廻戦 影法師   作:赤猫project

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※時系列は虎杖が死亡と通達が行われる前、七海との邂逅も行われていない時期になります。


・考察・推察は大歓迎です。感想欄にてお好きなように考察していただいて構いません。ただし喧嘩等が起こらないようご注意ください。



【仮呼称・主(master)】 秘匿記録

【とある監視カメラの映像記録】

 

 

 

 

 

 

再生します……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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(あるカフェにて)

 

 

 

 

七海 建人

「……なんですか、この書類は」

 

伊地知 潔高

「五条さんがこれを貴方に渡しておいてくれと」

 

七海 建人

「……呪霊に関する書類ですか(にしても書類が多い、5枚も必要なのだろうか……)」

「それで、これは何の資料なんです」

 

伊地知 潔高

「…七海さんは、最近確認された特級呪霊をご存じですか」

 

七海 建人

「ええ、子供程の大きさの呪霊でしたよね。明確な対処法が無く五条悟に監視を任せていると、上から報告は来ていました。脅威レベルは現状の宿儺と同等と聞いております」

 

伊地知 潔高

「はい。その呪霊に関する以前纏め上げられた資料4枚と最近作成された追加の資料1枚になります」

 

七海 建人

「そんなモノ、私が関わる事などないでしょう。わざわざ読む必要など…」

 

伊地知 潔高

「「絶対関わることになるから、読むべきだと伝えて」…読む必要などない、そう答えた時はこう伝えれば良いと…五条さんから」

 

七海 建人

「(……想定済みですか、あの男の嫌なニヤケ顔が目に浮かびますね)分かりました、後ほど読むと致しましょう」

 

伊地知 潔高

「いえ、この場で読んでいただきたいです。その書類は後ほど完全に処理することになりますので」

 

七海 建人

「(…この書類、それほど重要な事なのか。いったい、何が書かれて……)わかりました」

 

 

 

(七海が渡された書類を読み進める。以前の発見記録、能力調査等の資料を読み進めている)

 

(その最中、最後5枚目の資料に目を通した七海の表情はさらに険しく、硬いものへと変わった)

 

 

 

七海 建人

「これは……」

 

 

 

(その紙にはこう書かれていた――……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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〈特級呪霊【仮呼称・主(master)】の術式について〉

 

特級呪霊【仮呼称・主(master)】の術式は召喚術式とは別の術式が確認されています。

この術式に関して、特級呪霊【仮呼称・主(master)】は知識を持っておらず、完全なる無意識下で発動・行使している可能性が示唆されています。この術式に関しての記憶は本人に自覚がなく、特級呪霊【仮呼称・主(master)】はかの術式は式神が行使したモノだと認識しております。

その威力は強力で、五条家に伝わる無下限呪術に匹敵する威力と範囲、対応力を有していると思われますが、その真意は未知数です。

 

※術式の名称は術式の第一発見者である「禪院 真希」「狗巻 棘」の二名の証言を下に、五条悟が仮称として命名したモノを記載していることを追記します。

 

 

 

【東京都立呪術高等専門学校 2年生 3名の証言による記述】

 

報告によると2年生3名の任務中に"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"が突如合流。"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"によると「嫌な気配を感じ取ったから、気になってきた」と説明を受けた。

 

その後仕方なく同行を許可した3人と共に呪霊の討伐を開始。2級程度の呪霊との交戦であったが、呪霊は独自の術式とし核を消さない限り消えない増殖性だと判明。

「禪院 真希」、「狗巻 棘」、「パンダ」の3人の尽力と"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"の挟撃のかいもあり、増殖を繰り返し半径430mにも広がりを見せた呪霊を半径15mにまで押し返した。

だが呪霊の増殖は止まる事を知らず、2人の呪力と一人の体力は底を尽きかけていた。そんな中別所にて呪霊と対峙していた"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"が合流。その際に"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"は今まで見せたことの無い能力を発揮した。

 

"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"が二言口にすると、左手の五指の先端から青い光を放ち、細長い糸状となって特級呪霊【仮呼称・主(master)】の周囲を漂い始めた。

その糸に関して、高密度の呪力と未知なるエネルギーを感じたと呪骸であるパンダが証言している。

その見た目が極小の水の糸の様に感じ、ほのかに冷気を帯びているのか寒さを感じると3人の証言が一致していた。

 

"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"はその糸を操り、周囲の大地に向け糸を通すと、糸が繋がった無機物が動き始め、その形を人型へと変えていったという。その姿は以前報告書に上げていた式神の姿に酷似しており、土、水、木、岩、あらゆる糸が繋がれた無機物が式神を象った人形へと姿を変えた。

 

その数は数えられるだけでも50体は超えており、同じ姿をした式神姿の人形が確認されており、普段"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"が使用している術式では同一の式神の多重召喚は行えない事が確認されている為、普段の術式では見られない現象であった。

 

その後、糸に繋がれた式神を象った人形の軍は呪霊を鏖殺。その性能は普段呼び出される式神との違いは内容に思われ、それぞれの式神が持つ能力等を振るい呪霊を払った。

 

この術式の正式名称は不明。その為"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"が口にした言葉を術式の仮称とし、明記する。

 

 

(ボンド)」「(―――…)

 

この術式の恐ろしい箇所、それは術式の「規模」とその「性能」、そして人形が有する「性質」である。

 

【術式の規模・性能】

 

この術式の能力自体は単純、「無機物を自身と同じ式神同等の人形へと変質させる糸を無数に創り出す」というモノ。その他のオプションが1つを除き存在せず、この術式は前述した能力以外の応用性や利便性が存在しない。

それはつまり、前述した能力を極限まで磨き上げた能力という事になる。その真価は一人の特級呪霊が国を、世界を揺るがす大隊を形成できる可能性が浮上した。

 

式神によっては呪術師総出での対応が必須になる存在も確認されている"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"の式神、そんな式神が同一の力を有する人形として軍団を形成できる。この事実は日本だけでない、世界各国の呪術界へこの脅威を発信しなければならない事案へと発展した。

 

【術式の性質】

この術式の性質にその継続能力があげられる。

術式で生成された人形50数体は、ほぼ無制限に増殖拡大する呪霊との戦闘を30分以上続けていた。それほどの継戦能力を発揮した理由は人形の「復元能力」によるものだ。

 

青い糸に繋がれ動き出す人形はどれだけ破壊されても周囲から同質の物質が存在している場合、自動的に周囲の物質を人形が取り込み破損個所を修復することが判明した。

この「復元能力」は糸そのモノが術式で断ち切られればその糸に繋がれた人形は崩れ去り元の物質へと戻る。

だが、糸は次なる人形を創り出すため再度周囲の物質を集め始める為、実質人形は減る事は殆どない。つまりどのような場所であっても、"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"は最上級の軍団を創り上げけしかける事が可能であると考察される。

 

(※資料の末尾に現状術式の糸が人形を創り出した物質の詳細を記載)

 

それはつまり、"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"を完全に祓うためには「ほぼ無尽蔵に生み出され、破壊しても戻ってくる人形と本体が使役する式神を押しのけ、式神の姿身と力・武装を宿すことが出来る本体を払う」事が前提条件となる事が判明した。

 

 

【今後の対応について】

 

"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"の危険度を再分類中。その危険度は特級を超える者とし、新たな階級を設立中。

"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"、そして現特級に分類される"両面宿儺"この二名の危険度を更新。"両面宿儺"が新たな階級に値する呪霊か上層部は後日会議を開くものとする。

 

"両面宿儺"の依り代である「虎杖 悠仁」の処遇関しては現在は現状維持とする。後日上層会議をもって秘匿処刑の強制敢行に対しての議論を行うものとする。

 

追記

上層部はこの報告を受け、"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"を特級のさらに上、別名義の存在であると結論付け「"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"への"無期限"討伐禁止令」を日本各地へ伝達。これを徹底させることを求めた。

 

※もしこの禁止令を破り、"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"への呪霊払いを行う者が現れた場合、"特級呪霊【仮呼称・主(master)】"への危害が加えられる前に、件の呪術師を呪詛師へと断定し、生死問うことなく確実に処分せよ。

 

 

末尾に現状糸が人形を創り出した物質の詳細を記載する。

 

「山岳の土」「小川の水」「山で形成された霧」「樹木」「岸壁の岩」「川の中の小石」

「呪霊の攻撃により樹々に燃えた炎」「自動車」「バイク」「電柱」「コンクリート」「ガードレール」

「建物のガラス」「布製品」「プラスチックごみ」「車両から漏れ出たガソリン」「自動販売機」

 

等々……

 

※その他物質への適応能力については要検証

 

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七海 建人

「……。」

 

伊地知 潔高

「ご、ご確認いただけたでしょうか?」

 

七海 建人

「……ええ。ただ到底理解しがたいですね、これほどの脅威が生まれていたとは(やはりあの男…この面倒事に一枚私を噛ませようとしていますね……今度会ったら殴りたい気分です…どうせ殴れませんが)」

 

伊地知 潔高

「いま本部ではこの呪霊に関する話題で持ち切りです。それに噂ではありますが、上層部の一部がかの特級を払おうとし逆に殺された……なんて噂が立っています」

 

七海 建人

「そんな噂、一体どこから流れて……いくら上層部の人間が汚泥の寄せ集めとはいえ、そこまで馬鹿の集まりと言う訳ではないはずですが」

 

伊地知 潔高

「噂の出どころは何とも…ですが、噂になっている上層部の人間の家系や組織が突如として静かになり、その後今度は一変して急にバタバタと組織・家系内が慌ただしくなったという話が流れているのは事実です。事実最近噂の上層の人の姿を見ていないという話しもチラホラ……」

 

七海 建人

「あながち嘘ではないと言う訳ですか。それで、何故私がこの呪霊の関わりを持つと?」

 

伊地知 潔高

「い、いえ……あの…そこまでは私にはなんとも……なにせあ、あの五条さんから言われただけですので……」

 

七海 建人

「……。(ムカッ)」

 

伊地知 潔高

「で、では私はこれにて失礼します……!」

 

 

(伊地知が七海の下から去る。彼が深く読み込んだ書類を受け取り去り際ライターで燃やし処分した)

 

 

 

七海 建人

「あの男……本当に余計な面倒事を連れ込む気じゃないでしょうね……」

 

七海 建人

「はぁ……これだから呪術師というのは、クソなのです」

 

 

 

(悪態を付きながら、七海は服装を整えこの場を去っていく)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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――再生を終了します。

 

 

 

 

カチッ……

 

 

 

 

                           カチカチッ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この録画を削除しますか?

※注意!この録画を完全に消去した場合、戻すことはできません。

はい◂ / いいえ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――しばらくお待ちください―― ――しばらくお待ちください―― ――しばらくお待ちください―― ――しばらくお待ちください――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

削除完了しました。録画は完全に消去されました――――……

 

 

最新話が追いずらい可能性を考慮し【カルデア 特異点C:《呪術■■■■ ■■■受胎■■》】記録ファイルの章区分を削除を検討しています。区分はそのままの方がいいかどうか、アンケート募集中です。(章区分を削除した場合、最新の報告書が必ず一番下になるようになります。そのままが良い場合、呪術サイド、FGOサイドで話を分け、それぞれの章の一番下が最新話になります)

  • そのまま(サイドごとに分けて欲しい)
  • 消して欲しい(一番下が最新話の方が良い)
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