BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ちょっと病院に行ってて遅くなりました。

今回はついに…?楽しんでいただけると幸いです。


第九話‐Vampire【吸血鬼】‐

「まあ…これはイーサン・ウィンターズ。弟の馬鹿らしいゲームから逃げおおせた様ね?」

 

『マダオが弟なの?似てない!』

 

 

 こちらの顔を見るなり意地の悪い笑みを浮かべるクソデカオバサン。弟だというハイゼンベルクが相当嫌いな様だ。

 

 

「それじゃ、吟味させてもらおうかしら」

 

「「「はい、お母様」」」

 

「なにを…ぐあああ!?」

 

 

 クソデカオバサンが手を上げると、娘たちが頷いて俺を持ち上げ、俺の左手を突き出させるとナイフで掌を斬り裂き、顔を寄せると血を吸い取ってきた。こいつ、吸血鬼かなにかか!?感じたことのない感覚が俺を襲う。それを見てクソデカオバサンの背後で口元を押さえるエヴリン。

 

 

『あ』

 

「ん?…フウ。香味が抜けて来てるわ」

 

 

 うん?クソデカオバサンがエヴリンの声に反応した様に見えたが気のせいか?

 

 

「なら早くいただきましょう、お母様!」

 

「ダメ!私が捕まえたのよ!」

 

「喧嘩はおやめなさい。マザー・ミランダへ伝えるのが先よ。それが済んだら…たっぷり楽しませてもらうとしましょうね。吊るして!」

 

「待て、やめろ」

 

『イーサンの手がまた悲惨なことにぃいいいいい!』

 

「っ!?」

 

「おい、待て。やめろ。離せ!何をするんだ!」

 

 

 俺の手にフックを突き刺して鎖で吊し上げるクソデカオバサンの娘たち。やっぱりエヴリンの声に反応しているクソデカオバサン。吊し上げられて激痛が走りながらも、切断されるよりはマシだと思い至り冷静に考えてしまう。クソデカオバサンは周囲を見渡し、それに合わせてエヴリンが死角に移動。何もいないことを確認すると俺に向き直る。エヴリンを見ると、シーッとでも言うように口に人差し指を当ててジェスチャーしていた。

 

 

「…まあいいわ、気のせいね。口のきき方がなってないわね、イーサン・ウィンターズ。そこで大人しくしていなさい」

 

「待て…降ろせ!おい!」

 

 

 俺を拘束したら気が済んだのか、そのまま出て行くクソデカオバサンとその娘たち。娘たちが去り際に手を振ったり俺の血が付着したハンカチをヒラヒラしたりして煽ってきたのがムカついた。右掌を見る。次に左掌。これぐらいなら我慢すれば、なんとかなるか?

 

 

『イーサン、大丈夫?』

 

「ああ。お前のおかげで、痛みにも、慣れてきた!」

 

 

 掌が裂けるのも気にせず、力任せに引っ張って拘束から逃れ、着地。ポケットから回復薬を取り出して両手にかける。よし、痛いのは我慢すればいい。しかしあいつら、ベイカー家に比べてもだいぶ頭逝ってるやつらだったな。

 

 

「あいつら、イカレてる…」

 

『え。イーサンが言うのそれ。こわぁ…え、私のせいでこうなったの?さすがに責任感じる…』

 

「そんなことよりエヴリン」

 

『自分の手が裂けたことをそんなこと呼ばわりするんだ…』

 

「あのクソデカオバサン、お前のことが見えて聞こえているのか?」

 

 

 そう尋ねると、ビクッと直立し分かりやすく目を泳がせるエヴリン。睨みながら部屋を物色する。此処は寝室か?お、回復薬。それに紅いグラスも見つけた。こいつはデュークに売れそうだな、腰に引っ掛けている麻袋に入れておこう。

 

 

『考えないようにしてたのに…』

 

「…俺の血をアイツがとりこんだからか?」

 

『い、いやね?私も知らなかったんだよ?でも、ローズマリーにも私が見える理由がイーサンの血を受け継いでいるからとしか思えなくて……多分、イーサンの指を食べたライカンにも私が見えてたみたいでもしかして、と思ったんだけど…』

 

「見事的中したと」

 

 

 あの様子だと声は聞こえたが、エヴリンが死角に隠れて姿が見えてなくて確証は得れてないみたいだったな。まあ、どうせ触れないし鬱陶しいだけだから問題はないだろう。

 

 

「とりあえず探索するぞ。デュークの話だとこの城が怪しいってことだからな」

 

『敵が四人もいるのかあ。イーサン、今回はバーナー持ってないけど勝てるの?あの蟲女たち』

 

「なに、二丁のハンドガンが使えるからこれで…あ」

 

『どうしたの?』

 

 

 次の部屋を探索しながら二丁拳銃を取り出そうとして、左手で取りこぼして拾おうとしたことであることに思い至る。…俺、指失ったから左手だけで握るの難しいんじゃないのかこれ…?

 

 

『ええ…スタイリッシュなかっこいいイーサンが見れると思ったのにー』

 

「なんでスタイリッシュに戦う必要があるんだ…でもどうするかな、これ」

 

 

 使えないハンドガン二丁なんて、完全に金を無駄に使っただけである。とりあえず普通のハンドガンを構える。アクセサリーがぶらぶらしててイライラする。

 

 

『癒しに感じればいいんじゃないかな?』

 

「このムカつく顔で癒しになるわけないだろ。…くそっ、開かない」

 

『まあ閉じ込めるよねえ』

 

 

 そんな事を話しながら次の部屋に行こうとすると、施錠されていて閉じ込められてしまったらしい。どうしたものか…前の部屋もこの部屋も窓が無かったから壊して脱出もできなそうだしなあ。

 

 

「エヴリン、どこかに出口がないか探してくれ」

 

『私を便利な目だと思ってない?』

 

「思ってない思ってない」

 

『言っとくけど、私もパパの娘なんだからね!』

 

「お前を娘と認めたつもりはない」

 

『口ではひどいこと言ってるけど本当はー?』

 

「……」

 

『え、マジ?ひどーい、パパ』

 

 

 よよよ…と泣き真似しながら壁を擦り抜けて抜け道を探すエヴリン。…お前を娘だと言ってしまったら、俺はその娘を自分の手で殺したことになる。そう考えるのが嫌なので、認める訳にはいかないんだ。

 

 

『暖炉が抜け道になってるみたいだよ』

 

「ナイスだエヴリン」

 

『あと、今の内心聞こえてたからね?』

 

「忘れろ」

 

 

 エヴリンに言われて暖炉の奥へと這い進み、視界を這い回るねずみにうんざりしながら煌びやかな先程の部屋とは異なる狭く暗い空間に出た。しばらく道なりに歩くと、さっきの広間に出る。ここからどうするか。

 

 

「地図とかあればなあ」

 

『なんかメモとかないの?それに書くとかさ』

 

「持ってるわけないだろ…これは迷うぞ…」

 

『ベイカー家より広いもんねえ』

 

「民家と城を一緒にしてやるな」

 

『民……家……?』

 

「まあうん、お前の言いたいこともわかる」

 

 

 あの民家は普通の家じゃなかったからな…。城のあちこちにある文書を見るに、この城はドミトレスク城というらしい。そしてクソデカオバサンの本名がオルチーナ・ドミトレスクだとわかった。この城の城主だとか。あとあの三人の娘はオルチーナの息女のベイラ、カサンドラ、ダニエラというらしい。あの絵に描かれていた三姉妹とは別人に見えたが…不気味な仕掛けを解きながら先に進むと、大量の蟲が集いだしてきて慌てて両手を振り回して押しのける。右掌を一匹の蟲に貫かれて血が流れる。このままじゃ食い殺される…!?

 

 

「くそっ、なんだ!?」

 

『わっ、また出た!』

 

「男をバラすのは久しぶりだわ!まずは逆さ吊り…それから頸動脈を切ってあげるわね!」

 

 

 蟲が集い、目の前からハルパーを手にしてエヴリンの様に浮かんで襲いかかってくるベイラかカサンドラかダニエラかわからない女。俺は咄嗟にハンドガンを撃ち女の頭部に当てて蟲を散らしながら真正面から突っ込んで逃れる。サディストめ…!

 

 

「それは御免被る、このバグビッチめ!」

 

「まあ!なんて下品な。生きたまま?死んでから?どっちがいい?」

 

「どっちも嫌だな!」

 

「これでおしまい。いい子ね」

 

『ねえねえ。いいことを思いついたんだけど』

 

 

 階段の手すりに腰かけて滑り降りながら逃げていると、エヴリンが何やら提案してきた。滑り落ちる速さにバグビッチは追い付いてこれないようで結構余裕がある。

 

 

『観念してさ、襲われてみない?』

 

「は?」

 

 

 …どうした。俺に死んでほしいのか?と見てみれば、いつか見た小憎(こにく)たらしい笑顔を浮かべていた。




欠けた指で二丁拳銃できるわけないよね。そんなわけでイーサンの血(正確には細胞)が条件でエヴリンを認識できる様になると判明。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

ハイゼンベルクとはどうする?

  • 共闘する
  • 原作通り敵対する
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