頭文字Dー赤城の歌姫ー(リメイク予定)   作:三坂

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いよいよラストスパートです!!
秋名のハチロク対赤城の歌姫‥

最速の称号を手にするのはどっちなのか‥!?


第1章最終回AE86(結城友奈)VSAE86(藤原拓海)in秋名

池谷「それじゃカウント始めるぞ!!」

 

スタートラインに並ぶ2台のハチロク、その間に池谷が立ってカウントを始める。

 

池谷「スタート5秒前!!

 

 

4!!

 

 

3!!

 

 

2!!

 

 

1!!

 

 

GO!!」

 

 

合図とともに2台はフルスロットルの加速で飛び出していく。

 

 

「いよいよ始まったぞ!!」

「やべぇ‥俺ゾクゾクが止まんねぇ‥」

 

 

ギャラリー達が息を飲む目の前をとてつもないスピードで通り抜ける。だがやはりいくら手が入ってるとはいえどノーマルハチロクとレース仕様のハチロクでは明らかに差が出てしまう。スタートからの1コーナー手前までの直線ではグイグイと友奈のハチロクが出ていく。

 

樹「やっぱり直線では友奈ちゃんのハチロクのほうが速いか‥!!」

健ニ「こうしてみると改めてあのレースエンジンの凄さを体験できるぜ‥」

池谷「けど‥拓海も遅れてはないぜ‥!」

 

 

ーやっぱりこのハチロクは速い‥!ーピリピリ

 

 

ステアリングを握りつつアクセルを踏み飲んでいる拓海は友奈のハチロクの加速に驚きを見せつつあった。

 

 

ースタートの加速だけでここまでピリピリするなんて‥。でも‥負けるわけにはいかない‥どこかで必ずぶち抜く!!ー

 

ースタートダッシュでこうなるのは想定済み‥1コーナーを超えてからが本当のバトル‥!ー

 

 

1コーナー

 

 

「来た来た!!1コーナー来るぞ!」

 

 

陣取っていたギャラリーの一人が声を張り上げる。その直後にヘッドライトの光ともにスキール音が響き渡ってくる。

 

 

「赤城の歌姫が頭だ!!」

「すげぇ速度で突っ込んでくるぞ!!?」

 

 

スタートからの長い直線、そこからの1コーナーというのはスピードが乗った状態からのフルブレーキング勝負が肝になりやすい。直前で二人はほぼ同時にフルブレーキングからのギアを3速から2速に叩き込んでステアリングを切り込んでブレーキングドリフトで勢いよく流す。そして立ち上がりはアウト側スレスレまで寄せていく。

 

 

「くぅ〜!!やっぱうめぇやつのドリフトは最高だぜ!!」

「あぁ!あのガードレールすれっすれの立ち上がり‥痺れるもんがあるぜ‥!!」

「ハチロクでもあんなことができるんだな‥!!」

 

 

いいものを見せてもらったギャラリー達は熱気に包まれ興奮が収まらずにいた。

 

 

ーすげぇ‥これが赤城の歌姫か‥ー

 

 

そんなギャラリー達のなかで見ていた祐一は初めて見る友奈の実力に終始感心を深めていた。 

 

 

ースタート地点ー

 

 

忠浩「そうか、わかった」ピッ

 

 

1コーナーにいるレッドサンズメンバーからの報告を聞き終えて無線を切り、涼介たちに向き直る。

 

 

忠浩「赤城の歌姫が頭を抑えたそうだ。」

賢太「やっぱり直線勝負はレースエンジン積んだハチロクが有利っすよね‥」

啓介「だがそれだけじゃない、あれだけのパワーがありながら藤原のハチロクと同じNA‥一度踏み込めばガンガン攻められるというのもかなり厄介だ‥」

忠浩「‥となれば勝負のわかれ目はいかにタイヤの負担を抑えるか‥ってことか‥」

涼介「それもあるが‥俺的にはそれ以外でも鍵はあるだろう‥いや‥あるはずだ‥きっとこのバトルは今までにないほど荒れるぜ‥!」

 

そう言っている涼介の表情は、確信と興味、そして1個人としての走り屋、高橋涼介としての顔になっていた。

 

 

暗闇に包まれた赤城峠、しかしそんな静寂さを打ち破るように4AGサウンドが響き渡る。 

 

 

ー‥っ!ー

 

 

100%の全開モードで突っ走る友奈、コーナー手前でフルブレーキからステアリングを切り込んで、華麗なブレーキングドリフトを披露する。

 

 

「うひょー!!たまんねぇ!!」

「相変わらず赤城の歌姫は惚れ惚れするようなドリフトを見せてくれるぜ!!」

 

 

そのまま流しっぱでコーナーを切り抜けてアウト側めいいっぱい使って立ち上がる。

 

 

「見たか今の‥!!」

「ガードレールすれっすれだったぞ!こんくれぇしか幅なかったぜ!!」

「どこ走っても速いよな‥!!」

 

 

友奈のドリフトに歓声を上げていると今度は拓海のハチ

ロクがコーナーに突っ込んでくる。

 

 

ーくっ‥!ー

 

 

ブレーキペダルをリリースしながら2速へと叩き込む拓海。そしてステアリングを切り込んで車体を斜めにして滑らせる。その際にフロントバンパーをガードレールに擦り付けるかのように寄せて絶妙なコントロールで流す。

 

 

「おぉ〜!!!」

「秋名のハチロクもなかなかやるぜ‥!!」

「そりゃそうさ‥!!ここがアイツのホー厶コースだからな‥!!これくらい当たり前さ!!」

 

 

ー速い‥数日走り込んだだけでここまでラインを把握できるのか‥俺にはできない芸当だな‥ー

 

 

後ろで友奈の走りを観察している拓海は彼女のドライビング技術に感心の表情を浮かべつつステアリングを握る。

 

 

ーでも‥こっちのほうがコーナーの突っ込みはわずかに速い‥‥。このままジワジワ詰めてどこかでぶち抜いてやる‥ー

 

 

そう決めた拓海はシフトアップして更にアクセルを踏み込み友奈のハチロクに追いすがる。

 

 

ーやっぱり‥どれだけ走り込んでも突っ込みは勝てないか‥ジワジワ詰められてる‥ー

 

 

バックミラーを見つつ、少しずつだが確実に詰めてきているハチロクに眉をわずかにひそめる。

 

 

ーだからってやることは変わりない‥!!要は抜かせるチャンスを与えなければいいんだ‥!走りは変えない‥!このままいく!ー

 

 

フルブレーキングからのシフトダウン、ステアリングを切り込んで、四輪ドリフトでコーナーを駆け巡る友奈。

 

 

ーだがこの詰め方だと時間がかかり過ぎる‥‥やるか‥あれー

 

 

コーナーに差し掛かり、友奈は今まで通りフルブレーキからのステアリングを切り込んでブレーキングドリフトで駆け巡る。しかし拓海は友奈ほど侵入角度を強くせずイン側にある程度余裕を持たせて途中まで流す。

 

 

ーここだ‥!!ー

 

 

中間を過ぎたあたりでここと言わんばかりにステアリングを切り込む拓海、そのままジワジワとイン側に寄せてゆき右前輪を側溝に引っ掛ける。そう、拓海が得意としている溝走り、その中の立ち上がり重視のタイプの溝走りだ。これにより友奈以上の脱出速度を稼げ加速でも上回り、そのまま背後に張り付く。

 

 

ーなっ‥!?一気に張り付かれた‥!!?ー

 

 

バッグミラーを見つつあの距離を一つのコーナーであっという間に詰めてきたことに驚きを隠せない友奈。それもそうだろう‥、友奈は拓海が得意としている溝走りを知らないのである。彼女自身何度か拓海のバトルは見たことがあるのだが、目の前で溝走りをしているところは見ることがなかった。

 

 

ーどうゆうこと‥!あの距離を一瞬で詰めてきた‥、これでもかってほど速度稼いでるのに‥拓海君はそれ以上の速度でコーナーを立ち上がってるってこと‥!?ー

 

 

一瞬同様した友奈だがすぐに切り替えてアクセルをさらに踏み込む。タコメーターが一気に11000回転まで跳ね上がり、レースエンジンが咆哮する。拓海も負けじまいとさらにアクセルを踏みこむ。同じように彼のハチロクもエンジンを咆哮させつつさらに速度をあげる。

 

 

ー何があったかは知らないけど‥!絶対スペースは開けない‥!!ー

 

 

ー友奈ちゃんの実力なら‥抜くチャンスは恐らく一回‥

仕掛けるのは‥この先5連続ヘアピンの4つ目‥!!ー

 

 

ー5連続ヘアピン1つ目ー

 

 

ザワザワ

 

 

拓海が秋名でバトルした際、ここと言っていいほどキーとなった5連続ヘアピン。そこにはたくさんのギャラリー達がぞろぞろおり、2台が来るのを今かいまかと待ち続けていた。

 

 

「この音は‥!!」

「きたきた!!2台がこの5連ヘアピンに突っ込んでくるぞ!!」

 

何名かのギャラリー達が反応した直後、エンジンサウンドが響き渡ると同時に奥からヘッドライトの光が見えると同時に薄っすらとだが2台の姿を現す。

 

 

「オイオイまじか!あの速度域で突っ込んでくるぞ!!」

 

 

ー‥!!ー

 

 

コーナー手前で2台はほぼ同時にフルブレーキング、そして3速から2速に叩き込んで素早くクラッチを繋ぎつつステアリングを切り込む。両者ともに後輪をスライドさせつつガードレールすれっすれに寄せて流す。

 

 

「すげぇ‥!!?」

「ブレーキングドリフトかっこいい!!」   

 

 

歓声をあげるギャラリー達をよそに一つ目を過ぎた2台は2つ目に差し掛かる。

 

 

「あれだけ密着しててよく当たらないよな‥!」

「それだけうまいってことさ‥!相手の腕を信用しないとできない技だぜ‥」

 

 

ーなにか嫌な予感がする‥拓海君‥何をする気なの‥?ー

 

 

バックミラーを見つつ何やら怪しげなオーラを漂わせている拓海のハチロクに思わず表情をしかめる友奈。その間にも3つ目もハイスピードドリフトで駆け巡りいよいよ4つ目に入ろうとしている。

 

 

ーっ‥!ー

 

 

コーナー手前でいつものとおりフルブレーキングで減速する友奈。しかし拓海は減速をほとんどせずステアリングを切って友奈のハチロクのイン側に車体を滑り込ませる。

 

 

ーなっ‥!?減速しない‥何考えてるの‥!ー

ーここだ‥!ー

 

そのまま突っ込むかと思っていた友奈だったが、ハチロクはそのままイン側の溝にタイヤを引っ掛ける。彼が得意としている溝走りで車体を滑らせている友奈の内側をそれ以上のスピードで駆け巡る。

 

 

「おぉ!秋名のハチロクの得意技‥溝走りだ!!」

「俺初めて見たよ!!?」

「でも以外だったな、赤城の歌姫がブロックしないなんて‥」

「あの感じだと知らなかったんだろうな‥。ナイトキッズの中里さんは知ってたから途中までイン側をしっかり閉めていたんだから」

「だがこれで秋名のハチロクに勝利の女神が微笑んだぞ!!あとはこのまま突っ走るだけだ‥!」

「いや‥赤城の歌姫もまだ諦めてなさそうだ‥!これはもう一回荒れるぞ‥!!」

 

 

スタート地点

 

 

忠浩「(ピヒッ)藤原が前に出たそうだ。場所は5連ヘアピンの4つ目」

啓介「‥ってことはアイツのお得意溝走りでぶち抜いたかってことか‥」

賢太「まさか溝走りが弱点だったなんて‥意外ですよ‥」

啓介「何いってんだ。知らなきゃ誰だってそうなる、俺も最初の頃は派手にやられたもんさ」

賢太「‥、でもこれでアイツが勝つことは決まったようなもんですね‥。一度でも地元で抜かれたら‥それそこそこで決着がついたようなもんですし‥」 

涼介「そう決めつけるのは早いぞ、賢太。」

 

 

しかし賢太の発言を真っ向から否定する涼介。それを聞いて賢太が首を傾げる。

 

 

賢太「でも涼介さん‥、この秋名で抜かれて抜き返した奴はいませんよ‥。」

涼介「まっ今までがそうだったからな‥、そうなるのも無理はない。だが先程も行っただろう‥このバトルは荒れるとな‥」

忠浩「‥まだまだなにが起こるかわからないってことか‥?」

涼介「そうだな‥」

 

 

すると忠浩の持っていた無線が反応してとある区間でタイムを測っていたレッドサンズメンバーから報告が入る。

 

 

「区間タイムがヤバいことになってる!!前回の涼介さんとのタイムとほぼ同じだ!!」

忠浩「なんだと‥!?」

賢太「マジかよ‥」

啓介「‥ったく‥勘弁してくれよ‥。あいつらどこまで加速するんだ‥。」

涼介「これは‥恐らく俺のときよりも伝説になるだろうな‥」

 

 

 

ーヤバ‥!抜かれた‥!?ー

 

 

一瞬の隙をついて抜かれたことに焦りの表情を浮かべる友奈。その視線の先には前に出た拓海のハチロクのテールランプが映っている。

 

 

ーいったいなにが‥抜くスペースはそこまで開けてなかったはずなのに‥ー

ーよし‥ここまでは予想通り‥余裕がある内に決着をつけないと‥後ろに張り付かれたままは流石に不味い‥ー

 

 

その間にも2台は次のコーナーに差し掛かる。拓海はフルブレーキングからのステアリングを切り込んで、再びイン側のフロントタイヤを溝に引っ掛けて通常の倍の速度で切り抜ける。

 

 

「秋名のハチロク得意技の溝走り!!」

「まさか見れる日が来るなんて‥!」

「あの速度域でコントロールできるなんて‥流石だぜ‥」

 

 

ー相手が抜かれたことに困惑している間に一気に突き放す‥。それをするにはなんでもしてやる‥!ー

 

 

拓海は側溝があるコーナーで溝走りを多用して振り切りにかかる。更にはその立ち上がり加速を利用して次のコーナーで3速から2速に叩き込んでフルブレーキングからのステアリングを切り込んでハイスピードドリフトをかます。

 

ー‥!!ー

 

 

そんな速度域を保ちつつ、何個のもコーナーを流していく拓海。

 

 

ー同じハチロクとはいえ‥!この速度域につい‥(チカッ!!)‥っ!?ー

 

だがそんな拓海の考えは背後から照らすヘッドライトで一瞬で崩れ落ちる。反射的に右斜め後ろに視線を向けるとそのには見慣れたカーボンボンネット‥そう友奈のハチロクの姿があったのであった。

 

 

ーなっ‥!?離れてない‥!?ー

 

 

あの速度域で離れるどころか喰い付いて来てることに拓海は混乱を隠せずにいた。だがその原因はすぐにわかった。

 

 

ーはっ‥!ー

 

 

明らかにコーナーの侵入角度が今までとは違いこちらとほぼ一緒。さらにイン側の寄り方も似ていることからすぐに原因がわかる。

 

 

ーまさか‥!?ー

 

 

彼の予想は的中しており、後ろのハチロクも同じようにイン側のフロントタイヤを溝に引っ掛けて追走していたのだ。

 

 

ー溝走り‥!?しかも‥これは立ち上がり重視のヤツじゃないかよ‥!?ー

 

 

拓海には全く理解が追いついてなかった。溝走りをコピーされたことは涼介のときもあったが、この溝走りは誰にもされたことがない。というか、この溝走りは通常のやつに比べて難易度が遥かに高い。拓海自身も習得するのに時間をかけたものだ。だが蓋を開けてみればその難しさは何処へ‥。後ろの友奈はそれをあっさりとこなしていたのだ。

 

 

ー‥ふっ、よくよく考えてみれば単純はことだったわ‥。ドライバーは違えど同じハチロク‥あっちができるのにこっちができないことはないわよね‥!ー

 

 

そうこうしているうちに次のコーナーに差し掛かる。前の拓海がフルブレーキングからの3速から2速に叩き込んでステアリングを切り込んで四駆ドリフトで流す。友奈も同じようフルブレーキングからのステアリングを切り込んで思いっ切り流す。更にはドリフトの最中に素早くシフトアップ、拓海のハチロクとの距離を詰める。

 

 

ーくっ!詰められた‥!!でも‥こっから先は最終セクション‥この先で抜くチャンスは与えない‥!!ー

ーそう簡単に前には出さしてくれないか‥、でも諦めない!!どこかで必ずチャンスは来る!その時が勝負!!ー

 

 

スタート地点

 

 

健ニ「さっきレッドサンズの奴らの会話を聞いたんだが‥!!」

 

 

レッドサンズ内の無線会話を聞いていた健ニが表情。変えて急いで池谷達の元へ戻ってくる。

 

 

健ニ「コースレコードがヤバいことになってるらしい!!どうも前回の高橋涼介のときとほぼ同じタイムだそうだ!」

祐也「おいおい‥まじかよ‥」

樹「‥ヤバくなってきましたね‥」

羽南「‥つまり二人ともとんでもない速度域でバトルしてるってこと‥?」

池谷「そうなるな‥」 

 

 

衝撃を受けてクラクラしかけている頭をなんとか保たせる池谷。‥いや彼だけではない、会話を聞いた他の走り屋も驚きや衝撃の表情をしているようだ。

 

 

ー二人共‥無理なことはするんじゃないぞ‥‥頼むから無事に走り終わってくれ‥ー

 

 

 

沙雪「おっ来たわね」

真子「えぇ‥」

 

 

5連続ヘアピン最後で他のギャラリー達と混ざって観戦していた真子と沙雪、そんな二人の目の前をスキール音を響かせて2台のハチロクがハイスピードで侵入してくる。

 

 

沙雪「あら、拓海君が前に出たみたい」

真子「そうみたいだね‥。でもあの後ろのハチロクもなかなか速いわよ?」

沙雪「確かに、地元じゃないのにいいラインしてるじゃない。いい腕してるわ」

 

 

ーここを抜ければあとはあのここ唯一で自由なラインを描ける左コーナー‥、そこを抜ければおれの勝ちだ‥!!ー

 

ーもう後がない‥!次でラストチャンス‥そこで仕掛ける!!ー

 

 

 

中里「おっ‥来たみたいだな」

慎吾「この感じだと縺れてるってところか‥」

 

 

上から下ってくる2台のスキール音に気づいて視線を向ける中里と慎吾、そしてあの二人の女性も同じようにする。

 

 

?「来たみたいね」

?「この感じだと縺れてるってことか‥」

?「流石、今群馬エリアで注目されてるだってってのはあるわね」

 

 

エンジン音に遅れてヘッドライトの光が照らすと同時に2台がもつれ合いながらコーナーに突っ込んでくる。

 

 

中里「おぉ!!もつれ合ってるぞ!!」

慎吾「さぁ‥どっちだ‥どっちに来る!!」

 

 

何年も走りこんでいる、そしてここが涼介戦との分かれ目になったコーナー。慣れた手付きでステアリングを切ってアウト側に膨らむ。

 

 

中里「秋名のハチロクはアウトに降ったぞ!!」

慎吾「さぁ!赤城の歌姫はどうする‥!!」

 

 

アウトに膨らむ拓海のハチロクを見つつ、更にアクセルを踏み込んで開いたイン側に滑り込ませる友奈。

 

 

慎吾「なんだと!?イン側にいった!!」

中里「有利なポジションを先に取られたからこうするしかないんだ!!」

慎吾「でもこれじゃ抜くことはできねぇぜ!!」

 

 

そう言っている間に2台は突っ込んでくる。手前でほぼ同時にブレーキペダルをリリース。ギアを2速に叩き込んでステアリングを切り込む。車体を滑らせながら中里達と??達の目の前をスキール音を響かせつつ通り過ぎる。コーナー勝負ではイン側を抑えたほうが有利、というのが峠バトルでの常識、そのためイン側の友奈のハチロクがジワジワと前に出ていく。

 

 

‥が中間を過ぎたあたりでインについていた友奈のハチロクがジワジワとアウト側に膨らんでいく。

 

 

慎吾「言わんこっちゃねぇ!!出口のほうがキツイのにスピードが乗りすぎてるんだ‥!!」

中里「ラインがクロスするぞ!!」

 

 

中里の言う通りアウトに膨らんだ友奈に対して拓海はアウトからイン側差し込んでいき、ラインがクロスし立場が逆転する。そのまま前を抑えるように秋名のハチロクが頭を抑えようとする。

 

 

中里「いや‥まて!この先は右‥!となると‥」

慎吾「‥!!そうか!赤城の歌姫はこれが狙いか!!」

 

 

しかし赤城の歌姫はアウトに頭を突っ込ませており秋名のハチロクはブロックすることができない。

 

 

ーくっ‥!これじゃラインをブロックできない‥!!でもこの広さなら‥!!ー

ーこの先の右は側溝があったはず‥!!ラストチャンス‥ここでケリをつける!!ー

 

 

そう決めた友奈はアクセルを更に踏み込んでイン側にハチロクを滑り込ませ、イン側の側溝にタイヤを引っ掛ける。

 

 

ーなっ‥!やられた‥!?ー

 

 

まさかここで溝走りをしてくるとは思っていなかった拓海は驚きに包まれたが、負けじまいとアクセルを踏み込む。ほぼ並んだ状態で2台は最終コーナーに差し掛かる。

 

 

「2台揃って突っ込んでくるぞ!??」

「この狭いところでか‥!!」

「どっちだ‥!どっちが先にゴールを超えるんだ‥!!?」

 

 

ギャラリー達が息を飲む中、ほぼ同時にブレーキランプが点灯、やはりタイヤの消耗が効いてるのか2台とも少しふらつきながら突っ込む。 

 

 

ー‥‥やられたな‥ー

 

 

しかし立ち上がり加速ではやはり高回転型エンジンを搭載したハチロクのほうが有利、わずかに友奈のハチロクが前に出た状態でゴールラインを通過していくのであった。 

 

 

 

中里「ったく‥すげぇやつを見せられたぜ‥」

慎吾「あぁ‥全身痺れが止まらねかったよ‥」

 

 

ハイスピードバトルを見届けた中里と慎吾は全身鳥肌を立たせていた。

 

 

慎吾「‥だが、これではっきりしたな‥、群馬エリアでアイツに敵う奴はいないってことか‥。」

中里「この先どこまで化けるか楽しみだな‥」

 

 

??「いやぁ‥いいのを見させてもらったわね」

??「それは同感、あっちだと体験できないようなことをさせてもらったよ。んで‥どうするの?これから」

??「決まってるじゃない‥近いうちに峠に遠征に行ってみようかしら‥手始めはここ群馬で‥ね?」

 

 

そう言い残し、二人は中里達に気づかれないように立ち去るのであった。

 

 

 

スタート地点

 

 

「歌姫だ‥!赤城の歌姫が勝ったぞ!!信じらんねぇ!!コースレコードもヤベェし何より秋名のハチロクと僅差で勝ちやがったぞ!!」ピヒッ

啓介「‥‥」

 

ゴール地点からの報告を聞いた高橋啓介は呆然とした表情で無線機をおろしていた。いや‥それだけじゃないここにいたほとんどの人間も何が起こったのか整理が追いついていないのである。だが一つだけわかったことが‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

群馬最速をかけたバトルは赤城の歌姫が勝利、あらたらなる伝説が生まれたと言うことだった‥。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴール地点

 

 

多数のギャラリー達が静かに見守っている中、止まっている2台のハチロクの前には友奈と拓海の姿が‥

 

 

拓海「‥完敗だよ‥流石友奈ちゃん‥」

友奈「何言ってるのよ‥(汗)こっちもけっこうギリギリの勝利だったんだからね‥(汗)」

拓海「‥それでもだよ‥。一発で溝走りを成功させてる時点でこっちもメンタルやられかけたし‥」

 

 

少し話したあと、友奈から切り出す。

 

 

友奈「ねぇ‥拓海君?」

拓海「ん‥?なんだよ‥?」

友奈「これからもよろしくね‥♪同じハチロク乗り‥そしてライバルとして‥(右手を差し出す)」

 

 

一瞬出された右手に少し困惑した拓海だが、すぐに切り替えて笑顔で握り返す。

 

 

拓海「もちろん‥!これからもよろしく‥!」

「「「おぉぉ!!」」」パチパチ

 

 

そんな二人をギャラリー達は祝福するかのように拍手や歓声に包まれるのであった‥‥。

 

 

 

藤原豆腐店‥

 

 

店長「聞いているのかよ文太!!赤城の歌姫が勝ちやがったぜ‥!」

文太「聞いてるよ‥」

店長「拓海もけっこう善戦したらしいぜ‥!おまけにコースレコードも凄いことに‥」

文太「わかったよ‥。そろそろ切るぞ」ピッ

 

店長「‥あっちょ‥ったく‥」 

 

 

祐一の電話を切ったあと再びタバコを口にして縁側に座り込む文太。ちなみに彼は大の負けず嫌いのため拓海が負けたとなれば不機嫌になるはずだが‥、しかしそんな表情は一切見受けられずむしろ清々しい顔になっていた。

 

 

ー‥面白くなってきたな‥こりゃこれからの拓海の育て甲斐がありそうだぜ‥ー

 

 

友奈宅

 

 

友奈「ただいま〜‥」ガチャ

 

 

少し疲れた表情をしつつ玄関を開けた友奈、そこには丁度風呂から上がってきた春香の姿が

 

 

春香「あら〜、おかえりなさい〜。お風呂湧いてるわよ〜?」

友奈「はあい‥」

 

 

そう言い残して友奈は着替えを取りに二階へといったん足を運んでいった。そんな娘の後ろ姿をみつつ、玄関に置かれた祐一からの電話で伝えられたメモ書きを手に取る。

 

 

春香「‥ついに群馬最速‥ねぇ‥。これは本当に現役自体のわたしを超えてくるかも‥ね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな最速バトルに群馬エリアが熱響した翌日‥

群馬県某所

 

「くっ!」

 

 

静まり返った峠を爆走する一台のDC2、そのステアリングを握るドライバーは必死に操作しつつダウンヒルを疾走する。そんな彼をあざ笑うかのように後ろから一台、白色のエボⅣが追走してくる。

 

 

??「ふっ‥‥」ニヤリ

 

 

そのエボⅣの黒髪の男はフラフラしつつ疾走しているDC2を見つつ笑みを浮かべてアクセルを踏み込む。

 

 

「なっ‥!?」

 

 

DC2のドライバーが気づいた頃にはすでに遅し、大胆にアウト側から四駆特有の加速で抜き去っていく。そのエボⅣのマフラーからはやかましいほどバックファイヤが鳴り響くのであった。

 

 

 

 

ゴール地点

 

 

先程負けたドライバーが悔しそうにしつつ自身のチー厶のステッカーをあのエボⅣとは違い頭にタオルを巻いた人物に渡す。すると、その人は気にすることもなくそのステッカーを半分にカッターで切るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「これで群馬エリア制圧の第一歩だな‥。待っていろよ‥赤城の白い彗星‥高橋涼介‥あのときの屈辱は必ず晴らしてやる‥」

 

 

 




激しい激闘の末、勝利した赤城の歌姫‥




しかしその裏では群馬エリア制覇を狙う謎の集団も動き出していたのであった‥。



物語は新たなるステージに突入します‥! 


(あっそれとサードシーズンで登場させるオリジナルキャラクターの設定などを募集しております。

要望に関しては愛車(スペックも含むー)そのドライバーの設定、物語などを一緒にそえてリクエストしていただければ助かります(ただし、イニDの世界観に合わせたものでお願いします)

じゃんじゃんお待ちしておりますのでご協力よろしくお願いいたします!
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