史上最強の女子高生   作:光の甘酒

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想像以上の長さになってしまいました。次回からは前中後編でわけるかもです。




第1話 志賀有栖-後編-

「ねえ貴女達、少しよろしいかしら?」

「アリスお姉さま・・・?」

 

私が声をかけたのは2人組の生徒。そう、さーやちゃんが飛び降りた子とモメているのを目撃した二人だ。

 

 

「少しお話したくて。よろしければ一緒にお茶でもいかがかしら?」

 

 

びっくりしていたが結局二人はホイホイついてきた。うーん、これからの話次第ではその顔が苦悶の表情に変わるのが心苦しいなあ。

私たちはコーヒーチェーン店に入り、注文を済ませ着席した。

本当はつぐちゃん(羽沢つぐみちゃん)のお店に行きたかったけど話次第ではアレなので諦めた。

 

 

「ふう。チェーン店の味も捨てたものではないですね」

「私もそう思います!それでアリスお姉さま」

「話というのは?」

「うーん、貴女達。今朝の事件知っていますね?」

「・・・!?」

「も、もちろん知ってます。あんな騒ぎになったし・・・」

 

 

うん、明らかに動揺しているね。今までの人生、情報を扱う一通りの組織に属した経験もあるので素人相手なら大抵表情が読めるのだ。

 

 

「単刀直入に聞くわ。あの子が飛び降りる前、貴女達何かトラブルがあったのよね?私、みちゃったの」

「上級生のお姉さまが見られるはずが・・・あ!?」

「素直な子は好きよ」

 

 

誘導尋問に引っかかり、ポロっと漏れたようである。

 

 

「そ、それは・・・」

「いじめ、あったのよね?貴女達が実行犯?」

「ち、違います!」

「でも、いくらアリスお姉さま相手でも言えません・・・!」

 

 

二人はうつむいて震えている。

うーん、これはそう簡単な話じゃない気がしたなあ

 

 

「・・・信じて」

「え・・・?」

「私を信じてみて?悪いようにはしない。もし困っているなら私が助ける」

「お、お姉さま・・・」

 

 

二人は黙る。沈黙が続くが私はその間一言も喋らずコーヒーを飲みながら待った。

 

 

「・・・本当に、誰にも言いませんか?」

「うん」

「実は・・・」

 

 

要約するとこうだ。飛び降りた子含めこの子たち3人は仲のいい親友同士。

しかしある日、出来心でスリルを求めて3人はコンビニで万引きをしてしまった。

それをまた別の生徒に見られてしまい、さらに動画撮影までされてしまったようだ。

その日からこの3人はその生徒に脅迫され、3人同士ていじめあうことを命令されたり、その生徒におもちゃにされてしまうようになってしまったということだ。

そのいじめをさせられている現場を目撃した誰かが匿名で生徒会に相談したという流れだろう。

しかしそれも遅く、結果もう耐えられないといって一人が飛びだし、あの事件に発展したようである。

 

 

「話してくれてありがとね。辛かったよね」

「うう・・・」

「貴女達がやってしまったことはよくない。でもそれを理由に理不尽な目に遭っていいわけがないわ。その生徒の名前、教えてくれるかな?」

「それは・・・」

 

 

 

 

私は戻ってきた。どこにって?戻ってきたということはさっきいたところである。

 

 

「あれ?アリスさん?どうしたんですか?」

「や、さーやちゃん」

 

 

そこはやまぶきベーカリーであった。

 

 

「さーやちゃん、そういうことだったんだね」

「な、なんのことでしょう」

「なんでまたこんな回りくどいことを?最初から私に相談してくれればよかったのに」

 

 

つまるところ、さーやちゃんもいじめ実行犯に脅されていたというわけである。

経緯は3人組がモメているを目撃した後に起きた事件。さーやちゃんはモメていたのが何か関係があるのかも?と思いその二人に話を聞きに行った。

しかしそこには例のいじめ実行犯もいたようみたいだ。

 

 

”このこと誰かにいったら、半グレの彼氏にお願いしてアンタのバンド、一人ずつ潰すから”

 

 

「誰にも言えない・・・でも一人で抱えるには怖くて・・・もしみんなに危害が及んだらと思うと怖くて・・・実は生徒会に匿名で相談はしたんですけどそれだけだと不安で」

 

 

やはり、生徒会への匿名相談はさーやちゃんだったのか。

 

 

「そこでお店に来たのがアリスさんだったんです。でもすぐには言えなかった。アリスさんまで巻き込むなんて・・・でも耐えられないのもまた事実で。それならヒントになることをいって気づいてくれたら助けを求めようって。そんなこと考えてしまったんです」

「優しすぎるよさーやちゃん・・・そんなん、無条件で助けるに決まってるじゃない。私が気づかなかったらどうするつもりだったの?」

「その時は諦めようかなって・・・」

「でも現に気が付いた。ってことは私が助けに入ってもいいってことよね?」

「アリスさん・・・」

「やるべきことはわかったわ。ようは諸悪の根源を断てばいいのよ。あとのことは私に任せて」

「はい。試すようなことをしてすみませんでした・・・!」

「いいの。終わったらまたおいしいパンをご馳走してね」

 

 

 

「紗夜ちゃん!りんりんちゃん!わかったよ!」

「アリスさん、本当ですか!?」

「っておーーーーーー!有咲ちゃーーーーーん!」

「げぇ、アリスさん!?」

「げぇ関羽みたいに言うなあ!でもそういうところも可愛いぞ!

!」

「む、胸に顔埋めないでくださいいいい」

「はむはむスーハースーハー・・・あ゛あ゛~^^だま゛ら゛ん゛」

「ぎゃああああああああ!!!や、やめてくださいいい」

「よいではないかよいではないか・・・アリスとアリサ、名前が似てるし私たちはもはや姉妹だよ!」

「名前しか共通点ないんですけどお!?」

「アリスさん!!!!いい加減になさい!!!」

「ぬぐぉ!」

 

 

分厚い辞書の背表紙で脳天兜割を食らってしまった。

 

 

「紗夜ちゃん!これ以上バカになったらどうするのさ!?」

「まったく貴女は!こういうときでもいつもふざけてばかりで・・・大体この前も・・・」

「あーはいはいごめんちゃいごめんちゃい。反省してまーす」

「全然反省していないでしょうッ!まったく、そういうところがなければ本当に優秀な人なのに・・・なんで貴女と言う人は・・・」

「優秀だなんて//褒められて嬉しいわ//」

「褒めてません!!」

「あ、あの~そろそろ話を・・・」

「ああ、りんりんちゃん!放置プレイしてごめんよ!そして有咲ちゃん、素晴らしいおっぱいを今日もありがとう!!」

「ハァ・・・ハァ・・・もうダメ・・・」

 

 

さて、気を取り直して。

 

 

「コホン。今回の事件の真相がわかったよ。まず飛び降りた子と他に二人の子がいて・・・」

 

 

私は知った内容をすべて話す。もちろん、さーやちゃんが巻き込まれている件も併せてだ。

 

 

「というわけ」

「沙綾・・・相談しろっての・・・」

「でも有咲ちゃんの立場でも相談できないでしょ?大丈夫、今のところさーやちゃんに実害は出てないみたいだしね」

「不幸中の幸いですね」

「それでどうするのですか・・・?氷川さんや市ヶ谷さんにお願いしてた件も芳しくないみたいですし・・・」

「と、いいますと?教えて有咲ちゃん」

「あー・・・私たちもいじめの存在を受けて先生とかに相談しに行ったんですよ。そしたらわが校にいじめはない、それは勘違いだで一蹴されちゃって」

「腐ってるねえ」

「全くその通りですよ!学校側は体裁を守ることしか考えていません!」

「確かにねえ。万引きをネタに脅されていじめが発生したなんて学校側からしたらものすごい不祥事だもんね」

 

 

結局学校側はのらりくらりといじめはなかったで貫き通すつもりだろう。

私は花咲川が好きだ。たとえそれが今回のために構築された設定だとしても紛れもない私の感情だ。

そんな好きな空間が理不尽に汚されるのは我慢ならない。

それにたとえ最終的に隠ぺいされたとしても、少なくとも実行犯が花咲川で二度といじめを起こさぬよう、徹底的に叩く必要がある。

 

 

「実行犯を潰すしか」

「潰すとは物騒な・・・しかしどうやって?」

「そうだねえ。とりあえずあの子に話を聞きに行くよ」

 

 

あの子。そう、飛び降りたあの子である。

お見舞いに来てくださいとご両親に病院も教えてもらっているわけだし彼女に話を聞いて今まで集めた情報の裏付けをするのが一番早い。

 

 

「というわけで行ってきます。なんかあったら勝手に動くね」

 

 

 

 

”わかってるわよね?私たちのことバラしたらあいつらだけじゃなくてあんたの親や友達のこともめちゃくちゃにしてやるから”

 

 

病室のドアに手をかけようとした瞬間、聞こえてくる言葉。

そして次の瞬間、ドアが開き一人の女子生徒が出てきた。

 

 

「あ、すみません」

 

 

その生徒は笑顔で謝ってきた。

 

 

「あれ?志賀有栖先輩ですか?」

「ええ。あの子のお見舞いに」

「なるほど!あの子は私の親友なんです。飛び降りたって聞いたときはびっくりしたけど・・・」

「そうなの。彼女は元気だったかしら?」

「はい!あ、私そろそろ行かなきゃなんで有栖先輩、また!」

 

 

そういってその女子生徒は去ってゆく。

うーん、反吐が出るね☆

 

 

「こんにちは」

「え・・・?どうして・・・?」

「貴女のご両親にね。体の具合はいかがかしら?」

「先輩に助けてもらっておかけで軽傷です」

「そっか。私が何でここに来たかわかるよね?」

「・・・もう放っておいてくださいよ」

「そうはいかない。ごめんだけど貴女がどういう目に遭っているのかを知ってしまったのよ。知ってしまった以上、放っておくってもの性に合わないし。何より貴女たち以外の大事な後輩ちゃんが巻き込まれているんだ」

「・・・・・」

「・・・私を信じて。あの子なんでしょ?さっき出ていった」

「・・・信じても・・・いいんですか?」

「うん」

 

 

次の瞬間、彼女は堰を切ったように涙を流しながら受けた仕打ちを話し出した。

それはいじめの他にとても口にするのも憚られるようなことまであり、聞いているこっちの気分が悪くなるほどであった。この内容はいじめという言葉では生ぬるい、もはや犯罪である。

 

 

「そっか。辛かったよね。気づいてあげられなくてごめんね」

「先輩は・・・悪くない・・・です」

「そう言ってもらえると嬉しいな。でも大丈夫。もうすぐその苦しみも終わるから」

「え・・・?それってどういうことですか・・・?」

「・・・これから何が起きても貴女は何も知らないし、私のことも知らない。誰がどうなってもあなたには関わりない。できるかな?」

「・・・・・この苦しみが終わるなら。私何でもします!!だから私と・・・私の友達を助けてください!!」

「うん、りょーかい」

 

 

 

 

「こんなところに呼び出してなんのつもりですか?先輩」

「しらばっくれちゃって、呼出状に要件を書いたでしょう?」

「このお前の犯した罪、すべて把握している。ついてはそのことについて話がしたい・・・ってやつですかあ?匿名でこんなん送られてきても心当たりないんですけどお?」

「現に来てるじゃない」

「それは・・・」

「御託はいいわ。本題に入りましょう」

 

 

私は集めた情報をそのままぶつけた。もちろん、情報源は隠匿してだ。

 

 

「ええ~全然知らないですよお~誰から聞いたんですか~?」

「言うわけないじゃない。言ったら貴女、徹底的にその子を潰しにかかるでしょう?」

「まあ、何となく察しはついてますけどお」

 

 

その言葉と共に奥からもう一人、いや二人が姿を現す。

 

 

「さーやちゃん!?」

「ごめんなさい、アリスさん・・・」

 

 

それは、男に捕まるさーやちゃんであった。

 

 

「こんなことあろうかと彼氏にお願いして連れてきてもらったんだ~。じゃあ有栖先輩、服脱いでもらっていいですか?あの志賀有栖が被写体なんて、いい映像がとれると思うんですよ~」

 

 

スマホをこつらに向けながらゲス顔で言われてもなあ・・・

 

 

「アリスさん!私に構わず逃げてください!」

「あ~うるさいわね。ちょっと黙ってよ!今いいところなんだから!」

「オラ、黙れ!!」

「きゃあ!?」

 

 

強く腕を締め上げられるさーやちゃん。

私はその光景を見て考える。

 

 

殺っちゃお☆

 

 

「こいつもなかなかかわいいじゃないか。二人いっぺんに撮影会するってのも悪くねーんじゃないか?」

「うふふ、確かに。有栖先輩、さあ早く・・・ってあれ!?どこいったの?」

「いでででででで!?」

 

 

そう考えた後、私はすぐさま行動にでた。とはいえ本当に殺〇するわけではない。

俊足。一瞬で間合いを詰めてさーやちゃんを救出、男の腕を締め上げたのだ。

 

 

「は、放せ!俺が誰だかわかってんのか!?」

「私にとって貴方が何者であるかなんて関係ないし、興味もないわ。ただただ目障りなだけよ。さーやちゃん!」

「は、はい!?」

「耳を塞いで背を向けなさい。そしてすぐにここから逃げなさい」

「でも!!」

「二度は言わないわ」

「アリスさん!!」

「行け!!!!!」

 

 

そういってさーやちゃんを見送る。

 

 

「さてと」

「いてえっつってんだろ!放せゴラァ!!」

 

 

「 調 子 に 乗 る な よ 小 僧 」

 

 

ボキボキボキッ!

 

 

「うぎゃああああああ」

「あら、腕が折れたくらいで情けない」

「やめ、やめてくれ!!」

「貴様はやめてくれと懇願されてやめるような奴なのかな?己にできないことを他人に要求するなんて自分勝手の極じゃないの?」

 

 

あれま、軍人時代や格闘家時代に培った力をいかんなく発揮したらこんなことになってしまった。うーん、手加減って大事ね。

 

 

「こういうのなんて言うんだっけ・・・?ブーメラン、自業自得、因果応報・・・あ!目には目を歯には歯をだ!!よかったー、思い出せて」

 

 

メキメキメキッ!

 

 

「いでてえよおおおお・・・やめくれえええええ・・・」

「あら芸術的」

 

 

男の腕がすんごい方向に曲がったのを見て私はそんなことを口にする。

 

 

「あなた、半グレなんだってね?ってことはあの子に手を出した以外にもいろんな人を傷つけてると思うけど・・・自分がやられたからって情けない声出して恥ずかしくないのかな?」

「ううう・・・」

「もう寝ちゃったの?だらしないわね」

 

 

痛みで意識を失った男を床に放り投げ、私は振り返る。

 

 

「さてと」

「きゃああああああ!」

「やだ、そんな化け物見るような顔しないでよ。傷つくわねえ」

「たす、たす、たすけて・・・!」

 

 

彼女は腰が抜け、へたりこんだその周りには黄金色の水たまりができていた。

 

 

「変態さんだったら需要があるのかもしれないけど・・・あいにく私にそんな性癖はないのよねえ」

「ひぃ・・・ひぃ・・・」

「色々聞きたいことはあるから質問に答えてくれるかな?」

「今まで撮ったあの子たちの動画、どこにあるのかな?」

「こ、ここには・・・ない・・・」

 

 

私は無言で近くにあったコンクリート片をつかむ。

そしてそのまま握力のみで粉砕した。

 

 

「ひぃ!?」

「もう一回だけ聞くね。動画のデータは?」

「わ、私のスマホと彼のスマホの中です・・・」

「最初から正直に答えなきゃダメじゃないの。スマホ、出しなさい」

 

 

ガタガタ震えながら差し出されたスマホを、私はそのまま握力でひねりつぶした。

粉々になったスマホの破片を床に放り投げると、次は気絶している男のスマホを懐から出して同じく粉砕した。

 

 

「他にはないわよねえ?」

「ないですないです!本当です!」

 

 

ふむ。嘘をついている様子はない。

戦意喪失させたし大丈夫そうだ。

 

 

「さてと。もう用事はすんだわ」

「じゃ、じゃあ見逃してもらえるんですか?」

「そうね、私は見逃してあげる」

「私は・・・?え?うっ!」

 

 

そしてすぐさま意識を刈り取る。

これで準備は完了。二人を締め上げ、柱に固定した。

 

 

「さて、帰ろうかな」

 

 

 

「もう、駄目じゃない。ちゃんと逃げなきゃ」

「ごめんなさい、途中で腰が抜けちゃって」

 

 

帰る途中、さーやちゃんに出会ってしまった。

どうやら緊張が解けて腰が抜けてしまって途中で歩けなくなってしまったようだ。

 

 

「さーやちゃん。ケガしたり変なこととかされてない?」

「大丈夫です」

 

 

よく見るとカタカタと震えが止まらない様子である。

あんな目に遭ってしまったのだから仕方のないことだろう。さーやちゃんは正真正銘ただの女子高生なんだし、見かけだけただの女子高生である私とはわけが違う。

 

「ねえさーやちゃん」

「はい?わわっ」

 

 

返事を聞かずにお姫様抱っこをする私。

 

 

「アリスさん!?」

「いいから」

「恥ずかしいです・・・」

「うふふふ、こういう機会でもないとお姫様抱っこなんてできないでしょ」

「もう!アリスさんったら!!」

 

 

私はさーやちゃんをぎゅっと抱きしめ囁くように続ける。

 

 

「起きてしまったことを忘れることは難しいと思う。でもねさーやちゃん。もしさーやちゃんがまた困ってどうしようもなくってたまらない時は私が絶対に助けるからね」

「アリスさん・・・」

「怖い思いさせてごめんね。本当にごめんね」

 

 

その言葉と同時に緊張の糸が完全に切れたのかそのまま泣き出してしまうさーやちゃんを抱擁し、私は落ち着くまで待った。

 

 

「もう大丈夫です。ごめんなさい、アリスさん」

「いいよいいよ。泣く美少女を抱擁するなんて役得役得」

「アリスさんはやっぱり私が大好きなアリスさんなんですね」

「あら嬉しい。大体な告白ね」

「あ・・・その、それは言葉の綾で」

「わかってるわ。さて、帰りましょうか」

 

 

その後、さーやちゃんに口止めし、家まで送って生徒会には“完了した”という、メッセージ一文だけ入れて帰宅したのであった。

 

 

 

 

「詳しく説明してください」

「オッケー紗夜ちゃん。でもその前に有咲ちゃんモフモフしちゃだめ?」

「ダメです!!」

「勘弁してください!!」

 

 

翌日、生徒会。

私は昨日送った完了報告について聞かれていた。

 

 

「完了したというのは?」

「文字通りよ。もういじめが起きることはないようにしただけ」

「どんな方法をとったのですか?」

「企業ヒミツ♡」

「・・・実行犯の生徒が登校していないようですか」

「さぁ・・・転校でもしちゃったんじゃない?」

「答えになっていません!」

「そんな声を荒げないでよ。私の依頼は結果を出してるじゃない?それ以上聞くのは・・・ルール違反だよ」

 

 

これは警告の意味も込めている。威圧する雰囲気を出し、紗夜ちゃんを見る。

 

 

「・・・・!わかりました。これ以上は聞きません」

「うん、よろしい!」

 

 

ちゃんと伝わったようだ。私は一転してにこやかな雰囲気に戻す。

 

 

「んじゃ、私ちーちゃん達と約束があるから。紗夜ちゃん、りんりんちゃん、有咲ちゃん、ばいばい」

 

 

 

 

私のとった手法はシンプル。あの半グレ彼氏とやらの動向を調べ上げたところ、どうやらこの辺りでシノギをしているヤのつく方々のシマを荒らしていることが分かった。半グレは得体が知れないため、ヤのつく方々もなかなか捕まえることが出来ずに四苦八苦していたらしい。

そこで私はヤのつく方々に連絡をしたのだ。

 

 

“貴方方のシマを荒らしている奴らの一人をボコって縛り上げておくので回収に来てくれませんか?私?私はそいつに個人的な恨みを持つ者です”

 

これで後片付けまで自動で終わる、まさにエコ!

女生徒の方は半グレの活動自体とは関係ないから地元から追放するだけで済むように話はしてある。

 

え?仕返しとはいえ犯罪だって?んなもんわかっているよ。数々の世界を渡り歩いた私は司法の脆さを知っているし、犯罪者が理屈の通じるやつらばかりじゃないことも知っている。法律の穴を利用して悪事を働く奴らもたくさん知っている。であれば確実なのは私が知りうる方法で完膚なきまでに叩き潰す。これが志賀有栖流だ。もちろん、必要とあらば司法や警察を使うこともあるけどね。

 

というのうのが今回の顛末。さて、そんなことは置いておいて早くいかなきゃ・・・・あ

 

 

私はあることを思い出して生徒会室に戻ったのであった」

 

 

 

 

「本当に得体のしれない人です」

「紗夜先輩、よかったんですか?」

「あの目はこれ以上追求してはいけない目でした。根拠があるわけではありませんが・・・本能的にそう感じてしまったのです」

「先輩がそういうなら私はいいですけど」

「・・・同じ人とは思えなかったです」

「燐子先輩?」

「アリスさん、一体何者なんでしょうか?」

 

 

ドアを開けようとしたら重い空気が漂う生徒会室。うん、このタイミングかな。

 

 

ガラッ!

 

 

「あーーーーー!忘れてた!!有咲ちゃんをモフモフしていない!!!」

「って戻ってきたんですけど!?ぎゃあああああ」

「かわいいのう、かわいいのう」

 

「・・・やっぱアリスさんですね」

「やっぱりアリスさんでした」

「しみじみしてないで助けてください!」

 

 

さて、この世界最初の出来事はこれで終わりだ。

願わくば、平和で普遍的で女の子に囲まれた一生を終えられますように。

 

え?もう手遅れ?しらんがな。

おはよう、私が愛す世界よ。

 




どうでしょうこのテイスト?現実離れしつついろんなキャラと絡ませていきたいと思います!

引き続きよろしくお願いいたします。
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