国立PG学園    作:hitosi

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前半はPGロードレースの流れてでのほほんとしていますが後半になったら一気に空気が重くなります。


不穏な空気そして、生きるための逃亡

整備科のパフォーマンスを簡単にまとめると、1年生は1チームごとに腕部か脚部を選んで分解、組み立てをするのを制限時間内に組み立てが出来るかを競い、2年生だとジェネレーター部分を本体から取り外しジェネレーターベルトの取り外し、分解、組み付け、を行う。3年生は1機のPGを分解、整備、改修を半日がかりで行う物だ。

常日頃からフェイの親父さんやチームクルーと整備を行っているから腕部にしろ、脚部であれ分解、組み立てはお手の物であるため彼女からすれば1を1にするのが面白くなく1,5に出来ないのが不満らしいけど嬉々として分解整備をしていた。そのおかげもあってフェイのいるクラスは学年トップメカニックチームに選ばれた。

 

あの兄さん達戻ってこなかったけどいいのかな。と思いながらも1-3ピットルームに戻ってきたら丁度生コン運びの準備が始まっていた。

 

センイチ:「あ、マサキ殿。今、戻られましたか。これからユナ殿が出場される生コン運びが始まりますよ。」

 

「ふー、間に合って良かった。」

 

ユウコ:「ところでマサキ君フェイちゃんのメカニックコンテスト結果はどうだったの?」

 

「どうもこうもないな、予想通りフェイのクラスが学年トップの成績だったよ。」

 

ユウコ:「大穴予想の甲斐もなしか。」

 

「外しようもないな。この賭は。」

 

ユキト:「フェイさんの整備技術を考えれば当然かな。」

 

「まぁ、あいつも空気読んで整備初心者連中に合わせつつ、他のメンバーのスキルを底上げしていたからフェイのチームは他の一年生整備チームに比べれば頭一つ抜きに出ているからな。」

 

センイチ:「フェイ殿の整備技能に関しては相も変わらず驚がくするばかりですな。」

 

そう言ってユナさんが出場するクラス別生コン運びレースが開始された。

生コン運びレースは1クラス5人一組で各PGに乗り込んでスタート位置から空の猫車を押して中間地点にある生コン精製機から手動操作で猫車にコンクリートを自分が運べる量を任意でおろし、折り返し地点にあるコンクリート用のバレットに移した後猫車を持ってスタートラインに戻りアンカーがゴールするまでの生コン量とタイムが競われるのである。

このPGを使用しての生コン運びは建設の分野で必要スキルなのは前もって言ったけど、実はこの生コン運びはPGの姿勢制御能力が試されるのである。

 

 

ピットルームにある大型ディスプレイに丁度試合の様子が移りだした。

 

アナウンサー:『さぁー始まりました。一年生によるPG生コン運びレース!!このレースはスピードより運んだコンクリート量に勝敗が左右されるためPGのバランス能力と運搬能力の試される試合だよ。』

 

クラス別のこの競技はRAIUNとSERC RIDEが主に使われるが、モニターにユナさんのDIAMONDFLOWERが移ったとき見えたけど、DIAMOND FLOWERは受け狙いなのかガチなのか判らないが、ヘッドパーツに中世の時代に工事現場で見られた安全第一と書かれた黄色いヘルメットに模したペイントをしていた。

俺はDIAMOND FLOWERの通信回路を開いて

 

「ユ、ユナさん、今時黄色いヘルメット風プリントは無しですよ。」

 

ユナ:『マサキさん。この星のヒノモト諸島ではこの作業する前にヘルメットに安全を祈ったと本に書いてあるのを思い出しそれを模してペイントしたのですわ。』

 

「いいや、それを悪いとは言わないけど、それをするなら土地の神様にするなら判るよ。ヘルメットに祈りは捧げないよ。」

 

ユナ:『あら、そうかしら?でもこのペイントは今回限りでしてよ。わたくしベストを尽くしてきます。』

 

「OK!!頑張ってきてね。」通信を切った。

 

こうして、レースは開始された。内のクラスはRAIUN2機、HONET SPEARがユナさんのカスタムも含めて3機とバランスの良い布陣である。他のクラスはスピード先行型でSIPPUUやKAGURAをトップバッターに持って来て残りはRAIUNでまとめるクラスもあれば、運搬量重視でHONET SPEAR 3機にSERC RIDE2機をビルドカスタムして出てくるクラスもあった。

結果だけで言えば、内のクラスのタイムは2位、運搬量は2位、総合2位で生コン運びは終了した。

 

ケン:「くやしー!!4組のKAGURAが、まさかスピードとパワーのバランスを上げて生コン運びに挑んでくるとは予想外だった。」

 

こいつはクラスメイトのケン=バーフィールド。黒い肌で赤い瞳で自は黒髪なのにあえて黒い部分の一部に白を混ぜた染めた髪色にしている。だけど生粋の地球人である。

彼はPGを使用した海洋開発を主な仕事にしているマリンネイチャーを目指している。海洋開発科は2年生に為ってからの科目変更出来るため、それまではパイロット科で基礎をしっかり学んでから海洋開発科に進むようだ。

 

ユキト:「まぁまぁケン、そこは僕たちも練習不足だったし、何よりそこまでの発想出来なかったから。」

 

ちなみにユキトとは幼馴染みでケンとユッキーと呼び合う仲だ。

 

ユナ:「わたくしも奮戦しましたけど、悔しいと言うことはそれだけの努力をして実らなかったからこそ出る感情ですわ。ここから反省し次に活かせば良いだけです。」

 

ケン:「ユナさんってかなり熱い人だったのは知らなかったな。そうだな、よっしゃ!!次に活かすぜ!!この悔しさ。」

 

これでアノ馬鹿がここに居たら、ケンだけで無く生コン運びに参加したクラスの生徒を罵倒しただろう。あの野郎は家の都合でPGロードレース出場は辞退している。というより俺や成績優秀者に模擬戦で敗北した後から授業に出ないことがたまにある。

 

「さてと、午後のイベントに備えてKAIGATAを点検がてら見てくるから後、頼んだよ。」

 

そういって俺は更衣室に入りパイロットスーツに着替えた後に自分のPGの元に向かった。

 

三人称side

 

マサキはパイロットスーツに着替え終わり自分のPG KAIGATAの所に向かっている少し前の話で、先ほどのコードネーム、ヴァーゴとサイサリスはこの学校の警備システムをうまく利用し、怪しまれないように偽装した家族IDカードを使い1-3ピットルーム入り口前に来ていた。

 

サイサリス:「よし、うまく潜入できたな。」

 

ヴァーゴ:「油断はするな、俺たちはあくまでIDをもって迷い込んだ一般人を装って入り込んだ一般人だ。あの男と接触して勧誘に失敗したら実力行使だ。」

 

サイサリス:「そ、そうだな。じっくり行くか。さてと、坊ちゃんに連絡しておくか。(道に迷ったから助けて)ってな。」

 

ヴァーゴ:「あー、それいいな。俺たちはあの小僧とはもう従者じゃねーけどそれ位のことはしてもらわねーとな。」

 

「「あはははははははっ」」

 

サイサリス:「といってもあのにーちゃん、ここ最近じゃ‘‘あのお方’’の直属の命令でここ以外でも工作行動してるみたいじゃねーか。」

 

ヴァーゴ:「ここと掛け持ちでって、いくら‘‘あのお方’’のお気に入りだからと言ってもここをおざなりにしていいわけねーんだがな。」

 

 

そうしてピットルーム入り口に到達していた。ここからの侵入は家族用のIDカードといえ進入不可だが、こいつらは懐から別の改変プログラムがインプットされたIDカードで進入し何も起こらずに侵入に成功した。そのあと物陰に潜んだと同時に光学迷彩ジャケットのスイッチを入れて周辺の風景に溶け込んだ。

 

それから数分後マサキがパイロットスーツに身を包んだ格好で入ってきたのを確認してしばらくは静観した。

 

マサキはこのピットルームに自分以外がいるような気がしていた。

(おかしいな。俺以外に誰かいるような気がするが、どっかにかくれているのか?)とは思うが隠れている輩を探すことはしなかった。

 

光学迷彩で隠れていたヴァーゴは手信号で中指と人差し指を立ててすぐ90度曲げて合図した。これは彼らが決めていた勧誘開始の合図だ。

物の影に隠れて光学迷彩を解除した後に偶然を装って近づこうとしてきた。

 

やっぱり誰かいる。マサキはそう思い

 

マサキ:「誰だ!!どこに居やがる、出て来やがれ。」声を荒げて叫んだ。

 

ヴァーゴ:「そう大きな声を上げなくてもいいじゃないですか。パイロット科のお兄さん。」

 

マサキ:「あんた達は、さっきメカニカルコンテスト会場にいた・・・・・」

 

ヴァーゴ:「ヴァッシュ・ソレノスだ。こっちは従弟のシュライク・バートンだ。さっきはまともな挨拶が出来なくて済まないな。実は迷っちまって一般口まで案内してくれないかな?」

 

Side out

 

フレンドリーに話しかけてきたけど、ここは一般人の侵入不可能なのにも関わらずここに居るのは絶対おかしいと思い、俺は悟られないように自分のKAIGATAに目を当ててPGとの距離感を目測で測った。いざって時はKAIGATAに逃げ込んでこいつらから逃げることも視野に入れた。

 

「挨拶出来なかったのは構いませんけど、一般人の進入は、家族といえどもパスがあっても入れない場所ですよ?普通は迷子でここに侵入するのは不可能なのに、何でここに居るのですか?」

 

ヴァーゴ:「ははっ厳しいな。確かにそうだけど、俺たちが学校から許可を取ったスカウトだと言ったら信じるかい?マサキ・ゴトウ君。」

 

スカウトの言葉と更に、学園を学校と言った時点で完全に確信した。こいつらは非合法でここに居ることを。

このPG学園においてパイロット並びに整備士のスカウトが解禁されるのは2年生の後期に入ってからだと、母方の親戚にPG学園のOGが居たのでその事を前もって聴いていたので一年生の前期にスカウトが来るなどあり得ないのだ。

 

「スカウトねぇ、俺以外にもスキルの高い学生はたくさん居るのに、何で俺を?」

 

ヴァッシュ:「本当だったら整備士としての君をscoutしたかったけど、整備科に居なかったからパイロット科に足を運んだのさ。どうだい?こんな所からescapeして俺達の所で整備技術学んでみないかい?」

 

ここ以上の整備技術がメーカー直営の整備工場以外はあり得ないのだ。その手のスカウトはこんな非合法な方法をとることは全く無く、学園からあてがわれた応接室とスタンバイルーム、それか各アリーナ観客席の何処かでスカウト交渉をするのがルールである。

もし、本物のスカウトマンなら会社と担当者のネームの書かれたIDカードと同時に学園から発行されたスカウト許可書も首に掛けるのが普通である。

 

「その話、断ったらどうなる?」

 

サイサリス:「別にどうもしないさ。俺達はここから出て行くだけさ。(ぼそっ)こっちとしてはむしろ断ってくれた方がありがたいけどな)」

 

ヴァーゴ:「(ぼそっ)よせ、シュライクそれ以上は・・・・・」

 

サイサリス:「(ぼそっ)わかっているそこは心得ている。」

 

「あんた達にいくつか言っておく。一つ、この学園のスカウト解禁は2年生の後半に入ってからだ。一つ、スカウトに必要な許可証と会社のIDをどちらかといえども首からかけていないこと。そしてもう一つ、スカウトマンだったらわざわざこんな所まで来てスカウトはしない。仮にあんたらが本物のスカウトマンなら応接室、スタンバイルーム、各アリーナの観客席と人目のつく開放された場所でスカウトするのが暗黙のルールだ。」

 

サイサリス:「つまり俺達のスカウトには応じないってことだな。」

 

「そういうことダッ!!」

 

俺はたんかを切ったと同時にパイロットスーツの上に着ていたカーゴジャケット仕込んでいた煙玉を足下に叩き付けて大量の煙が一瞬で充満し、贋スカウトマンの視界を一時的に奪って俺は投げ込んだと同時にゴーグルを付けて息も止めてKAIGATAに急いで乗り込んだ。

 

乗り込んですぐにPG起動に必要なイグニッションカードをスロットの挿入と同時にジェネレーター起動とディスプレイ起動スイッチを入力が起動パスワードを入力した。

 

俺はメーンモニター通常モニターでなくサーモスキャンにモードに変えて勧誘してきたヤツラとはいえ人間なので轢かないように避けた。

たしか、第1、第2アリーナはロードレースとメカニカルコンテスト会場だからいったら迷惑がかかる第3アリーナは改装中だから、俺がPGごと逃げられる場所はあそこしかないと思い、とっさにスタンバイルームに通信を開いた。

 

「ケン、ユウコさんきこえるか?緊急事態だ。応答してくれ!!」

 

ケン:『どうしたマサキ、いきなりKAIGATAの通信回路開いてどうした?』

 

「緊急事態だ。一刻も早く俺のKAIGATAが収納されているA-3ピットの第4アリーナ方面のゲートを開いてくれ。」

 

ケン:『いったいどうし・・・・・なんてことだA-3ピットから煙が。わかったすぐに開けるから10秒待ってくれないか!!』

 

どうやら俺のただならぬ雰囲気にA-3ピットの状態をディスプレイ越しに確認したらしくすぐに了承してくれた。

 

「助かる。後それと、先生達と生徒会警備部に連絡して不審者の確保要請を。」

 

ユウコ:「わかったそっちは私が連絡しておく、マサキ君はすぐに逃げて。」

 

「元よりそのつもり。」と、短く返したらKAIGATAの武装をチェックした。

EXP装備は49mmオートマ銃型のHQG1丁のみだがピットルームには俺愛用の出雲をサブラックに収納し周辺に使えそうな武器はないのかと見回すとAFGとSSGがあって手にとってチェックしたら、AFGはペイント弾しか装填されていないために近隣にも実弾のはいった対応マガジンはなかったのでこれはいらない。こっちのSSGに対応した散弾入りのマガジン10発入りを3セット見つけてこれを左腰部のEXPにセットし、HQGのマガジンも後腰部にセットし終えた頃にケンから通信が入った。

 

ケン:『マサキ。第4アリーナ方面のゲートは完全に開いた、早く脱出を。』

 

「サンキュー。さっさと脱出させて貰うぜ。あと、俺が脱出したらゲートを閉じてくれ。」

 

ケン:『了解!!』

 

通信を切った後に俺はゲートまでは早歩きで向かってゲートを越えたらランドスピーダを展開して脱出した。

 

三人称side

 

煙幕には催涙作用がありヴァーゴとサイサリスはむせると同時に目のかゆさと涙腺がやられていたが、マサキのKAIGATAが完全にエスケープした数分に催涙効果も切れてやっと動けるようになったがサイサリスはかなりのご立腹な様で近隣の乗車用のタラップ柱を折れんばかりに蹴っていた。

 

サイサリス:「このっ、このっ、あの野郎っ俺達を出し抜きやがってぜってー許さねーぞあのガキィィ!!」

 

ヴァーゴ:「サイサリス落ち着け。それにあの野郎がエスケープする前に発信器を付けてあるからそれを頼りにあいつを追うぞ。」

 

サイサリス:「そうだな、げへへへ。それじゃ脱出するか。」

 

ヴァーゴ:「急ごう、まごまごしていると警備の輩が来る。光学迷彩を入れておけ。それと、サイサリスお前はここの脱出後ベイクと合流してマサキ・ゴトウを実力でねじ伏せて勧誘(誘拐)してこい。おれは脱出のために別の工作行為をしている。しっかりやれよ。」

 

サイサリス:「了解しました。分隊長」

 

ヴァーゴとサイサリスは光学迷彩のスイッチを入れて警備の物がここに進入したと同時にエスケープした。

A-3ピット入り口近くの黒いスーツを着た男が様子を見ていた。

 

???「やはりマサキ君が狙われたか。サーモヴィジョン付けていたから彼らの突入と同時に犯人は脱出したか。」

 

彼はおもむろに懐中時計を開いて何処かに通信を始めた。

 

???「私です。血に飢えた狼が狩りを開始。兎は辛くも逃走、これより狩人は兎保護のために行動します。」

 

Side out

 




次の話はPG同士のバトルが中心になります。
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