まり悪態を吐くだけにした。

 

 

「クソッ!……なんであいつ、泣いてたんだ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イーサンがヴァルコラックに襲われている頃。自室で日記を書いていたサルヴァトーレ・モローの部屋の窓から侵入した流動体が少女を形作り、熱心に書いているモローの背後から話しかける。

 

 

「こんにちは。ちょっと実験に付き合ってくれない?」

 

「エヴリンか?俺様は忙しいんだ、くだらない実験なら後に………お前、その声どうした?」

 

「どうしたって?」

 

「頭に響くような声じゃなくて耳から聞こえるのはどういうことだ?」

 

 

 あからさまに不信感を出しながら振り向くモローの目前には、ドミトレスクの竜の大口を胸部から展開したエヴリンが。

 

 

「貴方の忠誠心と私の転化、どっちが上回るかって実験だよ」

 

「!?」

 

 

 がぶりと、一口でモローを捕食したエヴリンは元の姿に戻り、口の中に手を突っ込んで骨の様なモローの頭飾りを取りだしてポイと捨てる。

 

 

「…あと一人。お願いだから言うことを聞いてよね、カール。私もカールを支配したくなんかないよ」

 

 

 そんな本音を漏らして、流動体となったエヴリンはモローの部屋を後にしようとしたその時。

 

 

≪「エヴリン、お前か?」≫

 

 

 砂嵐しか映っていなかったテレビにチェスのナイトの様な紋章が浮かぶと共にその声は聞こえてきた。




アナザーエヴリン、実体を得てパワーアップ。文字通り食べることで取り込み始めました。イーサンとも接触。不死身っぷりを見せつけるラスボスムーブ。

次回は小休止回の予定。アンケートの結果次第かな?次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

アナザーエヴリン編、そろそろ小休止欲しい?

  • 本編コンビの話が見たい
  • はよ終わらせて次の番外編書いて
  • ハイゼンベルク生存ルート後の話が見たい
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