十一番隊書記の日常   作:わさび醤油

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第二十七話:バレンタイン=女の子を知る日

2月14日、隊舎内の一室にて。

本来は会議をする部屋なのだろう、全く使われていない様子の机と椅子に掛け、おれと一角と弓親は顔を突き合わせていた。

 

「こうして、バレンタインに悲しくも男3人集まったわけだけども……」

「男が3人集まったらやることっつったら、決まってるよなァ?」

「全くわからないけど言わなくていいよ」

「そう、心理テストだ!」

「本日はこちらの『女の子のための♡恋愛心理テスト』を使用します」

「ほらー趣味悪いドピンクの本を持ってると思ったらやっぱりー」

 

ノリノリなおれと一角とは違い、弓親はうんざりしたように机にベターっと身体を預ける。

ちなみに誤解されそうなので言っておくと、この本は誰かしらがやちるが好みそうかなと買って渡したが1ページも読まれずおれに渡ったものだ。悲しい。何よりやちる本人が誰にもらったのかも覚えてない様子なところが。

 

「死神男子たるもの、女の子の心理を知っておかなきゃいけないだろ?」

「そうだとしても、たぶんそれには書いてないよ」

「第一問、『大好きな彼のどこが好き?』……付き合ってなくてもいいらしいぞ」

「なるほど、実はおれのことが好きな女の子がおれをどう思ってるかを答えるのか」

「いや……これは恐らく女の子が男に何を求めているかを答える問題だな」

「なん……だと……」

「ハッ、だからテメェはモテねえんだよ」

 

一角の方が女の子について上手(うわて)なのはムカつくが、言う通りである。女の子は男のどこを見ているのか。そして男を見ている女の子は何を思うのか。これはそれらを知るための心理テストなのだ。

 

「じゃあいっせーのーせで言うぞ」

「ちゃんと弓親も決めたか?」

「はいはい」

「いっせーのーせ、」

「顔」「強さ」「手とか……?」

 

「今何言った? 俺ァ強さだ」

「おれ顔って言った」

「僕は手」

「「手?」」

「……で、答えは?」

「『手を選んだアナタ! アナタはちょっとむっつりな甘えん坊さん♡』」

「おい貸せ刻んでやる」

「やめ、やめろ!! 借りもんだぞこれ!」

「ナルシストでツッコミ役の綾瀬川弓親さん!?」

 

弓親がナルシストキャラとして許されない形相で女の子向けの本に斬魄刀で斬りかかろうとする。どの文節をとってもやばい。

借り物とはいえあのやちるがいらなーいポイっとこちらに渡してきたものなのでぶった斬っても構わないだろうけど……おれだってまだ最後まで読んでないからやめてほしい。

 

「ちなみに、顔って答えたら『移り気な気分屋』、強さって答えたら『何事にも一番じゃないとダメな努力家さん』らしいぞ」

「移り気な気分屋……間違ってはない」

「それ、他の答えはどう書かれてるの?例えばアキレス腱とかさ」

「アキレス腱……?」

「いや違うからね。僕が好きな部位がそうってわけではなくてね。ただの興味だから」

「書かれてねえよそんなマニアックなところ……」

「いや、あったぞ。『人とは違うところが気になる独特な美的感覚の持ち主』だとよ。まあ当たってんじゃねえか?

「いやだから僕がそうなんじゃないってば!」




登場人物の性癖、心理テストの答え、その他森羅万象は捏造です。実在する人物、団体、その他森羅万象とは一切関係ありません。

どれ好き?(参考までに。ネタ集め用:興味本位=5:5)

  • いつメン(一角、弓親)との遠慮ない暴言
  • いつメンとの男子高校生的やりとり
  • やちるとのトムジェリ
  • やちるとのほのぼの(広義)
  • 更木隊長との勝手に緊張する会話
  • 他隊長格とのほのぼの
  • 他隊長格との失言説教
  • その他の要素
  • 全部または複数あり決められない
  • 別にどれが好きとかではない
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