そして京一から友奈に対して決闘を申し込まれた春香
群馬エリアはどうなってしまうか!
とうとう秋名に襲来してきたエンペラー
しかし地元の地理を活かした拓海の突破口により、あの白色のエボⅣドライバー、岩城清次を撃破することに成功‥。快進撃を遂げていたエンペラーの連勝はストップすることになった。
翌日‥GSスタンドにて
池谷「ふぅ‥‥、昨日のバトルはヒヤヒヤもんだったな‥」
動いてかいた汗をタオルで拭きつつ昨夜のバトルを振り返る池谷。
健ニ「まっ‥そうだよな‥。なんせ相手はあのランエボだ‥。今回は地元の有利を活かして勝てたようなもんだし‥」
樹「でも‥拓海は凄いっすよ‥!あのムカつくランエボ野郎の連勝を止めたんですから‥!!」
拓海「けっこうギリギリだったけどな‥」
友奈「それに、相手が後先考えずに突っ走るタイプだったのも災いしたわね‥。あれが冷静に考えるタイプなら危なかったかも‥」
池谷「確かに‥友奈ちゃんのゆう通りだな‥。あとはレッドサンズの高橋兄弟に任せるのが一番だろう‥」
そんなこんな話していると一台の黒のエボⅢがスタンドに入ってくる。
樹「黒いエボⅢ!!?」
池谷「まさか‥」
それに気づいた拓海、中から出てきた京一をみて表情が変わる。
池谷・健ニ・樹「「「(ぎょえ!エンペラー!!?)」」」
京一「おい‥お前‥赤城にこないか?赤城にきて俺とバトルしないか」
拓海「‥っ!」ピリピリ
樹「挑戦状かよ!」
京一「いい腕をしているが‥この時代ハチロクに乗っていても先がないといったはずだ‥」
京一「その言葉の真意を教えてやる‥‥俺の言ってることがわかるなら赤城にこい‥いいな」
そう言い残して立ち去ろうとしたがすぐに足を止めて振り返る。視線の先には拓海ではなく友奈の姿が‥
京一「お前が‥赤城の歌姫だな?」
友奈「えっえぇ‥、そうですけど‥。なんでわかったんですか‥?」
今この場にハチロクはあるものの、相手は顔を知らないのになんでわかったのか驚きに包まれる友奈。
京一「わかるもなにも‥数日前に結城春香に会ってきた‥」
友奈「母さん‥に!?」
京一「そうだ‥!そこでお前のことを聞いて会いに来たんだ‥、来た意味は‥わかるよな‥?」
友奈「バトル‥ですか‥?」
京一「察しが良くて助かる‥。話は高橋涼介から聞いた‥、どうもお前が今の群馬エリア最速だそうじゃないか‥」
友奈「‥‥(頷く)」
京一「親が親だ‥、走りを見なくてもいい腕をしているのはわかる‥。だが今の時代にハチロクなどアイツと同じように後がない‥」(拓海を指さし)
友奈「‥‥」
京一「‥その件で昨夜高橋涼介と交渉して‥レッドサンズとの交流戦を一日延長させてもらった‥。」
友奈「私を潰すためにわざわざそんなことを‥ご苦労ですね‥?」
京一「ふん‥、好きに言っておけ‥‥。お前は必ず現実を突きつけられる‥。それと‥だ」
友奈「‥?」
京一「明日の九時‥赤城頂上で待っている‥」クル
そう言い残して京一はエボⅢに乗り込んでそのまま走り去っていくのであった。
樹「ダブル挑戦状‥!?」
池谷「拓海!友奈ちゃん!別にアイツの挑発に乗る必要はないぜ‥!」
健ニ「そうだ‥!あとは高橋兄弟に任せればいい‥!アイツらが勝てばエンペラーがお前らに拘る必要はなくなる‥!」
拓海「‥俺は行きませんよ‥。今‥赤城では交流戦で盛り上がってるじゃないですか‥そんなときに水を指したくないですから‥」
友奈「‥私もそうしたいですが‥あの感じだと多分無理ですね‥」
樹「‥どうゆうことだよ‥?」
友奈の言い方に疑問を持ったのか樹が問いかける。
友奈「恐らくあれは私を完全に潰しに来てる目です‥。赤城で高橋涼介の連勝を先に止められたことよほど気にしていますね‥。それに‥」
一間開けて
友奈「うちの母さんの名前を言ってたということは‥むかし何ならかの関係があったということです‥」
池谷「なっ‥!?」
健ニ「つまり‥!あの須藤ってやつは赤城の歌姫のことも知ってるし友奈ちゃんのお母さんとライバル関係だったってこと‥か!?」
友奈「‥はい‥」
拓海「‥‥」
友奈から衝撃的なことを聞いた池谷達は終始無言に包まれていたのであった‥。そんな様子を店の入口から祐一が静かに眺めているのであった‥。
その日の夕方
渋川モーターズ
羽南「は〜!?エンペラーとのバトル受けちゃったの‥!?」
友奈「うん〜‥というか‥逃してくれなさそうな感じだったから‥」
羽南の親が経営している整備工場の一角でインプレッサのボンネットを開けて作業していた焔が驚きのあまり一瞬手が止まる。その隣には友奈のハチロクの姿も‥
羽南「そんで‥、相手は誰なの‥?」
友奈「エンペラーの須藤京一ってやつ‥黒のエボⅢに乗ってる」
羽南「あ〜‥よりによって厄介なやつじゃない‥」
やれやれという表情をしつつも止めていた手を動かしてエンジンのセッティングを行う羽南。丁度頼んでいたスーパーチャージャーが届いたため組み込んでいる最中だ。
羽南「‥といっても‥そこまで用意されたら断れないわよね‥。んで‥勝算はあるの?」
友奈「あるにはあるよ。レースエンジンのハチロクでランエボとかのサーキットで何度かやったことはあるし‥。でも問題はドライバーなのよね‥」
羽南「まっ実力が互角ならセッティングを変えてくるって話だからね〜‥。勝つためなら無駄を一切しないという評判らしいし‥」
友奈「うむぅ‥やりにくい相手だなぁ‥」
友奈は少し参ったという表情になる。まあ、そうなるのも無理はない‥。須藤京一という男は勝つためならとことん追求するタイプ、実力が互角ならセッティングで有利にするなど。臨機応変がかなり聞くのだ。
羽南「でも、いくらそんな相手でも何年も赤城を走り込んでる友奈に勝てるとは思えないけど‥。」
友奈「実際に蓋開けて見ないとわからないよねぇ‥」
羽南「やっぱそうか〜‥(ガチャガチャ)。ん〜‥これややこしいわね‥」
友奈「そういえば、今気づいたんだけど‥スーチャーつけるの?」
そう言いつつエンジンルームを羽南の隣で覗き込む友奈。
羽南「そうなんだよ〜。もうちょい馬力上げたくて、解体屋からスーパーチャージャー貰ってきて載せてるんだけど‥。インプってこんなにエンジンごちゃごちゃしてたっけ‥?」
羽南の向けた視線の先に友奈も向ける。確かに彼女の言うとおりインプレッサのエンジンルームは何やらいろいろなパーツが取り付けてあり少しごちゃごちゃ下感じになっていた。
友奈「本当だねぇ‥。でも中古で買ったのなら前の人が弄ってたんじゃない?」
羽南「最初はそれも考えたんだけど‥、明らかに市販で売られてない社外パーツつけられてるんだよ‥。」
友奈「確かに‥‥、これ確かレース業界でしか見たことないよ‥」
羽南「まっ気にしてても仕方ないか‥(ガチャ)おっ取り付けできた〜」
そんなこんな話しているうちに取り付けが終わったようで、友奈に視線を移す。
羽南「友奈〜、ちょっとエンジンかけてくれない〜?」
友奈「ん〜、了解〜。」
羽南の頼み事を引き受け、インプの鍵をもらい乗り込んでエンジンをかける。それから何度か更かしてエンジンの様子をチェックする。
羽南「んっ、大丈夫そうだね」
問題ないことを確認しつつ、ボンネットを閉じる。友奈もエンジンを止めて降りてくる。
友奈「聞いた感じエンジンは調子良さそうだね〜」
羽南「意外とこのスーチャーぴったしだったよ♪(ドヤ)」
その日の夜‥赤城レーシング整備工場にて‥
雪「あんたもけっこう無茶ぶりな注文するわね〜‥(汗)」
整備工場の一角、リフトに上げられてる友奈のハチロクを見つつやれやれという表情になる雪、その隣には春香の姿が‥
春香「ごめんね〜‥(汗)でも今回ばかりはどうしても必要だから‥」
雪「謝るなら先に娘さんでしょ〜?あんたのせいでバトル申し込まれちゃったヤツなんだから‥」
春香「言い返す言葉が見つかりませんわ‥‥」ショボン
あっさりと的確に言われたことで、珍しく少し落ち込んでしまう春香。しかし雪がすぐに切り替えさせて内容を確認する。
雪「んで‥このハチロクの性能アップを頼みたいって?明日の夕方までに」
春香「えぇ、内容としてはエンジン部の劣化してるパーツの換装。今の状態だと昔に比べてどうしても加速が劣ってて‥」
雪「なるほどね、基本的にはそのままでパーツを新品に交換することで性能アップを図るって訳か‥」
春香「そんなところ、私も手伝うからお願いできる?」
雪「ふっふっ〜、私を誰だと思ってるの〜?任せなさい♪」
こうして暗闇を照らす整備工場の明かりの最中、春香と雪はハチロクの大幅なセッティングを行うのであった。
ー赤城山ー
暗闇に包まれた赤城峠‥、しかし今日はどうやら暗闇に反して甲高いエンジン音が響き渡る。
ーっ‥!!ー
ヘッドライトの光に照らされ、少し遅れるようなタイミングであの黒のエボⅢがコーナーから飛び出してくる。その少しあとにはパンダカラー、拓海のハチロクが現れる。
ー離される‥ー
ストレートとは言えない微妙な区間、しかしランエボからしてみればハチロクのような非力なテンロクを突き放すには充分な距離、ガンガン離していく。
ー追いつけないのか‥‥ー
どんどん離れていくエボⅢのテールランプを見つつ、絶望の表情に包まれる拓海。しかしその足はアクセルから全く離さず奥まで踏みこんでいる。タコメーターは完全に振り切っており、レッドゾーンで針が振れていた。
ーどうしても‥ー
コンロッドは完全に上限以上に回っており、クランクシャフトも不気味な音を出している。‥いやそれよりもエンジンはドンドン暑くなり‥‥
グシャァァァァァ!!!!
突然エンジンルームあらとてつもない音が鳴ると同時、白煙を拭き上げる。タコメーターや速度はみるみる下がってゆき、更にタイヤがロックされたことで体制を乱してスピン。ガードレールギリギリで止まった。
拓海痛恨のエンジンブロー‥、彼が大好きなハチロクは最後の咆哮で限界を超えてしまい‥残されたのは死んだハチロクしかなかった‥。
ー翌日‥放課後のGSスタンドにてー
樹「えぇ〜!!?拓海のハチロクがエンジンブローした!?」
祐也「どうゆうことですか!池谷先輩!!」
友奈「確か拓海君は赤城行かないって言ってたじゃないですか‥!」
羽南「‥!??」
池谷「俺だって聞きてぇよ‥。なんで拓海が赤城にいったのか‥!」
健ニ「それにもし拓海が負けて尚かつハチロクが壊れたのが本当だとするとかなり不味いぜ‥!」
店長「一応文太に確認取ろうと思って昼間電話したんだが‥留守なのか出なくてな‥。確認が取れなかった‥」
池谷「お前らは拓海に会ったんだろ?どんな感じだった‥?」
祐也「どうって‥、あっそういえばいつも以上にボーっとしてるような感じでした‥」
樹「俺が話しかけたときもなんかイライラしてましたからね‥」
友奈「なんか少し暗い雰囲気でした‥」
羽南「同じく‥」
池谷「‥その感じだと、噂は本当みたいだな‥」
健ニ「でもなんで拓海の奴は赤城に行ったんだ‥?」
池谷「わからん‥‥」
一同はなぜ拓海が赤城にいったのか、理由を探っていたが掴めずにいるのであった。すると池谷が友奈の方へ視線を移し
池谷「友奈ちゃん‥」
友奈「はい?」
池谷「今夜‥だったよな?エンペラーとのバトル‥」
友奈「そうですけど‥‥」
池谷「‥逃げたって思われてもいい‥!!絶対赤城には行くな‥!」
友奈「え‥!?」
とんでもない発言が池谷の口から飛び出してきたことに思わず目を見張ってしまう友奈。
池谷「こうなった以上‥!!友奈ちゃんまでやられたらそれこそ拓海の二の舞いだ‥!」
友奈「‥‥」
池谷「そうなったら‥それこそ群馬エリアが危機的状況になりかねない‥!!無理して相手する必要はない‥!!高橋兄弟が勝てばそれこそお前に拘る必要はなくなる‥!」
友奈「‥‥心配してくれてありがとうございます‥でも‥」
友奈「‥私は‥やります!!」
そう言いつつ池谷に向けた友奈の眼は、今までに見たことがないような真剣な表情になっていた。
友奈「‥確かに池谷先輩の言うとおり今回のバトルは無茶かもしれません‥。けど‥!それは予想であって走ってみなければ結果がどうなんてわからないんです!」
池谷「友奈ちゃん‥」
友奈「それに‥拓海君の仇‥いえ今までやられた人たちの仇は私が取ります‥!一人のハチロク乗りとして‥!」
祐也「やれやれ‥(汗)お前は本当精神がつえぇよ‥」
羽南「大丈夫‥!友奈ならやってくれるよ!」
樹「拓海の分も頼みますよ!」
友奈宅‥
駐車場にて
春香「‥こんなものかしらね?」
整備工場でセッティングを終え、家で最終確認をしてハチロクのボンネットを閉める春香。
雪「でも、本当に大丈夫なの?ランエボで、しかもあんたのライバルだった相手この程度のセッティングで‥」
春香「‥大丈夫‥。あの子ならきっとやってくれるわ、自慢の娘だもの‥♪」
雪「‥本当‥‥あんたは親バカね‥」
その後数分後ほど話したあと、雪はまだ仕事が残ってるからと、愛車のFDに乗り込んであとにするのであった。
ー赤城山ー
元々レッドサンズとエンペラーの交流戦の予定の日なのだがそれは一日お預けという形となり、その代わり赤城の歌姫の一戦。かなりのギャラリー達が詰めかけていた。
「一体どうなっちまうんだろうな‥、今夜のバトル‥」
「どうもこうもって‥、もしこれで赤城の歌姫が負けたらそれこそ群馬エリアは危機的状況になりかねない‥」
「なんとか勝ってほしいもんだよな‥、明日のレッドサンズとの一戦の士気にも関わるし‥」
やはり昨日の一件があったというのもあるだろう‥、赤城全体が重い雰囲気に包まれていた。
ーとあるSコーナーにて‥ー
中里「‥なんだ、お前も来てたのか?」
慎吾「‥おっ毅じゃねぇか」
他のギャラリーに交じるように陣取っていた慎吾、そこにR32から降りてきた中里が加わる。
慎吾「やれやれ‥アイツらも大胆だよな‥高橋兄弟との一戦を延長して赤城の歌姫とバトルなんてよ‥」
中里「あぁ‥、今回ばかりは赤城の歌姫を応援しないとな‥。昨日の件もある‥、もうエンペラーの進撃を止められるのは高橋兄弟と赤城の歌姫しかいない‥!」
慎吾「頼むぜ‥赤城の歌姫‥。お前も群馬の砦なんだ‥。負けるんじゃねぇぞ‥」
ー赤城山頂上ー
清次「なあ、京一。教えてくれよ、なんでわざわざレッドサンズとのバトルを延長して赤城の歌姫とバトルするんだ‥?」
手すりに寄りかかりつつ、清次は京一に対して今まで思っていた疑問を投げかける。
京一「‥清次には言ってなかったな‥。俺は昔ここで高橋涼介以外に負けているんだ‥。ソイツが赤城の歌姫だった‥」
清次「でも、今の赤城の歌姫ってその娘さんなんだろ?」
京一「らしいな‥、だが俺からすればソイツが娘だろうが赤城の歌姫は歌姫だ。容赦はしない、軽く捻り潰して高橋涼介との一戦をいい感じで始めたいもんだ。」
啓介「‥‥」
バトル開始の時間がせまってくる中、啓介は何か考え込んでいたようだ。だがやはり納得がいかないのか隣りにいた涼介に話しかける。
啓介「やっぱり今回のバトルは納得がいかねぇよアニキ!!いくらなんでも無理があるぜ!!」
涼介「‥‥」
啓介「下手すりゃ昨日のバトルの二の舞いになりかねない‥!!例えレースエンジンを積んでいるだとしてもハチロクとランエボじゃ厳しいもんがあるぜ‥!」
涼介「‥確かにはたからみればそうだろうな‥。だがバトルするのはあの二人だ‥。俺たちがとやかく言える筋合いはない‥」
啓介「‥ちっ‥!」
涼介「それに‥‥、ヤツも簡単に負けるつもりはないだろう。バトルの結果は蓋を開けてみるまでわからないものだぜ‥!」
そうこうしてるうちに下の方から3台のエンジン音が響き渡る。
涼介「‥どうやら‥お出ましのようだな‥」
涼介が視線を向けた先には、友奈のハチロクと羽南のインプレッサが入ってくる。羽南はそのまま駐車場に入ったが友奈はそのまま須藤のエボⅢの前に止まる。
京一「来てるれると信じてたぜ‥‥赤城の歌姫」
友奈「挑まれたバトルは逃げない‥それが私のルールですから‥」
いつもの友奈に感じられる雰囲気ではなく、とてつもないオーラに包まれていた。
京一「見なくてもお前はいい腕をしているのははっきりわかる。だが所詮ハチロクに乗ってても先はない‥。その現実を突きつけてやる‥」
友奈「言ってくれるじゃないですか‥、私からすれば4WDにしか脳がない連中に負ける筋合いはありませんよ」
お互いとてつもない火花を散らしつつしばらくの間見つめ合っていたのであった‥。
拓海が京一にまさかの敗北
群馬エリアの走り屋たちは最後の希望を高橋兄弟、そして友奈に託します。
群馬エリアの命運をかけたバトルが‥今!始まる!