今回は瀬長瑠衣Part2、その経緯です。
解決編は次回の予定です。
オリキャラが喋っているだけです、申し訳ありません(申し訳ないとは言っていない)
「やあ千耶ちゃん」
「お姉ちゃん、急に呼び出してごめんね」
ある日、私はかつての妹であり関東最大の広域指定暴力団 志賀組のトップ・志賀千耶(しかちや)に呼び出されていた。
「お、お嬢・・・・!」
「あ~もう男泣きしないでよ、暑苦しい。でも久しぶりね、神谷」
横にいるのは志賀組の若頭(No.2)の神谷省吾(かみやせいご)である。
「部屋住だった神谷がカシラとはね~時代が進んだわけだ」
「本当に有栖お嬢なんですよね・・・幽霊とかじゃ」
「まあ幽霊っちゃあ幽霊みたいなもんかなあ。その反応をしてくれるってことは千耶ちゃんから話を聞いて信じてくれたってことでいいのかな?」
「はい。半信半疑でしたが姐さんがそんな冗談言うわけないしと思ってきてみたら・・・」
「信じてくれたってわけね。
「お、お嬢~~~~~」
「だから暑苦しいっての」
神谷は私が志賀組の娘をやっていた時にわりと私がお気に入りだった。
そんな神谷がカシラになって千耶ちゃんのサポートをしてくれているのは心強い。
「さて、感動の再会を済ませたところで本題に入っていいかな」
「うん」
「すいやせん、姐さん」
「切り替え早ッ」
その合図とともに神谷は空気を切り替えた。
「神谷、お願い」
「はい。最近、ウチのシマの中で未成年の女性が被害に遭う犯罪が増えてまして」
「具体的には?」
「芸能関係の子が多いみたいです。そこそこ名の知れた現役アイドルから地下アイドルまで被害者は多岐にわたるようですが、共通しているのはAV女優になってるみたいですね。仕入れた情報によると未成年のうちにツバをつけておいて18になった瞬間、元アイドルの肩書を使って売り出しているみたいです」
神谷が持ってきた資料をみるとなるほど、確かにこれは・・・
「これが本当だとしたら夢見て頑張っている女の子を食い物にするクソ野郎なんでしょうけど組が動いているってことはシマ荒らされているとかそんな感じかな?カシラが直々に動くってよほどのことだし」
「イメージはそうなんですけど、ただここは事情が複雑でして・・・シマがあらされているというよりは・・・」
「・・・もしかしてルール違反?」
「さすがです、お嬢」
組内かあ~
そういえば志賀組は代々の方針で18以下の未成年には手を出しちゃダメって決まってたしなあ
「なるほどねえ・・・被害者はどこで調達してるの?」
「それで仮にそれを行っている奴をXとしましょう。そいつが芸能事務所に勤めている協力者を使っているようでして」
そう言って神谷が出した資料に書かれている芸能事務所名をみて私は目を見開いた。
「私を呼んだ理由がこれってことね」
「そうです」
「神谷、ここからが私が説明する」
「わかりました、姐さん」
解説役が交代し千耶ちゃんに移る。
「パスパレか・・・」
「そう。こちらで仕入れた情報によるとここのメインマネージャーがネズミね。そして次のターゲットは・・・白鷺千聖さん」
「どうやって情報を仕入れたかはまあ聞かないでおくけど・・・なるほど」
多分とても効率的な方法(周辺の奴を拷〇したり〇問したり)したんだろうけどとりあえずそれはどうでもいい。
でもそうか・・・
「だからお姉ちゃんは彼女を気にかけての周りで何か起きそうだったら知らせてほしいの。ちょうど彼女のサブマネージャーが産休に入るみたいだから組の関連会社から誰かを潜入させて・・・・」
「私がやるよ」
「え?」
「私が、やる」
「でもお姉ちゃん・・・」
「三度目を言わせるつもり?」
「!?」
「なんて威圧感だ・・・!」
千耶ちゃんも神谷も驚いている。
「でもお嬢、現実問題どうやるんです?お嬢はメンバーにツラ割れてるわけですし第一お嬢もこの世界では18。未成年じゃないですか」
「組で身分だけ用意してくれる?そうだね、偽造免許と偽の経歴・・・あとは関連会社の方の社員資格かな。3日後、もう一回話そう」
私は正直ブチ切れていた。
またしても私の平穏と大事な友達を脅かす奴が現れたのだ。
女優業を愛し、アイドル業を愛し、仲間を足夢を突き進む彼女を絶対に餌食などには絶対にさせない。
その日の話し合いはそれで終わり、私は準備に取り掛かった。
※
「こんにちは、志賀有栖さんの紹介で参りました瀬長瑠衣です」
「はじめまして。なるほど、お嬢の紹介ですか」
「見るからにやり手ね。それで、お姉ちゃん・・・有栖さんはどこへ?」
「・・・いますよ、目の前に」
「え・・・?」
「どこかしら・・・」
私は声を戻してもう一度いう。
「こんにちは、志賀有栖とイコールの存在・瀬長瑠衣です」
「え・・・?」
「ええええええ!?」
「神谷、声がデカいわ」
「す、すいません・・・って違うでしょ!?」
「ノリがいいのは昔と変わらないのね」
「本当にお姉ちゃんなの・・・?」
「だからそう言ってるじゃない」
数多の世界を歩く中で私は諜報員をやっていたこともあるので、その時に培った変装スキルと演技を発揮した次第だ。
そのことを話すと二人はめちゃくちゃ驚いていた。
「お、お姉ちゃん。やっぱりウチに来ない?」
「もう、それは断ったでしょ。それで、本題」
「あ、はい」
「私がこの姿で潜入するわ。学友としてちーちゃんの行動を把握してサポートするのは限界があるし・・・潜入なら最も近くにいられるし、メインマネージャーの動きも把握できる。そのうち黒幕の正体が分かれば一石二鳥よ」
そう、これは私がすべて直接動くことで一気にやってしまおうという脳筋的な思考である。
「もちろん、血なまぐさいのはイヤだから黒幕とメインマネージャーの”処理”は本業のあなた達に任せていいのよね?」
「それはいいですがお嬢人一人じゃ危険では・・・?」
「そうね・・・相手は極道とその息がかかったチンピラ。逆上されたり潜入がばれて襲われでもしたら・・・」
あ、その心配か。
「ねえ神谷。ちょっと腕試しをしましょう。実力を確認できればいいでしょ?」
「でもお嬢・・・」
「ええから。かかってきなさい」
「・・・!?」
流石本職。私の出した殺気を感じ取ったみたいだ。
「いいんですね?」
「ええ」
「お姉ちゃん、神谷はゴリゴリの武闘派でもあるのよ。本当に大丈夫?」
「みてればわかるわ」
「いきますよ!!!!!ってなっ!?!?!?!」
動く神谷、捕らえてぶん投げる私。以上。
投げ飛ばされてわけのわからなくなっている神谷と驚く千耶ちゃん。
「えっ!?いやいやもう一度!・・・ゴフッ!!!」
次は強烈な拳を神谷の体に一撃。そして即座に神谷は両手を上げた。
「ゴホッゴホッ・・・こりゃ敵いませんわ。多分、続けたら俺死にます」
「・・・そのようね」
「決まりね」
こうして私は志賀組の関連会社からの出向という形でパスパレの運営事務所に潜入することになった。
サブマネージャー・瀬長瑠衣。これがこれからの私の肩書だ。
ちなみに瀬長瑠衣は私が諜報員時代に使ってた偽名の一つで
「しか ありす」の名字を一音ずつ下げ、名前を上げて並び替えただけの捻りのない由来である。
「さお いるせ」→「せおさ るい」
「しかしお嬢、血なまぐさいのイヤっていってますけど一体どんな修羅場潜り抜けてきたんですか・・・ウソですやん」
「あら?血なまぐさいのはイヤと入ったけどダメとは言ってないわ?」
「あ、はい」
さて、ミッション開始ね。
私はその後、変装をして作られた身分で潜入し、瀬長瑠衣としてちーちゃんのマネージャーになったのであった。
引き続きよろしくお願いいたします。