オリオペ短編集   作:神仙神楽

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 オリジナルオペレーター2人についても

【コードネーム】ケテル
【性別】男
【戦闘経験】三年
【出身地】不明
【誕生日】8月26日
【種族】リーベリ
【身長】176cm
【鉱石病感染状況】
体表に源石結晶の分布を確認。メディカルチェックの結果、感染者に認定。
【物理強度】普通
【戦場機動】優秀
【生理的耐性】標準
【戦術立案】標準
【戦闘技術】優秀
【アーツ適正】優秀

【コードネーム】ススヒト
【性別】男
【戦闘経験】不明
【出身地】不明
【誕生日】不明
【種族】サルカズ
【身長】192cm
【鉱石病感染状況】
メディカルチェックの結果、非感染者に認定。
【物理強度】優秀
【戦場機動】標準
【生理的耐性】■■
【戦術立案】優秀
【戦闘技術】卓越
【アーツ適正】普通


危機契約モデル#1:序盤三重奏

 目を覚ます。

 隣にはスカジが此方の右腕に頭を預けて寝ていた。本来なら我の髪で切り傷位つくはずなのだが、彼女には一切の傷が無い。それはひとえに彼女が深海の水圧環境に適応しているからだろう。

 

 彼女を起こさないように、抱き上げる。見た目に反した重さが腕に帰ってくるが、何の問題も無い。体格と筋力に恵まれて良かった等と思いながらも彼女をベッドへ横に寝かせる。

 

「…、…―――」

 

 そっと、頭を撫でる。爪は当たらないよう、手の平で彼女の頭をなぞる程度。

 …時計を見る。あともう少しで見回りの時間だ、そろそろ準備をしなければ。ケルシー先生曰く"アーツの暴走であっても本人に影響しない*1"らしく、予め我のアーツ*2に耐えられる合金製であれば私生活も送れる。

 身だしなみを整え、爪においては1層を残して剥ぐ。月に一度、14年近くもやっていると痛みに慣れる。

 

 準備が終わり、離れから出る。

 

「…おはよう、スワラチカ」

 

「おはよう、ロスモンティス」

 

 何処か不機嫌そうなローズマリーが声をかけに来ていた。…恐らくはスカジが離れを間借りしているのを何処か*3から知ったのだろう。ケルシー先生はアーミヤCEOやローズマリー等一部のオペレーターには甘い傾向がある、あり得ない話ではない。

 

 だが―――()()()()()()()()()()()()()()()()。即ち仕事だ。

 

「場所は?」

 

「炎国西の荒野。メンバーは私、スワラチカ、ケテル*4、ススヒト*5、ワルファリン、レッド。指揮については―――」

 

「分かっている。我が遊撃で、他が部隊…だろう?」

 

 彼女が小さく頷いたのを確認し、中へ引き返す。そうなると移動用ヘリに乗る為の対内防御を目的とした装備が必要で―――それはとても暑い。炎国という地理も関係している為、着心地は最悪だろう。

 

 だが、我はこの時しかエリートオペレーターとして働けないのだ。文句も何もない。

 そう言い聞かせ、着込んでいく。準備は特に滞ることなく、ローズマリーと共にヘリポートへ向かう。既に4人がヘリポートで待機しているのが見えた。

 

「皆、おまたせ」

 

「離れだから仕方ないっすけど…緊急時において、誰かが呼びに行かないとならないのが面倒っすね」

 

 眼に包帯を巻いた、赤毛のリーベリの青年ケテルが呟く。

 

「爪が無い時ならまだしも、爪があると通信機器が斬られてしまう故。…爪においては毎週剥いでしまうのも手か…?」

 

「無理しちゃ、駄目」

 

「…冗談っすよ。てか、昨日まで3層になってた爪が1層になってるのはそれっすか」

 

 頷くと呆れたように溜息を返された。

 

「時間だ、乗ろう」

 

 外見からはどの種族であるか予想の付かない男性ススヒトがヘリの扉を開けながら促す。後ろから離れずに付いて行くレッドに続いて、我々も乗り込んでいく。

 


 

 作戦については単純。

 敵本隊が出撃した後の敵防衛隊をケテルが誘引し、我が撃滅。ロスモンティスが此方を援護しながらも本隊に連絡を取り合い、帰ってくる敵本隊及び残りの防衛隊を全員で迎撃。この際我はロスモンティスの視界から消えない立ち回りを前提とする。レッドにおいては暗殺及び全戦場を走るとのことだった。

 この際、防衛隊を内部から引きずり出す為にケテルがアーツを使うというが…

 

「ロスモンティス、今は戦場から離れろ。ケテルが帰ってくるまでは出撃するな」

 

「…どうして?配置コスト*6が高いのは自覚してるけど…」

 

「…あー、俺のアーツによる精神錯乱が普通にやばい部類っすからね。たぶんスワラチカはそれを見せたくないんだと思うっす」

 

 その言葉に頷き、ローズマリーを見つめる。暫くすると不承不承ながらも彼女は頷き、補給物資を受け取る為の仮拠点へ引き返した。

 

「じゃ、やるっすよ」

 

 ―――目元の包帯を外し、拠点内部にいる1人を目視した直後。

 

 内部から響く悲鳴。彼のコードネームを呟きながら錯乱しクロスボウから放たれる太矢の刺突音、ナイフによって重いものを斬り捨てたような音、槍が同じものに複数突き刺さる音、切れ味の悪い刃物が肉塊を殴り斬るような音。精神錯乱によってもたらされるのは1()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そしてそれを認識できるケテルが依頼国へ直接撃破報告を送り、支援物資を大量確保する事でコストを稼ぐ。

 

「本当、あんたには()()()()()()()()んすね」

 

「制御はできるようになってるのか?」

 

「えぇ、オレの場合は敵という被験体が居てくれたっすし、フィリ姉からのアドバイスもあるっすからね。今回はその制御を放棄してるっすけど…あんたも敵を被験体としてやってみたことは無いんすか?」

 

 やったことはある。然し、一度とて成功せず、現状維持のほうが余程ましという結果まで出てしまった。その意図を込めて濁った眼を向ければ、ケテルも察したらしく「あー…」と苦い表情を浮かべた。

 

「そんじゃ、オレは仮拠点に戻ってロスモンティスさんを呼ぶっすね」

 

「あぁ…お疲れ」

 

 目元に包帯を巻き、通信機器と伸ばしたワイヤー線を収納指輪へ押し込んだ後走っていく。中から錯乱した感染者が見受けられるが―――既に同士討ちで息も絶え絶えだった。

 

「…おま、えが?」

 

「客に種を明かす手品師がいるか?」

 

「…っへ…殺して、やる…」

 

 軽装兵が切りかかる。それを鞘で受け、納刀された刀で頸を撥ねる―――次に迫る兵士諸共。2人目はどうにか盾で受け止め、此方へ反撃を加えようとする。それに対し、背を向けながら納刀し直し

 

「…っな?」

 

 鉈が、髪の毛によって阻まれた挙句に2人目の目を輪切りにした。3人目はそれを見て、脇に抜けようとする。

 

 大雑把に、1回転。

 

 髪の毛が舞い、ただの鉄の塊を斬り捨てる。下半身と別れた上半身は、どうにか這って進もうとしていたので鞘で頸を潰す。

 

 通路は奴らが整備した場所をそのまま利用している。その上で言うなら炎国の国防が周囲を封鎖している為、我々が用いている仮拠点から以外は脱出も儘ならない。とはいえ、敵から不審に思われないよう脱出路と思われる場所に兵を伏せてもらっているだけだが。

 

 1対1から、徐々に此方へ手を出す人数が増えていく。物量で押され続ければ、我とて厳しいものがある。射手が見え始めたあたりから、少しばかり余裕はなくなるが―――問題ない。唐突な1回転で複数人を負傷させながら防衛ラインを後ろへ下げる。飛んできた矢が腕に突き刺さるが―――どうにでもなる。

 

「…始まる」

 

―――大丈夫?

 

 ローズマリーの声が脳裏に直接聞こえた後、背負うユニットが我の目の前に着弾した。それに巻き込まれる形で数人が無造作に吹き飛ばされる。直撃した数人においては部位が潰され、激痛に悲鳴を上げていた。

 

―――問題ない。左右に頼んだ。

 

―――ん。

 

 思念で彼女に返し、ユニットを2本我の左右に着弾、配置してもらう。大雑把ながらもこれで護身は完成。ユニットに阻まれ通り抜けられず、破壊しようとする2人へユニットが跳び、無造作に頭から拉げさせた。

 

 新たに配置されたユニットを破壊しようと、敵からの攻撃が集中する―――が、我を忘れるのはどうなのだろうか。ユニットを掴み、大きく振り抜くことで首から上を血霧に返す。

 

―――ユニットの強度は大丈夫か?

 

―――敵の攻撃も集中してるし、カーナのアーツの影響もあって厳しい。

 

―――戦線を下げる。抜けようとした敵を頼む。

 

―――うん、わかった。

 

 地面に配置されたユニットが彼女の元へ戻っていく。その間に我は再度戦線を下げ―――1本道を封鎖するような形で立ちはだかる。ローズマリーは現状無事なユニットでのみの援護となるが―――この狭い通路ならば十分だろう。

 

 

 さらに12人ほど排除したところで。

 

―――敵本隊が帰ってきた。

 

―――了解だ、ロスモンティスも

 

 何処か、悲しそうな表情が視界の端に映った。

 

―――ローズマリーも気を付けて

 

―――うん。

*1
ペンギン急便の先鋒オペレーターが保有する源石剣は本人を傷つけないのと同じ、らしい。我はそのオペレーターと遭った事が無い為分からないが、自身のアーツで自壊する事は出来ないという事だろう

*2
精密に言うとアーツによって強化された髪の毛や爪だが、今後はアーツと一括する

*3
恐らくはケルシー先生

*4
撃破型先鋒オペレーター。精神干渉による士気高揚と対象の錯乱を得意とする

*5
群攻前衛オペレーター。対多数戦及び陽動を得意とし、非常にタフ

*6
配置するための準備に必要なコスト。依頼国からの支援で補給物資が定期的に届くが、環境の整備や準備等も此処に含まれる




ケテルのリーベリのモデルはSCP-444-jp。
性能はこんな感じ。

コードネーム:ケテル レアリティ:6 ロゴ:ライン生命
性別:男 職業:先鋒 募集タグ:支援/爆発力
特性:敵を倒す度所持コスト+1/撤退時に初期配置時のコストを返却
基礎ステータス(未昇進Lv50)
H P:1065(+500) 攻撃:320 防御:205 耐性:0
再配置:遅い(70s) 攻撃速度:非常に速い(0.78s) コスト:12 ブロック:1
素質
戦意高揚:20+5%の確率で敵を倒す度所持コストをさらに+2。その上で編成時全員の再配置時間を-(5+2)%
??:不明(第二昇進で開放)
スキル(特化Ⅲ)
汚染暴走(自動回復[初期SP:15/必要SP:20]/手動発動[--])
全画面で最も本陣に近い敵に[攻撃の300%]術ダメージを与える。
この一撃で敵を倒した場合、倒した敵を中心とした周囲8マスに[攻撃の150%]術ダメージを与える(以後連鎖ダメージと呼ぶ)。
連鎖ダメージは[4]回まで敵を倒す毎に発生する。
但し連鎖ダメージにおいては[味方]も受ける。
基地スキル
[御調子者]
配置宿舎内、全員の体力回復速度が1時間ごと+0.15(同種の効果は高いほうのみ適応)

コンセプト
[スキル発火型先鋒]
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