国立PG学園    作:hitosi

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マサキのPGが大破し教員に救助されて数日後、教室で普通に過ごしているところに学園長室に呼び出されたところから始まります。


体育祭終了後、学園長室に呼ばれて

 

体育祭が中止になって数日経過して俺は学園長室に呼び出されて今、学園長室に向かっている。

呼ばれた理由としてはいくつかある。

まず一つは先日体育祭の時に起きたゴタゴタのせいで大破し修理不能までにボロボロにされたRAIUN KAIGTAの代替え機についての相談。

もう一つが本来整備科に入学希望していたのにパイロット科に強制入学された件の二つぐらいだが、こことは関係ないが体育祭の2日目に現れた鮮血の狼兵士が言っていた事、(あの連中が鮮血の狼の工作員だってことは後で知った。)

 

(ばかな、情報通りならマサキ・ゴトウは整備科にいるはずなのに、何故パイロット科の制服を着ている?)

(構うな。部隊長からの指示通りPG学園に通うマサキ・ゴトウを拉致してこいだ。)

 

どうやらあいつらは俺がパイロット科にいることが判らず、何処かで情報操作されてその情報を鵜呑みにしたため、対人拉致装備で俺を必死に探したが、フェイのメカニカルコンテストの時に俺がパイロット科の制服を着てあいつらの前に偶然といえ現れたことによって露呈したらしい。

 

その後、あんなことになり俺のKAIGATAは鮮血の狼兵士が操っていたPGAX-02S FOX TAILに一方的にやられて大破し、俺は覚えていないが無意識に脱出システムを作動させた後、学園長から指示のあった隠密機動の教員のPGと内の姉貴が操るKOTETU、コバヤシ先生の操るAKAFUJIの3機でそいつらを撃破したことで事なきを得た。

 

もし、学園長が俺の進路をねじ曲げた犯人なら、退学覚悟で1発ぶん殴る事は学園に入ったときに決めた事で、話を聞いて内容次第ではぶん殴るのは止めておこう。

 

学園長室の前に到着して三回ほどノックをして中から

 

学園長秘書:「ゴトウ君だね?入りなさい。」

 

「失礼します、学園長。あのお話しとは?」

 

学園長室に居たのは初老のスーツ姿の男性と若い男性がいて、若い男性の方が学園長である。学園長の名前はジェームス・アンダーソンJrであり、年の頃は30代後半当たりで俺より背の高く、白いスーツと赤いワイシャツとを凛と着こなして、年齢不相応の落ち着いた態度であるにもかかわらず、他の生徒には兄さん学園長と呼ばれても気にしない気さくな持ち主だ。

 

ジム:「まぁ長話になるのでそこに座りなさい。」

 

学園長に案内されて来客用のイスに座り「失礼します。」と断りを得て座りその後すぐに学園長の秘書が珈琲を持ってきた。

 

「ところで学園長俺をいえ、私をここ(学園長室)に呼び出した理由を教えて頂きたいのですが?」

 

ジム:「そうだね。まず、マサキ・ゴトウ君。今回の襲撃事件で大破したPGに関してはこちらで新しい物を用意しよう。それが届くまではPGの実習授業はシミュレーターのみの授業を受けて貰うけどかまわないね?」

 

「届くまでの間だけでしたらそこは我慢します。」

 

ジム:「そして、君には私の方から謝罪しなくてはいけない。」

 

「謝罪?何故ですか?」

 

ジム:「キミが整備科志望だったのに、キミを守るために私の権限でパイロット科に入学させたことだ。」

 

俺自身その言葉を聞いて怒りが湧いてきたけど、事の顛末を知るまでは怒りを抑えつつ平常心で話を聞くことにした。

 

「私を守るために?どう言うことでしょうか。返答次第では、学園長といえども殴りますよ。」

 

秘書:「マサキ君学園長になんて発言を。」

 

ジム:「ワタリ、いいのだ。私はそれ位されても文句は言えないことをしたからね。」

 

ワタリ:「判りました。私は席を外します、何かありましたらお呼び下さい。」

 

そう言った後ワタリと呼ばれた秘書が学園長室から退室した。

 

ジム:「さて、マサキ君。説明する前に、君は鮮血の狼についてどこまで知っているかね?」

 

「私をPGで襲ってきた連中ですよね。NEWS番組ぐらいの情報しか有りませんが、世界で起こっているテロリスト行為に対し依頼され、報酬さえ貰えばどんなテロイズムでもこなすテロリスト代行業者でしたね。」

 

ジム:「その通りだ。もちろんそれだけでなく、世界のあちらこちらで戦災孤児やPG関連に才能の有るもの達を勧誘という名の、拉致監禁して鮮血の狼の忠実な駒を育成という名の洗脳もしているのだ。」

 

開いた口が塞がらなかった。テロ代行業者だからろくな会社でないのは重々承知していたが、まさかここまで規模が大きくかつ、外道だったとは驚いた。

学園長はそのまま語り続けた。

 

「その鮮血の狼は頂点にエンペラーとよばれる鮮血の狼における最高責任者がいて、・・・・」

 

少し話が長くなったので要約するとこうなる。

 

-鮮血の狼-

それは復讐感情も思想もなく、依頼と報酬さえもらえば如何なる理由でも過激派テロを行うテロリスト代行業務を行う、闇業者である。

構成メンバーは末端社員まで含めると3000人以上はいるが、社員の構成メンバーは、六等星から一等星までの末端構成員に別れ、星が少ないほど上位社員である。

のピラミッドの頂点にいるのがエンペラーと呼ばれ、どこかの死の商人重役とも噂されているが真相は不明。

構成メンバーの4等星から分隊長を任される事があり2等星以上で大隊長の権利を与えられるみたいだ。

俺を襲撃した3人組のうちコードネーム サイサリスとベイクが5等星でヴァーゴは3等星だったらしく、まぁあんまり気にすることではないな、そしてこいつらを学園に手引きした奴のことも聞かされた。

 

ジム:「実は君のクラスメイト、いや元クラスメイトのクウヤ・オキサキがヤツラの手引きをしていただけで無く、彼自身も鮮血の狼の工作員と確認できた。」

 

「アノ馬鹿(クウヤ・オキサキ)が鮮血の狼と関わっていたのですか?」

 

ジム:「本来なら鮮血の狼と関わりのある人間を君と同じクラスにする予定ではなかった。奴と鮮血の狼との繋がりが全く判らなかったが、体育祭直前にやつらとの足跡が出てきてね。これ以上の君やこの学園の情報漏洩を防ぐためにやむなくクウヤ・オキサキを拘束し、体育祭終了を期に彼を退学処分にしたのだよ。」

 

「確か、あの野郎はMPGを所持し、学生に怪我はなかったけどコックピットに撃ったから退学になったって聴きましたけど。」

 

ジム:「それは表向きだ。だから大体的に退学させたなんてことは言ってないのだよ、君たちのクラスのメンバーを除いてね。失礼、話がそれてしまったね。君を整備科で無くパイロット科に入学させた話だったね。」

 

「はい、そうです。」

 

ジム:「その話だが、実は入学直前に体育祭に合わせて鮮血の狼社員が整備科のマサキ・ゴトウを勧誘(拉致)するという確定的な情報を内の諜報部が持ってきたのだ。もちろん裏付けを採る時間が無かったので急遽君の姉、ミヤコ・ゴトウ先生のクラスにパイロット科として入学させるという苦肉の策をうち、君の安全をはかったのだ。もちろん鮮血の狼にはマサキ・ゴトウが整備科にいるカモフラージュをあえて流したがね。」

 

俺が知らないところでそんな計画が動いていたとは思わず俺自身も近隣の鏡を見たら目が相当泳いでいた。そんなことも知らず学園長は話を続けた。

 

「マサキ・ゴトウ君、重ね重ね済まなかった。本来整備士志願の君を私達大人の都合でパイロット科に無理矢理入学させて君の人生を狂わせてしまった。いかなる形のお詫びしても許されることは無いのは重々承知している、私を許さなくてもいい。」

 

さてどうした物やら、俺は学園長が流した誤情報のおかげでパイロット科なら基礎的な操縦と護身程度ではあるがPGにおける銃器類の扱い方を習うから辛うじて対処ができた。おかげでそう言った修羅場の世界に身を置かず平和な学園生活を送れることには、恩を感じるがそれとこれは別である。整備科にいたらそのまま勧誘と言う名の拉致に引っ掛かって何もできなかっただろう。俺はこのパイロット科に無理矢理とはいえ入学してからふと思ったことがある。それは整備士としての俺に、パイロットとしての俺が両立のできる進路が一つだけあるのを資料で見たのを思い出した。

 

「ひとまず、学園長を一発殴る話は無しにします。おかげで誘拐されずに済みましたから、ただ今後自信の身の振り方を考えさせて下さい。」

 

ジム:「それは構わないよ。君が望んで整備科に編入学したいなら、この編入許可証を3日以内に私の元に提出すれば、君を1月以内に整備科に編入させることも可能ですよ。」

 

学園長は一度自分のデスクに戻り俺の目の前に編入学許可証と書かれた書類を出してきた。

紙面書類なんて電子書類が一般的になった時代には珍しい代物だ。

 

「ああこれかい?私はPG学園長なのに、この手の書類は紙でないと落ち着かない古い人間なのでね。それに、電子書類だと偽装が紙面に比べて簡易だと聞いたのでね、他の書類は電子書類だけど退学許可書と編入学許可書だけは紙製書類にしているのさ。」

 

古い人間ってそうは思わないから愛想笑いしかできなかった。

学園長の経歴だけだと父の訓練部隊を主席で卒業し軍において諜報部に在籍していたが、足の故障により退役。経歴は肝心な部分は公開していないが退役後、PG学園設立に尽力を尽くした人だ。そのため俺は父さんの教え子ガ作った学園に通っているのだ。

 

「たしかこの学園は2年生に昇格した時に自分の進みたい各分野に特化した科がいくつかあり、その中のエアパイロット科に整備とパイロットスキルの両方を必要とするエマージェンシーサイバーズエアパイロットがありましたよね。可能ならば、俺はそこを目指したいです。」

 

ジム:「確かにあるが、あの学科はPGを使用して空中での緊急メンテナンスを必要とした航空機やPG、最たる物は降下中の宇宙船を応急処置程度に直すパイロットと整備の高水準技術を両立させなければ、君だけで無く緊急メンテナンスを要する機体全員の命を預かる仕事です。無理とは言いませんが普通のパイロットとして生きていた方が楽に暮らせるのにわざと茨の道に進むのですか?」

 

「あれから考えたのですよ。無目的のままパイロット科に居るより本来の目的である整備科に編入学して、いい成績を収めて街工場みたいなところで細々とPG整備しながら人生を過ごすのも有りかなと思ったのですよ。」

 

ジム:「それが何故、エマージェンシーサイバーズエアパイロットに目指すことを目標に?」

 

「整備に関してはフェイやリンシーファクトリースタッフの皆に、それにリュウさんから

整備のイロハは教えて貰いました。もちろん、整備科に所属して更に整備技能を高めるのも有りだと思います。パイロットのスキルも父から最小限教えて貰い、ここの授業を受けてスキルが高いのを認めたくは無かったですけど、スキル有る以上その二つのどちらかを捨ててどっちかの道を究めることも有りですが、それだと母から怒られそうだし、何より俺自身がどちらかで無くどっちも選びたいって気持ちが高まりそれがどっちもできる道がエマージェンシーサイバーズエアパイロットと判りましたので、俺は2年に進学するまでパイロット科に所属し2年生ではエアパイロット科に進みたいです。」

 

ジム:「ふー。やっぱり教官のご子息だけ有って、一度こうと決めたらそこまで突き進む所と目の輝きが一緒ですね。・・・・(ぼそっ)私の取り越し苦労でしたね。・・・判りました、君の意見を最優先にして今後こちらから整備科への編入学を進めません。が、君の意思が変わって編入学したいなら在学中の3年間は整備科のイスは一つ空けておきますよ。」

 

「お気遣いありがとうございます。」

 

ジム:「何かあったら遠慮無く私を頼りなさい。君は恩師のご子息以前に、我が学園の生徒だ。困った生徒に手をさしのべるのは良識有る教師として当然だからね。PGのことも有るしもう下がっていいよ。」

 

「はい。失礼します。」

 

そう言って俺は学園長室を退室した。

 

三人称side

 

マサキが学園長室を出て行った後、しばらくしてジェームスはプライベート用の通信端末を取り出さしてとある人に連絡した。

 

???「はいもしもし。お、珍しいなお前から私にかけてくるなんて。」

 

ジム:「お久しぶりです。ゴトウ教官。実は教官のお耳に入れておきたいことがありまして。」

 

エイタ:「ん?マサキのことか?だったらいいよ、報告しなくて。俺はあいつにどのPG世界に進むことには反対してないし、PGからかけ離れた生活しても文句は言わないぜ。それと俺は退役したからもう教官って呼ぶなよ。」

 

ジム:「そうですが、私にとって教官は教官です。彼は我が校でもかなり難しいエマージェンシーサイバーズエアパイロットの道を目指すみたいですよ。」

 

エイタ:「また、ずいぶんハードな・・・・だが、あいつ自身が決断したことに干渉といちゃもんを付けるのは大人がすることじゃ無いな。見守ることと助け船は出してやれよ。」

 

ジム:「判りました。」

 

エイタ:「それとジム、理事長に伝えて欲しいのだが頼まれてくれるか?」

 

ジム:「何でしょう?」

 

エイタ:「たまには浴びるほど酒飲もうぜって、頼んだぞ。」

 

ジム:「教官、またですか?わざわざ私を介さずとも直接電話すればよろしいと思いますが。」

 

エイタ:「やだ。あいつとしらふで会話するとすぐ喧嘩になるから、知っているだろ?おれとあいつが軍に居たときからエースを競い合うライバルでそれが元であいつとは酒の席で無いと仲良くできないし誰か緩衝材にしてでないと奴とまともに酒が飲めん。」

 

ジム:「その緩衝材が私ですか?理事長と教官の板挟みにされて同席した私は美味しくお酒が飲めませんよ。」

 

エイタ:「ジム、そんなことは気にするな。禿げるぞ?」

 

ジム:「はげはしませんが、教官と理事長の飲み比べに付き合って後処理云々を考えると、胃に穴が空きそうですよ。」

 

エイタ:「・・・・・そいつはすまなかったな。今度はあいつ(理事長)を挟まず2人で飲もうぜ。まぁ、マサキのことは後で本人から聞く予定だったから。」

 

ジム:「そうでしたか、それでは理事長にはその事はお伝えしておきますので失礼します。」(ピッ)

通信を切った後に自分のデスクに座ってすぐに目が乾いたことを理由に目薬をさした後ジェームスは物思いにふけった。

教官も相変わらずだなと思いながら目薬もほどよく効いてきた後学内の書類に目を通しだした。

 

 

ここは衛星軌道上にある宇宙発着ステーションにある出国直前のシャトル内。

このシャトルは鮮血の狼が表向きの貿易会社が使用している為、このシャトルには鮮血の狼の人間以外は乗船不可なため隠語を使用せずとも報告が出来るのである。

 

???A:「で、どうかな。君の息子は?」

 

???B:「はっ!性格に難はありますが我々の技術を持って作り上げた自信作です。そこいらの戦災孤児や知識が中途半端に埋め込まれた子供より従順に働きました。」

 

???A:「彼は()よく働いたよ。これで我らの計画に役に立った物だ。今後は各地域から勧誘しなくても対象となる人間のDNAの通っている物さえ採取できれば同じ遺伝子を持った我らの先兵を作成できる物だ。」

 

???B:「この技術は、かつて医療目的以外使用禁止でしたが勧誘をして教育するより時間は掛かりますが特攻兵を作るにはうってつけです。」

 

???A:「クウヤ・オキサキは回収しておけ。奴自身まだ使い道があるからな、奴の技術は残して記憶だけは消して構わん。」

 

???B:「仰せのままに。」

 

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