あに☆すた   作:タボ茶

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☆2

〈名前呼び〉

 

GWの連休まであと少しという今日、の昼休み。

いつものメンツこと俺、こなた、柊姉妹、高良さんの五人で教室で昼ご飯を食べることに。

最近はこのメンツで食べることが多いかな。

クラスの男子から向けられる『ハーレム野郎爆発しろ』だの『イケメンは滅べ』だのという視線が痛いです……。

 

「そういえばゆうや君、私やつかさ、みゆきのこと苗字で呼ぶわよね」

「えっ」

「そういえばそうだよねー」

「えっ」

「仲良くなりましたし、名前呼びでも良いんですよ?」

「えっ」

「そもそも私とつかさとか呼びづらいでしょ」

「それはそうだけども」

 

柊さんだと姉の方も妹の方も反応することになるから、できるだけ二人一緒にいる時には三人称で呼ばないようにしてたんだけど、気づかれてたのかな。

 

「というわけでゆうや、名前呼びにレッツトライ!」

「ええいこなため他人事だと思って…」

 

美人さん相手に名前呼びだと? こなため、気軽にオタクにとって難易度が高いことを要求してくるな。

 

「ぐぐぐ……」

「ほぅらゆうやー? はやく楽になっちゃいなYO!」

「テンション高いですねこなたサン……」

 

こいつのことだし、アニメや漫画…美少女ゲームによくあるシチュだとでも思ってテンション上がってんのか?

 

「んんー……かがみさん、つかささん、みゆきさん……こ、これでいいか?」

 

それぞれの顔を見つつ、名前を呼んでみる。……しかし、思った以上に照れくさいな。

顔が赤くなっていくのが分かる。割と肌が色白だから目立つのよね。

 

「いいじゃない! なんか自然になったわ」

「ええ、すっきりとした顔つきをしてらっしゃいますよ」

「ゆうくんがさらにゆうくんになったって感じがするね」

「なら良かったよ……」

 

すっきりというか、照れているというか吹っ切れたというか。そんな顔つきになっているのかな。というかつかささん、俺がさらに俺になったってどういうこと? 俺は俺じゃなかったってこと?

しかし、こなたから反応ないな? テンションがさらに上がると思っていたんだけど。

 

「(いやー、ゆうやが他の女子に照れさせられてるの、思った以上に複雑だネ)」

「こなた? どうした?」

「ん-ん、なんでもない」

 

 

 

 

〈お弁当事情〉

 

というわけで次の日。

みゆきさんが委員会の仕事のため、今日は俺、こなた、かがみさん、つかささんの四人で昼食を食べることに。

この四人と食べることが多いけど、ちゃんとクラスの男子と食べることもあるんだよ?

……本当だよ?

ちなみにこなたが今日は弁当なため、四人全員弁当である。

 

「しかし、かがみとつかさは弁当の内容一緒だけど、日替わりで内容が違うよね」

「確かに、手の込んだのと質素なのとで違うことが多いな」

 

例えば弁当の野菜が、ある日はインゲンとほうれん草のソテーで、ある日はオクラを茹でただけのやつとか。手の込み様が違うよね。

 

「仕方ないじゃない。お弁当は私とつかさで交代して作ってるんだから」

「で、どっちがどっちを作ってるの?」

 

聞きづらいことを直球で聞きますねこなたサン!?

いやまあ、俺も気にはなるんだけども。

 

「……質素なのが私よ。家事苦手だし仕方ないじゃない」

「何? かがみんは鍋とか爆発させちゃうタイプ!?」

 

目をキラキラさせるこなた。そんなベタな料理下手な女子なんているわけないでしょ、アニメじゃないんだしさ。

いやでも、事実は小説より奇なりって言葉があるくらいだし、ワンチャンあるのか?

 

「そんなわけないじゃない。そういうあんたやゆうや君は家事できるの?」

「俺はできん。弁当は母さんや妹に作ってもらってる」

「い、潔いね」

「できないことはできないと言わないとね」

 

なんだったら料理の腕はかがみさん以下だぞ多分と付け加える。鮭の塩焼きとかも焦がす自信あるで。

 

「ゆうやって部屋の片付けぐらいしか家事しないもんネ」

「小中と部活一直線で家事手伝いとかしてなかったからな」

「勉強できるし、しっかりしてるからできると思ってたわ」

「結構ズボラだぞ俺?」

 

部屋の片付けにしたって、同人誌やら漫画やらで溢れかえってるから必要に迫られてやってるだけだしね。

流石に脱いだ服をそこらに投げっぱなしとかはしないけども。

 

「で、こなた。あんたは家事出来るの?」

「うちはお母さんが体弱いからねー。負担掛けないようにしてたから人並みぐらいにはできるよ?」

「……意外ね」

「かがみみたいに食べる専門じゃないのだよ!」

 

その言葉に言い返せないかがみさん。普段はきちんと突っ込み返したりするのにこれにはぐぅの音も出ない模様。まあそりゃあ、いつも菓子パン(主にチョココロネ)食べている姿からは料理できるなんて思えないしね。

 

「こなたの料理は普通に美味しいぞ?」

「へぇ~。ねぇこなちゃん、今度一品料理作り合わない? こなちゃんの料理食べてみたいなぁ」

「いいよ~。GW中にやろっか」

「うん!」

 

そうして得意料理や調理方法などを話始めるこなたとつかささん。料理をほぼしない俺では意味が分からない単語が飛び交っている。ザク切りって何さ。

それを尻目にお弁当をつつく俺とかがみさん。

 

「……なぁかがみさん」

「……なに?」

「……ちょっと、居辛いな」

「……そうね、少しは練習した方がいいのかしら」

「……俺も練習しようかな」

「「……はぁ」」

 

 

 

 

〈大型連休前〉

 

明日からGWという日の放課後。俺、こなた、つかささんとで駄弁っていた。

取り留めもない話題が中心だったけど、明日から連休ということもあってか、次第にGW中の予定についての話になっていく。

 

「ゆうくんはGW中どこか行ったりするの?」

「んー、バイト以外だと雀荘巡りしようかなって。まああとはゲームかなぁ。そういうつかささんは?」

「お姉ちゃんやこなちゃんたちと遊ぶくらいかなぁ」

 

まあ連休期間は五日間しかないし、遠出とかは難しいかもね。俺も雀荘巡りといっても県内か都内にしか行かないつもりだし。

 

「こなちゃんは何か予定あるの?」

「ん-ん、特になにも」

「でもどうせ積みゲー崩したり、ネトゲしたりするんだろ」

「そうとも言う」

 

こいつの大型連休の際のネトゲのin率凄い高いからなぁ。部活終わってネトゲにログインしてみるとオンラインの欄に常にkonakonaの文字があったからな。

むしろ俺がオンラインの時にオフラインだったことがないしねこなたサン…。

 

「あ、ゆうや。連休三日目はちゃんと昼からログインしてね。あの狩場でレア泥狙いだから!」

「そういえば泥率アップ期間だもんな。おけおけ、集合場所はいつものとこで良き?」

「良き!」

 

こなたとネトゲやるのも大型連休の定番になったしな。まあin率はこなたのがかなり高いんだけども。いや、レベル差結構ひどいのよね。部活最後の大会前後とか二倍以上差があったからな。

そんな感じでこなたとネトゲ談義をしつつ、ネトゲの専門用語に疑問符を浮かべるつかささんに解説していたら、何やら近づいてくる足音が。

 

「あんたたち、ゲームだのなんだの言ってるけど、連休明けテストだし、宿題もあるのよ? ちゃんと勉強もしなさいよ」

「かがみ…いやなこと思い出させないでよ…」

「あー俺は勉強の時間も取るぞ。成績上位維持しないといけないし…」

 

じゃないとアニメ漫画同人誌はともかく、雀荘巡りなんて親に許してもらえないしなぁ。

なおそういうサブカル系の趣味については兄妹揃ってなためか既に諦められています。

 

「ゆうや君は心配してないけど、こなた。あんた毎回宿題写すじゃない。最終日に泣きついてきたって知らないわよ!」

「でもなんだかんだで毎回宿題見せてくれるかがみんホントにツンデレだよね~。萌えポイント高いよ!」

「ツンデレ言うな!」

「……高校上がってからあまり頼ってこないと思ってたら、かがみさん頼ってたのネ」

 

頼られなくなって宿題どうしてんだろうとは思ってたけど、かがみさんに寄りかかってたわけか。……まあこいつの場合はやるときはやるから、ついにちゃんと勉強し始めたのかなとちょっぴり期待してたんだけども。

 

「一年の時は教科担当違ったから頼れなかったけど、今年は一緒だからね! ゆうやにもバンバン頼ってくよ!」

「別に構わないけどさ、ちゃんと自分でもやろうねこなた」

「ゆうや君こなたに甘いわね……」

 

だって幼馴染だしネ! 力になりたいのは当然である。

それはそれとして、見せるだけじゃこなたの為にならないから、少しは勉強してもらわないとなぁとは思うけどさ。

 

「持つべきものはやっぱり頼れる友達と幼馴染だネ!」

「だからあんたは少しは自分で勉強しようとしなさいよ!」

「……かがみさんのツッコミは今日も冴えわたってるなぁ」

 

いやツッコミというより若干オカンっぽいような……怒られそうだし黙っとこ。

 

 

 

 

〈アルバイト〉

 

「そういえばさっきゆうくんアルバイトしてるって言ってたけど、何してるの?」

「そうそう、うちの学校アルバイトOKだけど、してる人少ないしねぇ」

 

あれ、こなたから聞いてないのか。聞いてるもんだとばかり思ってたから普通に言ったんだけども。

 

「普通の麻雀喫茶。ウェイター兼代打ち要員やってます」

「あの店が普通……?」

 

何が言いたいんですかこなたサン。どこにでもある普通の麻雀喫茶でしょうが。

 

「普通の麻雀喫茶は店員が執事服とか着ないよねー?」

「着ないの? 長野の知り合いの店だとメイド服着てるJKが接客してるんだけど」

「要するにコスプレ麻雀喫茶ってことね……」

「そゆこと」

 

今では多数存在している麻雀喫茶だけど、差別化を図るためか、各店の特色を出そうと頑張っている店が多数だ。

うちの店は系列店にコスプレ喫茶やメイド喫茶があるためか、店員がコスプレすることが多い。なお通常の制服が男子は執事服で女子はメイド服なのだ。

 

「ゆうくん麻雀打てるんだ、すごいねぇ」

「意外ね。雀荘巡りするっていうぐらいだし、結構強かったりするの?」

 

強い…のだろうか。バイトで代打ちして最下位になったことはないけども。

でも従兄が強すぎるし、知り合いでガチで麻雀やってる人たち強い人ばっかだから自分がどれくらい強いのかあんまり把握してないなぁ。

 

「強いのかなぁ、それなりにやりこんではいるんだけど」

「こなた、あんたから見てどう?」

「私も強いってことは知ってるんだけど、どのくらいかはわからないな~」

 

今でこそメジャーな競技になっている麻雀だけど、ルールや役が結構複雑なこともあって、強さや上手さが分かりづらいんだよね。

 

「しかし、アニメ漫画ゲームときて麻雀、それにテニスと。私の幼馴染は多趣味ですなぁ」

「趣味は多いほうが楽しいじゃん?」

「ゆうくん毎日楽しそうだもんね」

「実際楽しいしな」

 

こなたたちと同じクラスになってからさらに楽しさが009ばりに加速してってるしね。

これからも楽しい日々が続けばいいな。

 

 

 

 

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