食事が終わると弟は暫くポリゴンの名前を呼んで歌って踊って喜びを表現していたが、母親が風呂に連れて行った。自分で全身綺麗に洗えやしないのに母に首根っこを掴まれるまで「ポリゴンとおふろいくの!」と大騒ぎだった。
そもそも、コイツを風呂に入れても良いものなのだろうか?ノーマルタイプだから水に入れて岩タイプみたいに悲惨な事になるとも思えない。だが、テレビの特集で大企業ではウイルスハンターとして電脳世界にダイブさせている様子をモザイクだらけ──機密情報や個人情報の保護とテロップが出ていた──で放映していた事があったから、多分電気技も使える筈である。ポリゴンが危ないと言うより人間の方が結構危ないんじゃないだろうか。
このポリゴンが電気技を使えるか否かはともかく、技が『テクスチャー』と『かくばる』後は推定で『電磁浮遊』を使うこと以外が未知数なのだ。そもそも、技で浮いてるのか自前の能力なのかも不明なのだ。
万が一の事を考えて「ポリゴンは乾いた布で磨いてやると喜ぶ」と、適当に伝えて何とか引き下がらせたのだ。
今、そんな訳で俺とポリゴンがリビングに残ってまったりとしている。適当にテレビを付けると数年前に『イッシュ地方が泣いた』と煽り文句でコマーシャルを流しまくっていたポケウッドの映画が放送していたので掛けておく。
「あー、録画しておけば良かったなあ…」
ソファに凭れて、時たまスマホが震え届くメッセージには気付いていたが今はいい所なので後回しだ。齧り付くようにして画面に集中していたのだが…
「クエクエー」
──顔の前に浮遊したポリゴン。障害物と化したポリゴンを避けて右に体を傾けると同じようにズレて、完全にテレビの視聴を邪魔しに掛かっている。顔は俺を向けたまま体をグルグルと回転させると尻尾に引っ掛けるようにして台布巾を下げていた。
「あ…、もしかしてコレで拭いてくれって?」
「クエ」
全身を縦に揺らして肯定の姿勢。さっきの磨いてやると喜ぶを聞いて今か今かと待っていたらしい。メカメカしい見た目と裏腹に案外お茶目なヤツである。
「仕方ねぇなぁ…ほら、磨いてやるからそれ貸してくれよ」
そう言って尻尾から布巾を取り上げるや否や、さあどうぞとばかりに高度を落としてポリゴンはフローリングに着地した。なぜか背中の面がねっとりと粘着質に濡れていた。我が家に到着した初日から食器用洗剤でも悪戯をしたのだろうか。そりゃ拭いて欲しくもなる訳だ。
台所の布巾を持ち出してみたり、我が家に馴染んでいるようで何よりである。弟もポリゴンを気に入っているようだし、このまま行けば我が家で永住権を獲得するのも時間の問題かもしれない。
ソファーから降りて、さあ磨こうと思ったその時だった。ゾクゾクとした寒気が背中を走る。まあ良いか。終わったらスマホでニュースをチェックしてから風呂だな風呂。
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新着メッセージ 一件
ハカセ よりメッセージ
昼間は大変失礼いたしましたぞ!
ベイビィちゃんの方は親のサーナイトに会わせたら随分と落ち着きましたな!
そういえば、小耳に挟みましたがヤマブキで最近どうに縺ゥ縺?@縺ヲ縺吶※縺溘?縺ゥ縺?@縺ヲ縺吶※縺溘?縺ゥ縺?@縺ヲ縺吶※縺溘?縺ゥ縺?@縺ヲ縺吶※縺溘?縺ゥ縺?@縺ヲ縺吶※縺溘?縺ゥ縺?@縺ヲ縺吶※縺溘?縺ゥ縺?@縺ヲ縺吶※縺溘?縺ゥ縺?@縺ヲ縺吶※縺溘?縺ゥ縺?@縺ヲ縺吶※縺溘?