「高槻、十一番隊の連中がうちの隊士と喧嘩していたらしいんだが……回収してくれるか」
「また!? 了解っす……!」
七番隊の狛村隊長に呼ばれ、なるべく早く駆けつける。
他の隊の隊士や一般人とのトラブルに呼ばれるのは大抵隊長か副隊長だが、十一番隊ではそれもおれの仕事なのだ。
あたりを見渡すと建物にヒビが入っているのがわかる。
こちらは打撲程度、相手は脚が折れているように見えるし話を聞くにもどうやらこちらが先に手を出したらしいので、どう考えてもこちらに非がありまくる。
「お前らな、なんで他の隊の人を巻き込むんだよ。強いやつはちゃんと誇りと責任を持て! 修繕費と治療費は天引きしておくからな」
「て、天引き!?」
「おかしいだろ! 大体、なんでうちで一番弱い高槻書記が十一番隊取り仕切ってんだよ」
「隊首会にも行ってるって話だし、経理も一人でやってるから勝手に給料上げ下げし放題だし……俺たちずっとおかしいと思ってたんですよ」
「え、え、」
なんか飛び火来た!?
まあそりゃ経理もしてるけど、隊士の給料なんか操作できるわけないだろうが。
もし操作できたとして、ただでさえ鍛錬だの喧嘩だので建物や備品にかける経費がとんでもないのに個人の給料上げるとかただのアホである。
「賄賂でも渡したんじゃねえの?」
「なんでそうなる!? 十一番隊はおれの入隊志望ランキング堂々のワースト2位だったのにわざわざ賄賂渡してまで入隊するかよ!」
1位は十二番隊。絶対こき使われるか実験体にされる。
あそこは次のコマで生き返るくらいのギャグ世界線に生きる人でないと生き延びられない場所だ。
「でもちゃんと仕事してるように見えませんよね、いつも副隊長と遊んでて」
「弱っちいのに十一番隊入んなよ雑魚」
「んだとコラお前らよりは強いわボケ」
「は?」
「見えすいた嘘つくなよ、俺たちより強いとか……」
「始解もちゃんとできるようになってんだぞこっちは。なめんなよ!」
「そういう見栄張らないほうがいいと思いますよ」
「言ったな!? 証拠見せてやる、一対一で勝負じゃい!!」
「あでも痛いのとか危ないのはダメだから別の競技にしようぜ」
「お前本当に死神か?」
……十一番隊所属かも通り越してそこ疑われ始めたのか、おれは。
「それで明日試合することになっちゃったの」
「ハイ……………………」
「十一番隊みんなバカだけどお前も大概バカだよな」
「あ? やんのかハゲ」
「だからハゲじゃねえって言ってんだろ雑魚」
「あああああ雑魚って言わないでください!!!」
「トラウマになってるんだ……」
『雑魚』という言葉を聞いて耳を塞ぎガタガタ震え出したおれを見て、弓親は哀れな目を向ける。
相手は少年漫画の世界線に生きるやつら、こっちは学園ハーレム系ラノベの世界線に生きるおれ。戦闘経験なんか学生の頃ちょっと授業でやらされたくらいなんだ。
ああなんでこんなことに……と頭を抱えていたおれに、神の声が降りてくる(なお髪はない)。
「ま、安心しろ。俺たちに考えがある」
「幸いにも種目は竹刀での剣道だからね」
「おお!! 持つべきものは仲間だな!!!!」
試合は一対一の3本勝負。面・胴・小手の三箇所が得点部位というスタンダードなものだ。
それが、うまくいけば2回繰り返される。相手は2人、こちらは1人の勝ち抜き戦である。
「よし一角、考えってのを教えてくれ」
「わかった。まず葉月、竹刀になれ」
「え?」
「一角……言葉が足りないよ、相手の知能レベルに合った言い方じゃないと。あのね葉月、一角は君に始解して竹刀になってほしいんだ」
「なるほど、やっとわかったぜ! まったく一角は雑なんだからな〜」
「へへ、ありがとよ弓親」
「「「はっはっは」」」
一角と弓親の名コンビは言葉まで補うらしい、わかりやすく言ってくれたおかげで全然わからなくなった。
「おれが理解できなかったのは脳が拒んだからだよ!!! なんでおれがここで始解せにゃならんのじゃ!!」
「俺たちの最高の案にケチつけんのか手前」
「そりゃそうだろ! これから竹刀を使うっていうのにおれ自身が竹刀になってどうすん、……!」
「気づいたようだね、完璧な作戦を」
この作品を書いたせいで喋りが下品だと親に注意されることが増えました。どうしてくれるんですか? 20代
というお便りが寄せられました。怖いですね〜! みなさんも気をつけてくださいね☆
どれ好き?(参考までに。ネタ集め用:興味本位=5:5)
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いつメン(一角、弓親)との遠慮ない暴言
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いつメンとの男子高校生的やりとり
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やちるとのトムジェリ
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やちるとのほのぼの(広義)
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更木隊長との勝手に緊張する会話
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他隊長格とのほのぼの
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他隊長格との失言説教
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その他の要素
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全部または複数あり決められない
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別にどれが好きとかではない