当時中学生だったかな……。
ウマ娘面白いですね。
「ふあぁぁ……もう朝になっちまったなぁ」
創真は目尻に涙を溜めて欠伸をしながら、朝陽に目を細めてそう零した。
一昨日の夜、創真の実家である定食屋『ゆきひら』に突然アーバンプランナーと名乗る峰ヶ崎が黒ずくめの男達を連れて来店してきた。
彼女は都市開発の説明と称して遠回しにお店の立ち退きを要求し、創真たちはこれを突っぱねた。
それに対し、峰ヶ崎は創真たちへの嫌がらせのため『ゆきひら』の看板を塗料を塗りたくり、また厨房の食材全てを踏み潰すという悪質な営業妨害を決行。
学校から帰ってきた創真は、更なる嫌がらせで肉料理を要求してくる峰ヶ崎を朝食用に買ってきた食材とアイデアで調理し、撃退。
その後始末のために、徹夜で看板の補修作業に当たっていた。
なお、峰ヶ崎とその連中は『ゆきひら』の異常に気付いた近所の人達から通報を受け、警察に連行されている。
「………何かあったみてぇだな」
不意に、背後から聞こえた足音と声に創真は振り返った。
「んあ? ……親父か。お帰り」
「この間の地上げ屋の仕業か?」
「まあな。でもキッチリ返り討ちにしてやったから問題ねーよ」
そう返す創真の瞳に、もう眠気はない。
代わりに宿すのは、自信と覚悟。
創真には野望がある。
目の前に立つ父にして『ゆきひら』の店主、幸平丈一郎。
幾多の料理勝負を挑んでも、越えられないその背中。
それを超える。そしていつか『ゆきひら』の看板を背負う。
その決意を胸に、創真は日夜料理に励んでいた。
(何が来たってこの店は潰させねぇー……『ゆきひら』は俺の料理を極めるための城なんだ)
そんな創真を丈一郎は見上げ、少し困ったように目を細めた。
「創真」
「親父、俺は絶対親父を超えてーーー」
「2〜3年この店閉めるわ」
創真はずっこけた。それはもう盛大に。
座っていた脚立の倒れる音が朝の閑静な住宅街に響き渡る。
近所迷惑も甚だしい。
そんな創真を他所に、丈一郎は店の中へと歩き出す。
「まずアレだなぁ。常連と商店街のみんなに謝んねぇーとな」
「まず息子に謝れよッ!!?」
全くである。
お店存続の危機を乗り越えて、これからの野望や夢を再認識して胸に掲げた想いをそれはもう思いっきり蹴り落とされたのだから。
創真はすぐに起き上がり、丈一郎を追いかけて抗議する。
「昔の知り合いから、一緒に仕事しないかと誘われてな。当分そっちで厄介になるから店には帰らねぇ」
「はぁッ!? 何勝手にーー」
「生活費はテキトーに振り込むからな、お前はーー」
「待てってッ!!! 俺は親父を……この店を背負うためにーーー」
心の丈を叫ぶ創真。
だか、その胸に拳を軽く当てられて創真は丈一郎を見た。
「創真、旅立つ時だ。お前に頼みがある」
「……は?」
「ーーーお前は中央トレセン学園に通え」
「………は?」
創真は余計に訳が分からなくなった。
チュートリアルはダイワスカーレット
初恋はサイレンススズカ
お気に入りはグラスワンダー
妹にしたいのはマヤノトップガンです