新機動戦記ガンダムW 宇宙を駆ける一筋の光 作:砂岩改(やや復活)
第二十九翼「無くしたピエロ」
ピピッ
マナ「ん?」
ファクトリーでサンドロックとトーラスカノンの強化プランを見ていると一つの通信が来た
マナ「イリアさんからだ…」
それはマナが重症の時に助けて貰った恩人のイリアからだった…マナは彼女に何かあったらとファクトリーの通信を教えていたのだ
マナ「イリアさん……」
イリ「マナちゃん!ひさしぶり♪元気にしてる?」
マナ「えぇ…おかげさまで…それとカトルと合流しましたよ」
イリ「ちょうど良かった!実はカトルに用があったの~」
マナ「わかりました…呼んできますので少し待ってください」
そう言ってマナは通信を待機状態にすると住居スペースに向かうとロビーでカトルとノインが今後について話していた
マナ「カトル!」
カト「マナ?何?」
マナ「イリアさんから通信だ…お前に用があるらしい…」
カト「姉さんが!?」
マナから以外な人物の名が出たので驚くカトル
カト「知り合いだったの?」
マナ「あぁ…漂流していた所を助けて貰ったんだ…」
その言葉を聞いて思いあたった節があったのか顔を若干悲しそうにするカトル…
マナ「……とにかく…呼んでるぞ…」
カト「あぁ……うん……ありがとう」
そう言ってカトルはマナの言ったところに向かった
ノイ「カトルは…まだ気にしているぞ…」
マナ「えぇ…わかってます…しかし……私が言っても逆効果だから…」
ノイ「そうか……」
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しばらくしてカトルが戻って来ると
カト「マナ……」
マナ「なんだ?」
カト「コロニーに行きたいんだ…いいかな?」
マナ「なぜだ?」
カト「姉さんがウィナー家の遺産を受け取ったんだけど僕にも少し手伝って欲しいらしい…それにトロワの捜索もやってくれるらしいんだ」
マナ「そうか…わかった…シャトルを用意する…サンドロックの改修が終わったら持ってく」
カト「ありがとう…マナ……」
マナ「あぁ…それとカトル…」
カト「ん?」
マナ「気にするなとは言わない…だが…私はお前が笑ってる方が好きだな…」
それを聞くとカトルは少し驚いた顔をして優しく笑うと
カト「わかった…ごめんねマナ」
マナ「フッ…気にするな…」
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カトルがファクトリーから離れてしばらくしてノインがマナに他のガンダムパイロット達に呼び掛けてみると言って改良済みのトーラスカノンを持ってどこかに行ってしまいマナは一人でサンドロックを完成させてカトルの居るコロニーに向かいウィナー家関係者に誘導してもらい輸送船を停泊させるとカトルがやって来た
カト「マナ!」
マナ「カトル、ついにできたぞ!」
そう言ってマナは輸送船のハッチを開けるとそこにはサンドロックがあったそれを見たカトルは疑問をマナに問いかける
カト「この青い追加装甲はなんだい?」
マナ「あぁ…これか……実はサンドロックが遠距離の装備が無いのは知っているな?」
カト「うん…」
マナ「だからこそ、遠距離の攻撃に耐えれるように追加装甲が必要なんだ肩の大型シールドにはミサイルが詰め込んであるから対応も出来る…一回しか撃てないけどな…しかもこの装甲はパージが可能だしヒートショーテルを振るうのに邪魔にならないしな……」
マナの説明を聞いてカトルは頷くと
カト「ありがとう…こんなにまで考えてくれて」
マナ「気にするな…そう言えば名前はアーマディロだ」
カト「アーマディロ……」
そう言ってカトルはサンドロックを見上げる、それにつられてマナも見るとサンドロックは誇らしそうにしていたのはたぶん見間違いではないだろう…
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カトルにサンドロックを見せた後カトルに案内されウィナー家の経営するビルに連れていかれた
マナ「立派なビルだな……」
カト「父上が管理していたんだけど…」
そう言うとカトルは暗い顔になる、それを見たマナは
マナ「言わなくていい……」
カト「……ごめんね」
マナ「気にしていない…」
そんな会話をしているとビルから社員らしき人が来てカトルを囲む、その光景を見てマナは一歩下がってついていくとビルに入るとロビーのイスに座っている人物に見覚えがあった
マナ「ん?」
カト「うん……それでよろしく…え?」
デュ「よっ!カトル、マナ久しぶりだな♪」
マナ「デュオか…」
カト「デュオ!」
場所を変えて見晴らしのいい部屋の一つにいた
デュ「さすがにウィナー家だ、いいビル持ってるな…これもお前が継いだんだろ」
カト「ううん…今はまだ…姉さん達が全ての遺産を管理してるんだ…僕は…行方不明って事になっているから…」
デュ「ガンダムのパイロットだからか…カトル……今までどこに行ってたんだ?」
カト「地球へ、ヒイロと一緒に何をするべきなのかを考えるために…」
デュ「あれ?じゃあマナは何をしていたんだ?」
マナ「地球にいたがカトルより遅いタイミングで行った…からカトルと会ってすぐに宇宙に逆戻りだ…」
デュ「そうか……でカトル…答えは見つかったのか?」
カト「戦うよ…そのために君達を捜しに来たんだ…地球には……優しい人がたくさんいる……本当はコロニーもそうだ……皆が平和に暮らせる世界を作りたい…その為にサンクキングダムの完全平和主義を護りたいんだ…」
デュ「完全平和か……本当にそんなことができんのかな…」
デュオの呟きはさっきとは違って重々しいものだった
デュ「俺はコロニーの為に戦ってきた…戦うのは俺一人で十分だ…あんな思いをするのは一人で十分だったんだそれなのにコロニーは戦争を始めちまった……これからはもっとたくさんの人間が死ぬことになる……」
デュオの呟きはカトルとマナにも重くのしかかる
デュ「俺は信じられなくなっちまったのかもしれない…俺たちが夢見ていた未来を…平和なんて所詮…実現しない夢なんじゃないかってな……」
デュオの呟きを聞き終わるとカトルは震える手で飲んでいた紅茶のカップを置く
カト「僕は一度……過ちを犯した…許されるとは思っていないけど…僕の全てをかけて償いをしたい…それが…平和と言う希望を消さないことなんだ…」
デュ「そうかもしれないな…」
重々しい空気の中黙っていたマナが話始める
マナ「私は…戦いながら…目を背けていた……いくら未来の為とはいえ…人を殺すということに……だが私は見てしまった、見えてしまった……だから…私はこれまで踏みにじった命を無駄にしないために戦うさ…」
デュ「強いな~マナは」
マナ「ただの自己満足さ……」
カト「……」
デュ「あぁ~やっぱりここは上品すぎて居心地がわるい…そろそろ おいとま させて貰うぜ~」
デュオが急にわざとらしく明るく振る舞って立ち去ろうとするとデュオが
デュ「マナ…ちょっといいか?」
マナ「なんだ?」
マナはカトルにアイコンタクトで行ってくると言い部屋を出ていくと廊下で急にデュオに右腕を捕まれる
マナ「!?何を…」
デュ「ずっと気になっていた……コレはなんだ?」
そう言ってデュオは右腕のコートの袖を上げるとそこには火傷の痕が大きく残っていた
デュ「さっきからチラチラと見えてたんだ…なんだ?コレは?尋常じゃないな…お前……一回、死にかけてるだろ…」
マナ「……ここは不味い…場所を変えよう」
マナの提案でデュオを連れて近くの公園に行きベンチに座る
マナは近くの自販機で買ったコーヒーを飲みながら話す
マナ「出来るだけ他言無用で頼む…」
デュ「カトルにもか?」
マナ「あぁ……特にカトルにな……」
このマナの言葉にデュオは疑問に思う、マナとカトルの信頼関係の深さはデュオだって知っている、しかし今回はそのカトルに話すなとマナは言ったのだ
デュ「もしかして…カトルの言っていた過ちって…それと?」
マナ「ふぅ~…まぁな……」
そしてマナは話し出すゼロの暴走とトロワの行方不明とその後自分の話をした
デュ「そんなことが…」
マナ「その後に聞いたんだが…コロニーのOZ派に父親を殺されたらしいんだ…あのカトルが怒り狂うのも分からないでもない…あいつは優しいからな……」
話が終わる頃には持っていたコーヒーがすっかり冷めてしまっていた
デュ「あの……さ」
マナ「ん?」
デュ「実は…トロワに会ってるんだ…この前な…」
マナ「生きていたのか!」
デュ「あぁ……でも…………」
マナ「なんだ?」
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次の日
マナはデュオの言っていたサーカスの舞台を見ていた
団長「さぁ!次は少年とライオンの一幕です!」
そして出てきたのはピエロの仮面を被った少年、そこにライオンが迫るが少年はきれいなムーンサルトを決めて片手で逆さまになって立っていた
マナ「ほぉ~」
それを見てマナは感心しているとデュオが言った通り、よく見てみるとトロワだったのだ
マナ「……」
しかしマナに喜びは浮かばなかった…何故ならすでにデュオにトロワが記憶を失っていると教えられていたからである
マナ(知らなくて…いや……失っていい物もあるのかもな…カトルになんて言おうか…)
サーカスの喧騒の中でマナは一人、悩んでいた
その頃カトルもサーカスに来ていた、デュオの様子がおかしかったので後を付けてみるとトロワの話を聞いたのだ
幸い火傷の痕のことは聞かれなかったが
カト(トロワ……)
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マナはサーカスを最後まで見終わり外に出るとカトルがいるのを見つける…
マナ「カトル…まさか……」
カト「うん……聞いていたよ…トロワの事をね」
マナ「会ったのか…」
カト「うん……でも追い出されたよ…もう関わらないでってね……」
マナ「……ハァ………カトル、私は戦うよ…トロワの為にもな」
カト「うん……僕もそうだ……」
マナ「気にするな…とは言わない…だが私達は進むしかない…トロワや他の人々の為にな………」
カト「うん……」
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そしてその後マナとカトルはシャトルでサンドロックとアーンジュの整備をしていると小さなモニターに一人の社員が写る
社員「カトル様、こちらの宙域に交戦中のOZとホワイトファングの部隊が接近しています、このままではここも巻き込まれる可能性が…」
カト「どうして!ここには静かに暮らしたい人たちが居るのに!」
マナ「迎撃する!」
カト「マナはOZ達を頼む!」
マナ「カトルは?」
カト「トロワの所に!すぐに僕も出るから!」
マナ「わかった!」
マナはパイロットスーツを着ずにアーンジュに乗り込み起動させる
マナ「日向マナ…出るぞ!」
マナはアーンジュを緊急発進させるとコロニーの外壁の近くでトーラス同士が戦っていた
マナ「ちっ……どっちがどっちかわからんが…殲滅する……ファンネル!」
マナが叫ぶと背中に羽根のようについていたファンネルが次々とトーラスに向けて飛び立つ
兵士「な!なんだ!?ウワァッ」
兵士「あ、あれは!ガンダム!」
ファンネルが宇宙を駆けマナがDライフルで次々とトーラスを貫いていく
その様子をホワイトファングの後衛部隊のトーラス三機が見ていた
兵士「クレア隊長!ガンダムです!」
クレ「ほぉ~あれは…ルミエールじゃねぇか…いや……その改良型か…」
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その頃コロニーのサーカスの所にカトルが駆けつけていた
カト「トロワはどこに…」
カトルが辺りを見渡すとまだテントの中に人がいるようでカトルが入るとそこにはトロワと先程カトルを追い払った女性がいた
カト「ここは危険です!早くシェルターの方へ!」
キャ「一体何が起きてるの!?」
カト「戦闘です…コロニーの近くでMS戦が始まりました…」
キャ「どうして!?私達は静かに暮らしたいだけなのに!一体どれ程の犠牲を出せば気がすむのよ!」
彼女の言葉は誰もが思い、誰もが言いたい事であった
トロ「泣かないで…姉さん……姉さんは俺が守るから…」
泣き崩れるキャスリンをトロワがなだめる
カト「僕も……もう誰も失いたくない…君とマナは僕を……僕の心を救ってくれた……だから今度は…僕が皆を守るよ…ガンダムはその為に作られたんだよね…」
そう言ってカトルはマナの待つ戦場へと走っていく
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マナ「よし…このままだと行ける!」
クレ「ところが残念!」
マナ「なに!?」
するとオープン回線でトーラスが叫びながらビームサーベルで斬りかかって来た
咄嗟にマナはシールドから刀を抜刀しサーベルを受ける
クレ「会いたかったぜ!貴様にな!!」
マナ「何だと!?」
マナは敵のパイロットがアーンジュではなくマナ自身に言ってる事がわかった
クレ「私から奪いやがって!」
マナ「くっ」
マナは刀でサーベルを受け流すとトーラスの体制が崩れるマナはコレを見て反撃しようとしたがあろうことかクレアは崩れる勢いでアーンジュを殴る
クレ「ハハッ!弱ぇな!……ん?」
クレアはトーラスでアーンジュを殴った腕を見ると綺麗に切断されているのがわかった
クレ「ハハッ!やるじやねぇか!殺しがいがあるぜ!」
マナ「くそっ」
クレアがまたアーンジュに掛かろうとした時横からビームが通過する
カト「マナ!」
そこにはアーマディロを装備したカトルのサンドロックがいた
クレ「ちっ……二対一か…トーラスでは荷が重いな………おい!またな……次は殺してやるぜ!」
そう言うとクレアは残存のトーラスを連れて去っていった
カト「マナ!大丈夫?」
マナ「あぁ……」
マナはクレアが去っていった所を見つめるのだった
カト「ん?あれは!」
マナ「なんだ?」
カトルが見る先には一機のシャトルが
カト「トロワ?」
マナ「何だって!?」
砂岩「どうも毎度砂岩です!今回は長くなってしまいました、それになんか題名のわりにトロワが出てない(汗)」
クレ「ハッ!無計画にも程があるぜ!」
砂岩「うっさい!戦闘狂!」
クレ「ハハッ!別に戦いは好きだが否定しておくぜ」
砂岩「はいはい~じゃあよろしくねクレア」
クレ「ハッ!次回は第三十翼「集まりし者たち」だぜよろしくな!」