正直ヒロインをどうするか迷っています。どうしよ…
やぁ皆、僕は山城拓人。この物語の主人公でもあり、この街でたった一人のスパイダーマンだ。
僕は高校三年の春頃、都内の科学研究センターに見学に行った時、特殊な放射線を浴びた実験体の蜘蛛に噛まれて、無機物にくっ付いたり、人間離れしたスピードやパワーや超感覚を手に入れた。
力を手に入れてから今までの間は色々あった、まぁその事については少し湿っぽくなっちゃうから後で話すとして…
さて、そんな俺だけど今は大学生だ。将来研究者になる事を夢見て、工学を勉強をしながらスパイダーマンとしての日々を過ごしている。
正直忙しいし、大変だ。だがその分やりがいもあるし、こんな日常でも楽しいと感じている。
「よぉ!拓人!」
講義室までの道を歩いていると誰かに背中を叩かれる、犯人は誰だかもう知っているが。
「よぉ快。」
こいつは
「昨日も大活躍だったみたいじゃねぇか、売春に巻き込まれそうになった女子大生、だっけ?それを救出するなんて。」
そしてこいつもスパイダーマンの正体を知る男であり、協力者だ。
「おい、余り大きな声で話すなよ。聞かれたらどうするんだ?」
「別に良いじゃんよ、お前ヒーローだせ?知られたら皆に崇められてウハウハだろ?」
「そんな単純な話では無いんだよ。」
「まぁ、そうかもな…」
そうだ、スパイダーマンは見世物ではない、もし誰かが俺の正体を知ればその人間だけでは無く、その人間の家族や友人にまで危害が及ぶ可能性がある、何人かスパイダーマンの正体を知っている人間は居るが、正直危険に犯されていないか気が気で無いのだ。
やがて講義室に到着し、適当な席に腰掛けてバックパックから教科書とノートを取り出す。
快も俺の隣の席に座って授業の準備を始める。
「でも拓人がスパイダーマンって皆が知っていれば…俺もスーパーヒーローの友達で協力者って事だからそれなりにウハウハできるかも…」
「快…!!」
「…ごめん冗談だよ、そんな事したら俺だけじゃなくお前のおばさんにも危害が及ぶかもしれないし…」
流石に今のは冗談でも笑えない。
ここはガツンと言わなくては。
「快、お前には何回も言ってるが…」
しかし続きを言おうとした瞬間予鈴が鳴り、教授が来ると同時に講義室に居る人々は静まる。
…くそ…大事な所で…
「大丈夫だよ拓人、俺はちゃんと解っているから。」
快よ…その台詞は何回も聴いている、だがこいつがスパイダーマンの正体を今まで誰かに話した事は...一回も無いか…仕方ない、今回は授業の時間に免じて許してやろう。
はぁ…さっきの会話誰かに聞かれてないよな…ヒヤヒヤする…
***
「…ねぇねぇ。」
今日の講義が終わり、荷物をまとめて快と共に講義室を出ようとした時、クイクイと袖を誰かに引っ張られる。
「…ん?どしたの?」
誰か確認するために振り向くが、そこにはど偉い美人が居た。俗に言うゆるふわ系女子と言うのだろうか?軽いパーマの掛かったボブカットにくりくりとした瞳、…ってアレ?この子…
「知り合いか?」
後ろから怪訝そうな顔をする快、見ず知らずの女子生徒がいきなり話しかけてきたのだ、不思議じゃない方がおかしいだろう。
「…快、すまないけど…」
「あ、ああ…」
快に先に帰るように促す、今僕の目の前に居るのは確かに昨日誘拐されそうになっていた所を助けた女子大生だ。まさかここで再開するとは…
だが昨日会った時と雰囲気が違う、まぁ二面性がある表裏が激しい人間は良く居るし、その人の扱いにも慣れているつもりだが…今回彼女に関しては今まで会った人間とは違う妙な違和感を覚えた。
「講義始まる前にスパイダーマンの話してたみたいだけど…詳しいの?」
彼女がそう言った瞬間に背中から冷や汗が吹き出る、まさか…あの会話を聞かれたのか?!
「その…会話、全部聞いてた?」
「え?聞いていないけど…なんで?」
しまった…つい質問してしまったが…逆に怪しまれたか?
彼女からすれば今の僕とは初対面だ…気を付けないと。
「いや…来年成人する歳の人間がスーパーヒーローのファンなんて…笑われるかと思うから…」
「はははっ、そうかな?私は別に恥ずかしくないと思うよ?だってスパイダーマンカッコいいし…昨日だって助けて貰っちゃって…すっかりファンになっちゃった。」
思わず「僕の事だ」と考え、口元がにやけそうになるのを必死に堪える。
こう言った助けられた人々の感謝の声が僕の活力源になるのだ。
スパイダーマンとして活動してかれこれ二年、当初は顔を隠していたり、壁に張り付いたりと人間離れした能力により、人々に気持ち悪がられたり、奇異の目で見られたりしたが、徐々に慈善活動をするにつれてそう言った物は減っていった。しかし、それは完全に無くなった訳ではない。
一年経っても未だに信用していない人々もいれば、僕を自己顕示欲の悪党と罵る声すら存在する。
そんな中でこう言った声は支えにもなるし、こう言った事が有るから頑張れるのだ。
例え表裏が激しい子でも僕を支える柱の一人!ファンサービスも重要なヒーロー活動。
それにファンって言っていたし…昨日の彼女はもしかしたらいきなりスパイダーマンと会ったから緊張してあんな無愛想な対応になってしまったのかもしれないし!
よしっ!ここは一肌脱ぐとしますか!
「そうなんだ…僕もスパイダーマンに助けられてさ…それでファンになったし…知り合いにもなったし…」
「知り合い?スパイダーマンと知り合いなの?えっと…」
食い付いた…!
「僕は山城拓人、君は?」
「私は七海麻実、よろしくねっ。」
先程の嘘のカミングアウトに興味を引かれたのか心なしか距離が近い。
「それで拓人君、スパイダーマンと知り合いなんて凄いよ!」
「ははは、まぁ色々会ってね…良かったら僕から写メとかお願いしてみる?」
「本当に?ありがとー、まさかスパイダーマンのファンが同じ大学に居るなんて思わなかったよ~。」
…可愛いな畜生…この子の本心を知っているから何とか耐えられるが、こんなの初対面でやられたらコロッと惚れちゃうぞ…
「あ!そうだ。折角同じスパイダーマンのファンと会えたんだし…どっか遊びに行かない?」
突然のお誘いに思わずドキっとしてしまう。
さっきから思っていたが距離が近い…!
気のせいかと思っているがこの子確信犯だわ。
僕の方が背が高いからか上目遣いでこちらを見つめる麻実ちゃん、少し視線をしたに下げれば胸の谷間がチラリと見える。
全く…可愛い外見の癖してこの色気とは…何なんだよこの小悪魔は?!
だが次の瞬間に僕の脳ミソはシリアスモードへと以降した。
「ピコン」と俺のポケットに閉まってあるスマホからLINEの通知が鳴る、どうやらお仕事みたいだ。
「ごめん!麻実ちゃん。急にバイトが入っちゃったみたい、遊びに行くのはまたの機会ね?」
「え?ちょ…」
後ろで麻実ちゃんが戸惑っているようだが、今は一刻も早く現場に向かわなくてはならない、早歩きで講義室を後にし、大学の誰にも見つからない様な校舎裏へ大急ぎで向かい、バックパックからスーツを取り出した後、ウェブで壁に張り付け固定する。
回りを気にしながらスパイダーマンスーツに着替え、マスクの裏に装着されているインカムに手を当て、繋がっているであろう相手に話し掛ける。
「…快、何があった?」
すると無線越しに明らかにカッコつけている快の声が聞こえる。
『…こちら快…先程LINEで送信したように事件だ…警察の無線を盗聴したが…今回はデカイ仕事みたいだな…』
「警察はどうしている?」
『今から動く所だ…今からいつもと同じく警察から傍受した無線をそちらで聞こえるようにする。場所や事件の詳細はそちらから聞いてくれ。』
しばらくキーボードを打つ音が流れた後、警察から無線傍受でかき集めた情報が流れてくる。
「…こっちか…!」
どうやら今回は強盗事件の様だ、どうやら男性数人が近くの出張店舗の銀行を襲って金を盗もうとしているらしい。
出張店舗であるため人がいないのが不幸中の幸いだが、強盗は放っては置けない。
飛び上がり、ウェブで建物の間をスイングしながら現場へと向かうのであった。
結構難産でした…ストーリーの展開は一応考えているのですが、文章にするとなると難易度が高くなりますね…
あと、文字数ってどれくらいがちょうど良いのかな?
書きやすいのが3000文字前後だけど読むとなると、どれくらいの量がちょうど良いんだろう?
ご感想等お待ちしております。
登場人物
山城拓人<やましろ たくと>
この物語の主人公、スパイダーマンの正体であり、練馬大学工学部に所属する大学一年生。
高校二年生の校外学習の時に特殊な蜘蛛に噛まれたことで様々な能力が発現し、二年前紆余曲折の果てにスパイダーマンとなった。名前のモデルは東映版スパイダーマンの主人公山城拓也。
池沼快<いぬま かい>
拓人の同級生で同じく練馬大学工学部に所属、ぽっちゃりとした体形をしている。拓人とは高校時代からの親友であり、彼がスパイダーマンであることを知る数少ない人物。盗聴やハッキング技術に長けており、「椅子の人」としてスパイダーマンの活動に協力している。
七海麻美
この物語のメインヒロイン候補、昨日スパイダーマンに誘拐されそうになっていた所助けられた女子大生で、突如拓人に話し掛けてきた。本人曰くスパイダーマンのファンとの事だが...
文字数ってどれくらいがちょうど良い?
-
1000~2000
-
3000~4000
-
5000以上