BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。今回の題名はバースデイ、つまり誕生日(意味深)。例のクランシーのビデオのタイトルですがわざわざ題名にする理由もありまして。

今回は「バースデイ」鑑賞。楽しんでいただけると幸いです。


♯31‐【バースデイ】‐

 子供部屋の屋根裏部屋で基板やらを手に入れ、ジョーと合流してボロボロの一階を抜けて外に出ようとしたところで電話が鳴り響く。ジョーとエヴリンと顔を見合わせ無言で頷くと俺が代表して受話器を手に取った。

 

 

≪「よう相棒!よくも俺の可愛い可愛いアサルト・モールデッドを倒したばかりか想定してないルートで基板を手に入れやがったな!せっかく本館中の時計を弄ったのに台無しだ!それにおじさんまで呼びやがって、罰をやらないとなあ?」≫

 

≪「うあああああああああっ!?やめて、やめて!?」≫

 

≪「ゾイ……は今おめかししてる最中だからなあ、ほら聞こえるだろ?追加でミアの悲鳴とかどうだ?」≫

 

『想定してないってルーカスの用意したアサルト・モールデッドのせいなんだけど』

 

 

 そんなルーカスの声とゾイの悲鳴らしきが聞こえ、俺が反論しようとすると受話器を奪い取る手があった。ジョーだ。

 

 

「よおルーカス。久しぶりだなあ?声が聞けて嬉しいよ。ゾイになにしてやがるお前。返答次第じゃあ…」

 

≪「お、おじさん……久しぶり。ゾイならこっちで楽しんでるからよ。気にすることないぜ?そんなことよりイーサンに代わってくれないか?話が進まねえからよ……」≫

 

『借りてきた猫みたいで草』

 

 

 明らかに縮こまったルーカスの声に思わずエヴリンと共に笑ってしまう。おじさんの前ではただの甥っ子か、もしくはジョーの恐ろしさを知ってるんだろうな。ジョーはゾイの事が気になるんだろうが話が進まないとルーカスの場所にも行けないと気付いたのか、苦虫を噛み潰した顔で今にも受話器を握りつぶしそうだった右手の指を左手で無理矢理外してから続けた。

 

 

「おう、いいぜ。だがひとつ言わせてくれ……」

 

≪「お、おう。なんだよおじさん」≫

 

「くたばれクソ野郎。お前が甥っ子で俺は恥ずかしいぜ。ゾイが何かあって見ろ?俺がお前を殺してやる」

 

 

 そう吐き捨てて受話器を手渡してくるジョー。容赦なしだな、それぐらい言ってやらないといけないだろう。

 

 

「代わったぞクソ野郎」

 

≪「オイオイ勘弁してくれよ相棒。ゴホン。気を取り直して、だ。いいか?その2つの基板でパーティーに参加できるからなあ、遅れねえようになあ!」≫

 

「ミアの悲鳴とか言ってたな。ミアとゾイを返せクソ野郎」

 

≪「まあまあそう焦んなって!」≫

 

「今返した方が身のためだぞルーカス」

 

 

 めきょっという音と共にジョーの拳が壁にめり込んだ。その音が聞こえたのか「ひえっ」と短い悲鳴を上げるルーカス。

 

 

≪「わかった、悲鳴を聞くのはなしにしてやる。優しい俺様に感謝しろ。その前にまずパーティーだろ!パーティーの場所は分かってるよな?!」≫

 

「知るか。さっさと教えろ」

 

≪「目的以外興味なしかよ、あんなにアピールしてたのに悲しくなってくるぜ!中庭から入れるぞ!ほらさっさと行けよ!みんな待ってんだからな!特にゾイが綺麗におめかしして待ってるぜえ?」≫

 

「ゾイが何だって?おいルーカス、おい!くそっ!切れやがった!」

 

 

 最後に不穏な言葉を残してルーカスは電話を切った。ゾイに何する気だあの野郎。

 

 

「エヴリン!お前、ゾイがどうなってるか知ってるか!?」

 

『ごめんジョー……私の知ってる限りじゃゾイになにかあったなんてなかった。私の知らない何かが起きている……』

 

「急がないとな、一度トレーラーハウスに戻るぞ」

 

 

 そうしてトレーラーハウスに戻ってきたわけだが。俺は荷物を道具箱と一緒に整理し、あるものを取り出す。

 

 

「基板とやらも集めたしルーカスの元に突っ込むんじゃないのか?」

 

「いや、屋根裏部屋で「バースデイ」なるビデオテープを見つけた。ここにビデオデッキがあるし確認しようかなって」

 

 

 取り出したのは旧式のビデオテープ。ラベルに汚い字で「HAPPY BIRTHDAY!」と書かれているものだ。

 

 

「バースデイ?誕生日の記録が関係あるとは思えないがな」

 

『ちなみにジョー、記憶に残る誕生日に関する出来事ってある?』

 

「昔、ここにホームステイしていた娘をみんなで祝ったことがあった。ルーカスが率先して頑張ってなあ」

 

「あいつにもそんなところがあったのか」

 

「今思えば何を考えていたかわからねえがな。あの娘……リツカがこの家に一年で母国に帰ってよかったぜ、本当に」

 

『なにそれ知らない』

 

 

 そんなことを話しながらビデオテープをテレビに備え付けられているビデオデッキに挿入。すると表示されたのは【JUN.02,2017 01:11 AM】【Clansy Javis】【Testing Area】【Eds315 uq‐79fc Wepl】【“Happy Birthday!!”】【Experiment: Can trespassing idiots solve puzzles?】【S‐VHS】という文字群の後に映し出されるムカつくルーカスの満面の笑みだった。どうやら誰か…恐らくクランシー・ジャービスという男の額にくっ付くタイプのビデオカメラで撮影しているらしい。

 

 

「2017年6月2日午前1時11分………今年のちょっと前だな。クランシー、どこかで聞いたような?」

 

 

 どこだったかな。クランシー・ジャービス。ジャービスはともかくクランシーは本当につい最近聞いたぞ。

 

 

「知り合いか?」

 

『あ、思い出した。クランシーはイーサン以外で結構生き残った人だよ。ジャックに追い回されたり……マーガレットにオモテナシという名の監禁をされたり……ルーカスの“ゲーム”を散々させられて、ルーカスの趣味悪いゲームを連続でやらされて……』

 

「それ以上言わなくていいぞ、結構生き残ったってことはつまりそう言う事だろ。思い出した、廃屋で見たビデオのスーワ・ゲーターズとかいう配信番組のカメラマンの名前だ。アンドレとピートとかいう奴と一緒にいた。たしかアンドレとかいうのがいつの間にかいなくなって殺されていたんだったか?」

 

『ピート…ピーターはクランシーを助けようとしてミアに殺され………あ、今の無し』

 

「…聞かなかったことにするよ」

 

「お前の妻だったか?やばいな」

 

「エヴリンのせいらしいぞ」

 

『ごめんなさい』

 

 

 空中で土下座するとかいう器用な真似をするエヴリン。まあいいが。するとクランシーと思われる視点主はルーカスに不気味な部屋に閉じ込められ、悪趣味な脱出ゲームをやらされる。便器に手を突っ込んだり、釘が突き刺さったり、腕にキーワードを刻み込んだり……そのキーワードが「LOSER」だったりとやりたい放題だ。そして最後には……。

 

 

「……マジかよ」

 

「……ルーカスの野郎、はなっから助ける気なんてねえじゃねえか……」

 

『こ、ここまでひどい事されてたなんて……私、知らない……』

 

 

 仕掛けを解くため自ら(・・)、樽から栓を引き抜いたことで撒かれた油に、爆発したケーキで発火。そこにいたる仕掛けだったはずのシャワーまで作動せず出口も閉じられ、八方ふさがりで焼かれて死んでいくクランシー。そして最後には、ぴくりとも動かなくなったクランシーのもとに、ルーカスがやってきてはカメラを回収。回収する間際に、狂気に満ちた笑顔を浮かべて一言。

 

 

≪「ハッピーバースデイ!」≫

 

「よしもう一回燃やしてやる」

 

「俺は逃げられなくした上で何度もぶん殴る」

 

『ルーカスへの得体のしれない恐怖は消えた、今あるのは純粋な怒りだけだよ』

 

 

 映像を終えたビデオを前に揃って怒りを燃やす俺達三人。準備を終えて、基板を使うであろう庭の一角で悪趣味にピカピカ輝いている扉の前に立ち深呼吸。扉の前には【WeLcome to Paradise】と書かれた看板が。ようこそ楽園へ、か。楽しんでやろうじゃないかクソ野郎。

 

 

『あーゆーれでぃ?』

 

「「OK!」」

 

 

 エヴリンの問いかけに二人揃って頷く。扉の鍵である基板を使用し、ジョーが扉を蹴破り突入する。待ってろミア、ゾイ。必ず助け出してやる。




ゾイに何か起こったことを知ってブチギレジョー。ルーカス曰く「おめかし」とは…?

クランシーへの所業を知ってついにルーカスへの怒りで心が一つになる3人組。待ち受けるのは…?

※追記:途中で言及された「リツカ」は世界観を同じくする拙作、Fate/Grand Order【The arms dealer】のネタでございます。詳しくは「こいつがアンタの過去かストレンジャー?」をどうぞ。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

ルーカスとは……

  • 原作と異なりイーサンが決着をつける
  • 原作通りクリスが決着をつける
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