フリマで200円おばさんを倒してコイバナしました!
「あれー?つくしちゃんに七深ちゃん?」
「アリスさん?」
「アリスさん~どもです~」
前回とは別の日の休日。私は駅に向かう途中、双葉つくしちゃんと広町七深ちゃんに出会った。
「今日は二人でデートかな~?」
「いやデートなんて」
「普通に休日に友達とお出かけしてるだけですよ~普通に」
「七深ちゃんらしいなあ」
相変わらず七深ちゃんの普通へのあこがれはすごいよね。
「アリスさんはどうしたんですか?」
「んー?私は映画でも観ようかなって思ってさ」
「え?そうなんですか?私達もなんですよ~」
スマホの画面を見せてもらうとなんとそれは私がこれから観に行こうと思っていたものと同じだった。
「こういっちゃアレだけど・・・つくしちゃんと七深ちゃんってB級映画マニアかなにか?」
そのタイトル。メジャーな出演者はほとんど出ておらず上映館も極端に少ないまさにB級映画のであった。
「いえ、そういうわけじゃないんですけどね。私がたまたまこの映画に出演している人のファンでモニカのみんなを誘ったんですけど・・・」
「予定が空いているのが私しかいなかったという感じですね~しろちゃんは家族とお出かけ、とーこちゃんはおうちの用事、るいるいは習い事だそうでして」
「なるほどね~実は私もコレ、観に行くつもりだったんだよね。私は普通にB級映画好きでして」
「・・・普通?」
「そ、普通だよ普通」
「・・・実は私もB級映画好きなんですよ~」
「・・・私の普通は他の人と違うかも?」
「・・・やっぱそうでもなかったです~」
「あっはっは。七深ちゃんは可愛いなあ」
これぞ普通にこだわる広町七深ちゃん。いやーこの子に絡むと楽しいなあ
「もう二人とも。漫才やってるんじゃないんだから」
ツッコミをいれるつくしちゃん。
「漫才か・・・アリス&ななみんなんてどう?」
それにのっかる私。
「お~なんて捻りのない名前。これは名コンビ結成ですね~」
「けなしてるのか褒めてるんかどっちなのかな~ん?」
「あわわ、アリスさん苦しいです~」
「えいえい。怒った?」
めちゃくちゃ弱い力でツンツンする。
完全にポプテ〇ピッ〇のそれである。
「わわっ。なんて躊躇のない盗作」
「盗作元もパロディの宝庫だからセーフセーフ」
「二人の世界になってる・・・」
おっと、つくしちゃんを置いてけぼりにするのはよくないね。
「つくしちゃんもおいで?アリス&ななみんwithつーちゃんの結成だね」
「早くいきますよ!!!!!」
怒られてしまった。確かにあまり時間もないね。なんせ上映館少ないうえに上演回数まで少ない。1つ逃すと何時間も時間をつぶさねばらないことを考えるとそろそろいかねば。
「そういえばアリスさん、いつも一人なんですか?」
「ん~そういうわけじゃないんだけどね。たまーにふらっと誰にも気を遣わず休日過ごすのが好きなだけだよ」
「あれ?じゃあ私たち邪魔なんじゃ・・・」
「ぜーんぜんだいじょーぶ!むしろ会えて嬉しかったよ?二人とも学校違うからなかなか会えないしね。相変わらず可愛いし」
「調子いいなあもう」
「いつも通りですね~」
※
「う~ん!よかった~!」
映画を観終わった私は伸びをしながら感想を口にする。
「こういっちゃなんですけどそんなに良かったですか・・・?」
「ぶっちゃけ結構アレだったよね~」
「うん、よかった!期待を上回るクソ映画で満足だよ!!」
「あっ・・・そういう意味でしたか」
「さすがB級映画マニアですね」
開始15分で観る気が失せる演出、半分くらいでオチが読めるシナリオ、演技力ガバガバな役者の演技。まさに芸術である。
「いくら好きな役者さんが出ていてもアレは辛かったです・・・」
七深ちゃんは涼しい顔をしていたがつくしちゃんは結構げっそりしていた。
「よし、映画も終わったことだし口直しにお茶していかない?」
「口直しって言っちゃったよ」
「いいですね~」
「んじゃお店探しますか」
スマホで適当に検索するとよさげなカフェがあったのでそこに入ることにした。
「うん、なかなか美味しいね」
出されたコーヒーの香りを楽しみ、一口飲んで咀嚼する。
「この店主、なかなかやりおるわ」
「アリスさんそんなキャラでしたっけ?」
「私のキャラなんて変幻自在よ」
「相変わらずですねえ~」
他愛のない会話で駄弁る私たち。うん、これぞ女子高生青春の1ページ。
まさに普通のJKライフである。
「・・・・臭いわね」
「臭いですね」
「臭いです」
と思ったら何やらニオってきた。
その正体はすぐに分かった。タバコである。目線の先を見ると若い女性数名がタバコをふかしながら談笑していた
あれ?この店禁煙では・・・?
「お客様、申し訳ありません」
と考えていた矢先スタッフさんが注意していた。
うんうん、すぐに動いて注意できるのは素晴らしいことである。
「はぁ?なんでそんなこと言われなきゃいけないわけ?」
「しかし他のお客様のご迷惑に・・・灰皿もおいていませんし」
「うるさいわね。携帯灰皿もってるからいいでしょ?」
うーん、この。
まあアレよね。禁煙ってわかってるところでタバコ吸うような奴が素直にいうこと聞くわけないよね。
あ、喫煙自体は全然いいんいだよ?問題はマナーをしっかり守れてるかどうか。
こういうアホが悪目立ちするせいでマナーを守っている善良な愛煙家の皆さんまで偏見の目で見られちゃうのはかわいそうだと思う。
「迷惑迷惑っていうけど誰も迷惑って言わないじゃん!ほら、誰か迷惑って思ってる人いるわけ!?」
でっかい声でめちゃくちゃなことをいう。そりゃアンタらみたいなアホに誰も関わりたくないから誰も声上げないでしょう。わかっててやってるなこいつら。
「迷惑です!」
っていたわ!しかも目の前に!!真面目委員長さんが!!!
「あら?中学生には聞いてないわよ!」
「ちゅ、中学生じゃありません!高校生です!!」
「ふーん、で?だからなんなの?あんた一人が迷惑がってもだからなんだって感じだけど?」
ふーとタバコの煙をつくしちゃんに吹きかけるアホ。聴いたのアンタですやん。
「ケホケホッ・・・やめてください!」
「やめてほしけりゃ消してみなさいよ!」
「ひゃっひゃっひゃっ!!」
「つーちゃん、大丈夫!?」
全員で笑いだすアホ共に半泣きになってるつくしちゃん。
そして自身に抱き寄せつくしちゃんをかばう七深ちゃん。
バシャッ!
「うわっ!?冷たッ!?」
「消してみろっていうから消してみましたけどこれでいいんですかね~?」
そしてその光景を見た私は、とりあえず消すのをご所望だったようなので手に持っていったお冷をタバコもろとも顔面にぶっかけてやった。
「何すんのよ!?」
「え~?消してみろっていったじゃないですかあ~」
「こんの!」
「いい加減にしてください!!警察を呼びますよ!!!!
その瞬間現れたのは店主と思しき人。
一喝した瞬間、アホどもは”警察は困るわ”とか抜かしてそそくさと帰っていった。だったら最初からこんな騒動起こすんじゃないっての。
「ふぇ~・・・」
「あ、つーちゃん腰抜けちゃった」
「怖かった・・・」
「大丈夫ですかお嬢さん方?」
店主さんはさっきとは打って変わって柔和な笑みを浮かべて話しかけてきた。
「ごめんなさい、騒ぎを大きくしてしまいました・・・」
「いえいえ。お嬢さんの勇気、立派でしたよ。きっと親御さんがとっても良い教育をされたのですね」
「あ~私も床を濡らしてしまいましたね」
「それくらいこちらで掃除しますよ。ご来店中のお客様方もお騒がせしました。この場にいるお客様のお会計は私が持たせていただきます」
太っ腹な店主さんの厚意に甘え、私たちはその後も楽しく過ごしたのであった。
※
店を後にした私たちは帰り道を歩く。
「今日は大変な1日になっちゃったね」
「本当にごめんなさい、私が騒ぎを大きくしちゃって・・・」
「さっきの店主さんもいってたけどすごく立派だと思うよ」
「あれぞつーちゃんって感じだったよね。そういうところ、やっぱ尊敬しちゃうな~」
「そ、そんな尊敬なんて」
「私もすごいと思うよ。素直に尊敬しちゃう」
「もう~!そんなに持ち上げないでください!!何も出ませんよ!?」
顔を真っ赤にするつくしちゃんはとても微笑ましい。
「可愛いなあ。ぎゅーっ」
「なんで抱き着くんですかぁ!?」
「これは広町的にもいい絵面ですね~」
「七深ちゃんもおいで?」
「わーい」
「わーいじゃなああああい!恥ずかしいからやめてください~~~~~」
ああ、今日も平和だ。
学校の違う可愛い後輩たちと一日遊ぶのも楽しかった。
今日も普通の女子高生でいられたかな?
願わくば、引き続き平和で普遍的で女の子に囲まれた一生を終えられますように。
え?だから手遅れだって?だからしらんがな。
おはよう、私が愛す世界よ。
第3話は1話完結です!
せっかくなのでいろんなキャラと絡ませていきたいと考えております。
そういえば最速で誤字脱字修正をくださる方がいらっしゃいましてありがたい限りです。
かき始めたら一気に書いちゃうんですけどその分チェックバックが甘くてですね・・・
ちょっとずつではありますが更新していきますので引き続きよろしくお願いいたします。前回のあらすじ