十一番隊書記の日常   作:わさび醤油

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第二十九話:日番谷隊長先輩兄貴

おれが十一番隊隊士になってすぐ、仕事量が予想以上に多くて目を回していたころ。十番隊宛の書類を届けに行ったときの話だ。

 

隊首室の扉を開けると、そこには子供がいた。雪のように真っ白な髪、幼さを感じさせる柔らかな頬。

そしてその矮躯に纏うのは、隊長のみが着用を許可された隊長羽織。ここ、十番隊のものだ。

 

「こらこら坊や、その上着誰から借りたの? ダメだよそれは隊長しか着られないやつだから」

「殺す」

「エッ」

 

なるべく穏やかに注意したつもりが、明らかに子供が放つ量じゃない殺意に晒される。おれまた何かしちゃいました? 何って……子供に優しく注意しただけだが?

いやいや、きっと聞き間違い──殺意の放ち間違いに違いない。

 

「え……っと、た、隊長さんは不在、かな?」

「俺だが」

「そっかー、君が隊長か! ってなんでやねん!」

「ノリツッコミの振りじゃねえ!」

 

少年は見た目のわりに大人っぽい喋り方をするらしい。

……ああ、普段は大人びた振る舞いをしてるけど、たまには隊長をしてる親の羽織を着て隊長ごっこしてみたかったのかな。そりゃたしかに殺意も放つ。恥ずかしさで自死するまであるな……。

 

「……じゃあ、ここに置いておきますね、隊長」

「ああ」

「ただいま戻りましたー! ……あれ、珍しい。隊長にお客さんですか?」

「松本か。どこ行ってたんだ、書類届けるだけで時間かけすぎだぞ」

「パトロールしてたんですよ!」

 

諦めて隊長宛の書類を渡し、帰ろうとしたそのとき。扉が勢いよく開き、美女が現れた。

女性は少年と軽快に言葉を交わす。

さっきほのかにアルコール臭がしたために、『パトロール』はそう称した寄り道だとわかる。少年もそれを知っているらしいが、諦めたようにため息をついた。

 

「あ、あの……」

「初めましてよね? あたしは松本乱菊、十番隊副隊長よ」

「初めまして、十一番隊書記の高槻葉月です! 十番隊の隊長さんを探してたんですけど……」

「隊長ならいるじゃない、ここに」

「え? いやでもこの子は……その、そういう時期、ってことでしょ? だから本物の──」

「だから、ここにおわしますのが日番谷冬獅郎十番隊隊長なんだって」

 

 

 

「じゅうばんたいたいちょう!?!?!? の息子さんの間違いでは!?」

「話通じないの?」

「やっぱり拳で理解させるしかねえようだな」

「蛮族なのは十一番隊だけだと思ってたのに!!」

 

たっぷり15秒ほど言葉の処理をして、同じく15秒ほどで松本副隊長が嘘を言っていないことを理解して、ようやく驚きの声をあげる。

少年──日番谷冬獅郎十番隊隊長はおれの態度に口許をひくりと動かし、ぐーの形をとった右手に息を吹きかけるモーションをした。

 

「ていうか十一番隊はやちるいるじゃない。あの子もあの見た目で副隊長なんだからわかるでしょ」

「あれはなんかの間違いだと思ってるんですけど」

 

腕相撲の強さや走る速さも、未だにきっと何かの間違いなんだと思ってるんですけど。

それは言わなかったが、どうやら副隊長には伝わったようだ。

 

「わからなくもないけど……ま、諦めなさい」

「まじか……。はあ、本当に見た目あてになんないな」

「あてにならなくて悪かったな」

「謝ることないって。ごめんな、失礼なこと言っちゃって。若いのに大変だな……

「お前根本を理解してないようだな」




「日番谷冬獅郎の原作開始時の年齢」
我々はこの謎を探るべく、アマゾンの奥地へと向かった。そして、「二次創作だからまあええか……主人公は日番谷兄貴より年下ってことにしたろ!」という結論に至った。主人公はわりと早くに真央霊術院入ったってことで……ナニトゾ!

アンケート、作ってみたのでボタン押したい兄貴姉貴はどうぞ。

どれ好き?(参考までに。ネタ集め用:興味本位=5:5)

  • いつメン(一角、弓親)との遠慮ない暴言
  • いつメンとの男子高校生的やりとり
  • やちるとのトムジェリ
  • やちるとのほのぼの(広義)
  • 更木隊長との勝手に緊張する会話
  • 他隊長格とのほのぼの
  • 他隊長格との失言説教
  • その他の要素
  • 全部または複数あり決められない
  • 別にどれが好きとかではない
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