BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回の犠牲者はハイゼンベルクとミランダ。楽しんでいただけると幸いです。
≪「なあおい、お前の言ってた計画はどうなった?」≫
「うーん、全然上手く行ってないね。もうモローまでやられちゃったよ」
以前の「悪巧み」について聞いてるのであろうハイゼンベルクの言葉をはぐらかし、どうにか言いくるめようとするエヴリン。しかし画面の向こうのハイゼンベルクの声は疑念に満ちていて。
≪「お前の報告……あれは本当か?」≫
「どういう意味?」
≪「ドミトレスクがイーサンにやられたって報告だ。デュークに聞いてきたが、結晶化した亡骸は一つも売られてないって話だった。イーサン・ウィンターズが持ち歩くメリットもねえ。ぶち殺したにしては跡形もねえのは妙だ。ドミトレスクたちをどこにやった?」≫
「……勘のいい親友は嫌いだよ」
≪「がっ!?これは…!?」≫
画面の向こうの工場に蔓延らせた菌根でハイゼンベルクを拘束、取り込み始めるエヴリン。すぐさま身体を流動体にして、菌根を通じてハイゼンベルクの工場に移動すると、そこには哀愁を漂わせながら人生最後の葉巻を吸うハイゼンベルクがいた。目の前に現れた実体のエヴリンに、ハイゼンベルクは釈然とした様で大きく煙を吐く。
「なるほどね。寂しがり屋のガキも極めちまえば、ミランダに劣らねえイカれたガキに早変わりってか。…なあなんでだ?ドミトレスクやモローはともかく、三姉妹やドナ、…俺とは仲が良かったはずだろ?」
「最初は死なれたくなかっただけだったんだ。でも、やっぱり大好きなカールたちと家族になりたくて、イーサンに負けないぐらい強くなりたくて、欲しくて、欲しくて、欲しくなって……カール。すごく、美味しそう…」
目を丸くし、鼻息荒く、胸を上下させ、腕をわなわなと震わせる常軌を逸したエヴリンの様子に、溜め息を吐いて葉巻を吐き捨てるハイゼンベルク。
「気付かなかった俺の落ち度か。わりい、菌根を支配したってことに喜んで、お前の様子が可笑しくなったことに気付くのが遅すぎた。ったく、仕方ねえ。結局不自由になのは変わりないが……いけ好かないミランダよりはマシかあ?」
もう顔以外全て菌根に飲み込まれ、悪態を吐くしかない。なにせ目の前のエヴリンは恍惚とした表情を浮かべて上の空なのだから。
「だが、悪いことした子供には必ずしっぺ返しがあることを忘れんじゃねえぞ、エヴリン?」
その言葉を最期に、カール・ハイゼンベルクも村から消え、エヴリンはお腹を撫でる。
「……アハハ、ハイゼンベルクの頭脳が私に沁み渡る…そうだね、そうしよう。今の力を総動員して、イーサンを目いっぱい苦しめよう。ここまで楽な道程にしたのは馬鹿だった!苦しめて苦しめて、そして最後には馬鹿にしてやるんだ!」
釈然としなかったがローズのフラスクを手に入れベネヴィエント邸を後にするイーサン。ヴァルコラックに襲われて撃退し、モローと遭遇してフラスクを奪い取り逃走するも、追いかけてきたモローが変貌した怪魚に襲われ、モローを倒すためにダムの水を抜いて直接対決。敗北したモローはドロドロに溶けて消えた。
その後も受難は続く。通信してきたハイゼンベルクに言われ、空っぽの砦までフラスクを取りに行ったイーサンは全てのフラスクを手に入れ、言われるままにハイゼンベルクの工場に赴いた。ローズを使ってミランダを殺そうと言われ、これを拒否。突き落とされ、シュツルムに追いかけられゾルダートに襲われながら工場から脱出すべく散策する。その途中で、妙な文書を見つけた。
【最近、エヴリンの様子がおかしい。譫言を言ったかと思えば何もないのに笑い出す。と思ったら泣きやがる。情緒不安定だ。ミランダに報告すべきなんだろうが、今のアイツから俺が反逆しようとしていることを話されたら不味いから黙っておくことにした】
「エヴリンと仲がよかったみたいだが…様子がおかしいってどういうことだ?」
【どうしてこうなった?あいつが菌根を我が物にしたって報告してからすぐ後にこれだ。菌根そのものとなったエヴリンが暴走したら誰も止められる奴がいない。ミランダも止めれず死ぬだろうからそれは万々歳だが、俺にまで危害が及ぶかもしれねえ。そうなった時のために、俺の能力が影響しない自走砲を作ることにした。最下層に置いてるからエヴリンにばれることもないだろう。…あいつは親友同然だ。もしもの時は俺が責任を持って…】
「…エヴリンが菌根そのものになったってどういう意味だ?それに最下層に、自走砲か。それがあれば奴を倒せるって言うのか…?」
その後、シュツルムを倒して地上まで上がるも鉄の怪物となったハイゼンベルクに最下層まで突き落とされ、自走砲を調整していたクリスと再会したイーサン。ミアは殺されておらず、ミランダの擬態だったことを知らされる。
「じゃあクリスは、ミアを殺していなかったのか…」
「そうだ。俺達がミランダを倒す。お前は逃げろ、ローズは俺達が取り返す」
「いや、俺の娘だ。俺が助ける。それにミランダだけじゃない、エヴリンもいるんだ」
「なんだと?奴は死んだはずだぞ!」
「それが生きていたんだ。不死身の身体を手に入れたって豪語していた。ハイゼンベルクの文書によれば菌根を我が物にしたと書いてあったが…何か知ってるか?」
「菌根は恐らくエヴリンの大本でミランダの力の源だ。俺達はそれに爆弾を仕掛けて破壊しようと計画している。エヴリンが菌根そのものになった、というのはよくわからんが…よしわかった。俺はこの工場に爆弾を仕掛ける。お前はこれを使ってハイゼンベルクを倒せ。その後、合流してミランダを倒す。やれるか?」
「上等だ。ローズは俺が取り返す!」
自走砲に乗って地上に出るイーサン。しかしそこでは、信じられない光景が広がっていた。黒い触手に縛られた仮面の女…マザーミランダと、その周りにエヴリンを始めとしてこれまで会ってきた面々が囲っていたのだ。
「どんなに強くても、菌根の力を使えないとただ変身できるだけのババアだもんね、ミランダ」
「儀式など知ったことかマザー・ミランダ」
「貴方だけは家族にしないってエヴリンが言ってるわ」
「どうしてくれようかしら」
「血を吸ってミイラにでもする?」
「それとも幸せな幻覚を見せて廃人にする?」
『ヴェェェェェェイ!!』
「実験体にして悍ましい化け物に変えてやろうか?ママァ!」
「なんにしてもだ。てめえはここで終わりだよ、ミランダ」
エヴリン。オルチーナ・ドミトレスク。ベイラ。カサンドラ。ダニエラ。ドナ・ベネヴィエント。アンジー。サルヴァトーレ・モロー。カール・ハイゼンベルク。全員で拘束されたミランダを袋叩きにする。ブレード・モールデッドの様な腕で斬り裂き、鋭い爪で引き裂いて、分裂した蟲に貪り喰らわせ、手を翳して幻影を見せ、小さな手で引っ掻きまくり、口から胃液を吐瀉し、鉄槌で打ち付ける。
「アハハハ!よかったねえ、最期にエヴァに会えて!」
「アァ、アァアアアアアアアアア!?」
「せっかく会えたのに「大嫌い」って言われた感想はどう?あ、もう言えないかあ!」
黒い涙を流して絶叫を上げるミランダ。あまりに凄惨なリンチに、見る影もなく石灰化し崩れて行くミランダの心臓を抜き取り口に含んで咀嚼するエヴリン。そのあまりの光景にイーサンが茫然としていると、エヴリンがこちらに気付いたようで全員で振り向いてニヤァと同じ笑みを浮かべる。
「あ、来るの早かったねイーサン。それがカールの用意した自走砲?そんなもので私を倒せるつもりなんだ、へー。じゃあちょっとテストしようか、カール!」
「心得たぜ、エヴリン」
その瞬間、エヴリンとハイゼンベルク以外の姿が掻き消える。そしてハイゼンベルクに鉄屑が集まり、腕の生えた芋虫の様な戦車の様な怪物に変貌、エヴリンはその上に立ってイーサンを見下ろした。
「ねえねえ、どうだった?私がプロデュースした、湖と工場の大冒険!」
「なんだって?」
「モローもカールもすでに死んでたんだよ!私が作った人形が会話して襲わせて、さんざんイーサンを苦しめたの!楽しかった?ねええ、楽しかったあ!?でもね、ぜーんぶ私の筋書き通り!無駄なご足労、ご苦労様!」
「エヴリン…!」
「ここで死んで楽にならないでよね!まだまだ演目を用意してるんだからさ!」
そして、巨大ハイゼンベルクが腕を振り上げた。
そりゃあ、膨大なネットワークとも言える菌根そのものと一つになったらバグるよね。
エヴリンによって誘導されて原作に近いルートを遊ばされる羽目となったけどハイゼンベルクの残した自走砲を手に入れたイーサン。
薄々感づいて打開策を考えていたけど既に手遅れで一番嫌いな支配されたハイゼンベルク。
リンチにされドナの力でエヴァと再会できたけど一番聞きたくない台詞を聞かされて精神崩壊したまま心臓を抜き取られ絶命するという因果応報な末路を辿ったミランダ。
ハイゼンベルクを取り込み、ミランダの心臓を喰らい、完全体となったアナザーエヴリン。
次回、決戦。次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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