新機動戦記ガンダムW 宇宙を駆ける一筋の光   作:砂岩改(やや復活)

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第三十五翼「最強のモビルドール」

 

 

 

 

 

 

第三十五翼「最強のモビルドール」

 

 

 

 

 

 

クレ「くそっ……レア……」

 

ケイ「……」

 

リーブラのMS格納庫には中破した黒いヴァイエイトと青いビルゴが"一機"あった、本来ならこの横にもう一機の青いビルゴがあるはずなのであるがもうそこには置くべき機体もパイロットもいない

 

クレ「すまない…ケイ……」

 

ケイ「いえ!隊長が悪くはありません!あのガンダムさえいなければ…」

 

クレアは元々戦闘を好む性格では無い…しかし幼い頃から戦闘の術を叩き込まれれば嫌でもそうなるのは仕方が無い事だった……しかしそれでも尚、愛情という物を求めていた彼女にレアとケイは妹のようなものであったのだ

クレアは次々と自分が深く求めた愛情を奪っていく日向マナという存在を心底恨むのだった

 

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その頃ピースミリオンでは突貫でアーンジュ及びリーブラの主砲を回避するために犠牲にしたピースミリオンのエンジンを直している時、デュオ達は自身の機体の整備をしながら話していた、マナは機体が機体なので現在は休んでいる

 

デュ「酷いもんだ…まさか右足を持っていかれるなんてな…」

 

カト「うん……マナは決して弱くない…だからあのヴァイエイトのパイロットが異常なんだよ…」

 

五飛「そいつは何者だ?」

 

カト「わからない…マナのガンダムの開発者の妹らしいけど……」

 

五飛「また女か…」

 

五飛は自分の周りにはどうしてこんなに勇ましい女ばかりなんだと思ったが考えない事にした

 

デュ「カトル?何してるんだ?」

 

カト「ゼロシステムを外してるんだ…」

 

そう言うとカトルはサンドロックからゼロシステムのソフトを取り外すとヒイロに向かって

 

カト「僕にはこのシステムはもう必要ないんだ!大丈夫!これが無くても僕は戦かえるよ!」

 

デュ「ヒイロ……お前もあんまり無理すんなよ…扱えるようになった言っても、ゼロシステムが危険なのは変わり無いんだからな…」

 

ヒイ「あぁ」

 

デュオの気遣いにヒイロは素直に受けとるとデュオが面を喰らった顔をする

 

デュ「……珍しく素直だな…」

 

ハワ「こうらぁ~お前たち!整備はメカニックの仕事だと言っとるだろうが!休める内に休むのもパイロットの務めじゃろ!」

 

デュ「わかったよ!そういえば腹へったな!飯にしようぜ!」

 

カト「そうだね…先に行っていて…」

 

デュ「わかった…早く来いよ」

 

デュオが驚いているとハワードがデュオ達に怒鳴りデュオ達はハワードの言葉に甘えて休む事にし休憩室に向かう途中カトルはマナにお礼を言うのを思い出して向かうことにした

 

マナ「……」

 

マナは黒いズボンと半袖のシャツというラフな格好で自室の鏡の前に立っていた、その鏡に写るのは当然自身の姿…しかしその右腕には肩から手首に至るまで酷い火傷の跡が残っていた…さわっても痛くは無い…だが消せない傷……この傷を見るたびに思い出すあの悲劇……

 

マナ(カトルに偉そうな事を言って……自分が引きずっているではないか……)

 

マナはカトルを恨んではいない…しかしあの時痛感した自身の無力さがマナの心を痛めつけていた

 

マナ(まぁいい……どうせ私はこの世界には居るはずの無い人間だ……)

 

カト「マナ?居る?」

 

マナ「カトル!?」

 

なぜかマナに関しては間が悪いカトルが部屋に入ってくるカトルはマナのラフな格好に驚いたが

 

カト「マナ!それは!?」

 

マナ「!?これは…」

 

カトルが火傷の事を問いただすとマナはバツが悪そうに顔を背ける…その様子を見るとカトルは察した

 

カト「そんな……僕が…」

 

マナ「まて!カトルいいんだ!」

 

カトルがショックを受けて出ていこうとするとマナはカトルの腕を掴み引き留める

 

カト「なにが!いいんだ!それは僕が!」

 

マナ「いいから聞け!」

 

マナの必死の説得でなんとかマナの部屋の椅子にカトルを座らせる

 

カト「マナ……それは…」

 

マナ「あぁ……あの時ウイングゼロに撃たれた時に出来たものだ…」

 

カト「やっぱり…」

 

マナ「前にも言ったが私は気にしていない……それに私が傷つこうとどうでもいい話だ…」

 

カト「そんな事ない!」

 

マナの発言にカトルは全力で否定し、カトルはマナの肩を掴み

 

カト「マナは僕を何度も救ってくれた!狂った僕を正してくれた!マナがいたから今の僕があるんだ!だからそんな事は言わないで!死んでいいなんて!」

 

マナ「誰がそんな事を言った?」

 

カト「え?」

 

マナ「私は生きるさ…パルマと約束したからな…」

 

カト「マナ……」

 

するとマナはカトルの耳元で

 

マナ「すべてが終わったら…すべてを話そう…」

 

カト「すべて?」

 

マナ「さぁ行こうか!」

 

カト「え!?マナ!待って!」

 

マナはさっさと休憩室に向かいカトルはそれを急いで追いかけるのだった

 

ーーーーーーーーーーーー

 

リーブラブリッジ

 

ミリ「MO2に集結している地球国家の軍も動き出すには時間がある…非常交代制のシフトに移行して休める者には休ませておけ……」

 

兵士「これで決着がつくのですね…」

 

ミリ「つけなければならない…私も少し休む…後の指揮は任せる」

 

カー「ミリアルド司令……ガンダムの方は一体どうするのです?」

 

ミリ「ほおっておけ……」

 

カー「しかしこのまま放置しておくわけにはまいりません」

 

ミリ「出来るのか?」

 

カー「既にモビルドール部隊を向かわせました…」

 

ミリ「指揮は任せた……好きにするがいい……」

 

そう言ってミリアルドはブリッジから去っていった

 

クレアとケイは巨大な倉庫をうろついていると見慣れないモビルドールがあるのが見える

 

クレ「なんだ?あれは?」

 

ケイ「見たことの無い機体ですね」

 

クレアはその機体に近づくとそのモビルドールの調整をしていたパルマと会う

 

クレ「姉貴……」

 

パル「クレア……」

 

クレ「この機体は?」

 

パル「ん?あぁ……これね…メリクリウスの改造機よ……」

 

クレ「原型がないけど…」

 

クレアの言う通りメリクリウスはもう既に見る影もない状態になっていた

装甲が追加されゴツくなっており腹部には拡散ビーム砲が設置されておりプラネイトディフェンサーも少し大型になっているブースターは本来の倍ぐらいある

武器もシールドクラッシャーもビーム発射口がつけられてビームガンから大きなバズーカタイプのビーム砲に変えられていた

 

パル「まぁ…クレアのヴァイエイトみたいに急造じゃないから先生たちの趣味も入ってるんじゃない?」

 

クレ「へぇ~」

 

するとパルマはクスリっと笑う

 

クレ「?」

 

パル「クレア、口調が昔に戻ってるわよ」

 

クレ「え?」

 

パル「ふふっ…よかった…やっぱりあなたはクレアだった…」

 

クレ「姉貴……私はあなたの妹だよ……」

 

パル「うん……わかってる…」

 

そしてパルマは十数年ぶりに実の妹の頭を撫でるのだった

 

クレ「正直さみしかった…」

 

パル「ごめんね……でもなんでマナを狙うの?」

 

クレ「うらやましかった……でも今は違う…アイツはレアを殺した…」

 

パル「クレア……よく聞いて…今は憎んでも構わないわ……」

 

クレ「え?」

 

パルマの意外な言葉に思わず聞き返す

 

パル「でも…いつか……分かり合わなくては…戦争は終わらない…だから……あなたは囚われないで…戦争に……そしていつか許してあげて…」

 

クレ「……」

 

クレアはその言葉を聞くと黙ってパルマのもとから去っていった

 

パル「クレア…」

 

ーーーーーー

 

パルマから離れ、クレアはカーンズのもとに向かった

 

クレ「おい…ちょっといいか?」

 

カー「なんだ?いきなり」

 

クレ「私のヴァイエイトの改修はどうしてもMO2までには直らないらしい…」

 

実はヴァイエイトは元々砲撃特化型だったが為に近接戦を主体にするクレアについていけず悲鳴をあげていたのだ

 

カー「なに?そうか……」

 

カーンズは思案する正直虎の子のクレアを決戦で不完全な機体で遊ばせておくのは勿体ない…カーンズはモビルドールがガンダムに勝てるなど思っていない…だからこそ先程送ったピースミリオン攻撃隊には旧型のビルゴを多く投入したのである

だからこそクレアはホワイトファングには欠かせない存在だ…

 

クレ「それで相談なんだが…倉庫でメリクリウスの改造機を見つけた…」

 

カー「なるほど……わかった!ヴァイエイトをモビルドール化してメリクリウスをお前に合わせるようにしよう…」

 

クレ「あぁ……感謝するぜ…」

 

ーーーーー

 

そして同じくリーブラの格納庫

 

そこにはデュオの相棒とも言える存在、ヒルデがリーブラと改良型のヴァイエイトとメリクリウスの詳細なデータ持ち出したてトーラスを奪って脱出しようとした

 

ヒル「よし……これさえあれば」

 

ーーーーー

 

リーブラから突然の爆発トーラスを乗せたトーラスクルーザーが突如発進した

 

カー「何事だ!」

 

兵士「ハッチが破壊されました!トーラスクルーザーが出ます!」

 

カー「なに?脱走か!?」

 

すると後ろにいたドロシーが

 

ドロ「あのトーラスクルーザー…真っ直ぐピースミリオンに向かっているわね…」

 

カー「直ちに追撃するのだ!クレアは?」

 

兵士「メリクリウスの調整中です!」

 

カー「えぇい!ならビルゴだ!」

 

ドロ「ビルゴではダメ…」

 

カー「なに?」

 

ドロ「メリクリウスがクレアの所に行ったのなら…ヴァイエイト改で行った方がいいわ」

 

カー「……ヴァイエイトだ」

 

兵士「ハッ!」

 

ーーーー

 

トーラスクルーザーで脱出したヒルデは後方に黒いモビルドールを乗せた輸送機が追ってくるのを見た

 

ヒル「追っ手が来たわね…でもここで捕まる訳にはいかないのよ…」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

その頃ピースミリオンは

 

カト「アーンジュとエンジンの修理もうすぐ終わるそうです…」

 

マナ「すまない…」

 

そう言ってカトルは飲み物をマナに渡す

 

ヒイ「そうか…」

 

デュ「さすがに言うだけあってハワードの仕事は速いよな~俺も早く次の手は……っと」

 

そう言ってデュオはチェスの板を見て自分のコマを進める

 

トロ「これで…少しでも遅れを取り戻せば良いのだが…」

 

そして相手のトロワもコマを進める

 

デュ「ん~次はどういう手で……」

 

デュオが思案していると横から五飛がデュオのコマを進める

 

デュ「お!」

 

トロ「ふっ……いい手だな」

 

五飛「攻撃こそ最大の防御だ…守ることばかり考えていると身動きがとれなくなる…」

 

デュ「ためになるご意見ありがとさん~」

 

するとマナが横からトロワのコマを進めるとコマが取られ先頭のコマが孤立する

 

五飛「ん?」

 

マナ「攻めても動けなくなる時もあるがな……」

 

デュ「なるほど……そういう手があったか…」

 

トロ「やるな…」

 

デュ「ヒイロ?お前は?」

 

ヒイ「……」

 

デュオの問いにヒイロは答えることなくただ机を見つめるのだった

 

カト「どうかしたの?ヒイロ?」

 

ヒイ「……」

 

カト「何か気になる事でも?」

 

カトルがヒイロに問いかけてるとピースミリオンのサイレンが鳴り響く

 

デュ「やれやれ~後手にまわっちまったか」

 

カト「行きましょう!」

 

カトルの一声で全員が自分の愛機のもとへ向かう

 

ーーーーーー

 

そして六人は敵のモビルドール部隊を確認する

 

ヒイ「敵、モビルドール、ビルゴ部隊確認……任務を遂行する……」

 

ハワ「直ったばかりのエンジンじゃ……壊さんでくれよ」

 

ヒイ「了解した…」

 

マナ「わかっているさ…」

 

デュ「行くぜ!」

 

すると各機は迎撃を開始する

 

カト「右側面狙われています!」

 

五飛「俺が行く!」

 

トロ「後方から援護する……」

 

カト「頼みます!」

 

短いやり取りの後にすぐさま迎撃に入る五飛とトロワ

 

マナ「連携が取れているじゃないか」

 

カト「マナのおかげさ」

 

マナ「バカを言え……お前の成果だ」

 

ーーーーーーー

 

そしてその他戦域から少し離れた所でヒルデのトーラスクルーザーとモビルドール化されたヴァイエイト改が戦闘を行っていた

 

まずヴァイエイトがトーラスクルーザーを破壊するとヒルデは素早く自分の乗るトーラスを脱出させる

 

ヒル「くっ……あと少しなのに…こんな所で負ける訳にはいかないな!」

 

ヒルデもトーラスで反撃するがかすりもしない

 

ヒイ「!!あの機体は!」

 

ヒルデはあの機体に見覚えがあった、リーブラに潜入した時に既にモビルドール化されていたホワイトファングのエースの機体

 

当然かなうはずもなく次々といたぶるようにトーラスを破壊していくヴァイエイト改

 

ヒル「きゃぁ!!」

 

ーーーーーー

 

デュ「くそっ……ちっとも数が減らないぜ…」

 

マナ「そう言うな…」

 

デュオとマナはビルゴを迎撃しながら話しているとノイズが荒い通信が入る

 

ヒル「…………リオン」

 

デュ「はぁ?」

 

ヒル「ピ……ミリオン聞こえますか?」

 

デュ「っ!この声は!」

 

ヒル「……聞こえ……か……おねが…返事をして!……デュオ!きゃ!」

 

そして通信が切れる

 

デュ「ヒルデ!」

 

カト「デュオ!行ってください!」

 

デュ「け、けどよ…」

 

マナ「邪魔だ!行け!」

 

デュ「すまない!頼んだぜ!」

 

カトルとマナの言葉を受けてデュオは急いでデスサイズをヒルデの元へと急ぐ

 

ヒル「は!」

 

デュ「てゃぁぁぁぁぁぁ」

 

するとヒルデに止めを刺そうとヴァイエイトが発射したビームを受け止める

 

デュ「ヒルデ…生きてるな…」

 

ヒル「な、なんとかね…」

 

デュ「下がってろ…コイツの相手は俺がする!」

 

ヒル「気をつけて」

 

そしてデュオがデスサイズのツインビームサイズでヴァイエイトに斬りかかるが軽々と避けられる

 

デュ「動きが少し硬い…コイツ……モビルドールか……」

 

デュオはクレアが乗っていない事に安堵する

 

しかし安心も束の間…いつの間にか接近していたヴァイエイトにおもいっきり殴られ飛ばされる

 

デュ「つ、強い!」

 

ヒル「気を付けてデュオ!あれにはホワイトファングのエースのデータが組み込まれているの!」

 

デュ「っ!そりゃ~強い訳だぜ!」

 

デュオはツインビームサイズで斬るが柄の所を握られコックピットにドロップキックをかまされひるんだ所を砲撃されそうになるがビーム砲を切断すると

 

デュ「だがなぁ!」

 

ヴァイエイトはビームサーベルを抜きツインビームサイズを受け止める

 

デュ「どんなに真似したって!」

 

デュオはそれを弾くと一刀両断する

 

デュ「所詮はお人形さんなんだよ…」

 

すると一拍空いてヴァイエイトが爆発する

 

デュ「本物の方が強そうだったぜ…」

 

デュオは爆発を見届けるとヒルデのトーラスのもとへかけよる

 

デュ「ヒルデ!返事をしろってんだよ!」

 

ヒル「デュオ……よかった…無事立ったのね…」

 

デュ「お前の方はズタボロじゃねえか…一体何でこんな所まで…」

 

ヒル「……り、リーブラと新型のデータを持ってきたの……これを……使って…」

 

デュ「な、何でこんな無茶を…」

 

ヒル「だって…役にたちたかったから……」

 

デュ「このバカ野郎が!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ピースミリオンに搬送されたヒルデはすぐに医務室に連れて行かれた

 

カト「彼女の持って来てくれたデータは…無駄にはしません…」

 

デュ「あぁ……ヒイロ…」

 

ヒイ「なんだ?」

 

デュ「リリーナ・ピースクラフトがリーブラにいるらしい…」

 

ヒイ「リリーナが!」

 

デュ「あぁ……ヒルデが中で出会ったらしい…」

 

ヒイ「リリーナ……」

 

するとヒイロはウイングゼロを見上げて呟くのだった

 

 

 

 





砂岩「どうも砂岩です!ついにヴァイエイトの姉妹機のメリクリウスが登場です!」

デュ「それはいいんだけどよ~ちょっとコロコロ変わりすぎじゃね?」

砂岩「クレア?」

デュ「あぁ……」

砂岩「いやね~事情があるんだよ」

デュ「事情?」

砂岩「うん…実はねクレアがいる時点でデュオと戦うモビルドールが二機から一機になっちゃうんだよ」

デュ「まぁ~元々ヴァイエイトとメリクリウスがセットだったからな~」

砂岩「だからね!オールラウンダーで強いクレアのデータで戦ったら盛り上がると思って♪」

デュ「おい……それで俺…死にかけたんだけど…」

砂岩「気にするな!少年!はい!予告!」

デュ「次回は第三十六翼「決戦 前編」だぜ」


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