BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ヴィレッジDLCのローズの話でイーサン出てくるかもなので地味にビビってます。レムナンツしないよね?

今回は旧館へ。楽しんでいただけると幸いです。


♯13‐【鬼が出るか蛇が出るか✕ 蟲が出るしババアも出る○】‐

「…すまん、もう一度頼む」

 

「もう、エヴリンの事だよ。何度言えばいいのさ」

わーわーわーわー!

「…悪い、もう一度」

 

『イーサンしつこい!』

 

 

 何度もゾイが「あいつ」とやらの名前を教えてくれようとするのだが、そのたびにエヴリンが叫んで聞こえない。ついには「もういい?」と呆れた顔で問いかけてくるゾイ。

 

 

「はあ。イーサン、もしかして難聴なの?」

 

「…もういい。すまん、諦める」

 

「どういうことなのさ?まあいいや。話を続けるよ。私達がどういう状況なのかはわかった?」

 

「ああ、穢れ……だったか。俺の手足が治ったのもそれか。治す方法があるのか?」

 

 

 すると手に持ってた妙なミイラを掲げるゾイ。いやそんなドヤ顔されてもちょっと引くんだが。

 

 

「うん、「血清」さえあれば元の体に戻れる。手遅れじゃなければだけど。これはそれを作るために必要なものさ」

 

「こんなのが…?」

 

『心底気持ち悪い!』

 

 

 エヴリンが何故かキレて突っ込んでるが正直同感だ。いやキレたいのはこっちだが?ミアや俺やゾイ達をこんな目に遭わせた黒幕の名前ぐらい知っておきたいのに。

 

 

「恐らく、だけどね。あとなにかがいるんだけどそれがわからない。母さんがきっと旧館のどこかに隠してある筈なんだ」

 

『ミアのビデオに載ってた場所かな?』

 

「それを見つけて「血清」が手に入ればミアを治して帰れるんだな?」

 

「ああ。ミアがどこにいるかまでは知らないけどね…作り方は知ってるから安心してくれていい。旧館は沼の傍だ」

 

『なんで作り方知ってるんだろ?』

 

 

 エヴリンにそう言われて疑問が浮かぶが、言わないことにした。数少ない、というよりたった一人の味方を疑って信頼を失ったら困る。

 

 

「でも、母さんも旧館にいると思う。「夕食」のあと、本館で出会わなかったんでしょ?」

 

「ああ。まあブッ飛ばせばいいだろ、ジャックよりは弱そうだ」

 

「………あんたは本当に頼もしいね」

 

『本当にね』

 

 

 ゾイとエヴリンのジト目が俺に向けられる。なんだよ。なにかおかしい事言ってるか?

 

 

「それでも気を付けて。みんなあんたを捜している」

 

「分かった気を付ける。それで、お前はどうするんだ?」

 

「私は「血清」を作るためにもここに残るよ。銃弾は父さんの倉庫からあらかたがめてきたから困ったら言って。補充してあげる」

 

 

 そう言ってトレーラーハウスの隅に置かれてある道具箱を開けるゾイ。エヴリンと一緒に覗いてみると、種類もハンドガン、ショットガン、グレネードランチャーの弾にバーナーの燃料、ガンパウダーにハーブ、固形燃料、回復薬、薬液とよりどりみどりな物資が詰められてあった。

 

 

「隠れながら集めた物資だよ。食料を探すのが一番大変なんだけどね…河の上流から何故かワニの死骸が流れてくることがあるからそれでなんとか保てたけどさ」

 

 

 リボルバーマグナムを手に遠い目をするゾイ。まあ、あんなだからな……最悪、虫とかも食べていたと考えるとかなりきつい。よく三年も正気を保てたな。

 

 

「しかし、それは助かるな。……ジャックの倉庫にそんなに銃弾があったのか?」

 

「言ってなかったね。父さん、元海兵だから。よく勝てたね?」

 

「ああ…だから屋敷中にハンドガンの弾があるのか……」

 

『元海兵を凶器有とはいえ何度も殴り飛ばしてた自称システムエンジニアのイーサンぇ』

 

 

 うるせえ。自称じゃないしバリバリ現役だ。年だってこっちが若いんだからやれてしかるべきだろう。

 

 

「じゃあいくつかもらっていく。恩に着るよ、ゾイ。必ず一緒に脱出しよう」

 

「ああ!アンタには期待しているよ。イーサン」

 

 

 そう笑うゾイに見送られて俺達は外に出た。沼の方に行ってみると、扉の向こう側の沼にかかる屋根付き桟橋の先に旧館と思われる建物があった。

 

 

「ここか」

 

『さっきの、言い方がちょっと告白みたいだったね。ミーアに言ってやろー』

 

「うるさい。子供か」

 

『子供だもーん』

 

 

 そんな緊張感の欠片もない会話をしながら扉を開けて、フェンスに囲まれ不気味な人形がいくつも吊るされた桟橋を歩いて行く。フェンスまであるとか逃がす気がないな?…ここ、見たことあるな。ミアのビデオの最初の場所だ。そうして歩いていると入り口らしき扉に来た。

 

 

「さて、鬼が出るか蛇が出るか」

 

『蟲が出るしババアもいるよ』

 

「鬼と蛇の方がマシだな!よーし!」

 

『あ、嫌なよかーん』

 

 

 全力で扉を蹴破る。するとぐしゃっという音と共に何かが落ちた。なんだ?と見てみると、俺の頭ほどでかい羽虫がピクピクしていた。

 

 

「……帰る!」

 

『気持ちは分かるけどミアを助けたいなら進むしかないよ』

 

「おいどこかにマッチはないか放火してやる」

 

『探し物まで燃えちゃうよ』

 

「エヴリン、偵察して蟲がいないルートを見つけてくれ!」

 

『だが断る』

 

「いけっ!エヴリン!」

 

『ポケモンみたいに言われても、私も蟲は嫌だし偵察は御免こうむるよ』

 

「肝心な時に役に立たないなお前は!?」

 

 

 しばし言い合いするが何も進まない。こうなったら腹をくくろう。今は何処にいるかもわからないミアのためだ。もう一匹壁に止まっていた羽虫をナイフで斬り落とす。一瞬でも見たくねえ。

 

 

『あ、イーサン。足元になんかあるよ』

 

「うん?なんだこれは……」

 

 

 何か書かれた紙が足元に置いてあるのをエヴリンに指摘され拾い上げる。何かの図面か?ひどい手描きだが何とか読めるな。B、U、R、N、E、R……バーナーの設計図?

 

 

「これがどこかにあるってことか?」

 

『みたいだね。マッチより凄い物があるみたいだけど放火はしないでね?』

 

「わかってるさ。探し物が燃えたらこんなところまで来た意味がない」

 

 

 えーと、左手側はなんか崩れてるが扉があって…?右手側には普通に扉があるのか。ふむ。

 

 

『左からいく?』

 

「なんでだ?どっちでもいいが」

 

『なんだっけ、ほら…日本の漫画の……クーラーピカピカ理論?』

 

「クーラーをピカピカにしてどうなるってんだ……クラピカ理論のことか?」

 

『そう、それ!』

 

「よく知ってたな?ルーカスでも読んでたのか?」

 

『まあそんなところ』

 

 

 左側の崩れた部屋を進み扉を開ける。すると壁一面に巨大な文字が描かれていた。

 

 

「【2階に行くな。あの子が待ってる】…だと?またあの子、か。それが黒幕なのか?」

 

『そうなんじゃない?知らんけど』

 

「お前が叫ばなかったら名前聞けたんだけどな?」

 

『叫びたい気分だったんだもん』

 

「まったく、おかげで難聴扱いされたんだぞ?」

 

『あれは笑った。……』

 

 

 言いながら振り向くエヴリンが、何かを視界に入れたのか固まる。同じ方向、右を振り向く。同じく固まる。蜂の巣の様な巨大な羽虫の巣らしきものが部屋の中央に鎮座していた。

 

 

「『ギャアァアアアアアアッ!?』」

 

 

 大群が向かってきたので全力で引き返して逃走、扉を閉める。死ぬかと思った…。

 

 

『オネガイシマスカンベンシテクダサイ。ハムシハベイラトダニエラトカサンドラデジュウブンナンデス』

 

「片言で何言ってるか分からんぞ。ベイラとカサンドラとダニエラどこから出てきた」

 

『羽虫で思い出したのがそれだったんだもん…』

 

「女性なんだろうが羽虫で思い出されるのは不服だろうな」

 

『そうでもないと思う』

 

 

 さてもう進む道は一つしかない。右から進むか。

 

 

『右にも巣があったらどうする?』

 

「そりゃ諦めるに決まってる」

 

『ゾイにケツを蹴っ飛ばされるだろうね』

 

 

 そんな冗談を言いながら右の扉を進む。引き返す。また巣があった。

 

 

「どんな精神してるんだあのクソババア…」

 

『同感だよ……』

 

 

 逃げる訳にもいかないし……さあ、どうするかね。




ヴィレッジ本編では耐性がついているけど7の当初はこんな感じだったと思うんだ。普通の人間なら。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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