BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回は最終決戦前半戦。楽しんでいただけると幸いです。
振り下ろされたハイゼンベルクの腕に取り付けられた丸鋸を、イーサンは自走砲を高速で後退させて回避。機銃を叩き込むが鋼の肉体はビクともしない。ならばと突進して備えられたチェーンソーで腕を叩き切る。それが致命傷だったようで崩れ落ちるハイゼンベルクの巨体。
「こんなもんか、エヴリン!」
「え、なにそれ強い。なんてね?」
すると崩れ落ちたハイゼンベルクが掻き消えて。背後から駆動音が聞こえたのでレバーを切り高速移動して背後からの攻撃を回避。振り返るとそこには倒したはずの巨大ハイゼンベルクがいた。
「なに…!?」
「私の一部だから何度でも作り直せるもんね!さらに、こう!」
エヴリンが手を叩くと、それに呼応して黒カビが盛り上がり、竜形態のドミトレスクとベビー、怪魚形態のモローを形成。巨大ハイゼンベルクと一緒に並ばせる。
「お願いだからこれぐらいで死なないでね!」
「その肉、噛みちぎってやるわ!」
「ぱぁぱ~~~~!!」
「俺を愛してくれるのはエヴリンだけだぁ!」
「よくもやってくれたなあ?なあ、イーサーン!」
「ちい!」
後退しながら主砲と機銃を一斉掃射して怯ませ、怯みもしないベビーはチェーンソーによる滅多切りで細切れにするとイーサンはアクセルを踏み込み全速前進。すれ違い様に主砲を次々と叩き込んでいき、ドミトレスク、モロー、ハイゼンベルクを爆散させていく。
「そう!それでこそ、イーサンだ!」
「っ!」
するとエヴリンの姿が崩れて羽虫の群れとなって襲いかかる。イーサンは主砲と機銃で撃ち落としていくが逃れた羽虫がベイラ、カサンドラ、ダニエラの形を取り嘲笑いながら空中に浮かんで三方から爪による一撃を炸裂させ、鮮血が舞う。
「「「アハハハハハ!」」」
「ぐっ…ならこいつはどうだ!」
すると傷を受けたイーサンはグレネードランチャーを取りだして弾丸を装填、すぐ近くの地面に当てるとそれは眩い閃光を放ち、分裂している蟲全ての複眼で光を目にしたのかこの世のものとは思えない絶叫を上げる三姉妹、否、蟲が集まって実体化するエヴリン。
「うぎゃぁああああああああああ!?」
「ハッ!こいつは効いたか!エヴリンめクソ野郎!」
「や、野郎じゃねえし!死ね!」
今度はミランダの六枚の翼を背中から生やしてさらにそれを蜘蛛の脚状に変形させて伸ばし串刺しにしようとするエヴリン。イーサンはフルスロットルで高速後退、次々と寸分違わず主砲をエヴリンの胴体にブチ当てるイーサン。さすがに顔は抵抗があった。しかし吹き飛んだ胸部をすぐさま再生させ迫るエヴリンに、チェーンソーで蜘蛛足をぶった切りながら突撃するイーサン。
「そんなにジャックとのチェーンソーデスマッチが気に入ったか!飛んで火にいる夏のイーサン!」
「あんなの二度とごめんだし、今は冬だクソッたれ!」
蜘蛛足二、三本に串刺しにされながらも突撃をやめず、チェーンソーでエヴリンの胸を串刺しにするイーサン。高速回転する刃にさすがのエヴリンも悲鳴を上げたかと思えば笑い出す。
「ギャアアアアアアハハハハハハハ!痛い、痛い、痛い!生きてるって感じ!」
「なんだこいつ…以前のエヴリンよりイカレている…!?」
「痛くて痛くて、痛すぎて………恨み辛みが深まるよ!」
そう笑って小さな手でチェーンソーの刀身の腹を両側から押さえつけたかと思えば、めきょっと折り曲げて使い物にならなくしてしまったどころか無理やり取り外して投げ捨て、イーサンに顔を近づけて三日月の様な笑みを浮かべるエヴリン。
「クソッ、離れろ!」
「みんなじゃやっぱり勝てないね。じゃあ、こんなのはどうかな?」
イーサンに殴り飛ばされるエヴリンだったが、六枚の翼を広げて空中に留まり、地面から湧き出してきた菌根と一体になり、さらにハイゼンベルクが崩壊した後の鉄屑も寄せ集めて巨体を形作る。ベースは漆黒に染まった竜形態のドミトレスク。しかし背中に本体の姿は見えず、代わりにミランダの様な六枚の烏の様な黒い翼を生やし、両腕は巨大ハイゼンベルクの様に鉄屑を集束させた丸鋸とシュツルムの様なプロペラが先端に付いたメカアームに。そして大口からはエヴリンの上半身が顔を出す。
「ミックス!キメラアームズ!私、オンステージ!なんてね!」
「オイオイマジかよ…」
「アハハハハ!遊ぼう、イーサン!」
そう言ってプロペラのついた左腕を突き付け、高速回転させて熱暴走を起こして火炎放射を放つエヴリン。弱点であるはずの炎で攻撃してきたことにイーサンは驚愕し、フルスロットルでバック走行して回避。機銃と主砲を撃ちまくって対抗するが、偽物のドミトレスクとは一線を画す密度で形成されているのかビクともせず、本体のエヴリンも口の中に引っ込んでしまいロクにダメージを与えられなかったどころか簡単に追いつき、丸鋸を振り下ろしてくるエヴリン。
「車の運転なら、自信はあるんだよ!」
それもイーサンはバック走行を横にずらすことで紙一重で回避。逆にクルクルコクピットを回しながら主砲を発射、丸鋸のついた右腕を爆散させることに成功した。
「やったなあ!これならどうだ!」
一度顔を出して激怒し、また引っ込むとエヴリンの巨体は翼を引っ込めて地面に鎮座して両腕両足を踏ん張って持ち上げた身体を震わせ、イーサンからは見えないが翼が引っ込んだ背中に現れたのは、膿の様な物。そこから広範囲に噴き出してきたのは、モローのそれと同じ溶解液の雨だった。
「なに!?」
危機に直面した一瞬でイーサンは思考する。モローとの戦いがフラッシュバックする。ハイゼンベルクの工場まで逃げる、間に合わない。このまま範囲外に逃げる、間に合わない。選んだのは、敵の懐に潜り込む。レバーを操作してアクセル全開、フルスロットルでエヴリンの巨体に向けて直進。その巨体の下に自走砲を滑り込ませ、屋根の代わりにした。
「それは反則、大人しく溶けて悶え苦しめ!イーサン!」
「そいつは死んでもごめんだエヴリン!」
巨体の下が蠢いて現れたのは、上半身だけのドミトレスク、ベイラ、カサンドラ、ダニエラ、アンジー、モロー、ハイゼンベルク。手を伸ばしてイーサンに掴みかかろうとしたのを、手にしたハンドガンで頭部を撃ち抜いて対抗。ダメージを受けた面々が巨体に引っ込んでいき、溶解液の雨が止んだのか動き始めた巨体の下から抜け出すイーサン。六枚の翼を広げ、咆哮を上げるエヴリンに、どうしたものかと考えていると、ポケットに入れて置いた端末が通信を鳴らした。見れば、メールだ。
【奴を惹きつけろ】
口下手なクリスらしく、単純な一文だが、しかし。イーサンは一抹の希望を感じた。時間稼ぎをすればクリスが何とかしてくれる。そう思って操縦桿を握った手に力を込めていると、無意識に笑みを浮かべていたのか、上半身を口から出したエヴリンは不服そうに文句を垂れた。
「気に入らないなあ、その顔。もっと苦しめ、絶望のどん底を踏み抜いて地獄に送ってやるよ!」
「生憎と俺は、お前と違って一人じゃない。頼れる仲間がいるんだよ!」
「一人……」
啖呵を切って見せたイーサンだが、エヴリンが妙なところで反応したことに首をかしげる。あんなに仲間がいる様に見せかけて実は一人だと、そんな事実を突きつけてやったのだが、なにか癪に障る部分があったのだろうか?
「ふざけるな……お前が私を一人にしたんだ。幸せだったのに、皆がいて、他愛のない会話をして、馬鹿なことをして、お茶会して、一緒に反逆を企んで……お前のせいだ、お前のせいで私は一人なんだよ!ふざけるな!」
「なに…!?」
そう激昂したエヴリンの巨体が、破裂した。否。正確には、機械腕を切り離して菌根で形成された巨体を全て、数えきれないほどの数の蟲に分裂したのだ。勢いを増し、襲いくる黒い雲の様にも見える蟲の群れ。イーサンは機銃を撃ちまくりながらバック走行。次々と地面に滝の様な勢いで激突してくる攻撃を回避しつつ反撃するが、数が減らない。ならばとグレネードランチャーを取りだすが、高速で突撃してきたスズメガ型のエヴリンが時速130kmで突撃し、グレネードランチャーを破壊してしまった。
「しまっ…」
「とどめだあ!貪り喰われて、私の一部になれ!」
グレネードランチャーの破片で手が傷付き操縦桿を操る手元が狂った隙を突き、上空から襲いかかる蟲の滝に。イーサンはなすすべなく、飲み込まれてしまうのだった。
最強形態、キメラアームズ。エヴリンと三姉妹とドミトレスクとモローとハイゼンベルクとシュツルムとミランダの要素が組み合わさった凶悪形態。今作に登場するボスたちの中でも一番強い存在になります。
一方、自走砲のチェンソーと、切札でもあったグレネードランチャーを破壊されてしまったイーサン。蟲の滝に飲み込まれエヴリンの一部に…?
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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バイオハザード7版幻影エヴリン
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端折ったドミトレスク城のサンカ戦
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FGO/TADと本編コンビのコラボ
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