レイズナービルドファイターズ・瀬行松市救世主伝説・ 作:星龜
お前はもう負けている
ケンシロウのレイズナーは、1/100ではなく、ミニプラの方だった。
ちなみに、1/100もミニプラも、見た目が違うだけで、性能は変わらない。
紺色と白色のツートンカラーに、襟周りのファイヤーオレンジが目を引く―。
◆
「くらいやがれェッ☆」
と、モヒカントリオのディマージュが、LDR-20L レーザードライフルを乱射する。
ところが、
それを見た緑モヒカンは
(アイツ…
たいしたヤツじゃなさそうだな…☆)
と思った。
◇
明日香達も、不安な顔をして、ケンシロウの戦いぶりを見ていた。
「あの人、大丈夫なんですか?」
と訊く明日香に
「ケンは
射撃が苦手
だからな…。」
と答えるバット。
野次馬達も、
「手助けした方がいいんじゃないの?」
と言うマリ。
「心配すんなよ☆
ケンは、射撃はヘタだが…
アレ
があるんだよ…☆」
と言うバット。
「アレ…?」
と、首を傾げる明日香―。
◇
「V-MAX発動!!」
と、V-MAXを発動させるケンシロウ。
《READY》
という電子音声が鳴ると、
そして、全身のスラスターを出力全開にして、オレンジモヒカンのディマージュに突進する―!!
◆
「うおーッ!!
こっちに来たぁーッ!!」
と、V-MAXを発動させて突進してくる
…と思いきや、体当たり寸前でV-MAXを停止させた。
「ど…どういうつもりだ…!?」
と訊くオレンジモヒカンに
「お前を倒すのに、V-MAXなど使う必要は無い。」
と言い放つケンシロウ。
「ふ…
ふざけるなぁーッ!!」
と、右手のナックルショットで
だが…
「あたぁっ!!」
と、
そして―
「あーたたたたたたたたたた…!!」
と、目にもとまらぬ速さで、
「あたぁっ!!」
最後の一発が
残った胴体も、上半身が粉々に砕け散った―!!
その光景に…
緑モヒカンとピンクモヒカンはもちろん…
野次馬達も…
明日香達も、凍りついた…。
「あ…あれは一体…?」
と、声を絞り出す明日香。
「あれがケンの
プラフスキー北斗神拳
だ…☆」
と言うバット。
(プラフスキー北斗神拳…?)
明日香も、噂には聞いていたが、実際に見たのは、これが初めてだ…。
プラフスキー北斗神拳
北斗神拳とは、今から約2000年前の中国において誕生した、一子相伝の殺人拳法で、708個あると言われる、人間の肉体の血の流れや神経の流れの要所『
その、北斗神拳を模した、レイプラバトルで使われる攻撃技が
プラフスキー北斗神拳
である。
プラフスキー粒子は、プラスチックに反応して流体化するが
過剰に反応させると、プラスチックの分子構造を劣化・崩壊させる
という欠点もある。
プラフスキー北斗神拳は、そうしたプラフスキー粒子の欠点を利用し、相手のレイプラに
打撃によって大量のプラフスキー粒子を送り込む
ことによって、プラスチックの分子構造を劣化・崩壊させる攻撃技である。
もちろん、誰にでも使える技ではなく、プラフスキー粒子の特徴や性質を完璧に理解しており、なおかつ、使用者自身が、圧倒的な実力を持ったレイプラファイターでなければならない…。
「う…
うわあああああッ!!」
と、オレンジモヒカンのディマージュが破壊されたのを見たピンクモヒカンが取り乱す。
「あっ!?」
と、
「やめろッ!!
お前のかなう相手じゃねぇッ!!」
と緑モヒカンは叫んだが、それでも、
こうなったら、ピンクモヒカンを援護するしかない…。
幸い、ケンシロウは、射撃は苦手のようだ。
ピンクモヒカンを援護しつつ、射撃戦にもちこめば、もしかたら勝てるかもしれない…
そんな希望を抱きつつ、緑モヒカンはピンクモヒカンの援護に向かう―。
「死ぃねぇぇぇ…ッ!!」
と、ピンクモヒカンは、奇声とも絶叫ともつかぬ声をあげながら、
しかし、
「V-MAXだぁッ!!」
と、ピンクモヒカンはV-MAXを発動させる。
ピンク色のマグネチックフィールドに包まれた
逆に、
そして…
「う…
わあああああ…ッ!!」
「うわあああ…ッ!?」
最後の1発をくらって、ぶっとぶ
「ゑっ!?」
機体耐久値はゼロになっていた…。
機体耐久値がゼロになっているにもかかわらず、
直後…
頭が爆散し…
続いて、胴体が爆散し…
残った下半身も爆散した…。
(・・・・・・ッ!!)
ピンクモヒカンのディマージュが破壊されたのを見て、戦慄する緑モヒカン…。
「て…てめぇ…
何者だ…ッ!?」
と訊く緑モヒカンに
「北斗高校レイプラバトル部の部員、ケンシロウ。」
と名乗るケンシロウ。
「う…
おおお…ッ!!
V-MAX発動ォォォッ!!」
と叫ぶ緑モヒカン。
緑色のマグネチックフィールドに包まれた
◇
「あたぁっ!!」
と、
そして―!!
「プラフスキー北斗神拳奥義
北斗残悔拳!!」
と、
「お前はもう、負けている。」
と言うケンシロウ。
◆
「な…何…!?」
と緑モヒカンは、機体耐久値を見てみたら…
「なぁッ!?」
なんと!!
機体耐久値は、ゼロになっていた…!!
「そ…そんな…ッ!?
な…何で…ッ!?」
と、慌てふためく緑モヒカン。
ディマージュの頭は爆散し…
残った胴体も、上半身が爆散した…。
◇
「ひぃ〜ッ!!」
と、レイプラバトルでケンシロウに敗れたモヒカントリオは逃走した…。
しかし…
ケンシロウの勝利に、野次馬達からの拍手喝采は起きなかった…。
むしろ、プラフスキー北斗神拳のあまりの凄惨さに、野次馬達は凍りついていた…。
明日香も、初めて見たプラフスキー北斗神拳の壮絶さに、膝が震えていた…。