そして赤城の歌姫による最速をかけた戦いの日がコクコクと近づいて参ります!!
ー秋名のハチロクとのバトル当日ー
樹「なぁ、拓海」
拓海「ん?どうしたんだ樹」
気晴らしがてらに樹のハチゴーで秋名にドライブに来ている二人。頂上の自販機で飲み物を買って飲んでいる最中、ふと樹が質問を投げかける。
樹「なんで友奈ちゃんとバトルしたいと思ったんだ?確かに誰が見ても惚れそうな走りをするけど‥」
拓海「‥うぅん‥、俺もいまいちわかってないんだよな‥」
樹「わかってないって‥(汗)」
拓海「でも‥、なんでか俺は友奈ちゃんとバトルしたいと薄々思ってたんだ‥。あの子の走りを見てから‥」
樹「‥‥」
拓海「それが最近になってはっきりとわかったんだ‥。どっちが一番速いのか‥。これは誰かのためとかじゃなくて走り屋一個人として‥いや‥同じハチロク乗りとして‥」
樹の目に映ったのは、いつもの拓海ではなく走り屋としての真剣な眼差しをしている彼の姿であった‥。
拓海「だからどっちが勝っても負けてもがっかりしないでくれよ‥!」
GSスタンド
池谷「いよいよ今夜か‥」
健ニ「あぁ‥」
晴天に見舞われた空を眺めつつ池谷と健ニはそんなことを思う。
池谷「おれ‥ここ最近ずっと心臓ばくばくしっぱなしだぜ‥」
健ニ「俺もだよ‥。仕事中でさえも落ち着かねぇ‥」
恐らくこんなことになっているのは池谷や健ニだけではなく、群馬エリア全体の走り屋でさえも同じような状況に陥っているのは事実だろう。まあ無理もない、群馬エリア最速と言われる赤城の歌姫、そして秋名のハチロクとの頂上決戦。これまでにない伝説的なバトルになるのは明白だろう。
健ニ「一体どんなバトルになるんだ‥」
池谷「想像だけでもわかる‥。今夜のバトルは今までにないほどやべぇバトルになるに決まってる‥。」
健ニ「ただ、秋名となれば拓海のほうが有利なんじゃないのか‥?」
池谷「‥確かに外から見ればそうかもしれねぇ‥。だが走るのはあの二人だ‥。峠に出てしまえば結果なんてわからくなるだろうな‥」
ー赤城山頂上ー
忠浩「いよいよ今日か‥」
ふとカンカンに照っている太陽を眩しそうに手で遮りながら見つめる忠浩。
賢太「ヤバいっすよ‥俺‥心臓がはち切れそうなぐらいドキドキしてます‥」
忠浩「恐らく群馬エリア全体‥いや下手すれば他のエリアでも似たような状況になってるかも‥な」
賢太「啓介さんはどう思ってます?」
賢太がFDに寄りかかっていた啓介に今回のバトルのことについて聞く。
啓介「俺に聞いてもよくわからねぇよ‥。ただ‥藤原が負けるなんて考えられないのは事実‥。でも‥赤城の歌姫が負けるシチュエーションもありえねぇ‥」
忠浩「啓介‥」
啓介「こんな感情はほとんどの走り屋が感じてるはずだぜ‥。出来るのなら俺は二人のバトルを見たくないんだよ‥。こんなことはアニキのとき以上の気持ちだぜ‥」
啓介の表情にはかなり複雑な気持ちを持っていることが現れているのが見て取れる。それだけ‥今回のバトルは群馬エリア史上にない伝説に残るということだ‥。
ー友奈宅ー
友奈「そろそろ行こうかな‥」
日が落ちてきたころ、そんなことを溢しながらも席を立ち部屋をあとにする。
友奈「んじゃ行ってくるね」
春香「ん〜」
リビングで新聞を読んでいる春香に一言言って、ハチロクの鍵を持ち玄関から出ていく。そんな友奈を見送ったあとリビングに置いてある電話が鳴る。
春香「はい、結城宅ですが‥」
文太「俺だよ」
春香「あら、文太じゃない?」
電話の主は珍しく文太のようだ。基本はこちらからかけていくのだが今回は向こうから来たようだ。
文太「いよいよ今日らしいじゃねぇか‥アイツとそっちの娘とのバトル‥」
春香「えぇ‥そうみたいね。あの子からは簡単に聞いてるわ」
文太「お前的にはどうなんだ?このバトル」
春香「どうかしらね‥、互いの実力は拮抗しているとは思うけど‥。そっちの地元ならあなたの息子のほうが有利なんじゃない?」
文太「へっ、まだまだアイツもヒヨッコだよ‥。まっ‥地元なら勝ってもらわなきゃ困るな‥」
春香「あら、それでも今回のバトルは面白くなりそうじゃない?」
文太「その意見には同意だな‥」
落ち着いてるように話して見える二人だが、内心ライバル心むき出し状態になっていた。どっちも親ばかというところでしょうね()
ー秋名峠ー
いよいよバトル開始が近づく中‥、秋名にはこれでもかというほどの走り屋やギャラリー達がコースーのあちこちに待機して今か今かと待ち望んでいた。
「いよいよだな‥」
「あぁ‥おれ心臓のばくばくが収まらねぇよ‥」
「秋名最速の秋名のハチロク‥そして赤城最速の赤城の歌姫‥、この2大ハチロクによる群馬エリア最速決定戦が始まるんだ‥一体どっちが勝つんだ‥?」
「今日のために奮発してビデオカメラ持ってきたよ‥。こんなバトルは滅多にお目にかかれない‥、しっかり目に焼きつけとかないと‥」
「俺だって少ない金叩いてカメラ買ったんだ‥いいのを取ってやるぞ‥」
やはり、群馬エリアを巡ってのハチロク同士のバトルとなれば冷静にいられる人はかなり少ない。みな心臓をばくばくさせながらソワソワしているようだ。それに、群馬以外からもこのバトルを聞きつけた走り屋もはるばる遠くからやってきていた。
ー秋名山頂上ー
羽南「いよいよだね‥」
祐也「あぁ‥おれ逃げ出したいくらい心臓の鼓動が収まらない‥」
樹「高橋涼介のときよりもヤバい感じっす‥」
健ニ「生きてるうちにこんなバトルが見れるなんてな‥。だが少し複雑な気分だぜ‥」
池谷「健ニのゆうとおりだ‥。同じハチロク同士が群馬最速を巡ってぶつかり合う‥。だがバトルするのは友奈と拓海だ‥どっちにも負けてほしくないし‥勝ってほしい‥」
羽南「友奈‥‥」
そんなこんなしているうちに下方から2台のエンジン音が響いてくる。
涼介「あぁ‥わかった(ピッ)」
啓介「来たのか?」
涼介「あぁ、数分前に2台のハチロクがゴール地点を通過したそうだ。」
啓介「‥いよいよ始まるのか‥群馬最速をかけたバトルが‥」
5連続ヘアピン
真子「いよいよ始まるんだね‥」
沙雪「えぇ、そうみたいね‥!わざわざ遠出してきたかいがあったわ‥!」
真子「秋名最速のハチロク‥そして赤城最速のハチロク同士が群馬最速をかけてぶつかり合う‥、沙雪はどっちが勝つも思う?」
沙雪「うぅん‥そうねぇ‥、可能なら拓海君に勝ってもらいたいけど‥。あのハチロクも捨てがたいのよね‥」
真子「なんか複雑な気分だよね‥」
ー最終セクションー
慎吾「‥やっぱりお前も来てたか‥」
中里「‥そりゃこんな美味しいバトルを見ないなんて損だからな‥」
慎吾「‥というか俺たち毎回こうゆうので同じ場所になるよな‥」
中里「ふっ‥それだけ感が良いってことさ‥」
慎吾「そう言われると嬉しくなるねぇ‥」フッ
中里「だが‥こうやって近くにいるところを知らねぇ奴に見られたら‥」
慎吾「‥仲がいいって思われちまうじゃないか‥、他に人がいなくて良かったぜ‥‥」
とブツブツと言っている中里と慎吾だが二人の死角になっているところにあの二人の人影が‥
?「あら?あそこにいるのは‥」
?「さっき私達が止めようとしてた向かい側に止めてた32RとEG6のドライバーね。恐らくは」
?「あぁ、ナイトキッズって書かれたステッカー貼ってた車ね。話は少し聞いてるわ、何やら妙義峠をホー厶コースにしている走り屋らしいわね」
?「そんな走り屋が大勢来るってことはそれだけこのバトルは注目されてるってことかしら」
?「そうね、楽しみね。群馬最速をかけたというバトルはどんなものなのか」
秋名山頂上
拓海「‥来てくれてありがとな‥」
友奈「はい‥!」
拓海「峠のほうは‥」
友奈「下見は何度かしてきたから大丈夫よ」
拓海「それなら良かった‥、ここで一応言っておくけど‥よそ者相手だとしても手加減はしないからな‥」
友奈「あら‥?私だって容赦はしないわ‥!決めましょうか‥群馬最速‥いや‥どっちが速いハチロク乗りか‥」
二人がライバル心むき出して見つめ合っている。そのときとてつもないオーラに包まれ、その場にいた走り屋やギャラリー達は息を呑んで佇んでいたのであった。
群馬最速‥
そしてハチロク乗り同士のプライドをかけたバトルが秋名で幕を開けます!!