レイズナービルドファイターズ・瀬行松市救世主伝説・ 作:星龜
西暦X970年代末に発見された、反粒子同士の結合によって生成され、プラスチックに反応して流体化する特性を有した、謎の粒子物質
『プラフスキー粒子』
その、プラフスキー粒子の特性を利用し、TVアニメ
【蒼き流星 SPTレイズナー】
のプラモデル『レイプラ』を用いた
『レイプラバトル』
が、全世界に流行した―。
しかし、西暦X980年代に入ると、プラフスキー粒子とレイプラを用いた犯罪が多発するようになり、しかも、犯罪者達の年齢は低下の一途をたどっていった。
西暦X980年代半ばには、学生達…通称
『レイプラヤンキー』
による、プラフスキー粒子とレイプラを用いた抗争が社会問題となった。
この問題は、有効な解決策のないまま、時だけが過ぎ…
◇
西暦X999年―
日本某県にある
「へい、らっしゃ…。」
と、来店客を出迎えた八百屋の大将だったが、来店客は
筋骨隆々とした体つきでモヒカン頭の男子学生3人組
という
どう見ても料理をするような人間には見えなかった…。
「な…何なんだ、あんたらは…!?」
と訊く八百屋の大将に
「見ての通り、客だよォ★」
と言う、中央にいるモヒカン頭。
「きゃ…客だと…!?
ウ…ウソをつけ!!
お前ら…
どう見たって、メシなんて作れねぇだろ!?」
と言う八百屋の大将に
「オッサン…
人を見かけだけで判断しちゃあ、いけないなァ★」
と言う、左側にいるモヒカン頭。
「オレ達、今夜のカレーの材料を買いに来たのによォ★」
と言う、右側にいるモヒカン頭。
「傷ついたなァ★
見かけだけで判断されちゃったよォ、オレ達ィ★」
と言う、中央にいるモヒカン頭。
「このオッサン…
客に対する態度がなっちゃいないなァ★」
と言う、左側にいるモヒカン頭。
「そうだな…。
コイツにゃ、接客態度ってモンを教える必要がありそうだな…★」
と、モヒカン頭3人組は、上着の胸ポケットから
あるモノを2つ
出した。
左手には、スマートフォン…。
右手には、灰色をした、長さ20センチ、直径6センチほどの円筒形をした物…。
(!!)
それを見た、八百屋の大将の顔色が変わった。
それが何なのか、わかっている
からだ…。
「や…やめろ…!!
やめてくれぇ…ッ!!」
と、恐怖にかられる八百屋の大将…。
「そぉはいかねぇよォ★
接客態度がなってないオッサンには
オシオキ
しなきゃあなァ★」
と、中央にいるモヒカン頭が、醜悪な笑みをうかべる。
「す…すみません…
すみませんでしたぁーッ!!」
と、八百屋の大将は涙目で謝ったが
「もぉ、遅ぇんだよッ!!」
と、中央にいるモヒカン頭が、憤怒の形相で、
右手に持った円筒形をした物
を、足元に置いた。
右と左にいるモヒカン頭も、同じように、足元に円筒形の物を置いた。
そして、左手に持つスマートフォンを操作する。
すると…
地面に置かれた円筒形の物体が…
高さ1メートルほどの大きさにまで巨大化した―!!
そして、巨大化した円筒形の物体が半分に割れて…
中から
身長80センチほどの大きさのブレイバーが出てきた―!!
□
ブレイバー
【蒼き流星 SPT レイズナー】の敵・グラドス軍の主力量産型SPT。
□
そして、モヒカン頭が持っていた円筒形の物体こそ、現在、社会問題となっている
レイプラバトルボックス
だ。
これは本来、レイプラバトルで使われる物で、長さ20センチ、直径6センチほどのプラスチック製の円筒形の中には
プラフスキー粒子発生機
と
1/100のレイプラ
が入っている。
起動させると、プラフスキー粒子によって
レイプラバトルボックスは5倍の大きさに巨大化
し、中から
1/10サイズにまで巨大化したレイプラ
が出てくるのだ。
しかし、なぜ、レイプラバトルで、このような処置が施されるのか?
それは、1/100サイズのレイプラが
全高約8センチと、非常に小さい
ため、観客達に見えやすいよう、プラフスキー粒子を用いて、1/100サイズのレイプラを巨大化させる技術が完成したのだ。
これにより、レイプラバトルは全世界に流行した。
しかし、西暦X980年代から、世界中で、このレイプラバトルボックスを用いた犯罪が多発するようになっていった。
日本でも
レイプラヤンキー
と呼ばれる学生達が、いくつもの犯罪を犯している。
レイプラバトルボックスを用いた犯罪者やレイプラヤンキーに対抗するため、警察もレイプラバトルボックスを導入したが、それがかえって、犯罪者やレイプラヤンキーとの抗争を激化させてしまった。
というのも、裏を返せば
犯罪者もレイプラヤンキーも、警察と変わらない戦力を保持している
からである。
だから
警察が犯罪者やレイプラヤンキーに返り討ちにされるのも珍しくない
のである…。
西暦X999年―。
犯罪者やレイプラヤンキーの前には、警察すらも無力な世界―
強き者のみが闊歩する―
乱世
である―。
◇
レイプラバトルにおけるレイプラの操作は、専用のコントロールルームにて行うが、レイプラヤンキーが使うレイプラバトルボックスから出てきたレイプラは、スマートフォンで操作する。
この手軽さも、レイプラが犯罪に使われてしまう一因でもある…。
モヒカン頭3人組が出現させたブレイバーが、
「お…お願いですッ!!
許してくださいッ!!」
と、土下座する八百屋の大将…。
「ダメだね★」
と、中央にいるモヒカン頭が、醜悪な笑みを浮かべて、スマートフォンの画面をタッチした。
すると…
ブレイバーが発砲した―!!
「ギャアアア…ッ!!」
3機のブレイバーからの集中射撃をうける、八百屋の大将…。
「ヘッヘッヘッ★
バカなオッサンだぜ★」
「オレ達にケンカ売るなんてよ★」
「さぁ、カレーの材料をいただいていこうぜ★」
と、どうやら、本当にカレーを作るつもりだったらしく、3人はカレーに入れる野菜の物色を始めた。
「え〜っと…
ジャガイモにニンジン…」
「大根にピーマン…」
「おぅ、ミョウガを忘れるなよ★」
と、カレーに入れる野菜をカバンに詰めこんで、店を出ようとしたら…
「待ちなさい!!」
と、白いブレザーに青いチェック柄のスカートの
青空女学院高等部(通称:空女)
の制服を着た3人の少女達に呼び止められた。
「な…
てめぇらは、空高の…!?」
と、驚く中央にいるモヒカン頭。
「そういう、アンタらは
の下っ端か…★」
と言う、背が高く、男勝りな空女の少女―
「何だァ?
オレ達とアソびたいのかァ★」
と、ニヤける、左側にいるモヒカン頭。
「んなわけないじゃん★」
と言う、背が低くて、銀髪ツインテールの空女の少女―
「じゃ、オレ達に、何の用だよ?」
と訊く、右側にいるモヒカン頭。
「決まってるでしょ…!!
お前達を倒しに来たのよ…!!」
と、青い髪の空女の少女―
レイプラバトルボックス
をモヒカン頭3人組に見せつける。
それを見たモヒカン頭3人組は焦った。
レイプラバトルボックスは
プラフスキー粒子を補充しない限り、1日に1回しか使えない
からだ。
すでに、モヒカン頭3人組は、八百屋の大将相手に使ってしまったため、もう、レイプラバトルボックスは使えない…。
だから、逃げることにした。
問題は、逃してくれるかどうかだが…。
「ちょっ…ちょっと待ってくれよ★
オレ達、丸腰なんだぜ★」
と、両手を広げてみせる、中央にいるモヒカン頭。
「あっ、そぉ…。
そりゃ残念だったねぇ…★」
と、右手にレイプラバトルボックスを持つ陣。
「キミ達は、レイプラバトルボックスを、どこで、誰に対して使っちゃったのかなぁ〜?」
と、マリも、右手にレイプラバトルボックスを持つ。
ここにきて、モヒカン頭3人組のリーダー格は、彼女達が自分達を逃がすつもりはない、ということを悟った。
ならば…!!
「そうかい…
だったら…
オレが相手してやらぁッ!!」
と、モヒカン頭3人組のリーダー格は
もう一つのレイプラバトルボックス
を出し、地面に置いた。
巨大化したレイプラバトルボックスから出てきたのは、黒と赤で塗られたディマージュだった。
□
ディマージュ
【蒼き流星 SPT レイズナー】の敵・グラドス軍の宇宙用量産型SPT。
劇中では、士官クラスのパイロットが使用していた。
□
「あのディマージュは、私が相手をするわ!!
陣とマリは、あの2人をおねがい!!」
「まかされた☆」
「ガッテン☆」
と、明日香に答える陣とマリ。
そして、明日香、陣、マリは、地面にレイプラバトルボックスを置く。
陣のレイプラバトルボックスからは
ベイブル
が出てきて―
マリのレイプラバトルボックスからは
バルディ
が出てきて―
明日香のレイプラバトルボックスからは
レイズナー
が出てきた。
「おいッ!!
お前ら、逃げろッ!!」
と、モヒカン頭のリーダーは、2人のモヒカン頭に逃げるように言う。
そして
「調子にのってんじゃねぇぞォッ!!
メスガキがァッ!!」
と、明日香のレイズナーに立ち向かう―!!
さて、逃げろと言われたモヒカン頭コンビだが…
一人は、陣のベイブルのナックルショットで殴り飛ばされ…
もう一人は、マリのバルディのレーザードライフルとレーザードキャノンで撃たれた…。
モヒカン頭のリーダーが操る黒いディマージュだが…
「そらそらぁ★
どうした、どぉしたぁ★」
と、レーザードライフルを乱射する…。
しかし、本当に何の狙いもつけず、ただ、乱射しているだけなので、レイズナーはなんなく回避でき―
「そこっ!!」
と、逆に明日香は、的確にレーザードライフルを当てていく…。
「うわぁッ!?
何だと…ッ!?
畜生…ッ!!」
と、焦燥にかられるモヒカン頭。
「ふざけんなァァァ…ッ!!」
と、ディマージュはレーザードライフルを捨て、右手のナックルショットで、レイズナーに殴りかかる―。
レイズナーも、バックパックのハードポイントにレーザードライフルをマウントすると、右手のナックルショットをセットする。
そして、ディマージュの右ストレートをかわし…
ディマージュの左の脇腹に、右フックを叩き込んだ!!
これで、完全に体勢が崩れたディマージュの顔面めがけて…
左手のナックルショットで、ストレートパンチを叩き込んだ―!!
レイズナーの左ストレートが決定打となり、ディマージュは爆発のエフェクトにつつまれたあと、元の大きさに戻った…。
「そ…そんな…!!」
と、愕然とするモヒカン頭…。
さらに…
「はっ!?」
と、左右を見れば…
右には、陣のベイブルが…
左には、マリのバルディが…
レーザードライフルの銃口を向けていた…。
さらに、周りを見回せば、いつの間にか、野次馬達が取り囲んでいた…。
「わ…わかったよ…。
かんべんしてくれよぉ〜。」
と、両手を上げ、ひざまずくモヒカン頭…。
「これに懲りたら、二度とウチらの
という陣の言葉に、首を何度も縦に振るモヒカン頭…。
「じゃ、行ってよし☆」
と陣に言われたモヒカン頭は、這々の体で逃げ出した…。
「お…おい!!」
「待ってくれよぉ〜!!」
と、2人のモヒカン頭も、リーダーを追いかけていった…。
明日香達の勝利に、野次馬達が歓声をあげた―。
明日香達はその後、ブレイバーに撃たれた八百屋の大将を発見し、救急車を呼んだ。
「アタシら…
何やってるんだろうね…。」
と、夕陽に照らされる商店街を、八百屋の大将を乗せた救急車が走り去っていくのを見た陣がつぶやく。
「レイプラバトル部の部員のはずが…
やってることは、レイプラヤンキーと変わらないよね…。」
と、肩を落とすマリ。
X999年春―。
永治 明日香
武藤 陣
桐生 マリ
の3人は、レイプラバトルの名門といわれる
青空女学院高等部(通称:空女)
に入学したのだが…
空女レイプラバトル部は
レイプラヤンキーのたまり場
に成り果てていた…。