寫眞機の少女(しゃしんきのしょうじょ)   作:butai yukkuri

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※この文章は、ガールズアンドパンツァー本編、アンツィオ、劇場版、最終章、リボンの武者、ラノベ版ガールズ&パンツァー1~3巻を読んだ者が製作しております。時系列は本編が終わってすぐになっています。その事を踏まえてお楽しみください。


〜弾薬の用意をします!〜

  〜弾薬の用意をします!〜

 

 

 凪は戦車道ショップに向かっていた。試合用弾薬を買う為だ。急に試合用弾薬を買いに行くのは店長に悪いかとも思ったが、練習用弾薬を買った時には用意できているような雰囲気だったので連絡はしなかった。

 店につき入ると、普段は客がいなくて暇そうな店にも関わらず店長が忙しそうに働いていた。

「何かあったんですか。」

珍しい事だったので聞いてみると意外な答が返ってきた。

「ああ、お嬢ちゃんか。そういやそろそろあれから2週間経つ頃だったな。ええと、この店が何でこんなに忙しくしてるかって事なら気にするな。ちと対重戦車用の武装の仕入れに手こずっててな。頼れそうな所を見つけてはそこの手伝いをしてるだけだ。」

 凪の為だった。

「そこまでしてくれなくても。こんな見ず知らずの学生なんかの為に。」

 対重戦車用の武装が欲しいと言ったのは凪のはずなのだが、店長の疲れたような姿を見るとこう言わずにはいられなかった。凪が他の客と違う部分といえばTorブラウザを使いホームページを見たかどうかというくらいだ。だが、インターネットの表層ウェブにも表のホームページはある。ただ使っているソフトが違ったというだけだ。それではここまで手間をかけてくれる理由にならない。凪はそう考えていた。

「見ず知らずの学生なんかじゃねえ。」

 今まで聞いたことのないような物凄い勢いだった。

「俺も嬢ちゃんがただの女子高生だったらここまでしてねえよ。というよりお前がただの女子高生ならカールグスタフpvg m/42の本体を半額になんてしてねえ。お前はただの女子高生じゃなくてこの学園艦内で久しぶりに現れた戦車道をしてくれる女子高生なんだよ。お前も知ってるかもしれんが、学校が戦車道をしなくなってからこの学園艦で戦車道をしてるのなんてずっと老人会くらいのもんだった。この店はずっと暇で前の店長の時からあった在庫を売るだけで仕入れすることなんて1回もなかった。そんな時に来たのがお前だったんだよ。最初は大洗女子学園のテレビ中継を見てただ実物を見てみたいだけの奴かと思った。でも違っただろ。お前はこの店に戦車道をする為のものを買いに来てくれたんだ。そのお陰で俺にも初めて仕入れをする時がやってきた。この機会を作ってくれたお前が俺にとってただの女子高生なんて事ある訳ねえじゃねえか。」

 勢い良く喋っていたせいで少し脈絡がぐしゃぐしゃではあったが、言いたいことだけはひしひしと伝わって来た。

「でも、私にとっては戦車道をする為のただの通り道で。それでも私が通ったせいで道がボロボロになるのは見たくありません。これじゃ私が踏み台にしたみたいじゃないですか。」

 店長はハッとしたような顔をし、少しすると落ち着いた声で喋り出した。

「そうだな。そんなこたあ初めから分かっちゃあいるんだよ。これは嬢ちゃんの為じゃなく、老人以外の初めての客に入れ込みたいってだけの自己満足だ。1客の為に無理する姿を見て相手がどう思うかなんて気にしちゃあいなかった。嬢ちゃん、すまんな。」

「いえいえ、心苦しくはありましたけど私の為にここまでしてくれるのは嬉しかったですし。」

 店長はホッとした顔をすると気を取り直して話を変えた。

「で、今日は練習用弾薬の補充に来たんだな。」

「いえ、違います。今日は試合用弾薬を買いに来たんです。」

「そうか。お嬢ちゃんも遂に試合か。弾薬は前運んだ倉庫でいいのかな。後で運んでおくよ。ところで、相手は何処なんだい。」

「椿原学園って所です。どの国の影響も受けていない純粋な日本の学校みたいですよ。あ、弾薬は前回と同じでお願いします。」

 店長はしばらく椿原学園という学校名を脳内で検索した後に、少し申し訳なさそうな顔をして言った。

「すまんな。知らんわ。そんな学校があったんだな。純粋な日本の学校はてっきり知波単学園くらいのものだと思っとった。相手は何を出してくるんだ。日本戦車だって舐めてかかったらえらい目に遭うぞ。」

「それは今学校の生徒会に調べて貰っています。あと日本戦車って装甲が薄くて火力もそんなにない弱い戦車じゃないんですか。」

 凪は戦車道を始めたばかりで仕方ないといえば仕方ないのだが、店長は少し呆れた顔をして解説し出した。

「日本戦車が雑魚だってのは有名な話だがそれはちょっと正確じゃねえな。日本戦車が弱いのは新しい戦車を開発しても前線に大きな影響を与える程生産できてなかったってだけだ。知波単学園が使ってるあのチハって戦車あるだろ。あれの正式名称は九七式中戦車ってんだが、名前の通り皇暦2597年に暫定的な新戦車として採用された戦車で、正式採用されたのは西暦で1938年だこの頃の日本の戦車の扱いは歩兵を支援する車輌であって決して対戦車を見据えた物じゃなかった。この頃のチハは対歩兵で力を発揮して旧日本陸軍の進軍速度をとても速いものにしたんだ。だが暫くすると相手ももちろん戦車を使ってくるから対戦車をする必要が出てくる。そして対戦車火力が必要になって新砲塔チハ、つまりチハ改に変更されていった。このチハとチハ改はな、終戦まで前線で戦い続けたんだ。後継の投入が厳しくてな。つまり日本の戦車が弱いってのは初期の頃の戦車を相手の戦車が強くなってからも使い続けたからって事だ。日本が終戦間際に開発していて結局終戦と共に開発中止された自走砲なんて前面装甲125ミリメートルな上に傾斜してるんだぞ。さらに砲は105ミリメートルで貫徹力は1000メートル離れていても150ミリメートルなんていう化け物っぷりだ。だから日本戦車だからって舐めてかかっちゃいかんぞ。」

 言葉が出なかった。日本戦車は雑魚だと高を括っていたからだ。だがそれも仕方ない事だろう。大洗女子学園でも八九式中戦車のアヒルさんチームが撃破していたのはカルロヴェローチェくらいだったし、三式中戦車のアリクイさんチームに至っては華麗な出落ちをかましていた。戦車道といえば今年の戦車道大会しか見ていない凪には日本戦車の強さを見る機会が無かったからだ。

 考えが甘かった。

日本戦車について少しでも調べていれば回避できる事だった。

 だがまだ希望はある。椿原学園が初期の頃の日本戦車を使っている可能性があるからだ。今はそれに賭けるしかない。

「すみません。私、生徒会室に行ってきます。そろそろ偵察から帰ってくる頃だと思うので。」

 凪はそれだけ言うと急いで店を出た。後ろから「おう、頑張りな」と声が聞こえたが、振り向かずにバイク屋に向かい、クーゲルパンツァーの整備を頼むと、急いで生徒会室に向かった。




 先週休むと言ったな?あれは嘘だ。うp主がテスト勉強中にも関わらずこれを書き続けるようなアホだと言う事がここにいるという証明になる様な気がするが、まあ書き上がったのだから投稿しなければという使命感にかられたとだけ言っておこう。
 次回の投稿は2週間後になると思います。ただ、来週もしかしたらキャラ設定まとめを投稿するかもしれません。ただこの話は凪ばかりが出てくるので千文字分の紹介となると必ずまだ登場していないキャラを出すことになるので厳しいかもしれません。とりあえず本文の投稿は最低でも1週間の休みを挟みます。
 ではまた次回。
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